ドイツのテクニカルデスメタルバンドObscuraが、現在進行している複数の法的案件について公式声明を発表した。声明では個々の案件の詳細や対象者を明らかにしていないものの、2026年2月以降、ドイツ国内で複数の人物に関する刑事告訴および訴追に向けた申立てを行っていると説明している。
バンド側によると、対象となっているのは、Obscuraが名誉毀損、侮辱、事実と異なる内容、あるいはその他の違法行為に該当する可能性があると考えている出版物や行為。これらに関連して生じた損害やその他の法的請求について、民事上の手続きも並行して進めているという。
また、今回の問題はひとつの出来事だけを対象としたものではないと強調。関係当局へ提出した資料には、2015年から現在までの出版物や行為が含まれており、Obscuraおよびメンバーに関する争いのある事実上の主張、著作権や知的財産に関する問題、個人情報の公開、そのほかドイツ法の下で当局へ調査を求めた事項が含まれているとした。
さらにバンドは、一連の問題による影響がObscuraだけにとどまっていないと主張。複数の海外企業や仕事上のパートナーも影響を受け、一部の企業からは脅迫や不適切な圧力を受けたとの報告があり、経済的損失が発生したケースもあるとしている。該当する企業は、関係当局へ情報や資料を提供しているという。
Obscuraは、オンライン上で公開された主張によって海外での活動にも実務上の影響が生じたと説明しており、中国公演に必要なビザの取得で大きな問題が発生したことにも言及。関連資料と証拠を提出しており、今後も当局へ全面的に協力していくとしている。
今回の声明の背景には、2025年初頭から表面化していた元メンバーとの楽曲制作をめぐる対立もある。元ベーシストのAlex Weberや元ギタリストのChristian Münznerは、2025年作『A Sonication』に自身が過去に制作した楽曲のアイデアやリフが許可なく使用されたと公に主張していた。
Münznerは当時、自身が書いたリフや楽曲構成が使用されていると主張し、法的手段を検討すると表明。これに対してSteffen Kummererは、元メンバー側の発言について多くのフラストレーションと不必要な公の中傷が存在すると反論し、SNS上で争うのではなく当事者間で解決すべき問題だとの立場を示していた。これらの主張について、今回のObscuraの声明は個別案件との具体的な関連性を明言していない。
バンドはファン、メディア、ビジネスパートナー、ミュージシャンに対し、現在進行中の案件について憶測、個人攻撃、さらなる公の論争へ加わらないよう要請。オンライン上で公開された主張を、確定した事実と混同しないでほしいと呼びかけた。
法的手続きが続いている間は、問題の具体的な内容についてこれ以上公の声明を行わない方針も示している。声明の最後には「Listen to music, not allegations.」という言葉を添えた。Obscuraは2025年2月7日に7thアルバム『A Sonication』をNuclear Blast Recordsからリリース。同作は『A Valediction』から続く3部作構想の第2章として発表されている。
