Meshuggah : 4 年振りのリリースとなった 4 枚目フルレングス。
ベーシストのGustafが脱退し、Mårten がリズムギターとベースを兼任する形でレコーディングが行なわれた。プロデューサーは起用せず、Fredrik がエンジニアリングを担当している。強烈に重厚なリフがハンマーのように振り下ろされるオープニングトラック「Stengah」は、前作『Chaosphere』の延長線上にあるサウンドに感じるが、Nu Metalにも接近するようなグルーヴを兼ね備えている。 続く「Rational Gaze」や「Glints Collide」なども、複雑なポリリズムを有効なエッセンスとして安定したグルーヴを生み出している。
本作は Billboard 200にも165位にランクインし、オーバーグラウンド・メタル・シーンにおいて成功を収めた。2006 年にはアートワークを一新し、2005 年に出演した DownloadFestival の模様を収めたDVDを追加した再録盤をリリース。こちらの作品ではオリジナルで使用した7弦ギターではなく8弦ギターを使用し、ドラムもトリガーを採用。「Nebulous」や「Obsidian」では新しいサウンドを元に再構築され、テンポが変更されている。この変化を聴き比べるのも面白い。レビュー掲載のアートワークはオリジナルのもの。
Meshuggah 『Nothing』
- Stengah 5:38
- Rational Gaze 5:04
- Perpetual Black Second 4:38
- Closed Eye Visuals 7:25
- Glints Collide 4:55
- Organic Shadows 5:07
- Straws Pulled At Random 5:10
- Spasm 4:14
- Nebulous 6:33
- Obsidian 4:20
脇田涼平著 『Djentガイドブック: プログレッシヴ・メタルコアの究極形態 (世界過激音楽)』
ミュート・シンコペーション・ポリリズム
超絶テクニック・最先端プロダクション
擬音語として誕生、「演奏法」と言われながらも事実上ジャンル化し、一世風靡
乗りにくいリズム・意表を突くような展開、まるで騙し絵の様な近未来音楽
336バンド、474枚紹介