Glass Casketが17年ぶりの新作となるセルフタイトルEPを、Silent Pendulum Recordsより6月9日にリリースすることを発表しました。この新作EPから先行シングル第1弾として「Let Them Go」がリリースされ、変わらないGlass Casketの魅力を2023年にしっかりと提示してくれています。WhitechapelやDecapitated、Cryptopsy、そしてもちろんBetween The Buried And Meのエレメンツも感じさせてくれますね。
Glass Casketはノースキャロライナ州ウィンストンセーラム出身で、Between the Buried and MeのメンバーであるギタリストのDustie WaringとドラマーのBlake Richardsonが参加していることで覚えている方も多いはず。WaringとRichardsonは、オリジナルメンバーのAdam CodyとSid Menon、さらに新しいメンバーであるWes Hauch(Alluvial、元The Faceless)と共に、2006年以来初めてGlass Casketとして活動を再開しているところです。
2000年代初頭に活躍していたGlass Casketは、2006年にリリースされたアルバム『Desperate Man’s Diary』を最後に活動がストップ、WaringとRichardsonはBetween the Buried and Meに専念するようになりました。
Waringはこの休止期間について次のように説明しています。
「実際には解散というようなことを決めたわけではなかったんだ。それぞれが自分の人生や計画を持っていただけだったんだよ。その当時、ほとんどみんな大学に通っていて、私はできるだけツアーや演奏をしたかったので、Blakeと一緒にBetween The Buried And Meに参加したんだ。『Desperate Man’s Diary』を録音したときには、すでにBetween The Buried And Meの『Alaska』がリリースされていて、ツアースケジュールもほとんど途切れることがなかったから、その期間にはGlass Casketはほんの数回のショーしか演奏しなかったんだ。」
2014年、WaringとRichardsonはギタリストのHauchと出会い、Glass Casketを復活させるための動きを始めました。Waringは当時のことについて次のように述べています。
「2014年、Wes Hauchが私のところに来て、1ヶ月ほど一緒にいて、Blakeと一緒にいくつかの曲を作って、いくつかのデモを録音しました。でもその時期はちょうど適切な時期ではなかったので、しばらくは保留にし、リフやパーツを保管して、もしタイミングが合えば使えるようにしていました。1年ほど前になって… Blakeが何かを制作し始め、アイデアを私たちにメールで送ってきました。そこからすべてが形になり、私は自分のギターのデモを制作して、どういう感じになるか、曲が私たちに与える印象を確認しました。みんなが曲に興奮していたので、Blakeは自宅でドラムを録音し、私はプロデューサーのJamie Kingと一緒に録音に入り、AdamはJamieと一緒にボーカルを録音し、Wesは自宅でソロを録音しました。予想以上に良いものになりました。それが良いタイミングだったんです。」
ここまで再度Glass Casketが動き出すまでの流れを振り返ってきました。ここで簡単にGlass Casketの歴史を振り返っておきましょう。
初期Glass Casket おさらい
Glass Casketは最初のデモ『To Cherish a Falsity』をリリースした当時、Gadrelというバンド名を名乗っていました。このバンドは、いくつかのメンバーの前身バンドである Narayan が解散した後に結成されています。 前述の通り、Dustie WaringとBlake RichardsonはBetween the Buried and Meのメンバーでもあり、Adam CodyはメタルバンドWretchedとグラインドコアバンドColumnsのメンバーでした。Jake Trothは、A Desperate Man’s Diaryのレコーディング前にGlass Casketに加入し、Columnsでも演奏していましたが、2007年にバンドを離れています。
Glass Casket 『We Are Gathered Here Today』アルバムレビュー
*『デスコア・ガイドブック掲載』
2004 年ノースカロライナ州中北部に位置するウィンストン・セーラムにて結成。2001 年から活動していた Gadrel というバンドが改名した形で、Glass Casket の活動がスタートした。メンバーは、Upheld に在籍していた事で知られるベース / ボーカル Sid Menon、Between the Buried and Me のドラマーBlake Richardson とギタリスト Dustie Waring、Columns、Wreched で活躍したボーカリスト Adam Cody、ギタリストの Ian Tuten の 5 人体制で本作の制作活動をスタート。Abacus Recordings とサインし発表された本作は、テクニカルなリフワークが印象的なデモニックなデスコアで、シンプルでありながら、癖のある楽曲展開やフレージングが面白い。2006 年にセカンド・アルバム『Desperate Man’s Diary』を発表した。