フロリダ州を拠点とするプログレッシブ・メタル/デジタル・デスコアデュオ DEAD AIR DIVINE が、最新シングル 「Beg Your Pardon (feat. Myke Terry)」 を公開した。楽曲は現在各種配信サービスで利用可能となっている.Dead Air DivineはDance Gavin Dance の オリジナルシンガーTilian Pearson とBorn Of Osiris のギタリストだった Lee McKinney。
本楽曲には、ヴォーカリスト Myke Terry がフィーチャー参加しており、彼は Volumes のメンバーとしても知られるほか、Fire From The Gods などでも活動するシンガーである.
「Beg Your Pardon」は、DEAD AIR DIVINE が打ち出すモダンなリズム、テクニカルなギター、重厚なビートと、Terry のヴォーカルとのインタープレイが特徴の楽曲としてまとめられている. 公開されたトラックはオンラインストリーミングプラットフォームで視聴できる.
Australian metalcore outfit Northlane has become a vanguard of heavy music across the globe through fearless evolution and unmatched innovation. Northlane’s trajectory over the years has been nothing short of awe-inspiring. The group found their footing with two of the most beloved 2010s djent records in ‘Discoveries’ (2011) and ‘Singularity’ (2013), and the subsequent induction of vocalist Marcus Bridge in 2014. ‘Node’ (2015) and ‘Mesmer’ (2017) found the outfit embracing huge choruses and unique textures, while also maintaining a steady throughline of proggy decadence.
Fast forward to 2019 with ‘Alien’, an album that ushered in a new era of reinvention for Northlane, shifting from ethereal progressive metalcore to a darker, wilder take on the genre. While their djent sensibilities remained, ‘Alien’ (2019) signaled a shift toward embracing their love for EDM, industrial, nu-metal, and beyond. 2022’s ‘Obsidian’ further cemented the band’s reputation for unflinching creativity, incorporating elements of trip hop and trance and serving up a sonic palette replete with textured synths, primal grooves, and ferocious riffs. Northlane followed the successes of ‘Obsidian’ with ‘Mirror’s Edge’ (2024), an album saturated with punchy verses and earworm choruses.
Coming off the release of ‘Node: Reloaded’ (2025), an album featuring reworked cuts from their influential 2015’s ‘Node’, Northlane brings a reimagined darkness and industrial edge to their Audiotree From Nothing performance. Playing songs from ‘Mirror’s Edge’ (2024), ‘Obsidian’ (2022), ‘Alien’ (2019), ‘Singularity’ (2013), and ‘Discoveries’ (2011), Northlane puts their past, present, and future on full display through chugging breakdowns, heavy guitar work, and a special guest feature from Thornhill’s Jacob Charlton. We are so honored to present Northlane on Audiotree From Nothing.
この楽曲は、バンドが本領としてきた激しいギター・リフやスクリームを残しつつ、クリーン・ボーカルとシンセを前面に出した“左へ振れた”サウンドとして位置付けられており、リード・シンガー Michael Barr は「悪習とされる習慣こそ、人生を支える唯一のものになっていることを見つめた曲だ」と語っている。
Born Of Osirisのギタリストとして知られるLee McKinneyがソロ曲「The Garden」を配信リリースしました。この曲は、近日発売予定のニュー・アルバム『To Those Who Know Pain』の収録曲。このアルバムは今年後半にリリースされる予定とのこと。『Djentガイドブック』でもプログレッシヴ・メタルコア、並びにDjentの超重要バンドとして掲載されているBorn of Osiris。そのサウンドの根幹を作るLeeのクリエイティヴな魅力が詰まった新曲は、ファンから高く評価されている。
プログレッシヴ・メタルコア/Djent バンド、Born of Osirisがニュー・シングル「Elevate」のミュージックビデオを公開しました。このミュージックビデオのディレクション、編集、VFXはSam Beckが担当している。近未来的な彼らのサウンドと映像が見事にマッチ。Born of Osirisも親しみやすいメロディ、特に豊麗多彩なキーボードの音色を生かした新曲で新境地を開拓しつつ、Djentリスナーも納得のリフ、グルーヴを搭載しています。
北米ツアーを開始したばかりのプログレッシヴ・メタルコア・バンド、Born Of Osiris (ボーン・オブ・オシリス) が、ニュー・シングル「Torchbearer」を発表しました。2023年の初頭、バンドは来たる7枚目のアルバムからいくつかの詳細を明らかにしたが、この曲がアルバム収録曲なのかは明らかにされていない。
OUR NEW SONG ‘PALE IRIS’ IS OUT NOW ON YOUTUBE • IT WILL BE AVAILABLE ON STREAMING SERVICES AT MIDNIGHT LOCAL TIMEZONE • 🔗 LINK TO LISTEN / WATCH IN BIO pic.twitter.com/dRp21YGuXj
プログレッシヴ・メタルコア・シーンのトップを走るバンド、Invent Animate (インヴェント・アニメイト)が、「False Meridian」の公式ミュージックビデオを公開しました。バンドは2023年8月、ドラマーのBrody Taylor Smith (ブロディ・テイラー・スミス)を正式メンバーとして迎え入れたことをアナウンスしている。
この曲自体は、今年3月にリリースされたバンドの最新作『Heavener』の収録曲で、バンド初の北米ヘッドライナー・ツアーの計画もすでに発表され、これから何倍にもその存在感を拡大して行くことが決まっている。ツアーは、Void Of Vision、throw、Avianaをオープニングに迎えて今秋にスタート。Brodyのプレイにも注目だ。
カリフォルニアを拠点に活動するプログレッシブ・メタルコア・バンド、Silent Planet (サイレント・プラネット) が新曲「Antimatter」のミュージックビデオを公開しました。バンドはこの曲に「the next chapter (次の章)」というキャッチを付け公開。ミュージックビデオはKevin Johnson (ケヴィン・ジョンソン)がディレクションを手掛けている。ヴォーカリスト/ギタリストのGarrett Russell (ギャレット・ラッセル)は、自身の治療のために制作したと話している (Garrett は目下最新アルバム『Iridescent』において、精神病院に入院中に楽曲を制作、アルバムに収録していた)。
ニュー・アルバムに関する情報はまだないが、バンドはこの秋、DayseekerとMoxy The Bandと共に再びツアーに出る予定だ。
RIFF CULTでは、Spotifyを利用して最新のメタルコアの楽曲をまとめた「All New Metalcore 2023」というプレイリストを作成し運営しているのですが、2023年の上半期だけで1,000曲以上がリストインしており、デイリーチェックしないと全ての楽曲、ましてやアルバムやEPなどをチェックするというのは難しい。そして、どれだけ優れたテクニックやメロディがあったとしても、聴かれなければ意味がない。聴いてもらうために、そして見つけてもらうためにも現代メタルコアには、唯一無二の個性が必要だ。
藤井風など現行シーン〜シティポップ、アニソンまでを一括りにした「J-POPに取って代わる新しいワード」として「Gacha Pop」というキーワードが誕生したのは記憶に新しい。J-POPというカテゴリーは日本の多様な音楽を一括りにまとめるには窮屈だし、世界のトレンドと別で発展する日本の音楽を表現する言葉として「Gacha Pop」はアリなのかもしれない。ガチャガチャした感じというのは日本のポップスだけに言えることではなく、メタル〜メタルコアにも当てはまるだろう。Fear, and Loathing in Las VegasからBABYMETALまで、多様な音楽の影響を混ぜ合わせる、というか“ガチャガチャと詰め込んだ“ものが刺激的で面白いとメタル・シーンでも評価されてきた。今では世界を飛び回るPaleduskも「Gacha Metal」と言えば腑に落ちる感じがする。
Paledusk 「I’m ready to die for my friends feat. VIGORMAN」
その人気はとどまることを知らず、この夏、海外へと飛び出し大規模フェスで熱狂の渦を巻き起こしているPaledusk。そんなライブ映像を眺めていると、彼らがメタルコア・バンドの枠に収まっていたのが遠い昔のことのように感じる。ギタリストDAIDAIのクリエイティヴィティはBring Me The Horizonをも刺激して、最新曲「AmEN!」の編曲に参加するなど、もうメタル/ヘヴィ・ミュージックのトップ・クリエイターと言っても過言ではない存在へと成長した。
「I’m ready to die for my friends」はアメリカンロック/ポップスの軽快なギターフレーズから雪崩のようにヘヴィリフが炸裂するパートへと突入したかと思えば、VIGORMANをフィーチャーしたキャッチーなラップパートへと接続。最終的にA Day To Rememberばりのヘヴィ・ポップパンク・ブレイクダウンで全てを爆発させてしまう……これを形容する音楽ジャンルなんてない。聴き終えた後は、奇想天外な結末を迎えた映画を見終わった後の、なんとも言えない胸のざわめきというか、「この結末って何なんだろう」と、誰かと話したくなるあの感じがふつふつと湧いてくる。人は皆、なんだか分からないもの、理解出来ないものに興味関心を掻き立てられる。Paleduskの音楽が一体なんなのか、聴き終えた後のこの満足感はなんなのか、これからも誰にも分からない。それがPaleduskが人々を惹きつける大きなエネルギーになっている。これからもみんなを驚かせ続けて欲しい。
民族音楽の音色とPeriphery、Animals As Leadersを通過したプログレッシヴ・メタルコア/Djentのグルーヴを見事に展開させ、特にシャープなリフワークは聴きごたえがあります。アルバム通じてこの作風ではないのですが、日本でも話題沸騰中のBloodywoodやThe HU辺りハマってる方におすすめです。余談ですが、2018年にRNR TOURSでドイツのTensideというバンドのツアーを手がけた時、同時期に彼らもジャパンツアーを行っていて、1公演一緒にやる予定だったんですが、台風で公演中止に……。結局彼らとは合流できずだったので本当に残念でしたね。次来日する時はビッグになってやってきてくれるはず!
Chris Turner – Psycho (ft. Lauren Babic x Mitchell Rogers)
唯一無二のプログレッシヴ・メタルコア・バンド、Oceans Ate Alaskaの超個性派ドラマーとして知られるChris Turnerのソロ・プロジェクトが活発。ポップ・シンガーAnne Marieの人気曲「Psycho」のカバーをRed Handed Denialの女性シンガーLauren BabicとVarialsのMitchell Rogersと共に制作。Chrisはこのドラム録音でサンプルもトリガーも使ってないらしく、本当にオーガニックなテクニックでここまでやっちゃうのは凄まじいとしか言いようがないですね……。Djentなブラッシング・リフとChris独特のドラミングの組み合わせが織りなすグルーヴがポップな楽曲でも、ここまでタイトにアレンジ出来るのはChris Turnerだけ。Oceans Ate Alaskaだけでなく、彼のクリエイティヴな姿をソロでも楽しめるのは最高です。
Voyager 「Prince Of Fire」
グローバルな人気を持つオーストラリア出身のプログレッシヴ・メタル・バンド、Voyager。99年から活動を続けるベテランで、がっつり”プログレッシヴ・メタルコア”ではないですが、Djentな香りの中に80年代シンセポップを組み合わせたノスタルジックなサウンドで幅広い人気を持っています。今年に入り「Prince of Fire」と「Promise」の2曲のシングルを発表していますが、この「Prince of Fire」ではブレイクダウンもあり、メタルコア・リスナーにもハマる要素あり。ボーカリストDanny Estrinのカリスマ性も高く、実力以上にその雰囲気で圧倒している感じ。クラシックなプログメタルの美的感覚たっぷりでありながら、現代メタルコアに通ずる創造性も兼ね備えたVoyager、次の新曲も楽しみです。
オーストリアの多弦プログレッシヴ・インスト・ユニット、THeir Dogs Were Astronauntsが2023年5月にニュー・アルバム『Momentum』を発表。「Replica」は先行シングルとして発表されたアルバムのキーリングで、ユニットらしくプログレッシヴでエクスペリメンタルな魅力がたっぷりと詰め込まれた1曲に仕上がっている。ベテラン・プログメタル・バンドがPolyphiaをカバーしたような、懐かしさを新しさが同居する謎めいた雰囲気が全編に渡って味わえる。
この記事では、2023年1月から6月までにリリースされた多くのモダン・プログレッシヴ・メタルコアのシングル/アルバムから気になるものをピックアップして紹介する。RIFF CULTのSpotifyアカウントで「Best of Modern Progressive Metalcore 2023」というプレイリストを通じて日々ディグの結果を反映させているのでぜひチェックしてもらいたい。
Sailing Before The Wind 「Vanishing Figure (feat. Sean Hester of Life Itself)」
この記事で最初に紹介したいのはやはり日本が誇るプログレッシヴ・メタルコア・バンド、Sailing Before The WindがLife ItselfのSeanをフィーチャーした楽曲「Vanishing Figure」だ。彼らのトレードマークと言えるメロディック・ハードロック/プログレッシヴ・ロックを通過した流麗なギターのメロディがふんだんに盛り込まれており、近年のSailing Before The Windが新たなキーリングとして楽曲のメインに据えたボーカルのクリーン映えるサビパートも過去最高の輝きを放つ。モダンだと思うのは、メタルコアのクラシカルな魅力溢れるスタイルに挿入されるフックの効いたブレイクダウンだ。Seanがフィーチャリングしているこの強力なパートは、多くのリアクションYouTuberによって切り抜かれ拡散していったことも印象的だった。これに次ぐ楽曲でSailing Before The Windが何をするのか、非常に興味深い。
そして、この2023年上半期には「Sailing Before The Wind系」と呼びたくなるモダン・プログレッシヴ・メタルコアな楽曲がいくつもリリースされた。それらはSailing Before The Windから直接的な影響を受けたかどうかは分からないが、もし似ているバンドを探しているという方がいたら、下記のバンドをチェックしてみて欲しい。
最もSBTWに近いスタイルを鳴らしていたのは、カナダ・トロントを拠点に活動するFeyn Entityだ。プロデューサー/コンポーザーとして活動するK.L.によるプロジェクトとしても活動していて、これはFeyn Entity名義でのデビューEP。テーマはデジタル化されたサイバー世界における分断された社会、人間同士の距離感に対し、コロナウイルスによるロックダウン中のバンドメンバーの考えや気持ちを表現したもの。この楽曲はインストであるが、Clintn Watsをフィーチャーした「Dissolve (The Dream Is A Lie)」も素晴らしいのでぜひチェックして欲しい。
Sailing Before The Windの「Futurist」を彷彿とさせるメロディックなスタイルを得意とするアメリカ出身のIn Search of SightのEPも素晴らしく、リードトラックである「Left Behind」は特におすすめ。Spotifyの月間リスナーはまだまだ少ないが、アメリカのローカル・メタルコアの雰囲気たっぷりなので、コア・リスナーはチェックしておいても損はないと思う。
Avalanche Effect 「Manipulating Sky」
ドイツ出身のAvalanche Effectは大幅なメンバーラインナップの変更を経て、この「Manipulating Sky」を発表している。ドラマーのJannick Pohlmannを亡くし、新メンバーを迎え7人体制として動き出したAvalanche Effectの「Manipulating Sky」は、2023年上半期最も優れたモダン・プログレッシヴ・メタルコアだった。現代デスコアの影響も見え隠れするブレイクダウンはすっきりとプログレッシヴの美的感覚になぞらえて表現し、Invent AnimateやA Scent Like Wolvesを彷彿とさせる浮遊感のあるメロディをふわりと燻らせている。再び動き出した彼らの動向は逐一チェックしていくべきだろう。
スイスを拠点に活動しているメタルコア・バンド、Breakdown of Sanityは、ほぼ休止状態でありながら「バンドが恋しい」という理由で2020年から毎年シングルをリリースしている。本格的な復活が切望されるが、2016年のアルバム『Coexistence』以来、本格的な再開には至っていない。ただ、これらのシングルはアルバム1枚に匹敵するほどの濃密さがあり、どれもリスナーに深く印象付けるものとなっている。ずっしりと詰まった至高の刻みは全盛期の輝きのまま、全てのメタル・ヘッズをヘッドバンギングさせるバウンシーな仕上がり。流石の貫禄。
USプログレッシヴ・メタルコアの代表的な存在であるAfter The Burialが、2019年のアルバム『Evergreen』以来となる新曲「Nothing God」と「Death Keeps Us From Living」の2曲を発表。ちょうどAfter The Burialくらいのレベルにあるメタルコア・バンドにとって、新型コロナウイルスによるパンデミックは経済的な打撃が大きかったに違いない。ライブが出来ない中オンラインで制作を続けたバンドも多いが、それは簡単なことではなかっただろう。今回の新曲についてボーカルのAnthonyは、この2曲がCOVIDのロックダウンの経験から書かれたもので、Anthony自身にとって人生で最も辛い時期に書いたものであるとコメントしている。ルーツに立ち返り、好きなものを作るとして書かれたこの楽曲はまさにAfter The Burialらしさが凝縮されており、2010年代初頭から中期にかけてプログレッシヴ・メタルコアが大きく盛り上がり始めた頃のヴァイブスを感じることが出来る。
As Within So Without 「Burn With The Sun」
2016年からニューヨークを拠点に活動する As Within So Without の最新シングル。このシーンを何年も追いかけているリスナーであれば、このバンド名を見ただけでそのサウンドが想像出来るかもしれない。今回公開された「Burn With The Sun」は、彼らの出世作であるアルバム『Salvation』から1年振りのニュー・シングルで、大きな期待を背負って発表された。その期待を大きく超えるこの「Burn With The Sun」は、昔のThe Word Aliveをプログレッシヴに仕立てたような耳馴染みの良いキャッチーさがあり、多くのメタルコア・リスナーが知っておくべきバンドであると思う。このシングルから次のアルバムが間違いなく素晴らしいものになることが分かるだろう。
Straight Shot Home 「Developer」
近年のメタルコア/デスコアのプロモーションに欠かせないものと言えば「リアクション動画」だ。それで爆発的なヒットになったバンドと言えば、Lorna Shoreが最も記憶に新しいだろう。私もいくつかのリアクションYouTuberをフォローして、主に彼らのショートから優れたブレイクダウンを持つバンドの最新曲に巡りあうことが出来た。個人的に最も気に入っているOhrion Reactsはチャンネル登録者数11万人を誇る、アンダーグラウンド・メタル・シーンの中ではフォロワーの多いYouTuberで彼が紹介するバンドは”当たり”が多い。そんな彼が「Architects と Dayseeker が一緒にバンド組んだらこんなサウンドになるのでは」とキャッチを付けて紹介したバンド Straight Shot Home はこの上半期何度も聴いていたバンドのひとつだ。ポスト・ハードコアのとろけるようなクリーンと相性の良いメロディアスな楽曲は、Erraにも通ずる美しさがある。バンドは自身のサウンドを「80年代のシンセポップとモダン・メタルコアの融合」と形容していて、その表現にピンときたリスナーは迷わず彼らをチェックしてほしい。
Soul Despair 「Crimson」
ポルトガルとアメリカを拠点に持つSoul DespairをRIFF CULTでは何度も取り上げてきた。ただ反応はイマイチで、記事へのアクセスは平均以下……。複雑な魅力を持つバンドの魅力を発信するのは非常に難しいが、彼らに関しては今季よくRIFF CULTでも取り上げていきたいと思う。彼らのサウンドにはSentinelsやOceans Ate Alaskaといったマスコアのエレメンツがスパイス程度にふんわりと漂っており、それが魅力的なクセになっている。「Crimson」はクセとなるアクセントは少ないものの、Soul Despairというバンドが目指すサウンドとして完成されており、比較的キャッチーに魅力が伝わる楽曲であると思う。この記事を読み込んでいただけている方なら間違いなくヒットすると思う。
プログレッシヴ・メタルコア/メタルのディープなディガーであれば、彼/彼女らの魅力は古くから知っているだろう。Tragic Hero Recordsから2017年にリリースしたアルバム『Heart』に収録されていた「Warrior Of Light」のリマスター・バージョンは、上半期良く聴いた楽曲の一つで『Heart』を聴きかえすきっかけにもなった。完全に独立した手法でバンド活動を続ける彼/彼女らの自由な創作にはいつも驚かされる。
Vanitas 「Eventum」
The Artificialsと共にチェックしてほしいのが、2022年にイングランドで結成されたばかりの女性ボーカル・プログレッシヴ・メタル/メタルコア・バンド、Vanitasだ。ミュージックビデオとして公開された「Eventum」は、シンフォニック・メタル/プログレッシヴ・メタルをベースにしながら、メタルコアのバウンシーなリフを取り入れ、広範囲のメタル・リスナーへアプローチしたキラーチューンだ。中盤から後半にかけてのドラマティックな展開は魅力的。大手、例えばNapalm Recordsなんかと契約して売り出されたらビッグ・ステージも時間の問題だと感じる。
今回この記事で紹介したバンドの3倍近い楽曲をRIFF CULTのSpotifyプレイリスト「Best of Modern Progressive Metalcore 2023」では紹介している (他の特集記事で別途紹介したモダン・プログレッシヴ・メタルコアもあります)。 ぜひフォローしてランダム再生したりしながら、新しいお気に入りを見つけたり、プログレッシヴ・メタルコアの現在地を感じてみてください。
新潟を拠点に活動するメタルコア・バンド、Invert Hourglass がファーストEP『Leaving. And Beginning』から「Curse of my hands」のミュージックビデオを公開しました。彼らがInvert Hourglassを名乗る前に活動をしていたCurse of my handsとタイトルが付けられた本楽曲は、アトモスフィリックなアレンジ、プログレッシヴなギターワークが生み出す透明感のあるサウンドスケープが圧倒的な没入感を演出。国産メタルコアらしいフック、エンディングへ向う高揚感を盛り立てるきめ細やかなリフほか、随所に高いセンスを感じる。
Invert Hourglass 『Leaving. And Beginning』
1.Nir
2.Berserker
3.Nothing is Permanent
4.End of the Spiral
5.Leaving
6.Curse of my hands