いつか自分の子供とセッションできたら面白いな、なんて思っているパパ・メタルヘッズは多いでしょう。コネチカットに住むこの親子は、グラインドコア・デュオ、Animal Schoolbusを結成し、デビュー曲「I Can Do One-Handed Cartwheels」のミュージックビデオを公開。個人的にはGrindmotherよりコッチ派です(笑)
https://animalschoolbus.bandcamp.com/releases

いつか自分の子供とセッションできたら面白いな、なんて思っているパパ・メタルヘッズは多いでしょう。コネチカットに住むこの親子は、グラインドコア・デュオ、Animal Schoolbusを結成し、デビュー曲「I Can Do One-Handed Cartwheels」のミュージックビデオを公開。個人的にはGrindmotherよりコッチ派です(笑)
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オーストラリアを拠点に活動するデスコア/ニューメタルコアバンド、To The Graveがニューアルバム『Epilogue』を4月16日にUnique Leader Recordsからリリースしました。Alpha Wolf登場以降、オーストラリアで盛り上がるニューメタルコア・サウンド。Dealerが空中分解していまい、To The Graveにかかる期待は大きいでしょう。メンバーの急逝などもありましたが、Unique Leader Recordsと契約。19曲というフルボリュームの本作は、豪華なゲストボーカル陣を迎え制作。マシンガンのようなベースドラムが光るブラストビート他、ドラムのサウンドプロダクションが異次元で、もちろんヘヴィなリフも炸裂しっぱなし。そしてなんといってもボーカルのブルータル感が凄まじく、ガテラル、グロウル、そしてピッグスクイールなどもかましています。全人類必聴の新時代ヘヴィアルバム!
<Tracklist>
1. Holocaustralia: Global Warning (feat. Nic Webb of Alchemy)
2. Ecocide (feat. Jerry Chard of Vengeance)
3. Pest Control (feat. Daniel Macdonald of Wormtongue)
4. Hell Hole (feat. Nick Adams of Justice For The Damned)
5. Slaughter Forever (feat. Blake Curby of Teeth)
6. Gristle Blower
7. The Devil In Sheepskin (feat. Bailey Schembri of Iconoclast)
8. Wastage (feat. Taylor Barber of Left to Suffer)
9. Skin Like Pigs (feat. Rheese Peters of Babirusa)
10. Lips & Assholes
11. Seven Billion Reasons Why (feat. Alex Hill of ÂME NOIRE)
12. Hear Evil, See Evil (The Haunting Of 2624 Dog Trap Rd)
13. Miserable Summer
14. [•REC]
15. Terrorist Threat
16. Kill Shelter
17. Death By A Thousand Cuts
18. Recoil In Horror (活き締め)
19. The Ghost Of You (MCR cover)
Produced, recorded, mixed and mastered by Tom Cadden at Violent Sound.
“ブラッケンド・デスコア”という、デスコアのサブジャンルについては、2017年に執筆した『デスコアガイドブック』の中でも触れていた。有名どころでいえばLorna ShoreやA Night in Texasなどが挙げられると思うが、バンド活動に安定感がなく、ブラッケンド・デスコアというシーンを牽引していける存在として活躍しているかと言えば疑問だ。ただ、彼らの登場に刺激を受け、アンダーグラウンドではブラッケンド・デスコアバンドとして少しずつファンベースを拡大しているバンドもいる。ここでは、2021年にニューアルバムをリリースした、または計画があるバンドを中心に最先端のブラッケンド・デスコアがどうなっているか、彼らはそれぞれにどんな特徴があるのかをチェックしていこうと思う。
Mental Cruelty – A Hill To Die Upon
2014年からドイツの都市、カールスルーエを拠点に活動するブラッケンドデスコア/スラミング・デスコアバンド。2018年にセカンド・アルバム『Purgatorium』をRising Nemesis Recordsからリリースすると、それまでアンダーグラウンドのデスコア・コミュニティ内に留まっていた人気がワールドワイドなものに拡大。2019年からはUnique Leader Recordsと契約を果たし、アルバム『Inferis』を発表。ブルータルデスメタルやデスコアという枠を超え、メインストリームのエクストリーム・メタルシーンにおいてもその名を轟かせた。彼らのブラッケンド成分は、作り込まれたオーケストレーションと、ファストに疾走するブラストパートのコントラストにあるだろう。これらは、彼らが得意とするダウンテンポ・パートの破壊力を倍増させる為にも聴こえるが、それにしてはクオリティが高い。このパートのみで楽曲を作れば、Century Media RecordsやMetal Blade Recordsのブラックメタル勢にも食らいつける実力があるようにも思う。5月にリリースが決まっている新作『A Hill To Die Upon』は、クリーン成分もあり、ステップアップのきっかけになりうる作品になることは間違い無いだろう。
https://www.facebook.com/MentalCruelty
Drown In Sulphur – Vivant Tenebrae
イタリア/ミラノを拠点に2014年から活動するダウンテンポ・デスコア/ブラッケンド・デスコア、Drown In Sulphur (ドローン・イン・サルファー)。もともとはOceans Ate Alaskaがダウンテンポ・デスコアをプレイしたかのようなエクスペリメンタルなスタイルを得意としていたが、2019年にドラマーDomenico Francesco Tamila以外のメンバーが脱退。以降はコープスペイントを施した強烈なヴィジュアルで、ストレートなメロディック・デスコアへと傾倒していく。このメロディック感がDark Funeralなどを彷彿とさせ、彼らをブラッケンドと呼ぶ所以になっている。ところどころニューメタルコアのようなワーミー・フレーズも組み込んでいて、洗練されればなかなか面白いサウンドをプレイするようになるかもしれない。ちなみに2019年に脱退したMattia Maffioli、Max Foti、Simone Verdeは新たにDefamedを結成。こちらもデスコアシーンでは注目を集めるバンドのひとつに成長している。
https://www.facebook.com/wedrowninsulphur/
THE HATE PROJECT – HUMAN SACRIFICE
スウェーデンの都市、カルマルを拠点に活動するブラッケンド・デスコア。2019年から本格始動ということで、まだまだアンダーグラウンドでの人気に留まっているが、彼らも注目しておきたいバンドのひとつだろう。今年2月にリリースされたデビューアルバム『Seize the Obscurity』は、同郷のVildhjartaやHumanity’s Last BreathにあるようなThall成分が豊富で、アトモスフェリックさも個性的。シンプルすぎるバンド名も、得体の知れない邪悪さがあってサウンドとマッチしている。
https://www.facebook.com/TheHateProject/
Bonecarver – MALLEVS MALEFICARVM
スペインを拠点にCANNIBAL GRANDPAという名前で活動していた彼らが、Unique Leader Recordsとの契約をきっかけにBonecarverへと改名。若干B級感のあったサウンドもぐっと引き締まり、今年リリースしたアルバム『Evil』も好評だ。ダウンテンポやビートダウンというところよりも、メロディック・デスコアとブラックメタルを純粋にクロスオーバーさせたようなスタイルを得意としている。アルバム収録曲「MALLEVS MALEFICARVM」は、特にメロディアスでオーケストレーションも良い塩梅で組み込まれている。やはりブラストビートに注力しているデスコアは、デスコア以外のメタル・コミュニティから高評価を得る傾向にあるように思う。
https://www.facebook.com/bonecarverofficial
Worm Shepherd – ACCURSED (FT. ALEX KOEHLER)
おそらく今、最もブラッケンドなデスコアは、Worm Shepherdだろう。ちょうど2021年3月26日にUnique Leader Recordsとの契約を発表。ブレイクに向かって、じわじわと注目度を高めている。プログレッシヴ・デスメタルとブラックメタル、そしてデスコアが調和したサウンドは、これからのブラッケンド・デスコアのスタンダードとも言える雰囲気がある。特にデスコア成分においては、爆発的なダウンテンポ・パートが一発のみという清々しさがあり、あとはほとんどブラストビートで疾走し続けている。まだ新作のインフォメーションなどは出てきていないが、先行で公開されるだろうシングルは即日チェックすることをオススメしたい。
https://www.facebook.com/WormShepherdBand
RIFF CULT : ZORNの「All My Homies」のアレンジ・ビデオを2019年8月に公開していますよね。この歌詞はおふたりの人物像を考えていくにあたって非常に興味深いものでした。この歌詞を振り返りながらいくつかお伺いさせてください。
<KAMU¥>
見慣れない人達と街並み / 今までと違う1人足並み
13歳葛飾四ツ木 / 北生まれの俺は他所者だし
守られる気なんてさらさら無い / どこに居ても何も変わりゃしない
何を叫んでも満たされない / まだ生きたい理由が見つからない
でも同じような眼の街のガキ / 開けてくれてた裏口の鍵
家族は居ないがどうにかなる / 信じてくれたRockStarになる
二つ目の地元の葛飾区 / あの街と痛み背に歩き出す
今は生きる意味気づけそうで / また滑ろう渋江公園
RIFF CULT : 歌詞を読むと、お引越しをされていますよね?ご出身はどちらですか?
KAMU¥ : 生まれは北海道の札幌で、小学校を卒業してすぐに葛飾の四ツ木に引っ越しました。
RIFF CULT : どんな事情があったのですか?
KAMU¥ : 父親の会社が倒産して負債が3億くらいあって、子供ながらに「これはマズイぞ」と感じていました。ある時親父から号令が掛かって、家族全員が集められたんですけど、「とりあえず、お父さん明日からいなくなるから!」という宣言を受けたんですね。混乱しつつもどこか出張にいくのかなと思ったんですけど、母親が「本当の事言ったほうがいんじゃない?」と怒り出して。実際は会社が倒産してしまったという報告だったんです。一家解散宣言……。
KAMU¥
RIFF CULT : お母さんはどうされていたんですか?
KAMU¥ : 母親はまいってしまって、実家に帰っていたんですよ。それが、葛飾の四ツ木。小学校を卒業するまでは、札幌で生活して、中学校入学のタイミングで、母親の実家に移ったという感じですね。その頃からどこかで音楽やりたいなって思っていて、東京ならチャンスも多そうだし、兄貴も大学進学で上京する予定だったので、葛飾に行こうと決めた感じですね。
RIFF CULT : 北海道にいた頃の、何か強烈に記憶に残っている思い出はありますか?
KAMU¥ : めちゃくちゃありますよ。特に強烈だったのが、住んでいたマンションが8階にあったんですけど、エレベーターに乗り込んだ時に借金取りのにいちゃん達が一緒に乗り込んできたんですよ。僕のことは知らなかったと思うんですが、エレベーターの中で「8階がアイツの家ですね」みたいな会話が聞こえてきたんです。「やべえ、俺殺されるんじゃねえか」って思ってビクビクしていたら、「僕、家は何階?」と聞かれて、咄嗟に「4階です!」と言って、非常階段に逃げました (笑)
RIFF CULT : それは強烈ですね……(笑) 小学校から中学生に進学するあたりの年齢だと、環境が変わる事に対して大きな不安があったと思いますが、札幌には愛着みたいなものはなかったんですか?
KAMU¥ : もちろんありますよ。音楽やろうって思う前は、スキーでオリンピック出てやろうと思ってたくらいなんで。友達もいたしね。でも、一家解散になって、借金もあって…… ある意味、自分が憧れていたラッパーになったほうが面白いんじゃないかと思ったんですよね。小学3年生の時に、兄貴にエミネムの自伝映画『8 Mile』を観させてもらって。なんというか、貧乏からの逆転みたいな、暗い過去があったほうが、ラッパーに活かせるんじゃないかというようなポジティヴな感覚があった気がしますね。大きな不安はなかったですよ。
RIFF CULT : 明るい性格だったんですね。
KAMU¥ : 自分も明るいヤツだと思っていたんですけど、札幌に帰った時、ばあちゃんに「俺ってどんな子供だった?」って聞くと、「あんた全然しゃべらなかったし、情緒不安定だったよ」って言われて驚きましたね。友達にも同じ事聞いたんですが、「おまえ、めっちゃ暗いヤツだったよ」って言われて (笑) 自分の中のイメージと、見られていたイメージは違ったみたいですね。
RIFF CULT : $ivaさんの地元はどちらですか?
$iva : 大分です。20歳くらいまでいて、そこから上京しましたね。
RIFF CULT : きっかけはなんだったんですか?
$iva : 地元でもヒップホップのイベントとか出ていたんですけど、そこでやり続けていく事に少し不安があったというか。続けていく上で地元に居続ける事が言い訳みたいなものになってしまうんじゃないかという気持ちがあったし、どこかに出てみたいというような気持ちがあったんですよね。地元には友達もたくさんいるし、居心地が良かったけど。もうひとつきっかけと言えば、おばあちゃんが死んでしまった事も影響していますね。
$iva
RIFF CULT : 歌詞をみてみると、「家族もバラバラ」、「実家もねえ」みたいなフレーズであったり、Mobb Deepの名前も出てきますが、大分で過ごした時期の思い出なのでしょうか?
<$iva>
空き缶落っこちたらタイマン / 無免で廃車にしたCIMA
ギャルのキティッパ / 月2回の面会 保護観察
望んでなくても皆んな大人になる / この街の話 俺達の話
友だちの姉ちゃんがビル飛び降りたり / 必要なMoney 不確かな愛
車で拉致 遊び 理由なんかない
Mobb Deepのinst 見様見真似Rapした / 大人はDon’t give a damn
Overdoseで動けなくなって蹴った / 初めてのShowcase今も覚えてるぜ
家族もバラバラ 実家もねえけど / 全部意味があったって実感してる
殴られるよりも愛が痛え / 今のお前とも家族になりてえ
$iva : どうなんだろう。音楽を聴き始めたきっかけは、親がやっていたバンドですかね。その影響で洋楽には幼い頃から馴染みがありましたね。3つ上の兄貴もバンドをやっていて、兄貴が持っていたTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTのCDとか聴いてからディグりまくって、Rage Against the Machineにたどり着きました。確か、その時ゲットしたRage Against the Machineのポスターに、Kダブシャインがコメントを書いていて、どんな人なんだろうと興味を持って聴いたら完全にハマりましたね。そこからCD300枚くらい万引きして、いろいろ聴き漁りましたね。
RIFF CULT : (笑)
$iva : Nasのポスターとか、もうとにかくめちゃくちゃ万引きしてましたね、万引き人生 (笑) 中学生までにやめたし、今はもちろんやんないけど (笑)
RIFF CULT : ディグり方はあれですけど、好奇心凄まじいですね。その時代の事もけっこう歌詞になっていますよね。
$iva : そうそう、さっきの歌詞の中に「無免で廃車にしたCIMA」っていうフレーズがあるんですけど、これも実話。どっかの半グレに車で突っ込んじゃった事があって。その半グレが「警察にいくか、100万払うか」みたいに脅してきたんですよ。車を貸してくれた先輩も同じ条件突きつけられて、「うわ、ふたりで200万かよ?!」と焦りましたね。その時17歳だったんですけど、半グレに親を呼んでこいと怒鳴られて、最悪な事に親が現場にやってきたんですが、「チンピラに搾取されるくらいなら警察にいくぞ」って激昂しちゃって……。その時、半グレと俺らで一緒に親父を止めて (笑) 落ち着いてくれよって、半グレと連携して、変なチーム感出たのは後々振り返れば、面白かったですね。それで一旦は払ったんですけど、その先輩が後日その半グレを見つけてしばいて、キッチリ回収して車も新しいシーマに変わっていました (笑)
RIFF CULT : 先輩、頭がいい。
$iva : そういう土地だったんですよ (笑)
RIFF CULT : 僕も田舎出身ですけど、田舎は不良が強い。
$iva : そうなんですよね。もう、不良になるか、勉強しまくるかしか選択肢がない。それが上京したきっかけのひとつでもありますね。自分が不良として、将来を考えた時にどうなんだろうという一抹の不安はありましたね。不良としてのスキルが使えない場所にいったら、俺どうなるのかなという事にも興味があったね。
KAMU¥ : 仮面ライダーみたいでかっこいい。
RIFF CULT : ガッツありますよね。歌詞は紛れもない本当の話なんですね。
$iva : まあ、思い出というか、なんというか……(笑)
RIFF CULT : KAMU¥さんは上京された後、二つ目の地元として葛飾での思い出を歌詞に綴っていますよね。この時の話は中学の頃の話ですか?
KAMU¥ : そうですね、中学生。四ツ木の同級生との思い出です。
RIFF CULT : その当時の仲間達と一緒に音楽をやっていたんですか?
KAMU¥ : そうそう、初めてバンド組んだのも、その中学の仲間です。何をするにも一緒にいましたね。
RIFF CULT : どんなバンドだったんですか?
KAMU¥ : パンクバンドでしたね。Sex Pistolsのカバーなんかをやっていました。でも、パンクの知識がまったくなくて。俺は万引きしなかったタイプの人間だから、友達が万引きしてきたCDをMDにしてディグってました (笑)
$iva : (笑)
KAMU¥ : 周りも家庭環境が良くない人が多かったですね。まあ、どこにでもある話だと思うんですけど。葛飾もお金ない街だし。あ、この時も強烈な印象に残っている思い出があるんですよ。当時の友達が住んでいた一軒家があったんですが、ある日いきなりそいつの親戚に乗っ取られていたんですよ。スケートして帰ったら、「家が乗っ取られてる!」みたいな。そいつ、ヤクザだった親父が死んで、母親と兄弟で住んでいたんだけど、もう母親もどこいったか分からないカオスな状況になっていて。とりあえず、家を取り戻す為にそいつは帰宅しようとしたんですけど、その親戚にボコボコにされちゃって……(笑) なんとか家は取り戻す事が出来て、俺らの溜まり場になっていきました。取り戻したのはいいんですけど、その家もけっこうめちゃくちゃで、玄関に猫のウンコとかめちゃくちゃ落ちていて (笑) 母親もうるさいし、いつも裏口の窓から家に侵入していました。それが「All My Homies」の歌詞にある「開けてくれてた裏口の鍵」というフレーズになってる。裏口の鍵を開けていてくれて、いつでも遊びに来ていいよみたいな。学校行かずにそこで遊んでいたね。
RIFF CULT : 改めて、初めて出会ったヒップホップのアーティスト、またはヒップホップをやりたいと思ったきっかけのアーティストは?
$iva : Kダブシャインですね。あの感じ、歌っぽくない歌い方というか。ものすごく憧れていました。
KAMU¥ : お金が無かったから、ほとんど人から借りたりして、いろんなアーティストには出会いましたね。その中でも2Pacとエミネムは衝撃的でしたね。兄貴が『8 Mile』のDVDを持っていて、「お前これ観ちゃダメだぞ、大人のやつだから!」って言われて隠されてた。でもそう言われたら、観ちゃうじゃないですか。それでヒップホップ良いなってなりました。それはよく覚えていますね。
$iva : 虐待されてた友達の母親が『8 Mile』のポスターを家に飾っていたな。なんかそれが強烈で、最初観るまでに勇気が必要だった記憶がある。
KAMU¥ : 初めてセックスをみたのも『8 Mile』だわ(笑)
$iva : (笑) 何かを変えたいっていう人が観るべき作品ではあるよね。
RIFF CULT : そんなふたりの出会い、DEVDFRE$Hが始まったきっかけはなんですか?
KAMU¥ : 3年前くらい前かな? 初めて会ったのって。
$iva : 渋谷のTSUTAYA前で出会ったんですよ、九州での大地震を受けて、募金活動する為に渋谷でサイファーしていたんだよね。それで聴いてよかったら投げ銭してくれよみたいな感じ。そこにKAMU¥が来た。
KAMU¥ : バンド練習の帰りだったんだよ。「お、なんかラップしてる人がいるぞ、あの人うまいな」と思ったのが$ivaくん。それで勢いでセッションしたくて参加した(笑) その時に俺が「あしたもライブがあるんだぜ」みたいにラップしたら、$ivaくんが「俺も明日ライブなんだ」って返してきて。「立川でライブだぜ」って返したら、「あれ俺も立川でライブだぜ」ってラップで返してきて。次の日対バンだったっていう (笑)
RIFF CULT : それが初対面?
$iva : それが初対面 (笑) 次の日対バン (笑)
RIFF CULT : 運命的すぎる……。
$iva : それから対バンして、もっと仲良くなって、お互いのバンドに客演で参加してフリースタイルする、という機会が増えていきましたね。
KAMU¥ : 対バンする機会多かったもんね。
$iva : そういうのを続けていく中で、「もうラップやるか!」ってなって、DEVDFRE$Hが始まった感じですね。
KAMU¥ : $ivaくんがホラー映画が好きで、Ho99o9とかGHOSTEMANEとか、そういうラッパーを教えてもらった時にラップもスクリームとかしていいんだみたいな発見がありましたね。ニューメタルとかラップコアとか。それこそRage Against the Machineもそうだけど、バンドでラップしてる人はけっこういても、ヒップホップのジャンルでロックをやってる人ってそんなにいないなって思っていたんですよね。海外にはいるんでしょうけど、うちらの周りにはいなかった。それでやってみようかなと思ったかな。
RIFF CULT : GHOSTEMANEとか、$uicideboy$とかそういうのに影響を受けて、DEVDFRE$Hが始まったような感じなんですね。
$iva : ひとつきっかけにはなっていますね。
RIFF CULT : 2019年4月にリリースしたEP『死了新鮮』もダークなトラップですよね。
KAMU¥ : そうですね。このEPのトラックは、あちこち拾ってきたフリーのトラックにラップをのせてみた感じ。とりあえず、どんな感じになるかやってみるかっつって。
RIFF CULT : こういうダークなトラップで、日本語のせてやってる人いなかったですよね。
KAMU¥ : 確かに当時はいなかったと思いますね。後から知ったのだと、Jin Doggさんとか、最近も少しずつ増えているイメージがありますね。
RIFF CULT : リリックはどんな風に書いているんですか?
KAMU¥ : 「All My Homies」の歌詞を制作した時は、比喩表現はなるべく使わずにストレートな感じを意識しましたね。DEVDFRE$Hのリリックに関しては、自分の気分をぐっと沈めた状態で書くようにして、比喩表現も割と使うように意識していますね。ぱっと読んだだけでは理解できないような、深読みさせられるようなもの。
RIFF CULT : おふたりのパートがしっかり分かれていながら、それぞれに個性もあり、スタンダードな交わりがない感じが面白いですよね。このEPリリース後のシングルも興味深いものばかりです。Marilyn Mansonの「This Is The New Shit」でラップしてみようと思ったきっかけはあるんですか?
KAMU¥ : あれは確か、$ivaくんが拾ってきたトラックにあわせて、マンソンのリリックを乗せてみたらめちゃくちゃフィットしたので、それをきっかけに作った感じですよね。ふたりともMarilyn Mansonは好きで聴いていたってのもありました。
RIFF CULT : これまで自分が作った歌詞の中で、気にいっているフレーズはありますか?
KAMU¥ : まだリリースしてない曲なんですけど……。hey siri、メモひらいて (笑)
$iva : 『死了新鮮』に入っている曲なんだけど、「ぬるいコーラ床に投げて、ソファーに沈んでおやすみ」みたいな。こういうの好きなんですよね。それ、実際に家でやったら、どうなるんだろうなみたいなね。それでいて、実際にやったことあるようなこと。そういうのをどう聴かせるか、そういうところを意識して書いていますね。
KAMU¥ : 「#000000 」という楽曲のフレーズなんですが、「みそこなった、それもいい / 仲間達とここにいる / きかれてるよ、それがいい / 君の人生どれがいい?」ですね。 割と自分の本心が出ているというか。未発表曲だと、「いいことがないから死んじゃうっていうヤツらが旨そうな飯を喰う」っていうリリックは好きですね。
RIFF CULT : いいですね。未発表曲、とても聴きたいです。
KAMU¥ : リリースする予定も近くあるんで、楽しみに待っていてもらいたいですね。一緒にやっているトラックメイカーが次作のトラック作ってくれていて、ミックスもお願いしています。Marilyn Mansonの曲も組み直して、サンプリングも新しくしてますよ。
RIFF CULT : DEVDFRE$Hは、普段ヒップホップ聴かないようなロックリスナーにもアプローチ出来るポテンシャルを感じるのですが、どんな音楽が好きな人達に聴いてほしいですか?
$iva : DEFTONESですかね。なんか、ああいう感じ。雰囲気的にはね、そういうのが好きなんですよね、僕らは。
KAMU¥ : そうだね。トラップ好きにオススメというよりは、90’のブーンバップが好きな人にも喰らわせる事ができると思う。僕らは亜種なんで。ヒップホップ側からもバンド側からも。どっちにも居られる。
$iva : FREESTYLE OUTRO’とか、あのイベントの雰囲気が理想ですね。両方あって当たり前なはずなのに、きっちり良い感じで分かれている。
KAMU¥ : どっちの側にもいたいし、いたくない感じ。アウェイが好きなんですよね。ライブハウスでやれば、ヒップホップ的な感じでアウェイだし。クラブでやったら、ライブハウス感あるから、アウェイだし。それが燃えますね。それでみんながモッシュしたり、良い反応があれば、めちゃくちゃ嬉しいですね。
世界最大のMETALフェス「Wacken Open Air」への出演を勝ち取ったSable Hillsが、5月7日にニューシングル『Messiah』をリリースすることを発表した。また、明日4月9日 (金曜日)には、同シングルより「The Storm」を先行公開することも明らかとなった。
各オンラインプラットフォームでは、9日へと日付がかわり次第、順次公開されるとのこと。URLをフォローしておきましょう。
https://fanlink.to/SH_TheStorm
韓国出身のメンバーPKとPiguri、日本出身のMatsunoとHeavenの四人組メタルコアバンドPrompts。多国籍なメタルバンドは世界中に数多く存在するが、その中でもアクティヴにライブ活動を展開するバンドはほんの一握り。ましてや母国を出て、アーティスト活動の為に外国で活動しているミュージシャンは少ないだろう。世界的にも珍しい編成のPromptsに、韓国のメタルコア/ハードコアシーンを聞くと共に国境を超えてひとつのバンドとして活動する喜びや葛藤について、インタビューしてみました。想像以上に濃い内容になったので、2回に分けて公開。第一弾は、Promptsメンバーに、音楽遍歴と韓国シーンについて聞いてみました。
RIFF CULT : 韓国出身のPKさん、Piguriさんはどんな街で育ったんですか?
PK : ソウルの中心にある蚕室 (チャムシル)という街の出身です。ソウルのど真ん中にあり、大きなショッピングモールがあったり、遊園地があったり。ソウルで一番高いビルであるロッテワールドタワーなんかが有名なところですね。
蚕室 (チャムシル)
Piguri : 僕は京畿道の安山 (アンザン)という場所の出身です。工業地帯で日本で言うと川崎市?に似ていると思います。
安山 (アンザン)
RIFF CULT : おふたりは同い年ですか?
PK : 僕が24歳で、Piguriさんが3歳年上の27歳です。
RIFF CULT : 韓国は上下関係がしっかりしているイメージがありますが、二人の間柄はどうですか?
PK : Piguriさんと知り合って今年で6年になりますが、3歳年上だと普通に敬語ですね。韓国にいた頃から二人で遊んだり、音楽活動も一緒にしていて仲良しですが、やっぱり敬語になってしまいますね。韓国人の性 (さが) ですね。
RIFF CULT : 韓国でいうお兄さんという感じなんですね。せっかくなので、韓国出身のお二人には細かく音楽的ルーツを聴いてみたいと思います最初に聴いた音楽はなんですか?
Piguri : 最初に聴いた激しめの音楽で言うと、確かBlack Flagですかね。あんまり詳しく覚えていないですが (笑) メタルコアだと、For The Fallen Dreams?
Matsuno : いきなりFor The Fallen Dreamsは絶対うそでしょ (笑)
Piguri : いやーどうだったかな。
Matsuno : Hatebreedとか聴いてないの?
Piguri : あ、聴いてました。あとはMADBALLとかSICK OF IT ALLとか。
Matsuno : Piguriってそんなハードコアな人だったの? (笑)
Piguri : そうでしたね (笑)でも最近はあまり聴いてないですね。
PK : 僕は中学2、3年生の頃、友達にアコースティックギターをプレゼントしてもらった事がきっかけで音楽に興味を持つようになりました。最初はSTINGとかオールドポップとかが好きだったんですが、高校1年生の時に同じクラスメイトでサークルも一緒だった友人に、DisgorgeとかCannibal Corpseとかを教えてもらい、Deathとかオールドスクールなスラッシュメタルにもハマっていきました。メタルコア系だと、Lamb of Godなどから聴き始めて、Killswitch Engageあたりを一通り聴きましたね。高校3年生くらいにはAsking AlexandriaとかWe Came As Romansとかに興味が出るようになって、そちらをよく聴くようになりましたね。そこからバンドやってみたいと思いました。最初はKillswitch EngageやLamb of God直系のバンドだったんですけどね。
RIFF CULT : Disgorgeを聴いていたというのは驚きですね。
https://www.youtube.com/watch?v=i1FCVcWJW74
PK : むしろそういうジャンルのほうが聴いていた気がします。高校生のころはどっぷりメタル。Panteraとかも好きですね。
Matsuno : 2人ともぜんぜん違うね (笑)
RIFF CULT : はじめて買ったCDは何ですか?
PK : メタルだと中高校生の時にショッピングモールの中にあったレコードショップでいろいろ買いましたね。今もそのショップはあるんですが、ポピュラーなものばかりになってしまいました。メタル系のローカルなレコードショップ、日本で言えばNERDS RECORDSみたいなところもあって、そこにも行きましたね。
韓国のメタル/ハードコアを取り扱うレーベルとしてはDOPE RECORDSやTOWNHALL RECORDSが有名。TOWNHALL RECORDSオーナーのHwang KyuseokはTHE GEEKSのKi Seok Seoと共にVICEのインタビューにも登場している。
RIFF CULT : 新しい音楽との出会いは基本的にはインターネットでしたか?
PK : そうですね。CDも買ってましたが、基本はネットでいろんな情報を調べていました。みんなiPodだったり、もっと安いmp3プレーヤーだったりを使っていましたよ。
RIFF CULT : 二人はいつからバンド活動を始められたんですか?
Piguri : はじめてのバンドはEighteen Aprilです。18歳か19歳の時だったかな。
Matsuno : いきなりEighteen Aprilだったんだ。
RIFF CULT : Piguriさんはオリジナルメンバー?
Piguri : いや、途中で加入しました。ネットでみかけたメンバー募集で連絡しました。
RIFF CULT : 同じ時期の日本だと、mixiでみんなメンバー募集してましたね。
PK : 韓国のミュージシャン達は、基本的に2つのウェブサイトが交流の場になっていました。ひとつはFacebook、それと同じくらい利用されていたのが、Mule (ミュール)という楽器のメルカリのようなサイトです。そこでみんな楽器の売り買いをしていたんですが、そのサイトにはメンバー募集できるフォーラムがあったんです。こんなジャンルで、このパートを募集をしているみたいな投稿が掲示板 (BBS)みたいなところに書き込まれていました。たしか登録制じゃなかったはず、SNSみたいなものではなく、2ちゃんねるみたいなものだった覚えがあります。最近は人が減っているけど、当時、僕たちが学生時代に主流だった音楽コミュニティですね。
Matsuno : まさに日本でいうmixi的なサイトだね。中国だとWeiboとか、ロシアだとVKとか。世界各国に同じようなものがあるみたいですね。
PK : あ、話がそれてしまいましたね……。僕のはじめてのバンドは、Scarlet ForestというDjent系バンドでした。
Matsuno : 確か、Inlayerのメンバーもいたよね?
Inlayerは、韓国出身のDjent/Progressive/Instrumentalバンド。この手のバンドには珍しく東方神起 · SUPER JUNIOR · 少女時代など所属のK-POP大手SM entertainmentが運営するYoutubeチャンネルよりMVをアップしている。
PK : そうですね。最初に話したメタル好きな友人と一緒に高校生のころに始めました。彼とは小学校から一緒だったんですが、高校のサークルで一緒にバンドを始めることになったんです。最初はギタリストだったんですが、ボーカルが見つからず、彼とじゃんけんして負けてしまい、僕がボーカルを担当する事になりました。もともとはギタリストだったし、ギター/ボーカルでスタートしたんですが、Djent系のプレイスタイルとボーカルを両立できなかったので、ボーカルに専念する事にしました。もともと三人ではじまったけど、結局二人になりました。あともうひとつ、Paydayというバンドもやってました。Scarlet Forestとは違ったタイプのサウンドです。
Matsuno : PaydayはCounterpartsとか、初期CAPSIZE, Defeater的な叙情ハードコアっぽいバンドだよね、カッコ良かった記憶が。
あと掛け持ちで他のバンドやってるメンバーもいたような。
PK : All I HaveやTurn For Ourのメンバーと一緒にやっていましたね。
RIFF CULT : 掛け持ちが多いですね。
Matsuno : 確かにけっこう多いよね。そのTurn For OurのベースのHyeong DooってやつとかもTo My Last Breathってバンドを前やってたり。
To My Last Breathは韓国最初のデスコアバンドとして知られる存在。現End These DaysのフロントマンSang Yul Songがギター兼リーダーを務めていた。
Matsuno : To My Last Breathの最初の音源が2009年とかだからかなり早いよね。日本でいうHer Name In Blood的な存在だったのかなと。Turn For OurもTERRORやTRAPPED UNDER ICEのようなストレートなハードコアを鳴らしていて音源が凄くカッコ良かった。最初聴いたとき欧米のバンドかと思ったくらい。
PK : 日本のラウドシーンは世界の国に比べて小さいと聞きますが、韓国はもっと小さいですよ。韓国でツアーしようとしたら、ソウルと釜山しかない。日本みたいな全国ツアーはできないんです。BTSのようなビック・グループくらいしか成功させることは出来ないんじゃないでしょうか。彼らもソウルと釜山の間のエリアにはあまり行かないですしね。
RIFF CULT : ソウルと釜山の間のエリアというのは、音楽シーンそのものが無いんですか?
Piguri : ほとんど無いと思います。音楽をやりたいという人はだいたいソウルか釜山に移住します。確かに若者が少ないエリアではあるんですが、正直、なぜそんなに避けられるのかは理解出来ないです。
PK : 韓国のように小さなシーンを盛り上げようと思うと、自然と掛け持ちして、いろんなバンドが誕生しがちになりますよ。バンド同士がみんな知り合いですし。サポートし合ってます。
RIFF CULT : コミュニティの中心人物はいますか?
PK : 間違いなく、Watchout! Recordsを運営しているカントさん(Kangto Lee)だと思います。Day of Mourningというバンドでギターもやっていますね。一時期韓国のレジェンド的なバンドVASSLINEにも在籍していました。またDay Of Mourningのもう一人のギター のマンキさんはPromptsの最新作『Magenta Smile』のエンジニアもやってくれました。韓国の多くのメタルコア/ハードコアバンドを手掛けていて彼はシーンでは一番有名なエンジニアと言えますね。
PK : あとはやっぱりEnd These Daysのユルさん(Sang Yul Song)ですね。日本のバンドシーンと最も親交が深いのはユルさんだと思います。End These Daysが2017年にリリースした「Solace」という曲のMVでは、Crystal LakeのRyo Kinoshitaがゲストボーカルとして参加して話題になりました。来日も4回していて2018年にはPaledusk主催のBlue Rose Tourに出演したり、年末のNERDS FESTに出演したりしています。また、2017年には日本からPrompts、Infection、Will You Rememberを招いて韓国ツアーを企画したりしてくれました。
Matsuno : 僕もユルとは7~8年前くらいからFacebookを通して連絡を取り合うようになって、家に泊めたこともあるし今もずっと親交があります。End These Days初来日は確か、RNR TOURS主催で秋葉原音楽館だったかな。
PK : この三人が、Watchout! Recordsというレーベルを始めて、日本からもMirrorsなど、いろんなバンドを韓国に呼び始めて、大きな企画を打つようになりました。Born of OsirisとかPeripheryなどが韓国でライブできるように働きかけて、Watchout! Recordsからオープニングアクトをブッキングしたりもしていましたね。
PK : それからIn Your Faceも韓国シーンにおいて重要なバンドです。彼らはJUMP OVER THE LINEという企画をやっていて、6回目から日本のバンドが参加するようになりました。韓国のシーンは小さく、いつも同じラインナップだから、日本のバンドを呼ぶ事が自然と増えていった形だと思います。これまでにAbstracts, Paledusk, Victim of Deception, Foad, Sable Hillsなどを招致していて日本と韓国の繋がりを作ってくれた大きな存在です。Vo.のミナトは現在は東京在住でよくライブハウスに遊びに来ています。
Matsuno : ミナトもそうだけどビックリしたのはメタルコアやハードコアのシーンの中で日本語ちょっと話せます、みたいな人がちょくちょく居ること。日本のバンドマンで韓国語喋れる人って言われてもほとんどいないから、すごいな~と思いましたね。あとけっこう韓国から日本にライブ観にくる人も多いんだよね。SCREAM OUT FESTIVALとかBloodaxe Festivalとかで韓国から遊びに来てる人と仲良くなったりしたなぁ。
RIFF CULT : 韓国でライブをやる時によく使ってたライブハウスはありますか?
Piguri : CLUB AORかな。弘大(ホンデ)っていう日本でいう原宿みたいな場所にあるライブハウスは有名ですね。
弘大 (ホンデ)
Matsuno : AORはPromptsでも行ったことがあります。2017年にETD主催のツアーで初めて行って、去年の1月には自分たちで”HYBRID YOUTH TOUR”と銘打ってPROMPTS企画を行いました。
Matsuno : 日本からPaledusk、From the Abyss、韓国からETD, Eighteen AprilにR4-19というメタルコアバンドが出演してくれました。韓国のメタル系の中では大成功と言われる60人くらいのお客さんが来てくれてすごく楽しい一日でしたね。コロナが落ち着いたらまた韓国でも企画をやりたいし、逆に今度は韓国のバンドを日本に招集したりしてみたいですね。あとは釜山のCLUB REALIZEとかは?
PK : REALIZEは残念ながら2020年で閉店してしまいましたね…。End These Daysが拠点にしてたライブハウスで、釜山にあったんですが。メタルコア、ハードコアの聖地みたいな場所でした。
Matsuno : CDとかも売ってたよね。PROMPTSや日本のバンドもちょくちょく取り扱ってもらってました。
PK : さっきの続きになってしまいますがオーナーのJin-su Baeという人は、釜山のメタルコア/ハードコアシーンの中心人物ですね。GWAMEGIという硬派なメタルコアバンドのボーカリストでもあります。
RIFF CULT : 釜山のバンドでいうとAll I Haveはどうですか?
PK : もちろん超重要です。 ギタリストのLee Jung MinはPaydayのメンバーでもありますね。釜山のハードコアといえば、All I Have。みんながリスペクトしています。メンバーのGeon(ゴン)さんはみんなの兄貴的な存在で、REMNANTS OF THE FALLENなど韓国の色んなバンドのアートワークやマーチデザインを作ったりもしていますね。
REMNANTS OF THE FALLENは、ソウル出身でDOMと来日経験も有るメタルコア/メロデスバンド。2017年度と2021年度の「韓国大衆音楽賞」最優秀メタル/ハードコア賞を受賞している。アルバム『SHADOW WALK』収録の”MISERY INJECTION”ではPKもゲストボーカルで参加。
Matsuno : ゴンちゃんはたしか昔日本の大学に通っていたこともあって日本語が異常にペラペラですね。よく日本のハードコアのライブに行っていたことから日本の多くのハードコアのバンドマンともかなり親交があるみたいです。2015年には東京のOTUS, HOLLOW SUNSを招いて韓国ツアーをやっていましたね。
RIFF CULT : ソウルと釜山にシーンの違いはありますか?
PK : そうですね。今と昔とでは少し変わってきていますが、ソウルはメタルコアやポストハードコアが多く、タフなサウンドは釜山に集まっているイメージです。
インタビュー第二弾へ続く!