オープニングトラック「Distuption」や続く「Nickel Plated」とレゲエやヒップホップをパンクに注入したサウンドで、物悲しいアグレッシヴ・サウンドはGet Deadならではだ。胸が詰まるようなやり場のないエモーションは、貧困とアルコール、グラフィティを通じて表現されており、地元のアート・コレクティヴ、Indeclineとコラボしたミュージックビデオ「Pepperspray」は2020年を代表するアメリカン・パンクの名曲。「Living too fast too die last and I’m too old to die young, Too strong to let go and I’m too cold now I’m unable to ignore the world. And drop it all and join the frenzy, Violence doesn’t change a goddamn thing, But it feels nice to bleed」というサビのフレーズは強烈だ。
1 Disruption
2 Nickel Plated
3 Fire Sale
4 Stickup
5 Glitch
6 Confrontation
7 Hard Times
8 8 Track
9 Green’s Girl
10 Pepperspray
11 Confidence Game
12 Take It
サウンドや楽曲スタイルに大きな変化はなく、シンプルでキャッチーなメロディック・ポップパンクナンバーが並ぶ。印象的なのは歌詞や楽曲タイトルから見られるポリティカルな姿勢や、女性目線のLGBTQをテーマにした楽曲だ。リリックビデオにもなっている「Pursuit Of Liberty」では口ずさみたくなるメロディとイラン出身アメリカ在住の作家Dina Nayeriにインスパイアされた歌詞が力強く鳴り響き、リードトラック「Simple Girl」は2020年を生きるすべての女性の力になるライオット・ガール的パンクナンバーだ。
Originators
Certain Kind Of Monster
Take My Call
Simple Girl
Breastless
Perpetual Motion Machine
Community
Pursuit Of Liberty
The Mirage
I Choose
Chisme
Sing With Me
EP『Dark Days』から2018年のライブ盤『Clochridgestone』を挟んでおよそ5年振りの新作となる『Ctrl Art Del』は、ソングライティングからレコーディング、ミックス/マスタリング、そして流通まですべてをメンバー自らが行った完全D.I.Y.作。 ソリッドなリフワークや目まぐるしいタッピングフレーズなど、ギター・テクニックはおそらく現行メロディックパンクシーンでトップレベルだ。IntervalsやPliniといったプログレッシヴ・メタルコアも通過したそのサウンドは唯一無二のオリジナリティを持っていると断言出来る。ミュージックビデオになっている「Television」や先行公開された「Passengers」は言わずもがな、「Words」は2020年を代表するメロディックパンクの名曲。
1.Sleepville guaranteed 02:48
2.Days Of Future Passed 02:53
3.Fall In Line 02:31
4.Riverview 01:42
5.Feeling Gay 02:22
6.Wrong 01:48
7.Food For Thought 02:06
8.On An Island 02:28
9.Annie 04:56
10.Stranger In Town 01:38
11.Changes Rise 03:18
12.Thirtysomething And Counting 02:24
13.Coda 01:21
14.Main Street 07:04
15.Letter To Laura 03:06
16.Coming Out 00:38
17.Out Of Hand 01:11
18.Only Stories 01:41
19.Liberty or Death 01:06
20.Fall In Line (acoustic version) 02:43
21.Disobedience And Consequence 02:26
22.Salt Of The Earth 02:43
23.Small Town Resident 03:54
24.Letter To Laura (reprise) 00:56
1999年から活動を続けるベテラン・パンクバンド、The Lawrence Armsの7枚目となるフルアルバムは、前作『Metropole』から6年振りで、同じくEpitaph Recordsからリリースされました。プロデューサーは長くThe Lawrence Armsと共に制作を行ってきたMatt Allison。これまでThe Lawrence Armsはシカゴでレコーディングを続けてきましたが、今回はシカゴを離れ、Mattと共にテキサスのSonic Ranch Studiosで2週間に渡って録音が行われています。これについてChrisは、シカゴという故郷にとらわれる事なく制作がしてみたかったと話しています。
オープニングトラックの「Quiet Storm」から続く「PTA」と、アップテンポでハイエナジーな楽曲で幕を空けていきますが、The Lawrence Armsの独特の暗さがかすかに内包されておれ、シカゴ・パンク的なエモーショナルに溢れています。「Last, Last Words」や「Ghostwriter」といった楽曲は、さらにビターで聴きごたえ十分です。
1 Quiet Storm
2 PTA
3 Belly Of The Whale
4 Dead Man’s Coat
5 Pigeons And Spies
6 Last, Last Words
7 (The) Demon
8 Ghostwriter
9 How To Rot
10 Under Paris
11 Goblin Foxhunt
12 Lose Control
13 Don’t Look At Me
14 Coyote Crown
2020年3月に来日を予定していたLaughing In The Face Of。もちろんこのツアーもアルバム『Here Lies The Ordinary』を提げて行われる予定であったが、コロナウイルスの影響により泣く泣くキャンセルとなってしまった。2021年にスケジュールを変更して開催する為、メンバーとは日常的にやり取りを行っている。なんとか実現させたい。
個人的な思い入れはこれくらいにして、やはりRNR TOURSとして日本でツアーを企画したいと思うキッカケは最新作がかっこいいことが何よりも大切だ。Laughing In The Face Ofはキャリアも10年以上あるが、長らくヨーロッパのアンダーグラウンドで活動を続けてきた。Lockjaw Recordsのディストロによって世界中に広まった事から、世界中のファスト/テック・メロディックリスナーに届けられるようになり、日本でもDarko来日時にLockjaw RecordsオーナーRobによってアルバムの流通が行われたことも彼らの名を国際的なものへとフックアップしたひとつの要因だろう。
今ではテック・メロディックと言っても様々で、A Wilhelm Screamを筆頭にスラッシーでメタリックな要素が強い。彼らもそれらに影響を受けたFair Do’sやDarkoと同系統に語られる事が多いが、よりメタル要素の薄いピュアなテック・メロディックフォロワーに感じる。ミュージックビデオにもなっている「Bullshit With A Smile」や「Running With Coffee」を筆頭に、「The Insane Continue」や「Looks Can Be This Evening」といったエモーショナルなメロディが光る楽曲も多い。
2017年にリリースした『American Fall』から3年振りのリリースとなった12枚目のフルレングス。レコーディングは2019年の7月から8月にかけて、Dog House StudiosとMDDN Studioで行われ、プロデューサーにはポストハードコアバンドFrom First To Lastのギタリスト/ボーカリストとして知られるMatt Goodが起用されている。
これまで通り反ファシズムを訴え、パンクシーンから人々の未来が明るくなるような歌詞世界を持っている。ひとりのアメリカ人としての視点から、ポリティカルなメッセージを投げかけ続ける彼らが本作のテーマにしたのはもちろん、トランプがアメリカ合衆国の大統領選挙に勝利してからの地獄についてだ。実際にトランプを名指しで批判する事はないが、このアルバムで歌われる人種の問題や環境問題のすべてが彼の存在に関連付けられている。実際にトランプのスピーチを引用しながら、「あなたはどちら側にいるのか」と問いかけるようなフレーズが多く散見される。アルバムタイトルトラック「20/20 Vision」のサビでは「Tell me witch side are you on, Carry on~」と続く。
1. “Hate Conquers All” 2:46
2. “It Went Off Like a Bomb” 2:23
3. “20/20 Vision” 2:26
4. “Christian Nationalist” 2:44
5. “Don’t Let the Bastards Get You Down” 2:49
6. “Unbreakable” 3:08
7. “The Disease” 2:55
8. “A Nation Sleeps” 2:17
9. “You Make Me Sick” 3:01
10. “Un-American” 3:10
11. “Resistance Frequencies” 2:55
RufioのソングライターであるScott Sellersのソロアルバム。ここ数年活発に制作活動を行っており、今年に入ってからRufioのカバーを含むアコースティックアルバム『unplugged, i suppose...』、PMXのJohnがミックス/マスタリングを行ったEP『The View From The Moon』、Strung Outの「Exhumation of Virginia Madison」やNOFXの「The Longest Line」のカバーを収録した作品『Influence』と3枚の作品をリリース。おそらく今年最後の作品となる『Beneath The Surface』は、正真正銘のScott Sellersオリジナル・ソロアルバムだ。
作詞作曲から演奏、レコーディングにミックス/マスタリングまですべてをScott自身が行った本作は、Rufioを彷彿とさせる疾走感溢れる「Faded Pictures」を始め、エモーショナルなミディアム・テンポ曲「Be A Man」などバラエティに富んだメロディック作品で、Scottらしいメロディワークや透き通るような歌声に胸が高鳴る事間違い無し。ソロでも来日してほしいし、盛り上がるポテンシャルを持ってます。
1.The Only One 02:30
2.Beneath The Surface 02:48
3.A Broken Man 03:12
4.Late Night Show 02:59
5.Be A Man 03:01
6.Faded Pictures 02:55
7.Hello World! 03:24
8.Just A Word 02:34
9.Try and Try 03:17
10.Misdirect 02:47