ドイツのスラムダウン/デスコア “GUTRECTOMY”、ニューシングル「I Am Endless」リリース!

ドイツのスラミング・ビートダウン/デスコア・バンド “GUTRECTOMY” が、ニューシングル「I Am Endless」を公開し、同曲のリリックビデオもあわせて公開した。

楽曲面では、スラム要素を含むブレイクダウン、グロウルを中心としたボーカル、グルーヴを強調した展開が用いられているという。リリックビデオは歌詞にフォーカスした構成で、視覚表現はシンプルな方向性として説明されている。

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ブルータル・デスメタル注目バンド”Stabbing”、DisgorgeやSuffocationで知られるRicky Myersをゲストに迎えた新曲「Nauseating Composition」リリース

テキサス州出身のブルータル・デスメタルバンド “STABBING” が、ニューシングル「Nauseating Composition (Feat. Ricky Myers)」を公式ヴィジュアライザーとともに公開した。同曲は、Century Media Recordsからリリース中の最新アルバム『Eon Of Obscenity』に収録されている。

「Nauseating Composition (Feat. Ricky Myers)」は、ギターリフ、ドラム、ボーカルを軸に構成された楽曲で、Ricky Myers (Cinerary, Disgorge, Sarcolytic, Serpents Whisper, Suffocation) がゲストとして参加している。

Official Website
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パーティー・スラム・デスメタル”Party Cannon”、新作EP『Subjected To A Partying』3月リリース決定&「Human Slime (Live)」映像公開

イングランドのスラミング・ブルータル・デスメタル・バンド”Party Cannon”は、新作EP『Subjected To A Partying』を2026年3月27日にUnique Leader Recordsよりリリースすることを発表した。これは2024年リリースのフルアルバム『Injuries Are Inevitable』に続く音源であり、既発のシングル「High Tariff Behaviour」「Thirst Trap」「Improper Use Of A Speculum」などを含む作品となる予定である。

リリース情報の発表にあわせて、ライブ映像「Human Slime (Live at Obscene Extreme 2025)」の公式ミュージックビデオが公開された。「Human Slime (Live at Obscene Extreme 2025)」の映像は、2025年に開催されたObscene Extremeでのパフォーマンスを収めたもので、主要な動画配信プラットフォームで視聴可能となっている。

『Subjected To A Partying』の収録予定トラックには「Parisian Bedbug」「Thirst Trap」「High Tariff Behaviour」「Improper Use Of A Speculum」などが含まれ、さらにKmac2021、Frontierer、Ritual Studioによるリミックスやライヴ音源も収録される構成となっている。ベーシストのClankensteinは、今回のEPについて、2025年のツアーや新ヴォーカリストの加入などを経て、バンドがこれまでにない音楽体験を追求した作品になっていると述べている。

Official Website
https://www.partycannon.uk

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ブルータルデスメタル&テクニカルデスメタル 2025年の名盤

デスメタルの新曲、新譜はぜひRIFF CULTのプレイリスト「New Death Metal 2026」でチェックしてください!毎週大量の新曲を追加、簡単に今のデスメタルを知ることが出来ます。

▶︎Cryptopsy 『An Insatiable Violence』

Release Date: 2025年8月20日
Label: Victor / Season of Mist

Member Line-Up:
Flo Mounier – Drums
Christian Donaldson – Guitars
Matt McGachy – Vocals
Olivier Pinard – Bass

カナダ・モントリオールを拠点に活動するCryptopsyによるフルレングス作品。前作『As Gomorrah Burns』(2023年)からおよそ2年ぶりとなる本作は、Victor(日本盤)およびSeason of Mistからリリースされた。Nuclear Blast Recordsから移籍、わずか2年の間に制作された本作は、ギタリストのChristian Donaldsonがプロデュースからレコーディング、ミックス/マスタリングまでを手掛けている。近年浮き彫りになってきたCryptopsyの魅力は、テクニカルなスピードに埋没しそうでしないグラインディング・グルーヴだ。それらは時にカオスに響くが、本作ではブラックメタルの美的感覚が用いられており、スタイリッシュにまとまっていると感じる。爆発力抜群のブレイクダウン、FloらしいブラストビートなどこれまでのCryptopsyらしさももちろん健在。

 

▶︎Cytotoxin 『Biographyte』


Release Date: 2025年4月11日
Label: Blood Blast Distribution

Member Line-Up:
V. T. – Bass
Fonzo – Guitars
Grimo – Vocals
Jason – Guitars
Maximilian Panzer – Drums

ドイツ・ザクセン州ケムニッツを拠点に活動するCytotoxinによるフルレングス作品。前作『Nuklearth』(2020年)からおよそ5年ぶりとなる本作は、Blood Blast Distributionからリリースされた。結成以来5枚目となるアルバムであるが、一貫して原子力事故をテーマにした作品、そしてステージで独自の存在感を見せつけてきたCytotoxin。テクニカル・デスメタルとして語られることが多い彼らであるが、今年はテクニカル・デスメタル単独のレビューページは設けずに、ブルータル・デスメタルの中でレビューしていこうと思う (Cryptopsyも同様)。ミュージックビデオになっている「Condemnesia」がこの作品全体感を概ね表現しているといっていいだろう。Obsculaを彷彿とさせるプログレッシヴなタッピング、ギターソロを交えつつ、ダイナミックでフックの効いたリフ。どちらともの間をとったサウンドについて味気ないと感じるリスナーも一定数いるとは思うが、コンセプトを持つバンドとしては全体の世界観を意識した作りとして完璧だと思う。

 

▶︎Putridity 『Morbid Ataraxia』

Release Date: 2025年6月27日
Label: Willowtip Records

Member Line-Up:
Putrid Ciccio – Guitars, Vocals (2005–present)
Cédric Malebolgia – Drums (2018–present)
Giancarlo Mendo – Bass (2022–present)
Manuel “Skizo” Lucchini – Guitars (2022–present)
Andrea Piro – Vocals (2022–present)

イタリア・ピエモンテ州イヴレーアを拠点に活動するPutridityによるフルレングス作品。前作『Ignominious Atonement』(2015年)からおよそ10年ぶりとなる本作は、Willowtip Recordsからリリースされた。10年前に在籍していたのはギタリストのPutrid Ciccioのみ。残りのメンバーは本作がPutridityとして初めてのアルバムリリースとなる。個人的にはMolested DivinityのCédric Malebolgiaが加入したことは素晴らしいと思ったし、アルバムを聴いてみて本当にぴったりの人選だと感じた。どれだけのフレーズが一つの楽曲で展開しているのか、数えることも出来ないほど目まぐるしい転調。絶対にアクセルを踏み外さないといった気概すら溢れる楽曲がずらりと並び、最初から最後まで圧倒される。

 

▶︎Anatomize 『Systematic Torture』


Release Date: 2025年5月16日
Label: New Standard Elite

Member Line-Up:
Logan Crum – Bass
Jackson Dekle – Guitars
Jake Roll – Drums
Ian Bagchi – Guitars
Nolan Evans – Vocals

アメリカ・オハイオ州コロンバスを拠点に活動するAnatomizeによるデビューEP。2025年5月16日にNew Standard Eliteからリリースされた。15歳〜17歳のメンバーで構成されるAnatomize、PeelingFleshをはじめでスコアやハードコア、ヒップホップと上手く結びついてきた現代スラムではなく、New Standard Eliteに代表されるようなブラスティング・ブルータル・デスメタルをプレイすること時代が素晴らしい。彼らの存在は間違いなくシーンの強烈なインパクトを与えるし、スラムに特化したシーンでも負けないブレイクダウンの力強さは持っている。タイトル曲ではSanguisugaboggをフィーチャー、バンドはSpecial ThanksにAnhedonia, Tomb Sentinel, Suffering, Dyskinesia, Inveracity, Disconformity, Voracious Contempt, Jimmy H. Doolittle, Suspectum, Shackled By Lust, Emasculatorの名前を挙げている。アメリカはいろんなジャンルが一気にリバイバル気味、ブルデスは彼らが引っ張っていくかもしれない。

 

▶︎ Bludgeoned by Deformity 『Epoch of Immorality』


Release Date: 2025年6月6日
Label: Iron Fortress Records

Member Line-Up:
Devin Swank – Vocals
Bradon Studebaker – Guitars
Andre Pickens – Guitars
Ethan Buttery – Bass
Adam Jarvis – Drums

アメリカ・(コロンバス/ボルチモア/アトランタ)を拠点に活動するBludgeoned by DeformityによるデビューEP。Iron Fortress Recordsからリリースされた。SanguisugaboggのDevin、Devinと一緒にImmortal Tormentで活動するBrandon、ハードコア・バンドJivebombのベースEthan、 Lock Up, Misery Index, Pig Destroyer, Scourのメンバーとして知られるドラマーAdamが在籍しているバンドであればそのサウンドが凄まじいことになっているのは聴かなくても分かる。特に面白いのはJivebombのメンバーがいることで、そのチョイスもSanguisugaboggぽい。ビートダウン・ハードコアであるとも言えるし、デスメタルであるとも言える。その間の感覚というのが非常に面白く、シーンを繋ぐトレンドでもあると言えるだろう。「Intestinal Suspension (Feat. Kat Madeira of Jivebomb)」のパーカッション的な音使いやKatのフィーチャリング・ボーカルも斬新。デビューEPから知れて良かったと思える。

 

▶︎Byonoisegenerator 『Subnormal Dives』

Release Date: 2025年6月13日
Label: Transcending Obscurity Records

Member Line-Up:
NOx – Drums
Tim – Vocals
Sh3la – Saxophone
M1t – Bass
HaL° – Guitars

ロシア・ペルミ地方を拠点に活動するByoNoiseGeneratorによるフルレングス作品。本作は2025年6月13日にTranscending Obscurity Recordsからリリースされた。2018年の前作『Neuromechanica』は今でも衝撃に残っており、ブルータル・デスメタルとジャズを完璧に融合させた作品として、コアなリスナーから評価されてきた。ジャズ側からの視点については不明であるが、ブルータル・デスメタルの激烈な転調、ストップ&ゴーをサックスがスタイリッシュに仕立ててくれる。時にそれはハッキリとデスメタルからジャズへと切り替わる為、いったい何を聴いているのか混乱してしまう瞬間も多い。さらに彼らはゴアグラインドやマスコアといった周辺のマイクロジャンルも巧みに飲み込み吐き出していく。ブルータル・デスメタルからジャズ、さらにはRuins、高円寺百景、BAZOOKA JOEといったプログレッシヴ・ハードコアへも繋がっていく快作。これは、他の誰にも作れない、完全オリジナル・サウンド。

 

▶︎Unmerciful 『Devouring Darkness』

Release Date: 2025年5月23日
Label: Willowtip Records

Member Line-Up:
Clint Appelhanz – Guitars, Bass
Jeremy Turner – Guitars, Bass
Trynt Kelly – Drums
Josh Riley – Vocals

アメリカ・カンザス州トピカを拠点に活動するUnmercifulによるフルレングス作品。前作『Wrath Encompassed』(2020年)からおよそ5年ぶりとなる本作は、Willowtip Recordsからリリースされた。元OriginコンピであるClintとJeremyのバンドであり、そのサウンドはOriginと瓜二つ。さらに本作にはOriginの名曲「Vomit You Out」のカバーがアルバムの中盤に収録されている。この2バンドの関係について何か問題があるのではと思っていたので、このようにカバーが収録されているということは人間関係に何かしがらみがあるというわけではなく、互いにやりたいこと、そしてそのペースが違うということなのかもしれない。Originはこのサウンドでは珍しいほどツアーを行なっているバンドであるし、サウンド以外の面で活動方針が違うのかもしれない (あくまで個人的な推測です) 。本作では2019年に加入したボーカルJosh Rileyにとって初めてのアルバムで、控えめな印象ではあるがローの効いたガテラルでUnmercifulサウンドを下支えしてくれている。Originはドラミング、Unmercifulはリフワークがそれぞれ凝っていて、瓜二つのサウンドでも注意深く聴いてみると全く違って聴こえてくる。「Unnatural Ferocity」のリフは地味に聴こえるが、結構面白いと思う。

 

▶︎Relics Of Humanity 『Absolute Dismal Domain』


Release Date: 2025年4月4日
Label: Willowtip Records

Member Line-Up:
Aliaksei Kurbatov – Vocals
Alexey Kaminsky – Guitars
Jens Johansson – Bass
Bryan Frazier – Drums

ベラルーシ・ミンスクを拠点に活動するRelics Of Humanityによるフルレングス作品。前作『Ominously Reigning upon the Intangible』(2014年)からおよそ11年ぶりとなるフルアルバムは、Willowtip Recordsからリリースされた。2019年にEP『Obscuration』をリリースしたり、シングルリリースもあったりとそこまで久しぶりの作品という気がしないが、アルバムはここまで間が空いていた。アルバムアートワークが非常にシンプルだが、一目でJon Zigとわかる。Relics Of Humanityの魅力はかなり特殊で、簡単に言えばドゥーミーさが他と全く違う。アートワークの暗さ、派手な装飾のないサウンドプロダクション、遅さの中に速さを感じさせる職人芸はロシアやベラルーシのバンドらしいとも感じる。Willowtipの芸術派プログレッシヴ、エクスペリメンタル・サウンドが好きに確実に刺さるサウンドだと思う。

 

▶︎Bloodtruth 『Execration』

Release Date: 2025年11月18日
Label: Selfmadegod Records

Member Line-Up:
Stefano Rossi Ciucci – Guitars
Riccardo Rogari – Bass
Giacomo Torti – Drums
Luis Maggio – Vocals
Francesco Caponera – Guitars

イタリア・ウンブリア州ペルージャを拠点に活動するBloodtruthによるフルレングス作品。前作『Martyrium』(2018年)からおよそ7年ぶりとなる本作は、Selfmadegod Recordsからリリースされた。アルバムのリード曲でありミュージックビデオにもなっている「Retribution And Flames」からも分かるように、ここまで紹介してきたCryptopsyやPutridityといった激しいストップ&ゴー、アクセルの巧みな踏み分けといったスタイルとは違い、統一感のあるスピードの中で、プログレッシヴに、テクニカルに、リフやシンバル、タッピングなどが渦巻いていくというスタイルが特徴的である。ミュージックビデオの中でメンバーがGojiraやNileのシャツを着ているのも納得で、それらのバンドに通ずる「グルーヴ」がBloodtruth最大の魅力であり、ブルータル・デスメタルにおいては希少価値の高いサウンドであると思う。私自身、イタリアのバンドとはたくさんツアーしてきたのだが、メタルに限らずイタリア人の血には芸術的であることから逃れられない何かがあると感じる。それはメタルやパンクといった音楽ジャンルの違いだけでなく、あらゆる芸術における部分、さらには生活における部分においても。イタリアについて触れたことがある人なら言葉にならないそれに頷いてくれるはずだ。

 

▶︎Dissonant Seepage 『Dystopian Putrescence』


Release Date: 2025年6月6日
Label: Comatose Music

アメリカ・ニューヨーク州ロチェスターを拠点に活動するDissonant Seepageによるフルレングス作品。前作『The Darkness Will Swallow You Whole』(2023年)からおよそ2年ぶりとなる本作は、Comatose Musicからリリースされた。全体的にミドルテンポ主体で、要所にベースドロップを差し込んだり、ブラストビートの嵐に溶け込んでいくかのようなガテラルのドゥーみーな広がりが地味だが面白い。テクニカルな要素が少なく、人によっては物足りなさを感じるかもしれないが、現代スラムの強烈さとは違うピュアなスラムリフのオーガニックな良さが感じられる作品だと思う。モッシュをしないスラミング・リフ。それもいい。「 Immortal Until Decay」後半のブレイクダウンはかなりハマりました。

▶︎Cordyceps 『Hell Inside』

Release Date: 2025年7月25日
Label: Unique Leader Records

Member Line-Up:
Rafael Gonzalez – Vocals
DeLorean Nero – Guitars
Michael Nolan – Drums
Chris Rosset – Bass

アメリカ・コロラド州デンバーを拠点に活動するCordycepsによるフルレングス作品。前作『Betrayal』(2020年)からおよそ5年ぶりとなる本作は、Unique Leader Recordsからリリースされた。Cordycepsの鳴らすCondemnedやDisentombに近いUnique Leader Recordsのブルータル・デスメタル・サウンドはすっかり少なくなってしまった。レーベルも近年はブラッケンド・デスコアのリリースを数多く手掛けているため、この手のサウンドを持つ新しいバンドが出てきていない現状だ。不規則に連なるチェーンソーリフ、まるで仕事のように淡々と叩き込まれるドラミングの機械のような冷たさが心地良い。

 

▶︎Torsofuck 『Feasting on Carved Remains』


Release Date: 2025年4月3日
Label: New Standard Elite

Member Line-Up:
Mikko Friberg – Vocals, Guitars, Bass
Miro Friberg – Drums

フィンランド・エスポーを拠点に活動するTorsofuckによるEP。前作『Postpartum Exstasy』(2023年)からおよそ2年ぶりとなる本作は、New Standard Eliteからリリースされた。本作はデュオ編成で制作されているのが、新しくドラムを担当しているのはMikkoの息子で16歳のMiro。ブルータル・デスメタル、ゴアグラインドの中でもヴィジュアルの過激さでいったらトップレベルのTorsofuck。まさか親子編成になるとは誰も想像していなかっただろう… 。息子のMiroも別でLimblessというバンドをやっており (*父親も参加) 、こちらは2020年結成ということなので、結成時は11歳…。ゴアグラインド/ブルータル・デスメタルの英才教育。さて作品であるが、ざらざらとした質感はそのまま、ややスラムに傾倒したフレーズもあるが、ほとんどゴア譲りだろう。Miroのドラムもユニーク。2025年にTorsofuckで興奮するとは思っていなかった。

 

▶︎Fleshmangled 『Morphing Into Despised Victimology』

Release Date: 2025年4月3日
Label: New Standard Elite

Member Line-Up:

Julian Gonzalez  – Guitars, Vocals
Kian Abulhosn  – Drums, Vocals (backing)
Dom Reed  – Bass
Nando Gomez  – Guitars

アメリカ・カリフォルニア州ウェストコヴィナを拠点に活動するFleshmangledによるデビューアルバム。EP『Agonizing Paranoia』(2023年)からおよそ2年ぶりとなる本作は、New Standard Eliteからリリースされた。Jon Zigによるアートワークだけでも名盤確定であるが、ブルータル・デスメタル・リスナーがNew Standard Eliteに期待するサウンドとして100点満点のサウンドだと言える。オーガニックなサウンドプロダクション、そしてなんといってもJulianの個性的なガテラルは一聴の価値あり。オープニングを飾る「Severance of a Virile Idolatry」の後半部分だけでも聴いてみてほしい。

 

▶︎Putrescent 『Butchery of Disembowelment』


Release Date: 2025年2月7日
Label: Trading the Cadavers

インドネシアを拠点に活動するPutrescentによるデビューアルバムで、、Trading the Cadaversからリリースされた。2022年に活動を開始した新しいバンドで、Death Artery, Devouring Carnage, Disvile, Gorested, Hephaestus, Nematocyst, Reveals, Rhizotomy, Rotten Blood, Spastic, Vertiginous, Vile Desolationといったバンドに在籍するギタリストHendika Dwi Prasetyoがキーパーソンだ。アルバムではVulvectomyのDiego Fanelliをフィーチャーした「Abominable Incision Carvings」がリードトラック。ここまでくると、アンビエント的に流しておきたいとも思えるインドネシアン・ブルータル・デスメタル。もちろんじっくり聴きても面白いし、とにかくギターのトーンが心地良い。

 

▶︎Omnicidal Instinct 『Catharsis in Blight』


Release Date: 2025年2月7日
Label: P2

Member Line-Up:
Florent Duployer – Drums
Erinç Yılmaz – Guitars, Bass
Paulo Henri Paguntalan – Vocals

ドイツ・ハンブルクを拠点に活動するOmnicidal InstinctによるデビューEP。ドラムのFlorentはトルコのCenotaphのメンバーで、Erinç Yılmazと共にドイツ在住。ボーカルのPauloはアメリカ・ニューヨーク拠点でEdenic PastやEncenathrakhなど玄人好みのブルータル・デスメタルに在籍している。レーベルは彼らのサウンド、そして全体的なテーマ込みで「Misanthropic Brutal Death Metal (人間嫌いのブルータルデスメタル) 」と評し、『トム・ソーヤーの冒険』で知られる著者マーク・トウェインの言葉を多数引用している。ブルータル・デスメタルのテーマに哲学的な考えがどんどん持ち込まれて欲しいと思うし、Cattle Decapitationのようにサウンド的なところ以外から支持されるバンドがもっと増えていいと思う。

 

▶︎Dysmorphic Demiurge 『Of Chaos and Eternal Night』


Release Date: 2025年1月30日
Label: Vomit Your Shirt

Member Line-Up:
Randy Brown – Guitars, Bass, Drum programming
Jason Monroe – Guitars, Bass, Drum programming
Cade Brown – Vocals, Bass

アメリカ・テネシー州ノックスヴィルを拠点に活動するDysmorphic Demiurgeによるフルレングス作品。前作『The Great and Terrible War』(2022年)からおよそ3年ぶりとなる本作は、Vomit Your Shirtからリリースされた。RandyとJasonは1995年から1998年にかけて「Labyrinth」と呼ばれるバンドで活動していたそうだが、その後20年以上の時を経て再びバンドを立ち上げた。ミドルテンポ主体のブルータル・デスメタルで、スラミングパートも多く組み込まれているが、全体的にはプログレッシヴさも重要視した作品作りがなされていて、「The Prophecy of Chaos」などで感じられる効果的なSE (あるいはエフェクト) も個性的で面白い。フィーチャリングゲストも豪華なのでクレジットを確認してみてほしい。

Century Mediaと契約を果たした女性ボーカル・ブルータル・デスメタル・バンド”Stabbing”、新曲「Eon of Obscenity」MV公開

アメリカ・テキサス州ヒューストンを拠点とするブルータル・デス・メタル・バンド Stabbing が、ニューシングル 「Eon of Obscenity」 の公式映像を公開した。本楽曲は同名のフルアルバムからのタイトル曲で、ミュージックビデオは Matt Rush が監督を務めた。映像はオンラインで視聴可能となっている。

「Eon of Obscenity」は、2026年1月30日にリリース予定の Stabbing のセカンド・フルアルバム Eon of Obscenity の中心となる楽曲であり、バンドのデス・メタルとしての激烈なサウンドとテーマ性を打ち出すものとして位置付けられている。

バンドはこの楽曲の歌詞について、殺意を秘めた人物が長年その衝動を隠し、ある日突如としてその本性を現すというアイデアを表現していると述べている。映像と共に公開されたこの表現は、極端なテーマと密接に結びついた内容となっている。

New single “Eon Of Obscenity” from the album of the same name by Stabbing, out January 30, 2026 via Century Media Records.
Pre-order/Buy and stream here: https://stabbing.lnk.to/EonOfObscenity-AlbumID

【2024年下半期】ブルータル・デスメタルの名盤 10選 アルバムレビュー

下半期にまとめてアルバムレビューする時間を少しでも削減するべく、今年は上半期に11枚のレビューを投稿しましたが、まさかの「ブルデス当たり年」で、多くの優れたアルバムが登場しましたので、10枚をピックアップし、アルバムレビューしました。これまで書いてきたブルータル・デスメタルのレビューや、プレイリストも合わせてフォローお願い致します。

▶︎過去の年間ベスト一覧

・2020年の名盤
・2021年の名盤
・2022年上半期の名盤
・2022年下半期の名盤 (前編)
・2022年下半期の名盤 (後編)
・2024年上半期の名盤

▶︎Spotifyプレイリスト

▶︎Nile 『The Underworld Awaits Us All』

Country : United States
Label : Napalm Records / Chaos Reigns
Streaming : https://lnk.to/NILE-TUAUA

前作『Vile Nilotic Rites』から5年振り、通算10枚目となるスタジオ・アルバム。本作から新たにMorbid AngelのDan Vadim Vonがベース/ボーカル、Lecherous NocturneのZach Jeterがギター/ボーカルとして加入し、トリプルギターの5人体制となっている。ミックス/マスタリングはMark Lewisが担当し、アートワークはポーランド出身の画家Michał “Xaay” Lorancが務めた。

Karl Sandersが手掛けた楽曲が大半を占めるが、KarlとGeorge Kolliasによって共作されたオープニング・トラック「Stelae of Vultures」や2017年に加入したギタリストBrian Kingslandが3曲を作曲、うち2曲の作詞も手掛けるなど、これまでNileの中心人物であるKarl以外のメンバーが楽曲制作を手掛けることはあったものの、Karl以外で作詞を行なったのはBrianが初だと思われる。とは言え、劇的にNileサウンドから逸脱したスタイルかと言えばそうでもなく、Brianが手掛ける楽曲もNileの伝統に沿ったダイナミックなデスメタルであり、ややグルーヴメタル気味な雰囲気のある「True Gods of the Desert」、エンディングにふさわしい、じわじわと盛り立てる「Lament for the Destruction of Time」はギタリストらしいソロパートの映えるフレーズが多めだ。

Nile (2024)

一貫した世界観は変わらぬNileの魅力だが、いつにも増してローの効いたブルータル・パートが多く、よってプログレッシヴなギターフレーズの数々が立ち上がってくる。リリックビデオにもなっている先行シングル「Under the Curse of the One God」はこのアルバムの中でもブルータル・デスメタルなNileが好きな方にオススメの楽曲で、George Kolliasのテクニカルなドラミングにダークなリフが絡み付いていく (途中のオペラ調のコーラスも素晴らしい!)。結成から30年を超え、さらにヘヴィになっていくNileに感動。

 

▶︎Despondency 『Matriphagy』

Country : Germany
Label : New Standard Elite
Streaming : https://newstandardelite.bandcamp.com/album/despondency-matriphagy

2010年の活動休止以来、15年振りとなる通算3枚目のスタジオ・アルバム。結成は1999年と古いものの、リリースペースが遅く、故に神格化されてきたバンドでもある。2015年に活動を再開してからもリリースはなかったが、Deeds of Fleshのブレインであり、Unique Leader Records の創始者でもある故Erik Lindmarkの追悼の意を込めたEP『Excruciating Metamorphosis』を2019年にリリース。2022年にギタリストEduardo Camargo、2024年にはベーシストKieren Allanが加入 (*本作ではベースはEduardoが兼任している) し、再びラインナップを固めた。新しく加入した2人は、2024年に活動を再開したMastication of Brutality Uncontrolledでも一緒で、そこにはDespondencyの創設メンバーであるKonstantin Lühringも在籍している。

本作『Matriphagy』は長いブランクを感じさせないDespondencyサウンドそのままで、前作『Revelation IV』と本質的な違いはないが、新しいDespondencyはKonstantinのガテラルがローに振り切って、終始地を這うようなブルータルなものになった。ド派手なスラムパートはないが、Defeated Sanityを彷彿とさせるようなドラミングの小技やベースのスラップを巧みに組み合わせながら、楽曲にドラマ性をもたらしていくスタイルはベテランならでは。「Inherited Animosity」はこのアルバムのキートラックとも言えるだろう。

 

▶︎Sanguinary Consummation 『Hymns Of Dismal Agony』

Country : United States / Sweden
Label : Vile Tapes Records
Streaming : https://sanguinaryconsummation.bandcamp.com/album/hymns-of-dismal-agony

2023年アメリカ・ミズーリ在住のメンバーとスウェーデン在住のメンバーによって結成されたSanguinary Consummation。本作は、2024年にデモ音源の後に発表されたデビュー・アルバムとなる。Sanguinary Consummationのサウンドの特徴はなんと言ってもスネア。発売元であるVile Tapes Recordsはこのスネア・サウンドを「Ping Snare」と形容しているが、その名の通り”短く高音の音を出す”スネアで、ハイピッチとか言っていたものだ。

Sanguinary Consummationのロゴ

すっかり元来のブルータル・デスメタルと呼ばれていたジャンルは、スラミング・スタイルに主流を取って変わってしまった為、「ブラスティング」と名乗るようになったが、それ以降、この手のスタイルがスラミング・ブルータル・デスメタルとは別軸で激化しているように思う。リフやガテラルの凄味を消し去ってしまうほど、巨大なインパクトを放つ独特なスネアを思う存分味わえる。

 

▶︎Vomit The Soul 『Massive Incineration』

Country : Italy
Label : Unique Leader Records
Streaming : https://orcd.co/VTSMASSIVEINCINERATION

2021年にリリースしたアルバム『Cold』からおよそ3年振りのリリースとなった通算4枚目のスタジオ・アルバム。新たにドラマーとして元PutridityAntropofagusBeheadedにも在籍するDavide Billia、ベーシストにPosthuman AbominationAndrea Pillituが加入。前作から参加しているBloodtruthStefano Rossi Ciucciは本作からギタリストへのパートチェンジし、バンドのファウンダーMax Santarelliとのコンビネーションが強化された。

2024年のVomit The Soul

イタリアのミュージシャンは独特の美的感覚を持っている。それはブルータル・デスメタルだけでなく、パンクやメタルコアにも言えることで、ふわりとした芸術性を香らせる。それはメロディにもそうだし、デスメタルの場合、Putridityもそうだが、楽曲展開に感じることが多い。Vomit The Soulは前作でも見られたスラミング・スタイルが本作では大幅に増加しているが、元来のVomit The Soulらしいブラスティング・スタイルと、まるで溶接したかのような、いびつな連なりを見せている。

ミュージックビデオになっている「Bloodtime」や「Endless Dark Solstice」のような楽曲は、Vomit The Soulがこれから得意にしていくスタイルだと思う。ドラマーDavideのプレイが注目されがちだが、楽曲展開に隠された芸術性に着目して聴いてみると、さらに面白いと思う。

 

▶︎Theurgy 『Emanations Of Unconscious Luminescence』


Country : Italy / Thailand / United States / Canada
Label : New Standard Elite
Streaming : https://newstandardelite.bandcamp.com/album/theurgy-emanations-of-unconscious-luminescence

タイ出身で来日経験もあるEcchymosisのドラマーであり多くのバンドを兼任するPolwach Beokhaimookがボーカルを務め、イタリア出身でDeprecatoryのメンバーであるMarco Fincoとカナダ出身でThe Ritual Auraに在籍するBrandon Iacovella (日本語も話せるらしい) がギター、アメリカ出身でソロプロジェクトAnal Stabwoundで知られるNikhil Talwalkarがベース/ドラム/ボーカルを担当する4人組多国籍バンド、Theurgyのデビュー・アルバム。

Theurgyのロゴ

このバンドは、まるで大腸のレントゲン写真のような奇怪なバンドロゴで一部のマニアの間でデビュー前から話題となっていたが、2021年のデモ音源で、ロゴ以上にそのサウンドでも多くのブルータル・デスメタル・ファンを釘付けにした。2023年に加入したBrandonの影響もあり、New Standard Eliteらしいブラスティング・ブルータル・デスメタルとプログレッシヴなギタープレイのクロスオーバーという新たなスタイルを創出。ドラマ性のある展開が感じられ、言うなれば「プログレッシヴ・ブラスティング・ブルータル・デスメタル」という超マイクロ・ジャンルを完成させた。「Miracles of Absolute Hedonism」はアルバムの中でもTheurgyがチャレンジしていることを理解しやすい楽曲なので、まずはこれを聴いてみて欲しい。

 

▶︎Pathology 『Unholy Descent』

Country : United States
Label : Agonia Records
Streaming : https://bit.ly/subs-agonia-yt

カリフォルニア・サンディエゴのベテラン・ブルータル・デスメタル・バンド、Pathologyの3年振り通算12枚目(!!) のスタジオ・アルバム。彼らの沸き続ける創作意欲には、アルバムがドロップされる度に驚かされる。アルバムが12枚あるということは、このような複雑なスタイルの楽曲を100曲以上は作り続けているということ……。それもNuclear Blast といったメタル名門をはじめ、Comatose Music、Severed Records、Victory Recordsとあらゆるエクストリーム・メタルの人気レーベルを渡り歩く形で。今回はブラック/デスメタル・レーベルでポーランドを拠点とするAgonia Recordsからということでこちらも素晴らしいレーベルだ。もしかしたら、「一度でいいからPathologyのアルバムをうちからもリリースしてみたい」という、ある種メタルレーベルのステータス見たいなものになっているのかも知れない。

さて本作は、ここ最近メンバーラインナップが固定されてきたが、2019年から参加していたDan Richardsonの脱退前ラスト作となっている。これは、『Awaken to the Suffering』や『The Time of Great Purification』といったPathologyの人気作品でギターを担当したKevin Schwartzの復帰に伴うものなのかも知れない。

Kevin Schwartz

2018年に復帰したボーカリストObie Flettと共にOG Pathologyなラインナップとなり、アルバムツアーに出る模様。このアルバムはミックスをZack Ohren、マスタリングをAlan Douches、そしてアートワークはPär Olofssonが手掛けた、エクストリーム・メタルの凄腕エンジニア達と共に完成させられた1枚で、ピュアなブルータル・グルーヴが聴きどころだ。ミュージックビデオにもなっており、イントロ明けのオープニングトラックである「Cult of the Black Triangle」は、難しい小技をなるべく削ぎ落として、メインリフがあり、核となるパートでブラストビートが威力を発揮するような展開が組まれていて、ベテランらしい楽曲の良さを感じる。それがほとんど全ての楽曲に貫かれていることで、コアなリスナーを寄せ付けないところはあるものの、オーガニックなデスメタルの良さがあり、何度も聴きたくなる作品に仕上がっている。

 

▶︎Extrathesia 『Animism』


Country : United States
Label : Independent
Streaming : https://extrathesia.bandcamp.com/album/animism

Divinite HiveCourtland Griffinによるソロ・プロジェクトで、これがデビュー作。Extrathesiaもソロ・プロジェクトであるが、これら2つのプロジェクトの棲み分けとしては、Extrathesiaの方がブラスティング・スタイルにフォーカスしている (感じがする)。Divinite Hive名義でも今年フルアルバム『Stellar Fusion Genesis』をリリースしているので気になる方は聴き比べてみても面白いと思う。

Extrathesiaのロゴ

Extrathesiaは、リフの細やかな刻み、スラミング・パートも交えながら忙しなくテンポを上げ下げする展開の複雑さが聴きどころ。全6曲収録、トータル・タイム12:48と短い作品ながら、非常に作り込まれた作品です。ソロ・プロジェクトらしいスタイルの楽曲は、デトロイトのSyphilicを彷彿とさせてくれる。

 

▶︎Emasculator 『The Disfigured And The Divine』


Country : Prague, Czechia / United States
Label : New Standard Elite
Streaming : https://emasculatorbdm.bandcamp.com/album/the-disfigured-and-the-divine

AbnormallityMallika Sundaramurthyがボーカルを務める全員女性メンバーによるブルータル・デスメタル・バンドEmasculatorのデビューEP。CartilageのギタリストTeresa Wallace、PoonTicklerのギタリストMorgan Elle (ベースも兼任)、フォークメタル・バンドOak, Ash & Thornに在籍するドラマーCierra Whiteによる4ピース。

オリエンタルなイントロで始まるリードトラック「Eradication of the Asuras」はミュージックビデオにもなっており、ドライでガリガリとしたリフワークに、オールドスクールなデスメタル・ドラミング、そしてMallikaのガテラルが渦巻のように展開していく。わずかに導入されるブレイクもセンス有。

 

▶︎Indecent Excision 『Into The Absurd』

Country : Italy
Label : New Standard Elite
Streaming : https://indecentexcision.bandcamp.com/album/into-the-absurd

2006年にイタリアで結成されたIndecent Excisionは、2011年に『Deification of the Grotesque』、2015年に『Aberration』と2枚のアルバムをリリースしており、本作が9年振りのサード・アルバムとなる。オリジナル・メンバーは不在だが、2008年から在籍するNeurogenicのMatteo Bazzanellaがボーカルを務め、Shockwave ExtinctionのHannes Gamperがギター、PutridityのGiancarlo Mendoがベース、UnkreatedのDavide Farabegoliがドラムというのが現在のラインナップ。

Indecent Excisionの良いところは、アヴァンギャルドでプログレッシヴなGiancarloのベースプレイを軸としながら、ストップ&ゴーを駆使したアクセルとブレーキの踏み分けが鮮やかな楽曲の構築美にある。それらはマスコアにも通ずる雰囲気があるが、MatteoのロングブレスのガテラルとDavideのドラミングが見せる疾走感によって、ブルータル・デスメタルとして結実している。Indecent Excisionを聴いていると、強烈な山道をとてつもないスピードで疾走するレーシングカーを思い起こさせる。「アクセルとブレーキ」をキーワードにアルバムを聴いてみると、驚くほど面白く感じるはずだ。

 

▶︎Lumpur 『Aku Dan Tuhanku』


Country : Indonesia
Label : Brutal Mind
Streaming : https://brutalmind.bandcamp.com/album/aku-dan-tuhanku

1994年に結成され、2024年に30周年を迎えたインドネシアン・デスメタルの重鎮、Lumpurのセカンド・アルバム。アルバムタイトルは「Me and my God」を意味する。2度の活動休止を挟んでおり、ファースト・アルバムも2003年の『Escape Your Punishment』でカセットテープフォーマットであった為、インドネシア以外に知る人は少ないかも知れない。

アルバムの最初から最後まで、ほとんど踏み込まれ続けるツインペダルは、本当に煙が立ち上がるほど、Lumpurサウンドの根底をずっしりと支えている。その上を細やかなリフワークで蠢くようにして鳴り続けるリフも凄まじく、これもインドネシアらしいスタイルだと言える。時折差し込まれるブレイクも程良く、基本はブラスティングというのも清くカッコいい。彼らの新作が聴けることにありがたみを感じる。次は2040年までにはアルバムが出る計算だが、それまでずっとインドネシアでブルータルデスメタルのシーンが盛り上がり続けていたらと願う。

【2024年上半期】ブルータル・デスメタルの名盤 11選 アルバムレビュー

スラミング・ブルータル・デスメタルやテクニカル・デスメタル、さらにはゴアグラインドやゴアノイズ、さらに言えばメタルコアやハードコアにまで言えることだが、どのジャンルもミュージシャンの演奏技術がここ数年でとんでもなく進化している。みんな本当に演奏が上手い。もちろん、レコーディング技術の進化も音源の完成度の平均的な高さを上昇させた要因ではあるが、ブラストビートを取り入れるハードコアやデスコア・バンドも普通にいて、この手の技術がブルータル・デスメタルだけに限られたものではなくなってしまった。

隣接するテクニカル・デスメタルは例外として、やはりブルータル・デスメタルはどのジャンルよりも速く、そして重い音楽であってほしい。そうした音楽を作り出すためには高い演奏技術がいる。2024年にブルータル・デスメタルに求めることは、他のジャンルとクロスオーバーすることでも、ブレイクダウンを導入することでもなく、元来の魅力に立ち返り、簡単には理解出来ないエクストリームなデスメタルを演奏してほしいということだ。今回はそんなことを意識しながらアルバムレビューする作品を選んでみた。簡単には理解されないぞ! と言うような、確固たる信念が感じられるものを中心に選んでいるので、毎年やっているブルータル・デスメタルのレビューとは少し違ったテイストの作品も含まれているかもしれないが、上記をふまえて聴いてみて欲しい。素晴らしい作品がたくさんリリースされて、楽しい半年でした!

 


 

▶︎Brodequin 『Harbinger Of Woe』

1998年結成、テネシーのブルータル・デスメタル・レジェンドであるBrodequinの20年振りとなるニュー・アルバムはSeason of Mistからのリリースとなった。ドラマーJon Engmanが健康問題からドラムを長時間叩くことが出来なくなってしまい、一時期サンプラーを使用しそれをハンドドラムでプレイするというライブ・パフォーマンスをしていたが、残念ながらJonは2016年に脱退してしまった。

2020年にバンドとほぼ同い年、弱冠27歳のドラマーBrennan Shacklfordが加入。彼はLiturgyNacazculにも在籍し、元Cesspool of Corruptionのメンバーでもあり、Brodequinのブラスティング・スタイルを引き継ぐにはぴったりの技巧派だ。Brodequinの伝統的スタイルはほとんど変わっていないものの、メロディック・ブラックメタルの影響を感じさせる「Of Pillars and Trees」やオペラ調のサンプリングを施した「Theresiana」など新しい試みも感じられる。古代の拷問、というバンドの長年のコンセプトはそのまま。

 

▶︎Brutalism 『Solace In Absurdity』

2020年アイダホ州ボイシーにて結成。Brutalismは、ボーカリストCameron Bass、ギタリストLondon HowellとJason Taylor、ベーシストIan Dodd、ドラマーDante Haasというラインナップの若手5人組だ。メンバーはBrutalismの他にもBarn、Texas Ketamine、Bombedといったプロジェクトもやっていて、ローカルのデスメタル仲間のような雰囲気がある。デビュー・アルバムとなる本作はとにかく2024年にリリースされたとは思えないサウンド・プロダクションで、2000年代初頭のリアルなUSブルータル・デスメタルの混沌さに溢れている。これにはかなり痺れた。楽曲展開はPutridityなどを彷彿とさせる複雑で展開の予想が全くつかないブラストとリフの交錯が続き、スラップなどを取り入れながら存在感たっぷりに弾きまくるベースラインもユニークだ。アヴァンギャルドなエレメンツなども交え、決して飽きることなく最後まで楽しめる一枚。

 

▶︎Hypergammaglobulinemia 『狂』

京都出身のスラミング・ブルータル・デスメタル・トリオ、HypergammaglobulinemiaのデビューEP。異次元のピッグスクイールの使い手であるボーカリストMizuki “GoreCry” Watanabe、ギターとベースを兼任するRiku “Frenzy” Watanabe、ドラマーKaito “Strangle” Itoという編成 (人間ではないかもしれない) で、とにかくMizukiのピッグスクイールが凄まじい。加工されているとはいえ、人間の声帯から出される音が基になっているとは信じられない。あらゆるデスメタル、ゴアグラインド、ブルータル・デスメタルの歴史の中でもここまで個性的なピッグスクイールが炸裂するのは聴いたことがない。強烈なアートワーク、そしてアーティスト写真、彼らが日本国内だけでなく、世界で評価されるのは時間の問題だろう (日本人じゃないかもしれない!!!) 。もちろんサウンドも非常にレベルの高いスラミング・ブルータル・デスメタルで、サンプリングを随所に盛り込み雰囲気たっぷりだ。

 

▶︎Effluence 『Necrobiology』

アメリカ・カリフォルニア在住のソロ・プロジェクト。ほとんど詳細が不明で、BandcampによればMatt Stephensという人物が全ての楽器とボーカルを担当していて、この他にスケバンという謎のフリーインプロ・プロジェクトであったり、Tantric Bile、Neural Indentなど様々創作活動を行っているようだ。そしてそれらのほとんどが、ハーシュノイズ、ゴアノイズといったどちらかというとテクニカル・スタイルとは真逆のものばかりであるが、Effluenceではそれなりの演奏技術があることを証明している。そして何よりインプロ、エクスペリメンタル、フリージャズ/アヴァンギャルド・ジャズ、ハーシュノイズからゴアノイズまでを通過した異様な臭気がEddluence全体を包み込んでいる。これをブルータル・デスメタルとして聴くか、はたまたただのノイズグラインドやゴアノイズとして聴くかは人それぞれであるが、個人的にはNew Standard Elite系、ブラスティング・ブルータル・デスメタルが地底深くでエクストリームを極めていった結果誕生したようなサウンドであると評価したい。

 

▶︎猿轡 『曼陀羅』

東京を拠点に活動するブルータル・デスメタル・バンド、猿轡のセカンド・アルバム。「愚者共の 開かんとするは 地獄之門 大日本残虐絵巻 第二章」というキャッチの通り、全曲日本語タイトルでアートワーク、トラックリストとインパクトは絶大。このあたりのコンセプトは決してデスメタル・ファンだけでなく、アンダーグラウンドな日本語ハードコア、殺害塩化ビニールやもっと80年代ハードコアの雰囲気が好きなら興味をそそるはずだ。オープニングを飾るタイトルトラック「曼​陀​羅」は、ガテラル念仏からドゥーミーなブルータル・サウンドで恐怖感をじわりじわりと煽り、急激にアクセルを踏み込むようなブラストビートで聴くものを地獄之門へと引き込んでいく。明らかに日本国外のブルータル・デスメタルには出せない独特のジャパニーズ・ホラーテイストが随所に感じられる好盤。

 

▶︎Post Mortal Possession 『The Dead Space Between The Stars』

2023年ペンシルベニア州ピッツバーグで結成。本作は3年振りとなる4枚目フルレングスで、ベーシストにShattered SoulやVictims of Contagionで知られるBob Geisler、ドラマーにErgodicやNokturnelで活躍するMatt Francisが新加入。ボーカルのJake MunsonとギタリストのJake McMullenはスラミング・ブルータル・デスメタル・バンドRepulsive Creationでも活動しており、グループのリーダーであるギタリストBrian Cremeensを除くメンバーはそれぞれに多くのデスメタル・バンドで並行して活動しているが、その中でもPost Mortal Possessionは近年めきめきと知名度を上げており、彼らが在籍するバンドの中で最もアクティヴであると言っていいだろう。

アルバムタイトルやイントロ「2053」からも感じられるように、絶望的に向かい破滅していく世界をテーマに描いたSF風味の作品となっており、映画「Blade Runner 2049」からのサウンドクリップが挿入されていたりして面白い。決して派手さはないものの、楽曲にドラマ性を与えるような微細なテンポチェンジやDecrepit Birthを彷彿とさせるメロディアスなギターソロ、ピッグスクイールやハイとローを巧みにスウィッチするガテラルもアグレッシヴ。

 

▶︎Vertiginous 『Reek Of Putrefaction Of The Excruciating Lust』

インドネシア・東ジャワ州出身。結成年月日は不明だが、Devouring CarnageやHephaestusほか10以上のバンドを掛け持ちするギタリストHendika Dwi Prasetyoと、同じくPerverationやInnocent Decomposureといった様々なバンドで活躍するボーカリストJossi Bimaによるユニットで、これがデビュー・アルバム。

数年前までは聴いた瞬間インドネシアと分かる何かがあったが、ここ数年は本当に分からない。めちゃくちゃ良くて調べたらインドネシアであることが多い。プログラミングではあるが、変幻自在に転調、拍の調子にも細かく変化を加えながら疾走するブラストビートを軸に、ノイジーなチェーンソーリフをゴリゴリと刻み続けていく。ただひたすらにそれを繰り返し続ける残忍さがもしかしたら今のインドネシアン・ブルータル・デスメタルなのかもしれない。

 

▶︎Masticated Whores 『Meat Hook Hookers』

アーカンソーから登場したニュー・バンド。ギタリストBrandon Holderly、ベーシストZac Dunn、担当パートは不明だがDallas Howellが在籍しているトリオ編成と取っている。Masticated Whoresの基礎にあるのは打ち込みのスプラッター・テーマのブルータル・デスメタルで、一聴するとどこにでもあるようなタイプのバンドなのだが、ところどころ挿入される奇天烈なサンプリング、たとえば宇宙人の拳銃から放たれるビームのような音、執拗なホラー映画からの引用を楽曲間に挟みまくるなど、かなり変わった作りの楽曲が次々と押し寄せてくる。作り込みが足りたい部分もあるが、それでも楽しく聴くことが出来る作品だ。ラストの「WOMB TOMB」にはリック・アストリーが1秒登場するので耳を凝らして聴いてみてほしい。

 

▶︎Desecation 『Left To The Trogs』

2020年にカリフォルニア・サンディエゴでスタート。Putrid Tombを脱退したギタリストMarc NovoaとボーカリストAlex Siskoを中心に、ギタリストからドラマーへとパートチェンジしたTodd Novoaのトリオ体制をとっており、彼らはDecorticateというバンドでも一緒だったメンバーだ (*Putrid Tombはボーカル/ドラマーKian Abullhosn以外のメンバーが脱退しており、2022年に解散を発表している)。映画「トマホーク ガンマンvs食人族」のサンプリングで幕開け。雪崩のようにBPMを操り、粘着質なリフが腐った体液のとろみをあちこち飛び散らせながらスラムリフを切り刻んでいく様はまさにブルータル。スラミングとも言えるが、ブラスティングパートが軸になっているように聴こえる。

 

▶︎Genophobic Perversion 『Amassed Putrefied Remains』

マサチューセッツ州ボストン在住のColin J. Buchananによるソロ・プロジェクトで、2020年に活動を開始してわずか4年足らずで32枚もアルバムをリリースしている狂人。これに加えておかしな量のEPやシングルも発表している。ブルータル・デスメタルというジャンルは10年単位でアルバムをリリースするバンドもごろごろいる中、彼の創作意欲には驚くばかりだ。

内容はカチカチのブルータル・デスメタルというより、ブラスティング・ブルータル・デスメタルをさらにスピードアップさせ、ゴアノイズ的ハーシュノイズウォールのレイヤーを重ねまくったもので、「これはブルータルデスメタルではないだろう」というリスナーも多いかもしれない。確かにこれはゴアグラインドでもあるし、ゴアノイズでもあるかもしれないが、プログラミングドラム、輪郭のボヤけたノイジーなリフであろうと、Genophobic Perversionのサウンドの根底にはブルータル・デスメタルの血が流れているように感じる。こういう作品が広く一般的に (とはいえエクストリームメタル・シーンの中で) 楽しめるようになると、さらにブルータル・デスメタルは面白いものになっていくだろうし、他ジャンルからの影響をどんどん取り入れてクリエイティヴに拡張していってほしい。そんなことをGenophobic Perversionを聴いて思った。

 

▶︎Restlessly 『Unforeseen Consequences』

インドネシア・ジョグジャカルタのトリオ、Restlesslyのデビュー・アルバム。Anthropophagus DepravityGerogotといったブルータル・デスメタルの人気バンドに在籍するRama Maulanaがドラマーを務め、同じくAnthropophagus DepravityのギタリストであるEko Aryo Widodo、Gory、Maggoth、Necrotic Catastrophism、Vile DesolationのボーカリストYudhaによって制作されている。ここ数年、特に2024年上半期のブルータル・デスメタルを追いかけていて感じたことは、ブルータル・デスメタルにも多様性のあるスタイルを持つバンドが増え、従来のブルータル・デスメタルというジャンルの持つ固定概念をぶち壊すような作品が多くリリースされていることだ。

このリストにもあるHypergammaglobulinemia、Effluence、Masticated Whoresもそうだし、アヴァンギャルド/エクスペリメント方面では Gorgutsのベーシストとして知られ、Behold the ArctopusのブレインであるColin Marstonの存在もブルータル・デスメタルをさらにエクストリームに推し進める可能性をシーンに示し衝撃を与えてくれているように思う。とはいえ、やはりストレートなブルータル・デスメタル、つまりはブラスティング・ブルータル・デスメタルを鳴らすバンドがいないことには、彼らの存在価値はそこまで重要視されなくなってしまう。そこでRestlesslyのようなバンドは貴重であると言える。規則性のないブラストビートはそこまで大きな転調を持たず、ひたすらに、ひたすらに叩き込む。そして多少のブラッケンドなメロディは盛り込みつつも、じっくりじっくりブルータルなリフを刻む。ハイピッチなシャウトやピッグスクイールもなく、ローガテラルを吹き込んでいく。ただそれだけのサウンドがどれだけブルータルなのか、再確認させてくれた作品。

Defeated Sanity、およそ7年振りとなるジャパンツアー 2024年8月開催決定!

ドイツが誇るブルータル・デスメタル・バンド、Defeated Sanity が、約7年振りとなる来日ツアーを8月に開催することを発表しました。招聘はCKS Productions、ツアーにはHOSTILE EYESが帯同するとのこと。更なるサポート・バンドやチケット・インフォメーションはこれから発表されるとのことなので、CKS Productionsのソーシャルメディアをフォローして最新情報を逃さないようにしましょう!

 

▶︎DEFEATED SANITY JAPAN TOUR 2024 with HOSTILE EYES

8/2 FRI – OSAKA CLAPPER
8/3 SAT – TOKYO ANTIKNOCK

https://www.cks-productions.com/

USデスメタル創成期の先駆者”SUFFOCATION”、 ニュー・アルバムを従えて5年振りとなる来日公演 2024年4月開催決定!

90年代初頭からデスメタル・シーンの形成に尽力し、現在は同シーンを代表する重鎮として君臨するバンド「SUFFOCATION」。新ボーカリストを迎えて先月リリースされた、9thアルバム『HYMNS FROM THE APOCRYPHA』において、更なる進化を果たした彼らが、実に5年振りに日本の地を踏む。

▶︎Everlasting Fire Presents 「SUFFOCATION – Hymns From The Apocrypha Japan Tour 2024」

2024年4月12日(金)東京 渋谷 club asia
【出演】SUFFOCATION (USA) / Crystal Lake
OPEN 18:00 / START 19:00
前売券:8,000円 / ポスター付前売券:9,500円
ミート&グリート付VIP前売券:13,000円
2日通し前売券:15,000円

 

2024年4月13日(土)東京 渋谷 CYCLONE
【出演】SUFFOCATION (USA) / GO-ZEN / KANDARIVAS / HOSTILE EYES
OPEN 17:00 / START 17:30
前売券:8,000円 / ポスター付前売券:9,500円
ミート&グリート付VIP前売券:13,000円
2日通し前売券:15,000円

 

TICKET NOW ON SALE:e+:https://eplus.jp/suffocation

 


今年9月に11年振りの来日を果たしたDARKEST HOUR、来年3月に来日を果たすFit For An Autopsyに続き、日本を代表するメタルバンド「SABLE HILLS」の三島兄弟(Vocal:Takuya / Gt:Rict)が立ち上げた、海外アーティスト招聘プロダクション「Everlasting Fire」が主催する本ツアー。初日のasia公演はCrystal Lakeとのガチンコ2マン、2日目のCYCLONE公演には、GO-ZEN、KANDARIVAS、HOSTILE EYESと日本のアンダーグランド・シーンを牽引するバンドが集結!今回は2日通し券に加え、両日共に枚数限定のミート&グリート付VIPチケットも用意されている。

▶︎Everlasting Fire
https://linktr.ee/everlastingfire/
https://twitter.com/EverFireTokyo/
https://www.instagram.com/everfiretokyo/

DYING FETUS、新曲「Feast of Ashes」のミュージックビデオを公開!

USブルータル・デスメタル・バンド、Dying Fetus (ダイイング・フィータス) が新曲「Feast of Ashes」のミュージックビデオを公開しました。この楽曲は、2023年9月8日にRelapse Recordsからリリースされるニュー・アルバム『Make Them Beg For Death』で、レーベル・サイトでpre-order がスタートしている。

 

pre-order : https://www.relapse.com/pages/dying-fetus-make-them-beg-for-death

 

Dying Fetus “Make Them Beg for Death”

1. Enlighten Through Agony
2. Compulsion For Cruelty
3. Feast Of Ashes
4. Throw Them in the Van
5. Unbridled Fury
6. When The Trend Ends
7. Undulating Carnage
8. Raised In Victory / Razed In Defeat
9. Hero’s Grave
10. Subterfuge

 

Dying Fetus on Facebook: https://www.facebook.com/DyingFetus
Dying Fetus on Twitter: https://www.twitter.com/DyingFetusBand

Cadaverous Contingency、新曲「Seeping Red」をリリース

 

テネシー州マーフリーズボロを拠点に活動するブルータル・デスメタル/デスコア・バンド、Cadaverous Contingency が新曲「Seeping Red」をリリースしました。この楽曲は、Caustic Hymn Productionsからリリースされており、2018年以来の新作が出ることが予想される。

 

 

このユニットは、Abated Mass of FleshのメンバーであるZack Plunkettがギター/ドラム・プログラミング、Matthew Plunkettがボーカルを担当している。2人ともブルータル・デスメタル・シーンで何個もバンドを掛け持ちするクリエイティヴなミュージシャン、このプロジェクトではデスコアにも近い、グルーヴィなサウンドを展開しています。

【RIFF CULT Spotifyプレイリスト】

RIFF CULTのSpotifyプレイリストでは、日々世界中でリリースされるメタルコア、デスコア、デスメタル、プログレッシヴ・メタルなどを更新するプレイリストを公開しています。ぜひお気に入りに登録して日々のディグに役立てて下さい。

▶︎All New Metalcore
▶︎All New Deathcore
▶︎All New Progressive Metal / Djent
▶︎All New Brutal / Technical Death Metal
▶︎All New Nu-Metal / Rap Metal /Nu Metalcore

 

Crepitation、6月リリースのアルバムから新曲「Vicious Entwattering of Obstitant Nepotistic Shithouses」をリリース

 

イングランドの最地底ブルータル・デスメタル・バンド、Crepitation が2023年6月23日にVicious Instinct Recordsからリリースするニュー・アルバム『Monstrous Eruption of Impetuous Preposterosity』から新曲「Vicious Entwattering of Obstitant Nepotistic Shithouses」をリリースしました。

 

 

テクニカル・ブルータル・デスメタルにも接近する、アヴァンギャルドなギターワークが新鮮で、Crepitation特有のガテラルより目立ちます。ゴアグラインド方面からの人気もあり、その自由奔放なサウンドで地味に注目度高いと思います。

 

 

不気味すぎるプログ・ブルータル・デスメタル、Djinn-Ghül が新曲「Opulence」のミュージックビデオを公開!

 

プログレッシヴ・ブルータル・デスメタル・プロジェクト、Djinn-Ghülが新曲「Opulence」のミュージックビデオを公開しました。この楽曲は、7月14日にVicious Instinct Recordsからリリースされる作品のタイトル・トラックで、オーストラリアのブルータル・デスメタル・バンド、DisentombのJordan Jamesがフィーチャリング・ゲストとして参加している。

 

 

ミュージックビデオのディレクションが興味深く、ダークな世界観を放つサウンドとの相性は抜群だ。

 

Djinn-Ghül (プレス・リリース) :

 

Grant Nachbur (Nephrectomy) と Junior Patiño (Rotten Vomit, Voraraephilia) からなるこの国際的なデュオは、リリースごとにサウンドを進化させ、完成させてきた。2枚のアルバムと1枚のEPをリリースした後、彼らはこれまでで最もカオスでありながら洗練された作品を遂に作り上げた。曲作りも技術的な完成度も、これまでの作品を凌駕するもので、聴く者を不安にさせること間違いなし。中国のアーティストGuang Yangは、「Opulence」のアルバムアートワークを再び任され、この手描きのアクリル作品にリリースのフィーリングを完璧に表現している。

 

Facebook: https://www.facebook.com/DjinnGhul/
Instagram: https://www.instagram.com/djinnghul

Dying Fetus、ブルータルな新曲「Unbridled Fury」のミュージックビデオを公開!

 

ブルータル・デスメタル・ベテラン、Dying Fetusが、新曲「Unbridled Fury」のミュージックビデオを公開しました。ミュージックビデオは下記のEric Richterによって監督されている。

 

 

Dying Fetusは、ヨーロッパを回るヘッドライナー・ツアーをスタートしたばかりで、サポートはNasty、Cabal、Frozen Soulが務めています。そしてこの春、Dying Fetusは、Suicide Silenceとの共同ヘッドライナーツアー「Chaos & Carnage」のために、アメリカ中をツアーする予定だ。追加のサポートアクトには、Born of Osiris、Aborted、Sanguisuabogg、Crown Magnetar、Slay Squadが決定している。

 

ブルータル・デスメタル、Devangelic が新曲「Udug-Hul Incantation」のミュージックビデオを公開!

 

イタリアのブルータル・デスメタル・バンド、Devangelic が 4月7日にWillowtip Recordsからリリースする待望のニュー・アルバム『Xul』からのセカンド・シングル「Udug-Hul Incantation」のミュージックビデオを公開しました。

 

 

新曲について、ギタリスト/コンポーザーのMario Di Giambattistaは次のようにコメントしています。

 

「Udug-Hul Incantation」は、不気味な不協和音とキャッチーなリフが多く含まれる、アルバムの中でも最もスローな曲です。これは2020年に『Xul』のために私が書いた2曲目の曲であり、Devangelicが今までに書いた最高の曲の1つだと思います。

 

数字の3の象徴は常に私を魅了してきたので、トラックリストのその位置をスローな「Udug-Hul Incantation」曲に予しました。私たちの2枚目のアルバム「Phlegethon」でも同じ手法を使い、トラック#3(「Of Maggots…」)がアルバムのスロートラックになっています。

 

「Xul」という言葉は、元々は「邪悪」を意味するシュメール語であり、これが新しいアルバムのコンセプトの主要なトピック。基本的に、人間は地球に現れてから自分自身の内面の悪魔に直面せざるを得なくなる、というような内省的な旅を描いているとのこと。

 

ブルータル・デスメタル 2022年の名盤 (後編)

2022年にリリースされたブルータル・デスメタルの作品の中から素晴らしかったアルバムを年間ベスト・アルバムとしてピックアップしディスクレビューしました。前編も合わせて読んでみて下さい。

 

2022年にリリースされたブルータル・デスメタルの良曲をまとめたYouTubeプレイリスト

 

RIFF CULTのSpotifyプレイリスト「All New Brutal & Tech Death Metal」をぜひフォローして下さい。

 

ブルータル・デスメタル 2022年の名盤 (前編)

 

Syphilic – …And Justice For None

デトロイト在住のBrian Forgueによる孤高のワンマン・ブルータル・デスメタル・プロジェクト、Syphilic の通算9枚目・フルアルバム。長きに渡りSyphilicのおどろおどろしいサウンドをアートワークに落とし込むTony Cosgrove のえぐいアートは本作も素晴らしいですね。

 

Syphilic がFacebookに投稿しているレコーディングの様子がヤバいです

 

一聴すると打ち込みドラムが乱雑に、そして単調に叩き込まれる2010年代前後のワンマン・ブルータル・デスメタルに聴こえるかもしれませんが、その単調さが生み出す不気味さや無機質さがSyphilicの良さで、打ち込みのつぎはぎっぽさは、うねり続けるリフが上手くグルーヴに昇華しています。それを面白いと思えたら、Syphilic ハマると思います。この感じはバンドには出せない。

 

 

Organectomy – Nail Below Nail

ニュージーランド出身の5人組、Organectomy の通算3枚目・フルアルバムは前作に続きUnique Leader Records からのリリース。スラミング・スタイルのバンドですが、そこまで大胆にスラムに特化しているわけではなかったので、スラミング・ブルータル・デスメタルの年間ベスト・アルバムではなく、ブルータル・デスメタルの年間ベストとして、こちらにレビュー書きたいと思います。

 

ボーカルのTylerのソロプロジェクトとして始動

 

Secularityというテクニカル系バンドにも在籍するギタリスト Matthew Bolch と Sam McRobert のコンビが良く、単なるスラム・バンドでないセンスの良さからUnique Leader Records も食い付いたんではないかと思います。重量感のあるスラム・リフの隙間に差し込まれるメロディックなエレメンツはデスコアっぽさもあり、特に「Breeding Chaos」はDespised Iconを彷彿とさせるリフが面白いです。2010年代前後、The FacelessやDespised Icon辺りハマってた人、Organectomy オススメです。

 

 

Anal Stabwound – Reality Drips Into The Mouth Of Indifference

アメリカ・コネチカット在住のミュージシャン Nikhil Talwalkar によるワンマン・プロジェクト Anal Stabwound のセカンド・アルバム。Nikhil はなんと2005年生まれ、弱冠17歳の若きブルータル・デスメタラーで、2018年にこのプロジェクトを始動させたそう。となると13歳で始めたということですね。凄すぎる…

 

Nikhil Talwalkar

 

自身のYouTubeチャンネルでDefeated Sanity の完璧なドラム・カバーをアップしていることからも分かるように、Anal Stabwound のサウンドもDefeated Sanity を彷彿とさせるプログレッシヴなビートがカオスに渦巻くブルータル・デスメタル。全ての楽器を自身でこなし、複雑怪奇な楽曲を鮮やかにプレイ。様々なプロジェクトにフィーチャリング・ゲストとしても参加しており、今後シーンのキーマンになりそうな人物。

 

 

Phalloplasty – 27 Club

 

ラスベガス在住の Zack “Plasty” Shaw によるワンマン・プロジェクト、Phalloplasty の5年振り4枚目となるフル・アルバムはCDN Recordsがリリースを手がけた。最近、ブルータル・デスメタルって、ソロ・プロジェクト向きな音楽なのかなと思ったりしてます。前述のSyphilic やAnal Stabwound も楽曲構成から「一人で作ってるからこそ作り上げられるサウンド」であるというのが伝わってくる。

 

Zackは打ち込みバックにライブも一人で行う

 

Phalloplasty は人力では不可能なウルトラ・マシーン・ドラムの音速ブラストビートを中心に、非常にグルーヴィなリフを織り交ぜていく。ところどころ適当なのが味になっているのも10年以上、毎年のようにリリースを続けてきたからだろう。

 

 

 

Inhuman Depravity – The Experimendead

 

トルコ・イスタンブールの女性ボーカル・ブルータル・デスメタル・バンド、Inhuman Depravity のセカンド・アルバム。毎週まとめてチェックすることを日課にしているSlam WorldwideのYouTubeチャンネルで見つけてからこのアルバムの存在を知りましたが、かなり良くて結構リピートしてました。

 

ボーカルのLucy Ferra、美しい

 

特に良さを感じたのはドラム。ファストな楽曲が多い中で細部に至るまでセンス良く小技を差し込みます。ミュージックビデオにもなっているアルバムのタイトル・トラック「Obsessed with the Mummified」はInhuman Depravityの魅力が炸裂してます。ドラムについでベースもテクニカルで、ギターのリフのグルーヴィ。ボーカル Lucy Ferra も華があってフロントマンにぴったり。Abnormality が解散し、女性ボーカル・ブルデスはStabbingとInhuman Depravityが頭角を表してきた感じですかね。他にも良さげなバンドあれば紹介したいです。

 

 

Impure Violation – Knee Deep In The Dead

オーストラリア出身、Ungodly Ruins Productionsから7年振りとなるセカンド・アルバム。OmnioidのボーカルEwza Lambertがギター/ボーカルを兼任し、Egregious、Impulsive GluttonyのAlexey Mamontovがドラムを務めるユニット。

アートワークからも分かるように、マシンガンをぶっ放すかのようなブラストビート (そして実際に炸裂する銃撃音)の野蛮さ、それを凌駕するかのようにダイナミックなリフとガテラルがグルーヴィに刻み込まれていく。まとまりもありつつ、カオティックな雪崩展開もあり聴きごたえ十分。

 

 

 

Psychophagia – Arousal Euphoric Debauchery

 

Apoptosis GutrectomyのDeni、Julianusからなるブルータル・デスメタル・ユニット。元々はトリオ編成でアメリカ在住のメンバーがいたようだが、Deniが全てのパートを担当しJulianusがボーカルを担うといったスタイルへと落ち着いた。本作はEPであるが、充実した内容で聴きごたえたっぷり。いわゆる「インドネシアン・ブルータル・デスメタル」の直球を鳴らすバンドで、突進し続けるブラストビートが微細に揺れつつ、ゴリゴリとかきむしるようなリフが蠢く。重さではなくスピードを楽しむブルータル・デスメタルの好盤と言えるだろう。

 

 

 

Deformatory – Harbinger

 

カナダ・オンタリオ出身の中堅、Deformatoryが昨年リリースしたアルバム『Inversion of the Unseen Horizon』から間髪入れずにリリースしたEP。Metal Archivesではテクニカル・デスメタルとジャンル分けされているが、じっくりと聴き込んでみると彼らのサウンドは「テクニカル・ブルータル・デスメタル」とした方がしっくりくる。

 

テクニカル・デスメタルの名産地カナダらしいドラミングは驚異的なスピードで叩き込まれ、時に光をも追い越すようにしてペダルが踏み込まれていく。個性的なリフはメロディックであるが、超高速なチェーンソーリフにも聴こえてくる。コンパクトなサイズながら詰め込まれた音の数はダブル・アルバムくらいかるかもしれない。ドラマ性を排除しつつもメロディアスな面白い一枚。

 

 

Desecrate The Faith – III

 

テキサス出身の5ピース Desecrate The Faith の通算3枚目フル・アルバム。アルバムタイトルはシンプルに「Ⅲ」なのはちょっと簡素すぎかなとは思うが不気味なアートワークから漂う名作の香りに釣られ腰を据えて聴きたくなる。まず把握しておきたいのが豪華なメンバーラインナップ。ボーカルはGorgasmのJohn Hull、Brand of SacrificeやEnterprise Earthといったデスコアの第一線で活躍するバンドで活躍し、過去にはRings of SaturnやInternal Bleedingでそのブルータル魂を炸裂させてきたドラマーMike Caputoが中心となっている。

 

 

純粋にデスメタルをブルータルにプレイしたキャッチーなサウンドは、Johnのディープなガテラルが圧倒的な存在感を放ち、じっとりとグルーヴを巻き上げていく。デスメタリックなギターソロも流石の一言。

 

 

Vaginal Addiction – Indulging In Barbarism

カナダ・ケベックのアンダーグラウンド・ブルータルデスメタル、Vaginal Addictionのセカンド・アルバム。バンド名、アートワークから漂う血生臭い下劣さが好きなのであれば、サウンドも間違いなく気にいるだろう。派手なスピード感、ヘヴィさはないものの、腐臭漂うガテラルとスプラッター/ポルノビデオのサンプリングを雑多に盛り込み、ドロドロしたリフをキャッチーに展開させていく。その展開の要となる転調で差し込まれるリフやドラミングに才能を感じる。何度も聴いているうちに癖になる、玄人向けの作品。