同名バンドが同じジャンルに6組も?! 世界の”Disgorge”をまとめてみた

「Disgorge (ディスゴージ)」。普通に生活していたら、英語圏でもあまり使用する機会は少ないこの単語だが、デスメタル・リスナーであれば誰もが知っている単語かもしれない。〔口から~を〕吐く、戻す、〔勢いよく~を〕噴き出す、吐き出す、〔盗品などを仕方なく〕引き渡す、差し出すという意味を持つ「Disgorge」を冠したバンドが世界にいくつか存在しており、しばしばバンド名の後に国名を明記する。不思議とデスメタルとの親和性の高いこの単語をバンド名に冠したバンドをわかる限りまとめてみたいと思う。

 

Disgorge (USA)

Disgorgeというバンド名で一番有名、というか元祖と言えるのがカリフォルニア州サンディエゴを拠点とするブルータルデスメタルバンド、Disgorge (USA)。1992年結成で、ブルータルデスメタルを代表するアーティストとして知られている。2006年に活動休止するも、2011年に復活しマイペースながらライブ活動を続けている。

 

Disgorge (Mexico)

アメリカのDisgorgeに次いでデスメタルシーンで知名度があるのが、メキシコのDisgorgeだ。アメリカのDisgorgeとスタイルも割と近いが、彼らはアートワークや歌詞のテーマが徹底してゴア。ストリーミング・サービスが利用出来ないレベルのアートワークなので、アンダーグラウンドな存在。ただ、熱狂的なファンがおり「Disgorgeと言えばメヒコ」というメタルヘッズも多い。このふたつの存在がそれぞれ混同しないようにバンド名の後ろに国名を明記されているようなものだ。

 

 

Disgorge (Norway)

知名度こそないものの、Metal Archivesに登録されている「Disgorge」というバンド名の中で最も結成年が古いのが、ノルウェーのDisgorge。唯一リリースされたデモテープ『Morbid Collapse』が1991年4月にリリースされている。そのサウンドはオールドスクールなデスメタル。このあとリリースもなく、詳細が少ない。

 

https://www.youtube.com/watch?v=FTy2iNTc-6I

Disgorge (Sweden)

同じ北欧のスウェーデンにもいる。彼らは1992年とアメリカのDisgorgeと同じで、デスメタルシーンではそれなりに知名度もあるバンドだ。Metal Archivesには1994年と1995年にそれぞれ一本ずつデモテープをリリースしているとあるが、実際には1992年にリリースした『Sleeping Prophecie』がファースト・デモのようだ。ただ、95年以降にリリースはなく、デモテープのリリースのみで活動が終了している。

 

Disgorge (Netherlands)

他のDisgorgeというバンドの存在を知っていたのかは不明だが、95年に結成されたオランダのDisgorgeは2001年にEP『Gorge This』を発表している。この時点で他にDisgorgeというバンドが存在していることは間違いなく知っていたと思うが、それでもDisgorgeを名乗り、作品タイトルにも”Gorge”と付けるあたり、やはりこの単語とデスメタルは何か切っても切れない繋がりがあるのかもしれない。確かに響きはどこかデスメタル的とも言える。サウンドはゴアグラインドなどの影響も感じるデスグラインド、と言えるだろうか。

 

Disgorge (Germany)

最後に紹介したいのが、このドイツのDisgorgeだ。彼らの情報はどこにもなく、Metal Archivesに掲載されているロゴ、このアーティスト写真、そしてデモ音源の情報のみ。どんなサウンドかは全く分からない……。

 

他にも「Intestinal Disgorge」や「Visceral Disgorge」といった「〜Disgorge」というバンドも多く、「Disgorged」というバンドも存在する。おそらくデスメタル以外のジャンルではこの単語は全く使われることのない単語だと思うが、その響き、意味に何かデスメタルとの親和性があるのだろう。もし、上記の6組以外にDisgorgeというバンドを知っている人がいたら、ぜひ情報提供をお願いしたい。

IMMINENCE : 瑞々しく滑らかなメロディ光る新作『Heaven In Hiding』リリース!

 

IMMINENCE : スウェーデンを拠点に活動するポストハードコア/メタルコアバンド、IMMINENCEが前作『Turn The Light On』から2年振りとなる通算4枚目のスタジオ・アルバム『Heaven In Hiding』をArising Empireからリリースしました。

 

荘厳なサウンド・スケープによって透明感を増すボーカル、メロディ……。ポストハードコア/メタルコアの美的感覚に長けたIMMINENCEらしい一枚に仕上がっています。ミュージックビデオも必見!

 

Mirrors : オーストラリアのポストハードコア新世代! ニューアルバム『The Ego’s Weight』リリース!

 

Mirrors : オーストラリアを拠点に活動するポストハードコア/メタルコアバンド、Mirrorsがニューアルバム『The Ego’s Weight』をResist Recordsからリリースしました。既にPolarisやMake Them Sufferといった母国のメタルコア・ヒーロー達とのツアーを経験しており、自国ではネクスト・ブレイク候補としてその名前がさまざまなメディアで取り上げられている。

 

オーストラリアのメタルコア/ポストハードコアといえば、NorthlaneやThornhillに代表されるメロディライン。Mirrorsはその血を引き継ぎ、次の世代で新しい感覚を持って鳴らしている。そのヴィジュアルなどにも注目しながら、彼らがこれからどんな存在になっていくのかを創造して聴いてみてほしい。

 

 

 

Volumes : 過去へのリスペクトと未来へのチャレンジを詰め込んだ意欲作『Happier?』リリース!

 

Volumes : カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点に活動するプログレッシヴ・メタルコアバンド、Volumesが4年振りとなるニューアルバム『Happier?』をFearless Recordsからリリースしました。2020年にはボーカリストMichael Barrがバンドに復帰。2019年にGus Farias脱退、2020年にDiego Fariasが急逝したことで、Volumesを取り巻く環境は大きく変化してしまった。その後もコンスタントにシングルリリースを続け、今年に入ってアルバムからの先行シングルをリリース。その時点で、バンドに起こった変化がメンバーラインナップだけでなく、そのサウンドにも及んでいることが確認出来た。

 

アルバム冒頭の「FBX」、続く「Malevolent」と大きな変化を覚悟していたファンには良い意味で拍子抜けするようなクラシックなVolumesサウンドを聴くことが出来る。先行シングルとして公開された「Bend」、「Get Enough」の流れはクリーン・ボーカルのパートを導入し、自身のプログレッシヴ・メタルコアの世界観を拡大していく姿勢を見せ、「Let Me Down」、「Man On Fire」と古き良きVolumesサウンドと挑戦の両方を楽しむことが出来るトラックへと続く。エンディングを飾る表題曲「Happier?」からは、活動を始めた当初の仲間達、Structuresなどへのリスペクトを感じるサウンドスタイルをベースにしながら、現代のプログレッシヴ・メタルコアシーンでVolumesがどんな存在であるべきなのかをファンへ伝えるような思いを感じる一曲に感じる。

 

Volumesが12年というキャリアを通じ、バンドを去ったメンバーらと共に築いてきたバンドのレガシーも大切にしながら次のステップに進んでいくんだという強い意志を感じる素晴らしい作品。ぜひじっくりと聴いてほしい。

 

 

 

PALEFACE : 最恐スラミング・ビートダウン炸裂の新曲「DEATHTOUCH」MV公開!

 

PALEFACE : スイスを拠点に活動するスラミング・ビートダウン、PALEFACEが新曲「DEATHTOUCH」のミュージックビデオを公開しました。この楽曲は、2022年3月25日にリリースされるニューアルバム『FEAR & DAGGER』に収録される予定です。

 

スラミング・ビートダウンと呼ばれるサウンドを鳴らすバンドと言えば、No Face No CaseとPalefaceが現在2強と言っていいでしょう。ヘヴィ化するデスコア、Lorna ShoreやBrand of Sacrificeなんかとはまた別の人気がある彼ら。ミュージックビデオに相当金かけてるのも現代っぽいプロモーション。曲はもちろんですが、こういうスタイルのバンドが世界のトップシーンでどれくらい評価されていくのか、気になるところ。

 

 

Silent Planet : 3年振りのニューアルバム『Iridescent』リリース!

 

Silent Planet : カリフォルニア州アズサを拠点に活動するプログレッシヴ・メタルコア、Silent Planetが通算4枚目となるスタジオ・アルバム『Iridescent』をSolid State Records / UNFDからリリースしました。前作『When the End Began』からおよそ3年振りとなる本作は、Drew FulkとDaniel Braunsteinが担当し、ギタリストでありプロダクション制作の軸になっているMitchell StarkもDrew、Danielと共にプロデュースを行なっている。

 

前作『When the End Began』は、Will PutneyとSpencer Keeneによってプロデュースされていたが、今回はIce Nine KillsやFit For a Kingを手掛けるDrewにスウィッチしている。

 

 

アルバムからの先行シングルは2020年の2月まで遡る。ボーカリストGarrett Russellが精神病院に入院中に書いた歌詞が大きな話題となった「Trilogy」は、現在までに50万回以上再生されている。その後、コロナウイルスによってライブ活動がストップしたものの、2021年3月まで時間をかけ本作を完成させた。

 

歌詞も魅力でありながら、そのサウンドもまた現代のプログレッシヴ・メタルコアを象徴するヘヴィ、カオス、ダークさを盛り込んだ仕上がりとなっており、非常に聴き応えがあります。7分を超える長尺の「Terminal / (liminal);」のミュージックビデオは必見。

 

「The Sound of Sleep」はヘヴィなリフワークがうねるように混沌を演出、圧倒的な存在感を見せるGarrettのボーカルと相まって、Silent Planetのカリスマ性を垣間見える良曲。こちらも必聴。

 

Gutalax : うんこメタル界のスーパースター、4年振りの新作『The Shitpendables』リリース!

 

Gutalax : チェコ/クジェムジェを拠点に活動するグルーヴィー・ゴアグラウンドバンド、Gutalaxが4年振りのニューアルバム『The Shitpendables』をRotten Roll Rexからリリースしました。一曲目からおならが炸裂しまくるGutalaxワールド全開で最高なんですが、普通にグルーヴィーなのでビートダウン/デスコアファンにも知って欲しいバンドです。何気にゴアラッパー、Sodoma Gomoraがフィーチャーしてたりするのも面白いですね! ゴアグラインド・ゴッドRompepropのカバーも。

 

Trauma Model : 極悪スラミング・ビートダウンな新曲「Dice With Death」MV公開!

 

Trauma Model : カナダ、オンタリオ州キングストンを拠点に活動するスラミング・ビートダウン・デスコア/ハードコアバンド、Trauma Modelが新曲「Dice With Death」のミュージックビデオをSlam Worldwideからリリースしました。Slam Worldwideから盛り上がったと言っても過言ではない「ニュー・スラミング・ビートダウン」。No Face No Case、Silent Generationらチェコ勢一強な雰囲気でしたが、ついに彼らに影響を受けたカナダのバンドが登場。ビデオのディレクションも含め、かなりの影響感じます。そしてかなり良い!

 

カナダの女性ボーカル・メタルコア・バンド、SpiritboxのボーカリストCourtney LaPlanteが「Circle With Me」のワンテイク・パフォーマンスを公開!

 

ニューアルバム『Eternal Blue』が話題沸騰中のメタルコアバンド、Spiritboxが、リードトラック「Circle With Me」をCourtnyがワンテイクで録ったビデオを公開しました。バンドの顔としてシーンで抜群の存在感を放つ彼女のボーカリストとしての実力を感じられる素晴らしい映像です。

 

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Like Moths to Flames : 新メンバーを迎え制作されたEP『Pure Like Porcelain』リリース!

 

Like Moths To Flames : オハイオ州コロンバスを拠点に活動するメタルコアバンド、Like Moths To Flamesが新EP『Pure Like Porcelain』をUNFDからリリースしました。

 

この作品のポイントはなんといっても新加入したギタリストだ。ポップパンクバンドCity Lightsで活躍したギタリストJeremy Smith、そしてex.Death of an Era/No Man An IslandのZach Pisheyの二人が本作から加入。とにかく自分たちが楽しむ為にこの作品を書いた、というメンバーの発言からも感じられるようにキャッチーなリフ、コーラスワークが心地良い。ポップパンクも聴いてきた自分からすれば、どこかCity Lights感もあるように聴こえます。あんまり同感を得ることは出来なさそうですが… そんなことも意識しつつ聴いてみて下さい!