Black Label Society、Ozzy Osbourneへのトリビュート曲含む新作アルバム『Engines Of Demolition』3月リリース決定!

ヘヴィメタルバンド”Black Label Society”は、新作スタジオアルバム『Engines Of Demolition』を2026年3月27日にリリースすると発表した。これはMNRK Heavyからのリリースとなる。

『Engines Of Demolition』には、「Name In Blood」「Gatherer Of Souls」「The Hand Of Tomorrows Grave」「Better Days & Wiser Times」「Broken And Blind」「The Gallows」「Above & Below」「Back To Me」「Lord Humungus」「Pedal To The Floor」「Broken Pieces」「The Stranger」「Ozzy’s Song」「Name In Blood (Unblackened)」「Lord Humungus (Unblackened)」の15曲が収録される予定である。

収録曲の1つ「Ozzy’s Song」は、ギタリスト/ボーカリストのZakk Wyldeが長年共演してきたOzzy Osbourneへのトリビュート曲とみられている。

本作は、2021年リリースの『Doom Crew Inc.』に続くスタジオアルバムであり、リリースに先立って「Broken And Blind」「The Gallows」「Lord Humungus」といったシングルが公開されている。

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デスコア 2025年の名盤12選

Spotifyプレイリスト「New Deathcore 2025」では、毎週リリースされるデスコアの新曲をピックアップしています。2026年も継続中です。

 

▶︎Cabal 『Everything Rots』

デンマーク・コペンハーゲン出身でRNR TOURSで来日経験もあるバンド、CABALによる4枚目のフルアルバム。Nuclear Blastからは2022年の『Magno interitus』以来となる作品で、2018年のデビュー以降、世界各地をツアーで回りながら培ってきたバンドの現在地を明確に示す作品となっている。

バンドが始まった頃からCABALサウンド全体をまとう張り詰めた緊張感は、当初はダウンテンポ・デスコアというデスコアのトレンドのように捉えられてきたが、大成長した今のCABALにある緊張感は、その当時の流行をくくるダウンテンポ・デスコアという言葉の持つ意味を遥かに超えている。音的にはデスメタルやメタルコア、ハードコア、ニューメタルコア、そしてデスコアを巧みに混ぜ込みながら展開されており、多彩なアレンジは印象的。

ダークなエレクトロニクスや不穏なサウンドスケープを融合させ高まっていく不気味さは、本作でより研ぎ澄まされた形で提示されている。Viscera、ten56.、Nasty、Aviana、Distantといったゲスト陣の参加も、楽曲に異なる質感をもたらしている。これは、大きなステージで映えるだろうという、さらに次のステージに進んだCABALの姿も浮かんでくる。

リリック面では、鬱、依存、トラウマといったテーマが直接的に描かれており、タイトル曲「Everything Rots」をはじめ、閉塞感と不安定さに満ちた現代的な感覚がアルバム全体を覆っている。非常に暗いが、モッシュもできるし、歌える。デスコアとしても良いし、さらに大きな括りでヘヴィバンドとしてもソングライティングは高く評価されるべきだ。「Redemption Denied」は2025年のデスコアベスト曲。

 

▶︎Traitors 『Phobias』

フロリダを拠点に活動するTraitorsによる4枚目のアルバム。2019年の『Repent』以来となるアルバムで、じっくりシングルリリースを重ねて発表された作品。アルバムとしての完成度が非常に高く、Tyler Sheltonのボーカルが凄まじいことになっている。

サウンドはこれまでのTraitorsから大きな変化はなく、ダウンテンポ・デスコアのムーヴメントと同時に頭角を表してきたあの頃のTraitorsと変わりない。彼らの暗さはトラップ的なアプローチと絡み合い、危ない雰囲気を醸し出している。ヘヴィな圧が鼓膜に押し込んでくるようなダウンテンポなブレイクダウン、グルーヴを強調したベース主導のパートや残忍なリフがバランス良く配置されており、先行シングルとして話題になった「SBC」や「Trauma Bond」、「Imposter」ではTraitorsらしい重量感が前面に出つつ、意外性のある展開やリズムチェンジも盛り込まれている点が印象的だ。中盤のインタールードによる緩急も効果的で、アルバム全体の流れを自然に整えている。これを聴くとやはり、ダウンテンポ・デスコア時代のバンドにあった、あの懐かしい独特な重みが心地良く、しばらく他のヘヴィアルバムを聴けなかった。

 

▶︎Whitechapel 『Hymns in Dissonance』

Whitechapelにとって9作目のスタジオ・アルバムはMetal Blade Recordsからのリリース。ギタリストのZach Householderがプロデュースを手がけた初のセルフ・プロデュース作品で、Mark Lewisが関与しないアルバムとしては『A New Era of Corruption』以来の作品で、彼らの代表作として知られる『This is Exile』の続編であり、前作『Kin』で追求したプログレッシヴ・デスメタルとは違い、『The Valley』でみせたヘヴィネスに近い雰囲気が感じられる。

2022年からツアードラマーとしてWhitechapelに参加し、2024年に正式加入したドラマーBrandon Zackeyにとってはバンド加入後、初の作品となっており、Enterprise Earthなどで活躍してきたブラッケンドな魅力を放つドラミングが暴虐的なWhitechapelのスタイルに上手くマッチしている。フロントマンであるPhil Bozemanは“賛美歌”と“不協和音”という相反する概念を重ね合わせ、七つの大罪をモチーフとした楽曲を並べたと語るように、コンセプチュアルなアルバムであることも、まるで映画のようなスケールを盛り立てる。

Cryptopsyを彷彿とさせるグラインディング・グルーヴやブラストビート、Lorna ShoreやEnterprise Earthらの流れも組んだシンフォニックでブラッケンドなオーケストレーションなどを巧みに組み込みつつも、根っこにあるWhitechapel元来のスタイルがしっかりと表現されているし、時にプログレッシヴで時にモッシー。素直にWhitechapelに期待されるサウンドを120%の力とアイデアで表現し完成させられたアルバムだ。

 

▶︎Face Yourself  『Martyr』&『Fury』

ニューヨークを拠点に活動するFace YourselfによるEP。『Fury』はSumerian Recordsからリリースされた通算5作目のEPで、2025年6月に発表された復活作『Martyr』に続く作品。2024年の活動休止を経て大手Sumerian Recordsと契約、加えてプロデューサーにはメタルコア/ポストハードコア黄金期に名を馳せた有名プロデューサーJoey Sturgisを起用して制作されたという点でFace Yourselfは何段もステップアップしている。あまり大きい声では言えないが、デスコアを追いかけてきた多くのリスナーは、いくつものネクストブレイク候補に挙がるバンドが陰険で暴力的な不祥事によって散らばっていったのを見てきただろう。このシーンはトップとそれ以下の間に大きなギャップがあるし、Sumerian Recordsが今回Face Yourselfと契約をし、彼らが快活に活動できるサポートを出来ることは本当に素晴らしいことだし、そこに続いていく多くのデスコアバンドたちの道標になるに違いない。

女性ボーカリストYasminのボーカルもさらに迫力を増した。さらにヘヴィになったとか、ローが出るようになったという表現ではなく深みが増したという感じ。明確に楽曲のスケール、展開を意識し、全体を強く牽引していることが素晴らしい。楽曲中盤から後半にかけて必殺技のように繰り出されるLorna Shore-ishなブレイクダウンのインパクトが強く、他のパートの印象が吹っ飛んでしまうが、それらも素晴らしいし、ベースラインにおいては特にこだわりが感じられる。

先行シングル「Fractures」では、Crystal LakeのJohnがゲスト参加。ヘヴィ・デスコア・ファンならニヤリとするフィーチャリングだろう。先に出たEPももちろん同様に評価しているが、2作を通じて最も素晴らしい楽曲は「Ov Agony」だと思う。Fit For An Autopsy過ぎる感じも否めないが、これからさらに磨かれて光る各メンバーの個性が感じられるし、ゴスなYasminがカッコ良過ぎる。

 

▶︎SPITE 『NEW WORLD KILLER』

南カリフォルニア・ベイエリアを拠点に活動するSPITEによる5枚目のフルアルバム『NEW WORLD KILLER』は、バンド結成から約10年にわたって積み重ねてきたキャリアを総括しつつ、なお更新し続ける現在進行形の姿を強烈に刻み込んだRise Recordsからの一作だ。

SPITEはこれまで、作品ごとに異なるスタイルを見せながらも、常に“SPITEらしさ”を失わないバンドだった。故にRise Recordsとの契約を勝ち取り、シーンの中心バンドとして活躍しているとも言えるだろう。2015年のEP『Misery』に見られたニューメタル的な感触、2022年に発表されたアルバム『Dedication to Flesh』で前面に出た、Suicide Silence直系とも言える剥き出しのピュア・デスコア・サウンド。その流れを受け継いだ『NEW WORLD KILLER』は、過去の要素を組み合わせたような作品と言えるかもしれない。

楽曲構成は極めてタイトで、約32分という尺の中に一切の無駄がない。グルーヴメタル、ブラックメタル的なアプローチも程良くブレンドされており、「Suicide Silenceが2025年にデビューしていたら」という想像さえ出来てしまう、生々しいデスコアの暴虐性が詰め込まれており、最初から最後まで没入感のある世界が貫かれている。

ヴォーカルのDarius Tehraniの存在感は圧倒的で、狂気と憎悪を剥き出しにしたような叫びが印象的。楽曲によってはスピードと明瞭さを両立させた新たなアプローチも見せている。加えて、Tyler Shelton、Will Ramos、Matthew McDougalといったゲスト陣の参加が、アルバムにさらなる厚みを与えている点も注目に値する。いずれも主張しすぎることなく、SPITEの世界観を補強する形で機能している。この作品がデスコアにカテゴライズされないにしても、必ず評価されていただろうし、大枠を超えて親しまれるだろう作品に成長していくに違いない。

 

▶︎Crown Magnetar 『Punishment』

コロラドを拠点に活動するCrown MagnetarのアルバムではなくEP。2023年作『Everything Bleeds』に続く本作は約18分・全4曲というコンパクトでありながら、しっかりと一つの作品として高い完成度を誇っている。近年は毎週のようにシングルをリリースし、デラックス・エディション、インスト、未発表シングルの後発など、いかにアクティヴで長い間存在感をシーンに知らしめ続けるかが重要になっている中、Crown Magnetarのようなアーティストらにとって、アルバムではなくEPとしてリリース感覚を狭めていくのは、理にかなった方針であると思う。

本作から新たなギタリストとして、The Zenith Passage、Fallujahと渡り歩き、All Shall PerishやThy Art Is Murderのライブサポートを務めた経歴を持つRob Maramonte、本作のプロデュースも務めたエンジニアMike Sahmをベーシストに迎えている。

彼らがテクニカル・デスコアであることは間違いないし、2021年のデビュー作『The Codex of Flesh』は、Crown Magnetarが何であるかをシーンに見せつけ知らしめた。本作も間違いなくテクニカルであるが、それ以上に強烈なバウンシーなブレイクダウン、リフが何よりも印象的だ。ファストに踏み込まれるツインペダルの疾走から急転直下のブレイクダウンの破壊力は、Lorna Shoreを凌駕するかのようだ。

Mike SahmがメンバーとしてこれをプロデュースしているのはこれからのCrown Magnetarにとってプラスしかない。テクニカルでありながら、誰も予測不能なブレイクダウンでフロアを焼け野原にしてしまう彼らのサウンドが、結成から10年目となる2026年にどこまで進化するか楽しみ。

 

▶︎Ameonna 『The Birth of Death』

元Chelsea GrinのボーカリストAlex Koehler、ドラマーPablo Viveros、ギター/ベーシストJake Harmondによる新プロジェクト、AmeonnaによるサードEP。今更気づいたが、バンド名は雨女と読むのだろうか。日本モチーフの前作EPのアートワークから本当にそんな気がする。『The Birth of Death』は、Chelsea Grinが2010年のデビュー作から2010年代中頃にかけて築き上げてきたダウンテンポ・デスコアのクラシックスタイルを軸にしながら、ドラマティックなオーケストレーションを燻らせた、誰もがChesea Grinに求めるあのサウンドだ。

作品のタイトル曲である「The Birth of Death」は、まさしくChelsea Grinで10年前のChelsea Grinが突然2025年に現れたかのよう。差し込まれるサンプルに違いはあれど、AlexとPabloの掛け合いにも胸が熱くなる。

 

▶︎Impending Doom 『TOWARDS THE LIGHT』

アメリカ・カリフォルニア州リバーサイドを拠点に活動するImpending Doom。2025年にバンドは結成20周年を迎えた。2023年以来となる新作『TOWARDS THE LIGHT』は自主リリース。6枚のフルアルバムを重ねてきた彼らにとって本作は、現在のImpending Doomがどこに立ち、何を表現しようとしているのかを端的に示す位置づけの作品となっており、アートワークにおいて強力なインパクトを放つ十字架が示すように、クリスチャン・デスコアとしてのImpending Doomらしさが感じされる。

EPは「Christ Is King」で幕を開ける。詩篇23篇 (*旧約聖書の詩篇の中の一篇)をモチーフにした導入から、タイトルを冠したコーラスへと流れていく。ドゥーミーなアトモスフィアからはFit For An Autopsyにも近いが、どちらかというとThe Acacia Strainのような危険な香り、緊張感が張り詰めているように感じる。彼らはハードコア・ファンからも人気があるし、続く「Punishment」では、デスメタリックなヘヴィリフとモダン・ハードコアのヘヴィネスをリンクさせながら展開。もちろんメッセージ性の高さも無視できないし、「Christ Is King」〜「Punishment」と連なるミュージックビデオも必見だ。

2005年の結成からバンドの顔として君臨するBrook Reevesのヴォーカルの醸し出す暗さも素晴らしい。落ち着いていて、グロウルのローも効いていて、手のつけられない危なさよりも恐れ慄くような冷たさがある。アメリカン・デスコアのローカル感はクリアなサウンドプロダクションであっても滲み出てくる。全体で約11分という短さは物足りなさを感じさせる一方で、無駄を排した構成によって集中力の高いEPとして成立している。今っぽい。進化し続ける中で、失われないImpending Doomの良さを感じられるEPだ。

 

▶︎The Crimson Armada 『Ceremony』

2007年にアメリカ・オハイオ州で結成され、2012年に活動休止したThe Crimson Armadaが、2024年に再結成を果たし発表したEP作品が『Ceremony』だ。オリジナル・メンバーであるベーシストChris Yatesと、バンドの象徴的存在でもあるボーカリストSaud Ahmedを中心とした再始動。Lawnchair YouthのYouTubeチャンネルに突然登場した時は本当に驚いた。

The Crimson Armadaは2000年代後期から2010年代前半において2枚のアルバムをリリースしたのみの短命バンドであったが、2000年代後半〜2010年代初頭のメタルコア/デスコア・シーンにおいて独自の存在感を放っていたバンドだ。クリスチャン・デスコアとしてImpending Doomらとシーンを盛り上げてきたが、最近になってバンドはクリスチャン・メタルに多大な影響を受けたが、自身はクリスチャン・デスコアをやっているつもりはないとポッドキャストで話している。

サウンド面においてまず感じられるのは、プロダクションの荒さだ。ミックスや音の分離は決して洗練されているとは言い難く、ラフで生々しい質感がそのまま残されている。しかし、この点は必ずしも欠点としてだけ作用しているわけではなく、むしろバンドの持つメロディやリフの良さが、荒削りな音像の奥からでもはっきりと伝わってくる点が興味深い。強いノスタルジーを呼び起こす要素、とポジティヴに捉えたい。

タイトル曲「Ceremony」では、同時代に活躍したメタルコア・バンドMiss May IのLevi Bentonがフィーチャリング・ゲストとして参加。この曲はメロディックな感じもいいが、ブレイクダウンもいなたくて最高です。『Ceremony』は完成度の高いEPとは言い切れない部分もあるが、それ以上に「バンドが戻ってきた」という事実と、荒いプロダクションの奥に確かに存在する楽曲の魅力が印象に残るEPだ。

 

▶︎Molotov Solution 『Void』

アメリカ・ネバダ州ラスベガス出身のデスコア・バンド、Molotov SolutionによるEP作品『Void』は、13年という長い沈黙を経て放たれた復帰作だ。2009年の『The Harbinger』、2011年の『Insurrection』以降、長らく新作を残してこなかったMolotov Solution。ここ数年は復活の兆しを見せ、シングルリリースでファンの注目を集めてきた。

Nick Arthurのデスコア・シーンにおける功績は大きく、自著『デスコア・ガイドブック』でも彼について書いたことを覚えている。今ではデスコアのトップに君臨するThy Art Is Murderでライブ・ボーカルを務めた経歴ももち、多くの作品にも関わってきた。彼の所属バンドであるMolotov Solutionも、ダイナミズムで言えばThy Art Is Murderに負けていない。

「Mortis Imperium」と「The Golden Tower」はミュージックビデオにもなっており、現在のMolotov Solutionを端的に理解できるサウンド、個性が光る2曲になっている。Thy Art Is MurderやWhitechapelに匹敵するダイナミズム、ソングライティングの良さを持ち合わせながら、Lorna Shore-ishなイリーガル・ビートダウンもテクニカルかつバウンシー。

『Void』は、デスコアの過去・現在・未来を横断するような感触を持つ全5曲が収められている。Molotov Solutionは自らの思想、サウンド、そして存在意義を明確に示している。長い沈黙の末に戻ってきた彼らは、かつての影響力に甘えることなく、むしろ現在の混迷した世界状況と強く共鳴する形で、このEPを完成させた。その意味で『Void』は、回帰でも懐古でもなく、今この瞬間に鳴らされるべきデスコアとして、極めて説得力のある一作となっている。

 

▶︎Enterprise Earth 『Descent Into Madness』

アメリカ・ワシントン州スポケーンを拠点に活動するEnterprise EarthによるEP『Descent Into Madness』は、2025年1月30日にインディペンデントでリリースされた通算3作目のEPで、MNRK Music Groupとの契約を終了し、自主リリースという形で発表された。Gabe Mangoldが中心となり、作曲・プロデュースからミックス/マスタリングまでを手がけている。ドラム・エンジニアリングにはJason Suecofが名を連ね、アートワークはChris Maxwellが担当。長年にわたるメンバー交代を経て、現在はGabe Mangoldを軸に、ヴォーカルTravis Worland、ベースDakota Johnson、そして本作から正式参加となるドラマーAron Hetskoという編成で制作されている。2022年のDan Watson脱退以降、完全に別のバンドへと生まれ変わったEnterprise Earthが、ようやく現在進行形の形を確立した作品として印象的だ。

『Descent Into Madness』は明確なコンセプトを持つ作品であり、精神的崩壊や内面の闇へと沈み込んでいく主人公の視点を軸に、全6曲・約26分で構成されている。冒頭の「I. The Descent」は、不穏なスポークンワードから一気に爆発する構成で、Djentyなリフとデスメタリックなヘヴィネスが炸裂。Travis Worlandのヴォーカルは、単なる凶暴さに留まらず、焦燥感、狂気、寂しさや怒りをを帯びた感情表現として機能しているのが作品を引き締めている。

Humanity’s Last Breathにも接近するようなThallっぽさがありつつ、グルーヴィなデスメタルの古典的な雰囲気も見せるスタイルは、現代デスコアの中でも特異なスタイルと言える。ブラッケンドに接近したり、テクニカルであったり、Dan脱退以降挑戦してきたEnterprise Earthが向かう先が明確となったように感じるし、アートワークからもそれが読み取れる。次作への注目も高まる。

 

▶︎Larcenia Roe 『Extraction』

2023年初頭にノースカロライナ州ローリーで始動したLARCɆNIA ROɆによるフルアルバム『Extraction』は、急速に拡大するモダン・デスコアの最前線で注目を集めた作品だ。デビューEP『Dereliction』で示された歯科器具のサンプル、ダウンテンポ・デスコア、ブラッケンドなイメージは本作でさらに強化され、Unique Leader Recordsと契約した新世代バンドとしての野心が明確に刻み込まれている。

『Extraction』は、徹底して“衝撃”を狙った音像で構成されている。ブラストビートとブレイクダウンが唐突に切り替わり、リスナーの予測を裏切る展開が連続する構造は、いわゆる“ジャンプスケール・デスコア”と呼ばれる手法を極端なまでに推し進めたもの。即効性のあるインパクトは非常に強く、TikTokなどでもそれなりにバズっていたのが印象的だった。

アルバム全体を通して聴くと、意図的に詰め込まれた混沌、いわゆる“ジャンプスケール・デスコア”的アプローチが楽曲の統一感を希薄にしている場面もある。ただし、これは完成度の不足というよりも、LARCɆNIA ROɆが“不安定さ”そのものを表現として選択している結果とも受け取れる。

LARCɆNIA ROɆが描こうとしている世界観、そして現代的なデスコアにおける“視覚的・即時的衝撃”という方向性は明確であり、その点において本作は強い説得力を持っている。アルバムとして完成されたアプローチはほとんどある程度キャリアを持っているバンドやすでに知名度を獲得しているバンドによって拡張されているが、これからシーンの中心となってくるバンドらはそれ以上に、瞬発的なアプローチの衝撃度を限界まで高めるアプローチに集中するほかないというのが、良い点でもあり、悪い点なのかもしれない。記憶には強烈に残るが、どの曲が良かったのかというと記憶は曖昧で、あのブレイクダウンやジャンプスケールが面白かったというイメージによって作品の印象が決まっている感じ。果たして、これが数年後にどう評価される動きになるのか。

 

 

カナダのテクニカルデス”Archspire”、新曲「Limb Of Leviticus」をリリース

カナダ出身のテクニカルデスメタルバンド”Archspire”は、新曲「Limb Of Leviticus」をオンラインで公開した。これは5thスタジオアルバム『Too Fast To Die』からの第2弾先行シングルとなっている。

バンドは同アルバムの制作費をクラウドファンディングで約396,326カナダドルを集めて制作しており、『Too Fast To Die』はファンの支援によって完成した作品である。

“Archspire”はこのリリースをサポートする北米ツアー「Long Roads Big Loads Tour」を2026年4月〜6月に予定しており、Crown MagnetarやMutilation Barbecueと共に各都市を巡るスケジュールが発表されている。

Official Website
https://www.archspire.net/

デンマークのポスト・ブラックメタル”MØL”、新曲「Crush」のミュージックビデオを公開

デンマーク出身のオルタナティブ・メタル/ポスト・ブラックメタル・バンド”MØL”は、新曲「Crush」のミュージックビデオを公開した。これは、2026年1月30日リリース予定のアルバム『DREAMCRUSH』のリリースに先立つ映像作品となっている。

「Crush」は、先行シングルとしてすでに公開されている「Garland」と「Young」に続く楽曲であり、ビデオは新作リリースに向けたプロモーションとして公開された。

バンドは2026年2月に予定されているヨーロッパおよびUKツアーで新作を披露する見込みであり、「Crush」によってその活動の流れを強めている。ギタリストのNicolai Busseは、「Crush」がバンドとして常に追求してきた憂鬱と歓喜、美しさと破壊といった対比を表現していると述べている。

Listen DREAMCRUSH : https://moel.bfan.link/dreamcrush.yde
Pre-Save CRUSH : https://moel.bfan.link/crush.yde

UKブルータル・デスコア”Bound In Fear”、新曲「Three Knee Deep」のミュージックビデオを公開

イギリスのデスコアバンド”Bound In Fear”は、新曲「Three Knee Deep」のミュージックビデオを公開した。これは2026年3月13日にUnique Leader Recordsからリリース予定の3rdスタジオアルバム『A Mind Too Sick To Heal』に先立つ映像作品である。

バンドは同作について、「これは締め付けるような重圧と感情的な苦悶という、これまでにない境地へと押し進めた作品であり、最も過酷かつ個人的なアルバムだ」と表明している。

アルバム『A Mind Too Sick To Heal』の収録トラックリストは以下の通りである:
01 – 「The Line That Separates」
02 – 「Three Knee Deep」
03 – 「Soul Casket」
04 – 「A Mind Too Sick To Heal」
05 – 「Sentenced」
06 – 「Chasm」
07 – 「Darkness Redefined」
08 – 「Scum」
09 – 「Headcase」
10 – 「It Never Could Anyway」
11 – 「Decay」
12 – 「Lurking」

Official Website
https://www.boundinfear.com/

Instagram
https://www.instagram.com/boundinfear/

Converge、2月リリースのアルバム『Love Is Not Enough』から先行シングル「We Were Never The Same」リリース

Convergeは、新曲「We Were Never The Same」をストリーミングサービスで公開した。これは、2026年2月13日リリース予定の11thスタジオアルバム『Love Is Not Enough』からの第2弾先行シングルとなっている。

同曲は、バンドが2025年春のライブでファン向けに先行披露していた楽曲であり、公開後オンライン上で配信が始まった。アルバム『Love Is Not Enough』には「We Were Never The Same」をはじめ複数の楽曲が収録される予定で、バンド結成から35周年となるこの作品は彼らのキャリアを象徴する内容となっている。

Official Website
https://www.convergecult.com/

ドイツの新鋭デスコア”SUN EATER”、新曲「Wounds」のミュージックビデオ公開

ドイツ・フランクフルト出身のデスコアバンド”SUN EATER”は、新曲「Wounds」のミュージックビデオを公開した。映像は白黒のパフォーマンス形式で制作され、Lorna Shoreを彷彿とさせるサウンドを映像で表現している。

「Wounds」は、破壊的なリフ、重厚なドラム、咆哮するボーカルを特徴とし、激しいブレイクダウンと爆発的な展開を織り交ぜたサウンドを展開している。ミュージックビデオは全編が白黒で撮影され、バンドの演奏シーンの迫力と緊張感が際立つ映像となっている。演奏の細部やダイナミックな動きが強調され、映像と音の一体感が表現されている。

Official Website
https://suneatercvlt.com/

Poison The Well、15年ぶりとなる復帰作『Peace In Place』の詳細が明らかに

フロリダ州マイアミ出身のメタルコアバンド”Poison The Well”の新作スタジオアルバムに関する詳細が、2026年1月13日の公式発表を前にネット上でリークした。リークされた情報によると、新作のタイトルは『Peace In Place』で、2026年3月20日にSharpTone Recordsからリリースされる予定である。

リーク情報はApple Musicなどに掲載されたアルバムの一覧で確認されており、これにはアルバムアートワークおよび収録トラックリストが含まれている。制作にはGRAMMY受賞プロデューサーのWill Putneyが参加しているクレジットも確認された。

アルバム『Peace In Place』の収録曲は以下の通りである:
01 – 「Wax Mask」
02 – 「Primal Bloom」
03 – 「Thoroughbreds」
04 – 「Everything Hurts」
05 – 「Weeping Tones」
06 – 「A Wake Of Vultures」
07 – 「Bad Bodies」
08 – 「Drifting Without End」
09 – 「Melted」
10 – 「Plague Them The Most」

なお、同バンドは2025年に先行して「Trembling Level」と「Urchin」という2曲を公開していたが、これらの楽曲はリークされた『Peace In Place』には収録されていないとされる。代わりに、「Thoroughbreds」が本作からの最初のシングルとしてオンラインで公開される予定である。

また、アルバム関連のプロモーション活動として、ライブツアーの日程が一部誤って公開される出来事もあり、2026年3月に予定されている複数の公演日が誤って公開されたと伝えられている。

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https://www.poisonthewell.com/

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カナダのグルーヴメタル/メロデス・ベテラン”Threat Signal”、9年ぶり新作アルバム発売へ

カナダ出身のメタルバンド”Threat Signal”は、約9年ぶりとなる新作スタジオアルバムに関する計画を2026年1月29日に発表する予定である。バンドは2025年8月に、5作目となる新作アルバムのマスタリングが完了しており、Agonia Recordsから今年リリースされる予定であることを明らかにしていた。

今回の発表では、具体的なリリース日や収録曲、タイトルなど新作アルバムの詳細内容が1月29日付で公開される見込みである。”Threat Signal”はこれまで2017年リリースのアルバム『Disconnect』以来、新作のリリースがなく、今回の告知が同作以降初のスタジオアルバム計画となる。

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Slipknot在籍経験もあるSuicidal TendenciesのドラマーJay Weinberg、バンドを離れると発表

クロスオーバー・スラッシュ/ハードコアパンクバンド”Suicidal Tendencies”のドラマーであるJay Weinbergが、バンドから脱退することを発表した。

Weinbergはバンド加入からほぼ2年を経ての決断であると説明し、今後は最初の子供の誕生を控えて家庭や新たな音楽プロジェクトに集中するため、Suicidal Tendenciesでの活動を続けない意向を示した。投稿内では、多くの写真とともにバンドやクルー、ファンへの感謝の言葉を述べている。

Jay WeinbergはこれまでSlipknot、Against Me!、Madballなどのバンドでも活動した経験があり、2024年にはSuicidal Tendenciesのドラマーとして公演に参加していた。

ゴアメタル・レジェンドEXHUMED”、ニューアルバム『Red Asphalt』2月リリース決定!先行曲「Unsafe At Any Speed」MV公開

ゴアグラインド/デスグラインドバンド”Exhumed”は、2026年2月20日にRelapse Recordsから11作目となるフルアルバム『Red Asphalt』をリリースすると発表した。併せて、同作からの先行シングル「Unsafe At Any Speed」のミュージックビデオを公開している。

アルバム『Red Asphalt』には、「Unsafe At Any Speed」をはじめ、「Red Asphalt」「Shock Trauma」「Shovelhead」「The Iron Graveyard」「Crawling From the Wreckage」「Signal Thirty」「Death On Four Wheels」「Symphorophilia」「The Fumes」といった楽曲が収録される予定である。

ギター/ボーカルのMatt Harveyは声明で、過去作では19世紀スコットランドの墓地やビデオレンタル店のホラー街道、バンドの歴史そのものをテーマにしてきたが、今回はアメリカの道路という日常的でありながら危険な場所をテーマに据えたと述べている。

“Exhumed”は、アルバムのリリースを機に2026年もライブ活動を行う予定で、アメリカ国内ツアーや、同レーベルの仲間であるGruesomeと共に英国/ヨーロッパツアーも実施する計画が明らかになっている。

https://exhumed.bandcamp.com/album/red-asphalt

Suicide Silence、ギタリストChris Garzaが休養へ SoreptionのIan Wayeをライブギタリストに起用

カリフォルニア出身のデスコアバンド”Suicide Silence”は、ギタリストのChris Garzaが一時的に休養を取っている間、SoreptionのギタリストIan Wayeを今後のライブ公演に参加させることを発表した。

この発表は、”Suicide Silence”のギタリストMark Heylmunによる声明を通じて明らかにされた。Heylmunは、Garzaが個人的な事情によりライブ活動から一時的に離れる決断をしたことに理解と支持を示した上で、バンドとして予定されている公演を継続するための判断であると説明している。

声明によると、Ian Wayeは今後予定されているヨーロッパおよびアジアでのライブ公演において、ギタリストとしてステージに立つ予定となっている。Wayeはスウェーデンのテクニカル・デスメタルバンドSoreptionのメンバーとして知られており、その演奏技術を評価されたうえで今回の起用に至った。

Heylmunは、自身が2005年に”Suicide Silence”へ加入して以降のバンドの歩みについても言及し、活動の中で幾度も変化や困難を経験してきたと述べた。その上で、今回の判断はライブ活動を止めることなく継続するためのものであり、予定されている公演は実施されると説明している。

Official Website
https://www.suicidesilence.net/

Alter Bridge、極上のメロディとヘヴィネス交わるセルフタイトルの新作『Alter Bridge』リリース!

Alter Bridge”が、2026年1月9日にNapalm Recordsからセルフタイトルの8thスタジオアルバム『Alter Bridge』をリリースしました。

アルバムリリースに先駆けて公開されていた最後の先行シングル「Scales Are Falling」は、欺瞞に気付き真実を直視する瞬間をテーマにした曲で、Myles Kennedy(ボーカル/ギター)がそのコンセプトを説明している。また、ギタリストのMark Tremontiはこの曲について、雰囲気のある構成やブリッジでのソロ、アウトロでのギター演奏などを特徴としている。

アルバム『Alter Bridge』には12曲が収録されており、「Silent Divide」「Rue The Day」「Disregarded」「What Are You Waiting For」などが含まれる。また、長尺曲の「Slave To Master」も収録されている。バンドはNapalm Recordsからのリリースに先立ち、ニューアルバムのフィジカルフォーマットをプレオーダー可能としている。

Alter Bridge – Out January 9th
Get the album here: https://www.lnk.to/AB-AlterBridge

Black Veil Brides、新曲「Certainty」ミュージックビデオ公開

Black Veil Bridesは、新曲「Certainty」とそれに伴うミュージックビデオを公開した。新曲は同バンドが2026年にSpinefarm Recordsからリリース予定のアルバムに収録される予定で、ストリーミングサービスで視聴可能となっている。

ボーカルのAndy Biersackは、「Certainty」のコンセプトについて説明し、映画『Conclave』から着想を得たことや、信念体系と関連するテーマが楽曲の中心となっていると述べた。ミュージックビデオはGeorge Gallardo Kattahが監督を務め、コロンビアでのツアー中に撮影された。

配信URL : https://blackveilbrides.lnk.to/Certainty