ドイツのMental Crueltyが、ニューシングル「Frost」をリリース。Riivata Visualsが制作したオフィシャル・ミュージックビデオも公開された。同曲は10月23日にCentury Media Recordsからリリースされるニューアルバム『Echoes of a Forlorn Land』に収録される。
「Frost」は『Echoes of a Forlorn Land』の9曲目に収録。これまでにSigns Of The SwarmのDavid Simonichを迎えた「Helheim」、「The Serpent Of Midgard」、「Raise The Raven Banner」などが新作に先駆けて公開されている。
『Echoes of a Forlorn Land』は2023年作『Zwielicht』に続くスタジオアルバム。北欧神話や古い伝承を作品全体の軸とし、ブラックンド・デスメタル/デスコアの基盤にブラックメタル、フォークメタル、パワーメタルなどの要素を取り入れている。
1. Weltennacht
2. Fenrir
3. Blood for Blood
4. The Serpent of Midgard
5. Helheim
6. Draugar
7. Raise the Raven Banner
8. Cry of Batariel
9. Frost
10. Dämmerbruch
11. Ride of the Valkyries
「Frost」
2026年9月17日リリース
Century Media Records
『Echoes of a Forlorn Land』
2026年10月23日リリース
Century Media Records
ドイツ・カールスルーエを拠点とするブラッケンド・デスコア・バンド Mental Crueltyが、ニューシングル「Raise The Raven Banner」をリリースし、オフィシャル・ミュージックビデオを公開した。同曲は10月23日にCentury Media Recordsからリリースされるニューアルバム『Echoes Of A Forlorn Land』の7曲目に収録される。
『Echoes Of A Forlorn Land』は、2023年の『Zwielicht』に続くスタジオアルバムで、全11曲を収録。北欧神話からインスピレーションを受けた作品となっており、Odin、Loki、Thorをはじめとする神々や神話上の存在を題材にしながら、ブラックンド・デスコアにブラックメタル、フォーク、パワーメタルなどの要素を取り入れている。
「Raise The Raven Banner」は、Mental Crueltyが持つ極端なヘヴィネスをすぐに前面へ出すのではなく、シネマティックなフォーク要素や戦場を思わせるインストゥルメンタルから始まる楽曲。古代的なメロディと軍楽的な質感によって中世の戦場を思わせる空気を作り上げ、そこから重厚なギター、激しいドラム、獰猛なボーカルへと展開していく。
「Raise The Raven Banner」のミュージックビデオは、フィンランドのRiivata Visualsと制作するためエストニアで撮影された。バンドは音楽と同じレベルで映像にも高い基準を設けており、楽曲の世界観を単に再現するだけでなく、映像によってさらに拡張することを重視しているという。Riivata VisualsはこれまでOrbit Culture、Humanity’s Last Breath、Allt、Insomniumなどの映像も手掛けている。
『Echoes Of A Forlorn Land』には、すでに公開されている「The Serpent Of Midgard」「Helheim」なども収録。タイトル曲を置かず、「Fenrir」「Draugar」「Ride Of The Valkyries」といった曲名を並べることで、作品全体に北欧神話を軸とした統一された世界観を持たせている。
1. Weltennacht
2. Fenrir
3. Blood For Blood
4. The Serpent Of Midgard
5. Helheim
6. Draugar
7. Raise The Raven Banner
8. Cry Of Batariel
9. Frost
10. Dämmerbruch
11. Ride Of The Valkyries
『Echoes Of A Forlorn Land』
2026年10月23日リリース
Century Media Records
デスコアのサブジャンルでありながら、近年枝分かれ的に注目されてきた「ブラッケンド・デスコア (Blackend Deathcore)」。今年は特に、来年以降の盛り上がりを確信するような仕上がりの作品が多数リリースされた。筆頭に挙げられるのはやはりLorna Shoreで、「To The Hellfire」のミュージックビデオ公開以降、デスコア以外のメタルリスナーからも支持を集め、Bring Me The Horizon、A Day To Rememberのツアーに帯同することも決まっている。彼らが自身の音楽をブラッケンド・デスコアだと自称しているわけではないが、ヘヴィでバウンシーなデスコアと轟音で疾走するブラッケンド・パートをブレンドしたサウンドでシーンから評価を得たことは、後続のバンドに多大な影響を与えたことだろう。
2021年から本格始動したex.SuffokateのRicky Hoover率いるネバダ州ラスベガス拠点の新星、Ov SulfurのデビューEP。Suffokateも2000年代後半からデスコアを聴いていない人にとっては、特段思い入れもないと思いますが、Mediaskare Recordsから2枚のアルバムをリリースし、Job For A CowboyやVolumesらと共にSuicide Silenceに次ぐデスコアのニューカマーとして人気を博したバンドで、Rickyのカリスマ性はSuffokateの活動が止まった2010年代中頃以降、伝説になっていた。そんな彼が再びバンド活動を再開するとあって、Ov Sulfurは今年、熱心なデスコア・リスナーから熱視線を集めた。中期Whitechapelを彷彿とさせるデスコア・サウンドに、重厚なオーケストレーションをブレンド、Rickyの存在感もさすがだが、クリーンパートも聴きどころの一つ。コテコテのブラッケンド感はないが、ブラッケンド・デスコアの入門作として非常に聴きやすい作品では無いかと思います。来年はフルアルバムを出してくれることを楽しみにしています!
カリフォルニア州サンディエゴを拠点に活動するベテランCarnifexの、通算8枚目となるスタジオ・アルバム『Graveside Confessions』は、前作『World War X』からおよそ2年振り。メンバーチェンジもなく安定期を継続する彼らの新作は、アルバムタイトル・トラックで幕を開ける。自身はブラッケンド・デスコアの元祖である自覚があるかどうかと言われれば、はっきり断定はできないがブラッケンドな疾走感と残忍なリフワークを組み合わせたデスコア・サウンドが後続にもたらした影響は計り知れない。
アルバムには初期曲の再録も収録されており、2007年のデビューアルバム『Dead in My Arms』収録曲「Slit Wrist Savior」ほか、「Collaborating Like Killers」など渋い人気曲も現代的にアップデートされていて古くから彼らを追いかけているファンにはたまらないものがあるでしょう。今も昔のほとんどブレることなく、Carnifexサウンドを追求する姿勢は見習うものがあり、ブラッケンド・デスコアのオリジネイターとして心強い。
やはり今年、ブラッケンド・デスコアを象徴する一枚として挙げたいのが新ボーカリストWill Ramosを迎え再出発となったLorna ShoreのEP『…And I Return To Nothingness』。3曲入り、EPというかシングルというか、とりあえずそんなこと関係なくこの作品が2021年デスコアシーンに与えた衝撃はデカ過ぎた。デスコアだけでなく、メタルコア、幅広いメタル・リスナーが彼らに注目したと思う。これまでの常識を覆す圧倒的なヘヴィネス、流麗なブラッケンド/シンフォニック・パート、テクニカルなドラミングにリフ、そしてなんといっても新たにLorna Shoreの顔となったWill Ramosの非人間的なボーカル・ワーク。どれをとってもネクスト・レベルであり、2022年にブラッケンド・デスコア・ムーヴメントを巻き起こすエネルギーに満ち溢れている。
“ブラッケンド・デスコア”という、デスコアのサブジャンルについては、2017年に執筆した『デスコアガイドブック』の中でも触れていた。有名どころでいえばLorna ShoreやA Night in Texasなどが挙げられると思うが、バンド活動に安定感がなく、ブラッケンド・デスコアというシーンを牽引していける存在として活躍しているかと言えば疑問だ。ただ、彼らの登場に刺激を受け、アンダーグラウンドではブラッケンド・デスコアバンドとして少しずつファンベースを拡大しているバンドもいる。ここでは、2021年にニューアルバムをリリースした、または計画があるバンドを中心に最先端のブラッケンド・デスコアがどうなっているか、彼らはそれぞれにどんな特徴があるのかをチェックしていこうと思う。
Mental Cruelty – A Hill To Die Upon
2014年からドイツの都市、カールスルーエを拠点に活動するブラッケンドデスコア/スラミング・デスコアバンド。2018年にセカンド・アルバム『Purgatorium』をRising Nemesis Recordsからリリースすると、それまでアンダーグラウンドのデスコア・コミュニティ内に留まっていた人気がワールドワイドなものに拡大。2019年からはUnique Leader Recordsと契約を果たし、アルバム『Inferis』を発表。ブルータルデスメタルやデスコアという枠を超え、メインストリームのエクストリーム・メタルシーンにおいてもその名を轟かせた。彼らのブラッケンド成分は、作り込まれたオーケストレーションと、ファストに疾走するブラストパートのコントラストにあるだろう。これらは、彼らが得意とするダウンテンポ・パートの破壊力を倍増させる為にも聴こえるが、それにしてはクオリティが高い。このパートのみで楽曲を作れば、Century Media RecordsやMetal Blade Recordsのブラックメタル勢にも食らいつける実力があるようにも思う。5月にリリースが決まっている新作『A Hill To Die Upon』は、クリーン成分もあり、ステップアップのきっかけになりうる作品になることは間違い無いだろう。
イタリア/ミラノを拠点に2014年から活動するダウンテンポ・デスコア/ブラッケンド・デスコア、Drown In Sulphur (ドローン・イン・サルファー)。もともとはOceans Ate Alaskaがダウンテンポ・デスコアをプレイしたかのようなエクスペリメンタルなスタイルを得意としていたが、2019年にドラマーDomenico Francesco Tamila以外のメンバーが脱退。以降はコープスペイントを施した強烈なヴィジュアルで、ストレートなメロディック・デスコアへと傾倒していく。このメロディック感がDark Funeralなどを彷彿とさせ、彼らをブラッケンドと呼ぶ所以になっている。ところどころニューメタルコアのようなワーミー・フレーズも組み込んでいて、洗練されればなかなか面白いサウンドをプレイするようになるかもしれない。ちなみに2019年に脱退したMattia Maffioli、Max Foti、Simone Verdeは新たにDefamedを結成。こちらもデスコアシーンでは注目を集めるバンドのひとつに成長している。
スウェーデンの都市、カルマルを拠点に活動するブラッケンド・デスコア。2019年から本格始動ということで、まだまだアンダーグラウンドでの人気に留まっているが、彼らも注目しておきたいバンドのひとつだろう。今年2月にリリースされたデビューアルバム『Seize the Obscurity』は、同郷のVildhjartaやHumanity’s Last BreathにあるようなThall成分が豊富で、アトモスフェリックさも個性的。シンプルすぎるバンド名も、得体の知れない邪悪さがあってサウンドとマッチしている。