VRSTY、3rdアルバム『ícon』を10月23日リリース “愛と依存”の境界を描く新曲「sugar」MV公開

アメリカ・ニューヨークを拠点とするVRSTYが、ニューアルバム『ícon』を10月23日にSpinefarm Recordsからリリースすることを発表した。あわせて、最新シングル「sugar」のミュージックビデオを公開している。

「sugar」は、愛が持つ中毒的な側面をテーマにした楽曲。ボーカルのJoey Tylerは、これまで書いた楽曲の中でも特に制作を楽しめた一曲だったと振り返りながら、依存について歌うラブソングとして歌詞のバランスを取ることが興味深かったと説明している。

Tylerは、何か、あるいは誰かがなければ生きていけないと思い込む感覚について言及。相手を自分の血管の中に入れたいほど強く求める感情は、愛と錯覚するほど強烈になり得るとし、「危険な愛ではあるけれど、それでも愛には違いない」という視点から「sugar」を制作したと語っている。

『ícon』は全8曲を収録し、「sugar」のほか、これまでに発表されている「face down」「ez2find」「grief machine」なども収められる。「ez2find」にはThe Home TeamのBrian Butcherが参加し、「what’s the point」ではIntervalsとCartographerをフィーチャーしている。

VRSTYは、オルタナティブ・ポップ、ハードロック、R&B、メタリックなポストハードコアなどを横断するサウンドを特徴とするバンド。現在のラインナップはJoey Tyler、Paul Gregory、Javy Dorrejo、Chris Codyで構成されており、Spinefarm Recordsは、ジャンルの境界を曖昧にしながら独自の音楽性を構築してきたグループとして紹介している。

2023年には2ndアルバム『Levitate』を発表。同作ではTylerがJustin Deblieckと共同プロデュースを担当し、Sleep Token、Holding Absence、Loatheなどを手掛けてきたGeorge Leverがミックスを担当した。『ícon』はそれに続くスタジオアルバムとなる。

また、2026年には新作に収録される楽曲を継続的に発表しており、7月には「grief machine」を公開。Tylerは同曲について、亡くなった愛犬について書き始めたものが、自分自身がこれまで悲しみと適切に向き合ってこなかった事実を認識する楽曲へ変化したと説明していた。

『ícon』収録曲

1. sugar
2. face down
3. dear whoever
4. ez2find feat. Brian Butcher
5. fake
6. grief machine
7. over the moon
8. what’s the point feat. Intervals + Cartographer

『ícon』
2026年10月23日リリース
Spinefarm Records

Official

https://www.spinefarmrecords.com/48/artists/vrsty

Alpha Wolf、長年ボーカルを務めたLochie Keoghの脱退を発表 2026年の残り全公演もキャンセル

オーストラリアのメタルコア・バンド Alpha Wolfが、長年ボーカルを務めてきたLochie Keoghの脱退を発表した。バンドは双方の合意によって袂を分かつことになったと説明しており、これに伴い、予定されていたヨーロッパ・ヘッドラインツアーを含む2026年の残りすべての公演をキャンセルする。

Alpha Wolfは声明で、「長年ボーカリストを務めてきたLochie Keoghと、双方合意のもとで別々の道を歩むことになりました」と発表。「非常に悲しいですが、これから先に待っている未来には希望を持っています」と現在の心境を明かした。

脱退に至った具体的な理由については説明されていない。バンドはKeogh本人とメンバー双方のプライバシーを尊重してほしいとファンに呼びかけている。

今回のメンバー変更を受け、Alpha Wolfは体制を整える時間が必要だと判断。予定されていたヨーロッパでのヘッドラインツアーと、2026年内に残されていたすべてのライブ出演をキャンセルすることを決定した。バンドはファンへ理解と継続的なサポートに感謝を伝えている。

Keoghは長年にわたりAlpha Wolfのフロントマンとして活動し、バンドの近年の作品やライブ活動を支えてきた。また、Blessthefallの「Drag Me Under」やBoundariesの「A Pale Light Lingers」など、他バンドの楽曲にもゲストボーカルとして参加している。

現時点でAlpha Wolfは後任ボーカリストや、2027年以降の活動予定について発表していない。

Official Website

https://www.alphawolfcvlt.com/

 

Rob Zombie、最新アルバム『The Great Satan』収録曲「Black Rat Coffin」のミュージックビデオ公開 Marilyn Mansonとの北米ツアーも進行中

Rob Zombieが、最新アルバム『The Great Satan』収録曲「Black Rat Coffin」のオフィシャル・ミュージックビデオを公開した。同作は2026年2月27日にNuclear Blast Recordsからリリースされており、「Black Rat Coffin」は全15曲中6曲目に収録されている。

『The Great Satan』は、2021年の『The Lunar Injection Kool Aid Eclipse Conspiracy』以来約5年ぶりとなるスタジオアルバム。Nuclear Blastは新作について、Rob Zombieが自身の“Hellbilly”ルーツへ回帰した作品として紹介しており、「Punks And Demons」「Heathen Days」「(I’m a) Rock ‘N’ Roller」「Tarantula」などが収録されている。

アルバムからはこれまでにも複数の楽曲が映像化されてきた。2025年に「Punks And Demons」「Heathen Days」が公開されたほか、2026年には「(I’m a) Rock ‘N’ Roller」「F.T.W. 84」「The Black Scorpion」「Tarantula」のミュージックビデオが順次発表されている。

Rob Zombieは現在、Marilyn Mansonとの共同ヘッドラインによる北米ツアーを開催中。The HuとOrgyをサポートに迎え、8月20日のフロリダ州ウェストパームビーチ公演からスタートし、タンパ、アトランタ近郊、シャーロット、トロント、デンバー近郊、シアトル近郊などを巡る日程が組まれている。

Rob ZombieはWhite Zombieでの活動を経てソロへ転向し、『Hellbilly Deluxe』『The Sinister Urge』『Educated Horses』などを発表してきた。Nuclear Blastによると、音楽作品の世界累計セールスは1,500万枚を超え、映画監督としても『House of 1000 Corpses』『The Devil’s Rejects』『Halloween』『The Munsters』などを手掛けている。

『The Great Satan』収録曲

F.T.W. 84
Tarantula
(I’m a) Rock ‘N’ Roller
Heathen Days
Who Am I?
Black Rat Coffin
Sir Lord Acid Wolfman
Punks And Demons
The Devilman
Out Of Sight
Revolution Motherfuckers
Welcome To The Electric Age
The Black Scorpion
Unclean Animals
Grave Discontent

Miss May I、8thアルバム『No Place For Me』から新曲「Death Threat」を公開

アメリカ・オハイオ州出身のメタルコア・バンド Miss May Iが、ニューシングル「Death Threat」のオフィシャル・リリックビデオを公開した。同曲は10月2日にSolid State Recordsからリリースされる8thスタジオアルバム『No Place For Me』に収録される。

『No Place For Me』は、2022年の『Curse Of Existence』以来、約4年ぶりとなるフルアルバム。バンドにとってSolid State Records移籍後初のスタジオアルバムでもあり、全10曲が収録される。

「Death Threat」はアルバムの5曲目に配置されている。Miss May Iは新作からこれまでに「Pray for Silence」「Die on the Vine」「Sanctuary」「Hand Me A Halo」を発表しており、今回の楽曲もアルバム発売に向けて公開された先行曲のひとつとなった。

ボーカルのLevi Bentonは『No Place For Me』について、長い間感じながらも言葉にできなかった感情を詰め込んだ作品だと説明している。制作を通して、痛みを伴いながらも自分が本当は何者なのかを知ることになったといい、アルバム全体を「どこから始まり、何を発見し、現在どこにいるのか」を辿るひとつの旅として位置づけている。

先行曲「Sanctuary」についてBentonは、安全な場所を求めながら、それを不可能にしているのが自分自身だと気づくことをテーマにした曲だと語っていた。自身が長年向き合ってきたサイクルを題材としており、新作ではこうした内面的な葛藤や自己認識が重要なテーマとなっている。

現在のMiss May IはLevi Benton、Ryan Neff、Jerod Boyd、Elisha Mullinsの4人で活動。『No Place For Me』は『Curse Of Existence』に続く通算8作目のスタジオアルバムとして発表される。

『No Place For Me』収録曲

Sanctuary
Portrait Of Pain
Hand Me A Halo
Pray for Silence
Death Threat
Die on the Vine
Fire Falls
Bury Me Down
Ashes Of The Altar
Highbrow Thieves

 

『No Place For Me』Pre-save/予約

https://www.missmayi.com/

Official Website

https://www.missmayi.com/

Holding Absence、ニューアルバム表題曲「Modern Life Is Lonely」を公開 Sumerian Records移籍後初のフルアルバムは9月18日

bethan miller

ウェールズのポストハードコア・バンド Holding Absenceが、ニューシングル「Modern Life Is Lonely」のリリックビデオを公開した。同曲は、9月18日にSumerian Recordsからリリースされる4thアルバム『Modern Life Is Lonely』のタイトル曲となる。

アルバムは当初8月28日の発売を予定していたが、製造工程の遅延を理由に9月18日へ延期された。バンドは延期を発表した際、その代わりとしてタイトル曲を予定より早く8月21日に公開することを約束しており、今回その言葉通りリリースに至った。

『Modern Life Is Lonely』は、2023年発表の『The Noble Art Of Self Destruction』に続くフルアルバムで、Holding AbsenceがSumerian Records移籍後に発表する初のアルバムでもある。

本作では、現代社会において人と人がかつてないほど簡単につながれる一方、孤独を感じる人が増えているという状況をテーマの一つに設定。タイトルはBlurが1993年に発表した『Modern Life Is Rubbish』を参照しており、2026年という時代に生きるなかで感じる孤独や、日常に入り込んだテクノロジーや習慣との関係を描いている。

アルバムからはこれまでに「Whisper Of A Dream」「Reflection」「Lucid Love」が公開されてきた。「Lucid Love」ではハイパーポップの要素を取り入れるなど、バンドがこれまで築いてきたポストハードコアのサウンドを軸に、新たなアプローチも取り入れている。

現在のHolding Absenceは、Lucas Woodland、Scott Carey、Benjamin Elliotによる3人組。『Modern Life Is Lonely』には、今回公開されたタイトル曲を含む全11曲が収録される。

『Modern Life Is Lonely』収録曲

1. Reanimate
2. Reflection
3. Heaven
4. Modern Life Is Lonely
5. Take Me With You
6. shells_like_us.int
7. Whisper Of A Dream
8. Lucid Love
9. Scorched Earth
10. lullaby.int
11. Kyoto Snow

 

『Modern Life Is Lonely』Pre-save/予約

https://sumerian.lnk.to/mlil

Official Website

https://holdingabsence.com/

PassCode、メジャーデビュー10周年アルバム『RE:CODE』より第2弾先行シングルを配信

PassCodeが、メジャーデビュー10周年記念アルバム『RE:CODE』より、第2弾先行シングル「ONE STEP BEYOND[Re:]」を配信リリースした。

『RE:CODE』は、10月28日にリリースされるPassCodeのニューアルバム。メジャーデビュー10周年を記念した作品で、これまで発表してきた楽曲を現在のPassCodeのパフォーマンスで再構築するリレコーディングアルバムとなる。

アルバムには全17曲が収録予定。収録曲は順次発表される形式となっており、8月5日より2週間ごとに先行配信シングルが公開されている。第1弾として「MISS UNLIMITED[Re:]」が配信され、今回の「ONE STEP BEYOND[Re:]」が第2弾先行シングルとなる。

PassCodeは、南菜生、高嶋楓、大上陽奈子、有馬えみりからなる4人組ボーカルユニット。バンドサウンドを軸にした楽曲と、シャウトやスクリームを取り入れたパフォーマンスで活動している。2026年はメジャーデビュー10周年を迎え、THE FIRST TAKE出演、SUMMER SONICへの出演、TOKYO IDOL FESTIVALへの10年ぶりの出演なども行っている。

「ONE STEP BEYOND[Re:]」は現在、主要音楽配信サイトで公開中。アルバム『RE:CODE』の情報は、10周年記念特設サイトでも順次更新されている。

【リリース情報】

PassCode
Digital Single「ONE STEP BEYOND[Re:]」
配信中

Streaming
https://lnk.to/LCZ-3597

【アルバム情報】

PassCode
Major 10th Anniversary Album『RE:CODE』
2026年10月28日(水)リリース

初回限定盤
価格:11,000円(税込)
品番:LAMR-35047

通常盤
価格:4,400円(税込)
品番:LAMR-5047

収録曲:全17曲予定
※収録楽曲は順次発表。

C-GATE、ニューシングル「RAGE MAX」配信リリース!リリースパーティの開催も

C-GATEが、ニューシングル「RAGE MAX」を8月19日に配信リリースした。

本作には、Numb’n’dubをフィーチャーした「RAGE MAX feat. Numb’n’dub」をはじめ、「SHINJUKU」「DIVE INTO THE DARK」の全3曲を収録。楽曲は現在、各配信サービスで公開されている。

C-GATEは、東京を中心に活動するハードコア/メタルコアバンド。5人編成で活動していたが、メンバー脱退と活動休止を経て、2019年に新ボーカリストNaShunを迎え、4人編成で活動を再開した。2023年には、現体制初となる13曲入りフルアルバム『NO FUTURE』をリリースしている。

また、「RAGE MAX」のリリースパーティーとして、『C-GATE OUTBREAK SOCIETY TOUR 2026 -EXTRA SHOW-』の開催も決定した。公演は8月26日に東京・新代田FEVERで行われ、AFTERVOID、アイリフドーパが出演する。

【リリース情報】

C-GATE
New Single「RAGE MAX」
2026年8月19日(水)配信リリース

収録曲:

RAGE MAX feat. Numb’n’dub
SHINJUKU
DIVE INTO THE DARK

Streaming
https://linkco.re/h08FzQ8F

 

 

【公演情報】

C-GATE OUTBREAK SOCIETY TOUR 2026
-EXTRA SHOW-

2026年8月26日(水)
東京・新代田FEVER

出演:
C-GATE
AFTERVOID
アイリフドーパ

Ticket
https://livepocket.jp/e/cost26extra

GIVEN BY THE FLAMES、WACKEN OPEN AIR 2026での「- R.I.P -」ライブ映像公開

GIVEN BY THE FLAMESが、WACKEN OPEN AIR 2026で披露した「- R.I.P -」のライブ映像を公開した。

「- R.I.P -」は、2025年にリリースされたフルアルバム『A BOOK OF AGONY』に収録されている楽曲。今回公開された映像は、同バンドがWACKEN OPEN AIR 2026のステージで同曲を演奏した際の模様を収めたものとなる。GIVEN BY THE FLAMESは、Wacken Metal Battleで3位を獲得。日本のアンダーグラウンド・ヘヴィシーンで活動を続けるバンドとして、海外の舞台でも演奏を行った。

DELUSIONIST、1stフルアルバム『Fractured Souls & Immaculate Creatures』より「Regen」公開

Photo by
@sasz_photo

DELUSIONISTが、新曲「Regen」をリリースした。

「Regen」は、9月18日にリリースされる1stフルアルバム『Fractured Souls & Immaculate Creatures』からの楽曲。現在、各配信サービスでストリーミングおよびダウンロードがスタートしている。

本楽曲は、Yuza Fujitaが作曲、プロデュース、レコーディング、ミックス、マスタリングを担当。ドラムアレンジにはGanji Hashimotoが参加している。

【リリース情報】

DELUSIONIST
Digital Single「Regen」
配信中

From the 1st Full-Length Album
『Fractured Souls & Immaculate Creatures』
2026年9月18日リリース

Credits:
Written, Produced, Recorded, Mixed & Mastered by Yuza Fujita
Drum Arrangement by Ganji Hashimoto

Streaming / Download
https://linkco.re/nyrNAYpq

 

For Todayはなぜ特別だったのか? MySpace時代からメインストリームへ駆け上がったクリスチャン・メタルコアの軌跡

2000年代後半から2010年代前半にかけて、メタルコアが急速に拡大していった時代。その中でもFor Todayは、極めて明確な個性を持ったバンドだった。激しいブレイクダウン、メロディックなギター、感情的なパート、強烈なボーカル。そして何より、彼らは自らのキリスト教信仰を隠すことなく、音楽とライブの中心に据えていた。

YouTubeに公開された「How FOR TODAY changed metalcore forever (Myspace to Mainstream)」では、For TodayがどのようにMySpace時代から人気を拡大し、メタルコア・シーンを代表する存在の一つへ成長していったのか、その歴史を振り返っている。

キリスト教を前面に掲げたメタルバンドという存在に抵抗を感じるリスナーも少なくなかった。しかし、動画ではFor Todayについて、メッセージへの賛否を超えて「音楽そのものが素晴らしかった」ことこそが成功を支えた大きな理由だったと捉えている。

 

2005年に始まったFor Todayと転機となったMattie Montgomery加入

Mattie Montgomery

For Todayの始まりは2005年まで遡る。後に広く知られることになる姿とはまだ異なっていたものの、初期EP『Your Moment, Your Life, Your Time』を発表し、この作品をきっかけにFacedown Recordsとの契約へとつながった。当時のクリスチャン・メタルコアで広がっていたパニックコード、メロディックなリフ、荒々しいプロダクションなどを備えた作品であり、動画では当時のシーンを象徴するようなサウンドだったと振り返っている。

その後、バンドにとって大きな転機となったのがMattie Montgomeryの加入だった。以前Besiegedで活動していたMontgomeryは、強烈なボーカルとステージ上での存在感を持ち、For Todayの方向性を決定付ける重要人物となる。

For Todayにとってキリスト教は、当時人気を集めていた「クリスチャン・メタル」という流れに便乗するためのイメージではなかった。少なくとも動画では、メンバーたちは本心から信仰を持っており、それを音楽を通じて伝えようとしていたバンドだったと説明されている。

ライブで信仰について長く語るスタイルは、すべての観客に歓迎されたわけではない。しかし一方で、クリスチャンのメタルファンにとって、激しいライブやモッシュと、自分たちの信仰についてのメッセージが同じ場所に存在することは特別な体験でもあった。そして、その強いメッセージを成立させていたのが音楽そのものの説得力だった。

 

『Ekklesia』から『Portraits』へ、MySpace時代に爆発した人気

For Todayの初期を象徴する作品の一つとして動画で取り上げられるのが『Ekklesia』だ。強烈なブレイクダウン、メロディックなリフ、ブルータルなボーカル、そして感情的なパートを組み合わせたサウンドは、当時のメタルコアの空気と強く結び付いていた。動画では、彼らのブレイクダウンだけを集めたコンピレーション動画がYouTube上で作られるほど、その強烈さがファンに支持されていたことにも触れている。

しかし、For Todayがさらに大きな存在となったのは、その後の『Portraits』だった。動画によれば、この頃にはMySpace上で人気が大きく広がり、バンドの知名度は急上昇していた。『Portraits』はチャートでも結果を残し、Top Heatseekersで14位、Top Independent Albumsで40位を記録したと紹介されている。

興味深いのは、信仰が常に歌詞やライブの中心にありながら、For Todayがクリスチャンだけに支持されるバンドにはならなかったことだ。非クリスチャンのバンドとも数多く共演しており、宗教的なメッセージがこれほど強ければ、より広いメタルコア・シーンから拒絶される可能性もあった。

それでも支持された理由について、動画では独特なメロディ、楽曲に込められた感情、演奏のテクニカルさ、ボーカル、そしてブレイクダウンを挙げている。メッセージへの賛否とは別に、それを伝える音楽の強度が十分に高かったということだ。

For Todayは、信仰を穏やかに語るのではなく、メタルコアの攻撃性そのものを使って表現した。その結果、キリスト教的なテーマとヘヴィな音楽が対立するのではなく、「信仰のために戦う」というバンド独自のイメージとして結び付いていった。

 

Will Putneyと作り上げた『Breaker』、より重く攻撃的なサウンドへ

3枚目のスタジオアルバム『Breaker』では、For Todayのサウンドにさらなる変化が起きる。制作にWill Putneyが加わったことで、動画ではバンドが以前よりもさらにヘヴィで攻撃的なサウンドへ進化したと評価している。

重要なのは、単純に音圧が増しただけではなかったことだ。従来のFor Todayが持っていたメロディ、ブレイクダウン、力強いボーカルといった特徴を残しながら、それらをより強力なプロダクションで表現することに成功した。ギャング・チャントもサウンドに加わり、ライブで観客と一体になるFor Todayのスタイルとも強く結び付いていった。この頃には、バンド自身も「For Todayとは何なのか」を明確に理解していたと動画では分析している。彼らの目的は、単にクリスチャン・バンドとして活動することではなく、自らの信仰を積極的に伝えることだった。

ライブでMattie Montgomeryが語る言葉もその姿勢を象徴していた。パンク、ハードコア、ゴスなど、それまで伝統的な宗教から距離を感じていたような若者たちに対しても、自分たちの信仰を誇り、恐れずに生きることを訴えていた。

音楽とメッセージが完全に一体化したことが、For Todayを他のメタルコア・バンドとは異なる存在にしていった。

 

『Immortal』でキャリア最大級の成功へ

For Todayのキャリアにおいて大きな成功を収めた作品として、動画で重要視されているのが『Immortal』だ。

同作はBillboard 200で15位を記録し、初週で約15,000枚を売り上げ、Hard Rock AlbumsとTop Christian Albumsでは1位を記録したと紹介されている。動画では、これまでのFor Todayが築いてきた音楽性に、より現代的で聴きやすいアプローチを加えたことが成功につながったと分析している。

ヘヴィさを失わず、よりキャッチーで記憶に残る楽曲へ進化しながらも、バンドのメッセージ自体は変わらなかった。むしろ、より大きな聴衆へ届くようになったことで、そのメッセージの影響力も強くなっていった。

動画の制作者であるYan自身、初期作品への強い思い入れを語りながらも、『Immortal』の時期こそFor Todayがバンドとして最も完成された状態だった可能性があると評価している。一方、成功の裏側では大きな問題も発生した。

 

ギタリストの発言をめぐる批判とバンドの対応

『Immortal』期には、ギタリストMike ReynoldsによるTwitter上での同性愛者に関する発言が大きな批判を呼んだ。動画では、彼の発言が多くの人を傷つけ、オンライン上で大きな問題へ発展した経緯についても触れている (https://loudwire.com/for-today-guitarist-mike-reynolds-leaves-band-firestorm-anti-gay-comments/)。

この部分について動画の制作者Yanは、宗教的な立場そのものを論じることよりも、自分の信念を理由に他人の存在そのものを傷つけるようになれば、反発が起きるのは当然ではないかという見方を示している。

同時に、問題発生後にFor Today側が取った対応についても紹介している。バンドはオンライン上で謝罪し、ファンに対してその人自身を愛しているというメッセージを発信した。Mattie Montgomeryも当時この問題について動画を公開し、話をしたい人のために自身の電話番号まで公開したという。

その後、Reynoldsはバンドを離れ、新たなメンバーが加入。Sam PennerとDavid Puckettを迎えた新体制へ移行し、レーベルもRazor & Tie Recordsへと移った。2013年には新曲や「Fearless」のアコースティック版などを収めたEP『Prevailer』を発表し、大きな騒動を経験しながらもバンドは活動の勢いを維持していった。

 

「Break the Cycle」と『Fight the Silence』で再び頂点へ

その後のFor Todayを代表する楽曲となったのが「Break the Cycle」だった。動画では現在まで続く彼ら最大級の楽曲として取り上げられ、印象的なビデオ、コールアウト、ブレイクダウン、ゲストボーカルなど、For Todayの魅力が凝縮された曲として評価されている。

同曲を収録した『Fight the Silence』も、バンドのソングライティングがさらに進化した作品として紹介されている。チャートやセールスでも結果を残し、レビューでも高い評価を受けたと動画では振り返る。Yan自身が2014年にFor Todayのライブを観た経験も語っており、当時は「世界の頂点にいるように感じた」と表現するほど、バンドに大きな勢いがあったという。

初期のMySpace世代からスタートしたFor Todayは、この時点で一部のクリスチャン・メタルコア・ファンだけが知る存在ではなく、2010年代のメタルコアを代表するバンドの一つへと成長していた。しかし、大きな成功を手にしたバンドほど、その勢いを維持することは難しい。

 

『Wake』と突然発表された解散

『Fight the Silence』に続いて発表された『Wake』について、Yanは決して悪いアルバムではないと評価している。一方で、『Immortal』や『Fight the Silence』ほど強いインパクトを持った作品ではなく、多くのファンも以前と同じようには反応しなかったと振り返っている。動画では、過去2作で確立されたサウンドと比べると少し抑えられた印象があり、「For Todayが『Immortal』や『Fight the Silence』の音楽性を見つける前に作っていそうなアルバム」という個人的な感想も語られている。

それでもバンドはライブ活動を続けており、すぐに終わりが訪れるようには見えなかった。しかし2016年、For Todayは突然解散を発表する。動画によれば、バンドはメンバー間のトラブルによる解散ではないと説明しており、それぞれが人生の次の段階へ進み、家族や別のプロジェクトへ集中するための決断だった。

For Todayがいなくなったことについて、Yanは今でも「ほろ苦い」と表現している。それほどまでに当時のメタルコア・シーンで強烈な存在感を持ったバンドだったということだ。

 

For Todayはなぜ特別だったのか

For Todayの歴史を振り返ると、その成功を単純に「クリスチャン・メタルコアが人気だった時代のバンド」と説明することは難しい。むしろ動画で繰り返し語られているのは、流行だけで人気になったバンドではなかったという点だ。

ブレイクダウン、独特なメロディ、ブルータルなボーカル、感情的なパート、ギャング・チャント、そして時代とともに進化したプロダクション。それらを高いレベルで組み合わせた音楽があり、その上に一貫した信仰のメッセージが存在した。

そのメッセージは時に強烈で、ライブでの説教を嫌う人もいた。バンドを取り巻く発言が大きな批判を生んだこともあった。それでも、宗教的な部分に共感しないリスナーまで彼らの音楽を聴いていたという事実は、For Todayの楽曲そのものが持っていた力を示している。

MySpaceを中心にバンドが発見されていた時代から、Billboard 200上位へ作品を送り込むところまで成長したFor Today。その軌跡は、2000年代後半から2010年代にかけてメタルコアそのものが急速に大きくなっていった時代とも重なっている。

そして解散から年月が経った現在でも彼らについて振り返る動画が作られ、当時を知るファンが思い出を語り続けていること自体が、For Todayがあの時代のメタルコアに残した存在感の大きさを表しているのかもしれない。

 

参照元動画

「How FOR TODAY changed metalcore forever (Myspace to Mainstream)」
https://www.youtube.com/watch?v=8cZtQ3jJVh4

Crystal Lake、新ボーカルにPKを迎え新たなフェーズへ & 主催フェス「TRUE NORTH FESTIVAL 2026」オフィシャル先行チケット販売開始

Crystal Lakeに、Promptsのメンバーとして活動しているPKが加入することが発表された。あわせて、新体制となったCrystal Lakeのアーティスト写真も公開されている。

PKの加入により、新たな編成となったCrystal Lakeは、11月22日に東京・豊洲PITで主催フェス『TRUE NORTH FESTIVAL 2026』を開催する。同イベントにはCrystal Lakeが出演し、今後ゲストアーティストも発表される予定だ。

 

 

チケットは現在、オフィシャル先行受付がスタートしている。券種は、ミート&グリートとグッズが付属するVIPスタンディング、通常のスタンディングの2種類。受付期間は8月21日19時から8月30日23時59分までとなる。

【公演情報】

Crystal Lake presents
『TRUE NORTH FESTIVAL 2026』

2026年11月22日(日)
東京・豊洲PIT

OPEN 12:00 / START 13:00

出演:
Crystal Lake
and more

チケット:
VIPスタンディング ¥13,000(税込)
※入場時別途ドリンク代必要 / 整理番号付き / ミート&グリート、グッズ付き

スタンディング ¥8,800(税込)
※入場時別途ドリンク代必要 / 整理番号付き

※1人4枚まで
※3歳以上有料
※公演の中止・延期以外での払い戻し不可

オフィシャル先行受付:
2026年8月21日(金)19:00〜8月30日(日)23:59

Ticket
https://w.pia.jp/t/crystallake-tnf2026/

Signs Of The Swarm、「Sonic Temple 2026」より「To Rid Myself Of Truth」のライブ映像を公開

アメリカ・ペンシルベニア州ピッツバーグのデスコア・バンド Signs Of The Swarmが、「To Rid Myself Of Truth」のライブ映像を公開した。映像は、オハイオ州コロンバスで開催されたSonic Temple Art & Music Festival 2026で収録されたものとなる。

「To Rid Myself Of Truth」は同公演のオープニング曲として披露され、その後「Tower of Torsos」「HELLMUSTFEARME」へと続くセットが組まれていた。今回公開された映像では、最新作品の楽曲を現在のライブ編成で演奏するSigns Of The Swarmのステージを確認できる。

同曲は、2025年8月22日にCentury Media Recordsからリリースされた6thアルバム『To Rid Myself Of Truth』のタイトル曲。アルバムの1曲目に配置され、同年7月には公式ミュージックビデオも公開されている。

『To Rid Myself Of Truth』はJosh SchroederとSigns Of The Swarmがプロデュースを担当した全11曲入り作品で、Will Ramos(Lorna Shore)、Phil Bozeman(Whitechapel)、Jack Murray(156/Silence)、Johnny Crowder(Prison)がゲスト参加している。

Signs Of The Swarmは2014年にピッツバーグで結成。現在はDavid Simonich、Carl Schulz、Michael Cassese、Bobby Crowの4人で活動しており、『Amongst the Low & Empty』(2023年)に続く『To Rid Myself Of Truth』で通算6作目のスタジオアルバムを発表した。

 

『To Rid Myself Of Truth』ストリーミング/購入

https://SignsOfTheSwarm.lnk.to/ToRidMyselfOfTruth-AlbumPR

Official Website

https://www.signsoftheswarm.com/

Slaughter To PrevailのAlex Terrible「人々は本当の僕を知らない」― Bloodstockで語った成功、デスコアの進化、そして人生観

現在のエクストリーム・メタルを代表する存在の一つへと成長したSlaughter To Prevail。そのフロントマンAlex Terribleが、イギリスのBloodstock Open Air 2026でBloodstock TVのインタビューに登場し、バンドの急速な成長、現代のデスコア・シーン、自身に対して世間が抱いているイメージ、そして人生そのものについて語った。

Slaughter To Prevailは8月8日、Bloodstock Open Airの25周年を記念する2026年大会でRonnie James Dio Stageのヘッドライナーを担当。Lamb Of God、Judas Priest、Saxonとともに同フェスティバルのヘッドライナーに名を連ねた。

インタビューでは、14歳頃からエクストリーム・ボーカルに取り組み、Oliver Sykes(Bring Me The Horizon)や故Mitch Lucker(Suicide Silence)に憧れていた少年時代から、巨大なフェスティバルのヘッドライナーを務める現在までを振り返る一方、「Demolisher」とLorna Shoreの「To the Hellfire」が現代のヘヴィ・ミュージックに変化をもたらしたという自負も明かしている。そして後半では、Alex Terribleという強烈なパブリックイメージの裏側にある、自身のアイデンティティや死生観についても踏み込んでいる。

 

「ロックスターになる」と信じていた14歳の少年

Bloodstockへの出演は今回が初めてであり、さらにイギリスのフェスティバルでヘッドライナーを務めることについてAlex Terribleは緊張していると話した。Slaughter To Prevailは以前Download Festivalにも出演しており、その際にも大きな観客から激しい反応を受けたが、今回はさらに上の立場でステージへ立つことになる。現在の状況についてAlexは、時折「マトリックスの中に生きているような感覚になる」と語っている。

彼がエクストリーム・ボーカルを始めたのは14歳頃。当時はBring Me The HorizonのOliver SykesやSuicide SilenceのMitch Luckerを見て、彼らのスタイルや生き方そのものに憧れていた。14~15歳頃には手首や指など目立つ場所にもタトゥーを入れ始め、母親から「普通の仕事に就けなくなる」と怒られたという。

しかしAlexは、その時点ですでに「普通の仕事には就かない。ロックスターになりたいし、ロックスターになる」と強く信じていた。

そして現在、かつて憧れていた世界の中心に自分自身が立っている。その現実が本人にとっても信じられないほど大きな変化であることが、インタビューから伝わってくる。

 

「Demolisher」と「To the Hellfire」がゲームを変えた

インタビュアーは、現在のヘヴィ/エクストリーム・ミュージックでは世代交代が進み、新しいバンドがより大きな観客を獲得するようになっていると指摘。その中でもSlaughter To Prevailは、新世代を象徴する重要なバンドの一つではないかと質問している。

これに対するAlexの答えは明確だった。

彼は、Slaughter To Prevailが「Demolisher」を発表し、Lorna Shoreが「To the Hellfire」を発表したことで「ゲームを変えた」と考えている。そして自分自身やLorna ShoreのWill Ramosをはじめ、現在エクストリーム・ボーカルを追求している新世代のボーカリストたちが、ジャンルへ新たなリスナーを呼び込んでいるという。

AlexはSuicide Silence、Whitechapel、Carnifexといった先人への敬意も強調している。自身も彼らを聴いて育った一人であり、伝説的なバンドだと認識している。そのうえで、現在のSlaughter To Prevailが販売できるチケット数や集めている観客の規模を考えれば、新世代がエクストリーム・ミュージックの市場そのものを広げることに貢献していると考えている。

2020年に公開された「Demolisher」は、Slaughter To Prevailの人気を大きく押し上げた重要曲として知られ、その後バンドは世界的な規模へと成長していった。さまざまな雑誌、メディアも2025年のアルバム『Grizzly』発売時、Slaughter To Prevailが100万を大きく超えるSpotify月間リスナーを獲得し、大型会場やフェスティバルで大規模な観客を集める存在になったことを紹介している。

Alexの見方では、ヘヴィ・ミュージックの人気には大きな周期がある。80年代や90年代にはメタルが巨大な存在だった。その後、音楽の中心がヒップホップなどへ移っていった時期を経て、現在は再び新世代のヘヴィ・ミュージックが急速に成長している。

そしてSlaughter To Prevailが目指しているのは、これまでアンダーグラウンドに存在していたエクストリームな音楽を、より大きなオーディエンスへ届けることだという。

 

Slaughter To Prevailは「デスコア」という枠を超え始めているのか

Slaughter To Prevailの人気が拡大するにつれて、「デスコア」というジャンル名だけでは彼らを説明しきれなくなっているのではないか、という質問も投げかけられた。しかしAlex本人は、そもそも自分自身を特定のジャンルに属する人間として考えたことがないという。

デスコア、デスメタル、あるいは別の名前で呼ばれても構わない。重要なのは、自分が好きな音楽を作ることだと話している。必要だと思えばクリーンボーカルを曲へ導入することにも抵抗はなく、ジャンルの境界線によって自分たちの表現を制限するつもりはない。

もちろん、結果的に自分自身がデスコア・カルチャーの一員であることは認めている。しかし「このジャンルだから、こうしなければならない」という発想ではなく、音楽的にやりたいことが変われば、それに合わせてSlaughter To Prevailも変化していく。

実際、最新アルバム『Grizzly』では従来の圧倒的なヘヴィネスを軸としながら、楽曲によって異なるアプローチも取り入れている。多くのメディアは同作について、Slaughter To Prevailが現代のヘヴィ・ミュージックを代表する存在へ成長した作品として紹介している。ジャンルの伝統を引き継ぎながら、その境界線には縛られない。この考え方も、Slaughter To Prevailが従来のデスコアより広いリスナー層へ届き始めている理由の一つなのかもしれない。

 

Alex Terribleという人物を「人々は知らない」

インタビューはここから、バンドではなくAlex Terrible個人へと話題を移していく。

強烈な低音ボーカル、全身のタトゥー、マスク、格闘技、SNSで見せる豪快な姿など、Alex Terribleは現在のメタルシーンでも非常に認知度の高い人物となっている。そのため、多くの人はSNSやステージでの姿を通じて、Alex Terribleという人間をすでに知っているように感じている。

「世間があなたについて最も誤解していることは何か」という質問に対して、Alexは「彼らは僕を知らない。個人的な僕のことを知らない」と答えている。彼自身、Alex Terribleという「キャラクター」を演じている部分があることも認めている。

ただし、それが完全な偽物という意味ではない。Instagramで見せるAlexも自分自身ではあり、そのキャラクターを楽しんでいる。しかし、それを自分という人間のすべてだとは考えていない。そこからAlexは、さらに深いアイデンティティの話へ進んでいく。

自分は夫としての役割を演じ、父親としての役割を演じ、息子としての役割を演じ、ステージではAlexとしての役割を演じている。しかし、それらすべてを取り除いたときに「本当の自分とは誰なのか」については、自分自身でもまだ分からないという。知名度の高いミュージシャンとして作られたイメージと、その人物の内面は必ずしも同じではない。Alex Terribleという強烈なキャラクターの裏で、本人もまた自分自身が何者なのかを探し続けていることが明かされた場面だった。

 

名声も金も音楽も、いつか終わる

Alexが現在重要視しているのは、名声そのものではない。インタビューでは、名声、金、音楽、家族、国、価値観など、人間が人生の中で重要だと思っているものも、最終的には永遠には続かないという自身の考えを語っている。

人間はいずれ死ぬ。その事実を前提として、自分の精神、意志、考え方を鍛え、「自分は何者なのか」「何のために生きているのか」を理解しようとしているという。

この考え方は、Slaughter To Prevailの近年の作品にも通じる部分がある。2026年に公開された「Koschei」のミュージックビデオについてAlexは、肉体が消滅したあとにも残る魂や精神、本質とは何なのかというテーマを説明していた。物質的なものに執着しても、それを死後へ持っていくことはできないという考えも語っている。ステージ上では圧倒的な力を誇示するAlex Terribleだが、今回のインタビューでは、その裏側で死や自己の存在について考え続けている一面が強く表れている。

 

Bloodstockのヘッドラインも「まだ始まりにすぎない」

25周年を迎えたBloodstockでヘッドライナーを務めることは、Slaughter To Prevailにとってキャリア上の大きな到達点である。Bloodstock公式でも、2026年8月8日にSlaughter To PrevailがRonnie James Dio Stageへ出演することが発表され、同年の主要ヘッドライナーの一組として位置付けられている。しかし、この巨大な舞台を「マイルストーンだと感じるか」と聞かれたAlexは、「これはただの始まりだと思っている」と答えた。

彼の人生哲学では、大型フェスティバルで演奏することと、家で汚れた服を洗うことの間に、根本的な違いはないという。ステージに立つときも、家族と過ごすときも、飛行機で偶然隣り合わせた知らない人物と話すときも、「これが人生で最後になるかもしれない」と考えて、その瞬間にできることを最大限にやりたい。いつ死ぬかは分からない。だから、どの瞬間も可能な限り完全な形で生きたい。

インタビュアーが「Carpe Diem(今を生きる)のような考え方か」と尋ねると、Alexは「Exactly」と答えている。14歳の頃に「ロックスターになる」と信じてタトゥーを入れ始めた少年は、やがて世界最大級のエクストリーム・メタル・バンドのフロントマンとなり、イギリスを代表する独立系メタルフェスティバルのヘッドライナーへ辿り着いた。それでも本人にとって、そこはゴールではない。

Slaughter To Prevailが現在のデスコアやエクストリーム・メタルをどこまで大きな場所へ連れていくことができるのか。そして、ジャンルの枠そのものを越えてどこまで成長していくのか。Alex Terribleにとって、現在の成功もまだ「始まり」にすぎないようだ。

参照元

Bloodstock TV「💀 ALEX TERRIBLE GETS REAL “PEOPLE DON’T KNOW ME” | BLOODSTOCK 💀」
https://www.youtube.com/watch?v=Pu7-PIHerzY

ロサンゼルスのハードコア・バンド God’s Hate、新作EPをClosed Casket Activitiesよりリリース!Harm’s Wayのカバーも

アメリカ・ロサンゼルスのハードコア・バンド God’s Hateが、3曲入りEP『Won’t Be Disgraced』をClosed Casket Activitiesからリリースした。2021年のセルフタイトル・アルバム『God’s Hate』以来、約5年ぶりとなる新作である。本作にはタイトル曲「Won’t Be Disgraced」と「I Am The Cure」に加え、Harm’s Wayの「Warriors Will Reign」カバーを収録。全3曲で構成され、デジタル配信と12インチ・アナログ盤で展開されている。

「Won’t Be Disgraced」では、苦痛や挫折を抱えながらも孤立せず、仲間とともに乗り越えていくことを歌っている。一方の「I Am The Cure」は、依存や自己破壊から距離を置き、自らの意思で生き方を選択する姿勢を描いたストレートエッジ色の強い楽曲となった。

EPを締めくくる「Warriors Will Reign」は、Harm’s Wayの楽曲をカバーしたもの。Earth CrisisのKarl Buechner、Youth Of Today/ShelterのRay Cappo、Harm’s WayのJames Pliggeらがゲストボーカルとして参加しており、亡くなったHarm’s WayのギタリストBo Luedersへのトリビュートとして制作された。

God’s Hateは2025年7月、ロサンゼルスで開催されたSound And Fury Festivalへの出演後に活動休止を発表していた。しかし2026年8月16日、同フェスティバルの最終日にサプライズ出演し、約1年ぶりにステージへ復帰。その直後となる8月18日に『Won’t Be Disgraced』をリリースしている。

God’s HateはAEWのプロレスラーとしても活動するBrody Kingをフロントマンに擁するロサンゼルスのハードコア・バンド。2014年の『Divine Injustice』、2015年の『Under The Knife』、2016年の『Mass Murder』を経て、2021年にはセルフタイトル・アルバム『God’s Hate』を発表している。

『Won’t Be Disgraced』収録曲

1. Won’t Be Disgraced
2. I Am The Cure
3. Warriors Will Reign

『Won’t Be Disgraced』ストリーミング/デジタル購入

https://godshate.bandcamp.com/album/wont-be-disgraced

『Won’t Be Disgraced』アナログ盤予約

https://www.godshate.us/

Official Website

https://www.godshate.us/

AI音楽は本物のバンドからリスナーを奪っている? 現代メタルに広がる「AIアーティスト」の問題

生成AIの普及は、文章や画像だけでなく音楽の世界にも急速に広がっている。AIを利用して楽曲を制作し、Spotifyなどのストリーミングサービスへ作品を公開する「AIアーティスト」も珍しい存在ではなくなった。しかし、その存在が実際のミュージシャンと同じ場所で再生数やリスナーを獲得するようになったことで、新たな問題も生まれている。

YouTubeチャンネルMETALBIRBが公開した「This AI Slop Is RIPPING OFF Real Bands」では、モダンメタル/ロック周辺で人気を集めている複数のAI音楽プロジェクトを実際に聴きながら、その状況について強い批判を展開している。

動画の冒頭では、Holding AbsenceのLucas WoodlandやDayseekerのRory Rodriguezといった実在するアーティストもAI音楽の問題について発言していることが紹介される。特に、Holding Absenceから影響を受けたとみられるAI音楽が、すでにHolding Absence本人たちを上回る規模の月間リスナーを獲得しているという状況が取り上げられている。

 

モダンメタルにも入り込み始めたAIアーティスト

動画では、現在ストリーミングサービス上で一定規模の人気を獲得しているAIプロジェクトを実際に取り上げ、その楽曲を聴いていく。

最初に登場するのがBleeding Verseだ。プロフィールには「心からの歌詞、AI-assisted instrumentation and vocals」と記載されており、AIによって楽器やボーカルを制作していることを明らかにしている。動画収録時点で代表曲「If You Loved Me Then」はSpotifyで310万回以上再生されており、さらに短期間のうちにアルバム、EP、アコースティック版など複数の作品を公開していた。

METALBIRBが特に問題視したのは、単にAIで音楽を作っていることだけではない。YouTube上の楽曲説明欄に「#dayseeker」というハッシュタグが使用されていたことだ。

Dayseekerとは直接関係のないAIプロジェクトが、実在する人気バンドの名前を利用して検索や推薦からリスナーを獲得しているのであれば、それは単なる「影響を受けた音楽」の範囲を超えているのではないか。動画ではこの行為について、Dayseekerを助けているのではなく、その知名度に便乗して再生数を得ようとしていると強く批判している。

 

数百万再生を記録しながら、実体が見えないプロジェクト

動画で続いて紹介されるのがSerinxの「Love Like War」だ。動画収録時点でSpotifyでは150万回以上再生されていたという。

しかし、METALBIRBが確認した範囲では通常のバンドのようなSNSアカウントが見当たらず、YouTubeではコメント欄も閉鎖されていた。音楽自体はエレクトロニックなビートとメタルコア的なコーラス、ギターソロなどを組み合わせた構成になっており、現代的なモダンメタル/メタルコアの特徴を再現しようとしている。

METALBIRBは終始かなり辛辣な表現で楽曲を酷評しているものの、一部のギターソロについては「悪くなかった」と認める場面もある。その一方で、歌詞や曲展開にはAI生成音楽にありがちな不自然さを感じているようだ。

さらにBeyond Disdainの「Everything We Gave」では、Selene Calderという人物をフィーチャリングした作品が紹介される。しかし、その人物について独立したInstagramアカウントなどを確認できず、METALBIRBはアーティストそのものの実在性を疑問視している。

ここで浮かび上がるのは、これまで音楽ファンが当然のように想定してきた「アーティストとは何か」という問題でもある。プロフィール写真があり、アーティスト名があり、楽曲がSpotifyに並んでいれば、多くのリスナーはそこに人間のミュージシャンが存在すると考える。しかし生成AIの登場によって、その前提そのものが成立しなくなりつつある。

 

24万人の月間リスナーを持つ「バンド」

続いて登場するObsidian Swingは、動画収録時点でSpotifyに約24万人の月間リスナーを持っていた。

Spotify上にはバンド写真のような画像も掲載されている一方、METALBIRBが確認した範囲ではInstagramなどの通常のバンド活動を示すSNSが見当たらない。また、複数のアルバムやEPが公開されているものの、それらが短期間に集中してリリースされていたことにも疑問を投げかけている。

楽曲「Every Moment」を聴きながら、AI生成のモダンロック/メタルに共通していると感じる特徴についても触れている。電子的なビートが頻繁に使用され、ボーカルは常に大きく、感情的で、極端なまでに「壮大」な方向へ向かうという。

もちろん、それだけでAIによる楽曲だと判定できるわけではない。しかし現在増えている生成AIによるモダンメタルでは、既存の人気ジャンルで頻繁に使われる要素が強調され、組み合わせられることで、ある種の共通したサウンドが生まれていると動画では捉えている。

 

The Velvet Sundownが象徴するAI音楽の拡大

最後に取り上げられるのがThe Velvet Sundownだ。

The Velvet Sundownについては、AIによって制作された音楽プロジェクトとして広く認識されるようになった一方、動画では当初AIであることを否定していた時期もあったとして紹介される。

METALBIRBは「Dust on the Wind」を実際に再生し、他の作品と同様に非常に厳しい評価を下している。動画全体を通して評価基準そのものが「AIで制作された音楽を支持しない」という立場に立っているため、通常の音楽レビューというより、AIアーティストの急増に対する批判的なリアクション動画として見る方が近い。

動画の最後でも明確に「AIアーティストをサポートしないでほしい」「本物の音楽をサポートしてほしい」と視聴者へ呼びかけている。

 

問題は「AIで音楽を作ること」だけなのか

この動画で特に興味深いのは、単純な「AI音楽は良いか、悪いか」という話だけでは終わらない点だ。

例えばBleeding Verseのようなプロジェクトがプロフィール上でAIを使用していることを明示しているのであれば、少なくともリスナーはそれを理解したうえで聴くことができる。

一方で、通常のバンドと同じようなアーティスト写真やプロフィールを作り、実在する人物のようなフィーチャリング・アーティストを設定し、大量の楽曲を公開するプロジェクトが増えれば、リスナー側から人間のアーティストとAIプロジェクトを見分けることは次第に難しくなる。

さらに大きな問題になり得るのが、実在するバンドの名前を利用したマーケティングだ。

「Dayseeker風」「Holding Absence風」といった音楽をAIで大量に制作するだけでなく、そのバンド名をハッシュタグや検索キーワードとして利用し、本来そのバンドを探していたリスナーをAIプロジェクトへ誘導するのであれば、生成AIの使用そのものとは別の問題が生まれる。

実在するミュージシャンは、メンバーを集め、楽器を練習し、スタジオで楽曲を制作し、ライブを行いながら長い時間をかけてファンを築いてきた。一方、生成AIを利用すれば、そのジャンルの特徴を取り込んだ大量の楽曲を短期間で公開できるようになっている。ストリーミングサービス上では、その両方が同じ一曲として並ぶ。

 

AIは「シーン」そのものを再現できるのか

現在の生成AIが模倣しているのは、単純な音色だけではない。モダンメタルやメタルコアで広く使われてきた楽曲構成、エレクトロニックな要素、壮大なクリーンボーカル、ブレイクダウン、感情的な歌詞といった要素を組み合わせることで、そのジャンルらしい作品を作ることができる。

そして、それを聴く側が「それらしい音楽」を求めているだけであれば、作者が人間なのかAIなのかを気にしないリスナーも出てくるだろう。

実際、動画内ではAIプロジェクトの楽曲に対して「Spotifyで見つけてアルバム全体にハマった」「ライブ映像を見たい」といったコメントをするリスナーも紹介されている。少なくとも一部のユーザーは、それがAIによるプロジェクトだと認識せず、通常のバンドとして受け取っている可能性がある。

ここには、これから音楽ストリーミングが向き合うことになる大きな問題がある。

AI音楽そのものを禁止するのか。

AIを利用した作品には明確な表示を求めるのか。

人間のアーティストと同じ推薦アルゴリズムの中で扱うのか。

そして、既存アーティストのスタイルや名前を利用してリスナーを獲得する行為をどこまで許容するのか。

生成AIによる音楽が一部の実験的な存在ではなく、数百万回のストリーミングを記録する規模になり始めたことで、こうした問題は無視できなくなっている。

 

「本物の音楽をサポートしてほしい」

METALBIRBの結論は非常に明確だ。「AIアーティストを支持せず、人間が作っている音楽をサポートしてほしい」。

動画では終始ジョークや過激な言葉を交えながらAI楽曲を酷評しているため、AI音楽を客観的に比較・検証する内容ではない。最初から生成AIによる音楽に否定的な立場を明示したうえで制作された動画である。しかし、その背景にある問題は現実的だ。

実在するバンドから影響を受けたAI音楽が大量に作られ、その一部が数百万回再生される。そして場合によっては、影響源となった人間のバンドを上回る規模のリスナーを獲得する。音楽ストリーミングでは、人間が何年もかけて作り上げた作品と、生成AIによって短期間で大量制作された作品が、同じ推薦欄、同じプレイリスト、同じ検索結果の中でリスナーの時間を競う可能性がある。

生成AIによって「音楽を作ること」が急速に簡単になっていくなかで、これから問われるのは単にAI音楽のクオリティだけではないのかもしれない。

誰が作った音楽なのかをリスナーが知ることができるのか。そして、人間のアーティストが作り上げてきたシーンや知名度を利用してAIプロジェクトが成長することを、音楽サービスやリスナーはどこまで受け入れるのか。AI音楽がストリーミングサービス上で本格的に数字を持ち始めた現在、その問いはすでに未来の問題ではなくなりつつある。

参照元動画

「This AI Slop Is RIPPING OFF Real Bands」

FALLING ASLEEP、キャリア初の単独公演『PROJECT : SPIRAL THEORY』開催決定

FALLING ASLEEPが、キャリア初となる単独公演『PROJECT : SPIRAL THEORY』を12月12日に東京・渋谷TOKIO TOKYOで開催することを発表した。

同公演は、FALLING ASLEEPにとって初のワンマンショーとして行われるもの。当日は過去曲や未発表曲を含めたセットリストが予定されており、この日限りの特別な体験イベントも実施される。

チケットは、8月14日20時から8月30日23時59分まで先行受付を実施。あわせて、10枚限定のUPGRADE TICKETも用意される。UPGRADE TICKETには、限定Tシャツ、サイン入りA2ポスター、メンバーとのミート&グリートが付属する。ミート&グリートでは、グッズの受け渡しと写真撮影が行われる予定だ。

入場順は、UPGRADE TICKET、先行チケット、一般チケットの順。UPGRADE TICKETは売り切れ次第終了となる。

【公演情報】

FALLING ASLEEP
『PROJECT : SPIRAL THEORY』

2026年12月12日(土)
東京・渋谷TOKIO TOKYO

OPEN 18:00 / START 19:00

先行チケット受付:
2026年8月14日(金)20:00〜8月30日(日)23:59

Ticket
https://livepocket.jp/e/project_spiral_theory

【UPGRADE TICKET特典】

限定Tシャツ
サイン入りA2ポスター
メンバーとのミート&グリート
※グッズ受け渡し、写真撮影あり

※入場順は、UPGRADE TICKET、先行チケット、一般チケットの順。
※ミート&グリートはチケットの整理番号順で案内。
※UPGRADE TICKETは売り切れ次第終了。