ピッツバーグを拠点に活動するメタル・バンド、Code Orange が新曲「Grooming My Replacement”」と 「The Game」の2曲をリリースしました。
5月30日、バンドは「Code Orange SLAMS modern music critics」と題した新曲に関する映像をYouTubeに公開した。このビデオのほとんどは、拷問を受けた被害者が尋問される映像で構成されているが、「Suprise」とタイムスタンプが押されている部分からは、新曲が少しだけ聴くことができ、公開前からファンは盛り上がっていた。そのサウンドはオルタナティヴ/ヘヴィへと傾倒していたCode Orangeが初期のカオスを取り戻しているように思う。フルは下記から視聴しよう。
The Number Twelve Looks Like You – Raised And Erased
Mary Fields – What’s in a Nom de Plume?
Car Bomb – Dissect Yourself
.gif from god – possible futures in the minds of children
Norma Jean – Children Of The Dead
SeeYouSpaceCowboy – Self Help Specialist Ends Own Life
Dr. Acula – Egg Monsters From Mars
DOOMEYE – Pending gravestone of a hangman
Steaksauce Mustache – Barnyard Brodown
The Sound That Ends Creation – The Human Race Makes Mistakes,You’re The Worst I’ve Seen So Far
Street Sects – Fourteen Frames (feat. Nick Sadler & Lingua Ignota)
The Number Twelve Looks Like You – Ruin The Smile
ITHACA – Impulse Crush
WRISTMEETRAZOR – LOATHSOME
Under the Pier – FLUX – Ottobar 10/15/2019
SEIZURES! – The Cycles Unnumbered
Prissy Whip – Dr. Jessup
The Burning Wind – Inheritance
Plasticbag Facemask – From Russian Torrents With Love
Serration – Ease Yourself Back into Consciousness
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2018年末から2019年はマスコアをもう一度しっかり追いかけてみようと思った。というのも、Code Orangeの躍進以降、インダストリアルやエクスペリメンタルをキーワードにメタルコアやデスコアといったヘヴィ・ミュージックが新たなサウンドを作り上げる為に、マスコアシーンからヒントを得られるだろうと感じたからだ。自分がマスコアを熱心に聴いていたのはおよそ10年前。See You Next TuesdayをキッカケにそれこそThe Number Twelve Looks Like YouやThe Dillinger Escape Plan、確かThe Chariotもその頃来日して、渋谷サイクロンに観に行ったのを覚えている。そこからArsonists Get All The GirlsやDr.Aculaが出てきて、エクスペリメンタル・デスコアの方に興味が持って行かれてから、The Number Twelve Looks Like Youの活動休止もあり、マスコアシーンを追いかけることから遠ざかっていた。
もうひとつ、Frontiererの存在も自分が再びマスコアに興味を持つきっかけのひとつになった。そして、The Number Twelve Looks Like Youが2019年に復活し、アルバムをリリースするというニュースが決定的なものになり、1年を通じてマスコアとタグ付けされる音楽を手当たり次第すべて、チェックした。その中から個人的に良かったものをプレイリストにまとめてみたので、是非チェックしてもらいたい。
10年振りとなるThe Number Twelve Looks Like Youのフルアルバム『Wild Gods』は、今年聴いたすべてのジャンルをひっくるめたとしても、トップ10に入れたくなる程聴き込んだ。淀んだ空気を切り裂くようなギターワークと、お馴染みであるジャズやフュージョンをベースに組み込まれるクリーンパートの対比。様々マスコアと呼ばれるバンドがいる中でも、この世界観は彼らにしか作れないと思う。
Car Bombは、MeshuggahとThe Dillinger Escape Planをベースにしながら、リズムの概念をぶち壊したカオスな展開美を軸にしている。強烈なノイズでデスコア/ブルータルデスメタル勢らを蹴散らす程にヘヴィで、正確。同じくベテランNorma Jeanも変わらぬ世界観の中で、シーンを牽引してきた威厳を見せつけた。Norma Jeanに影響を受けているであろうSeeYouSpaceCowboyやWRISTMEETRAZORも人気が高まってきている重要なバンドなので、絶対にチェックしてほしい。
Street Sects も非常に面白いバンドだ。彼らが自身のサウンドをマスコアだと思っている可能性は低いだろうが、インダストリアルというにはメタルコア/デスコア的な雰囲気があるように感じる。彼らはユニットという形式をとっているが、The Sound That Ends Creationはワンマン・マスコアプロジェクト。そういう人達も高いクオリティの楽曲を出すし、バンドサウンドではできないような事をやるので、面白い。