フランスのメタルコア・バンド Novelists、新曲「Ravage」公開!ボーカルCamille Contreras発案のMVが大きな話題に

フランスのメタルコア・バンド Novelistsが、ニューシングル「Ravage」を9月3日にリリースし、オフィシャル・ミュージックビデオを公開した。

「Ravage」のミュージックビデオはBastien Sabléが監督を担当。映像のコンセプトは、ボーカリスト Camille Contreras自身が考案したものとなっている。

今回の新曲は、NovelistsがBilmuri、Knuckle Puckとともに行う北米ツアーの開幕直前に公開された。ツアーは9月4日のフロリダ州オーランド公演からスタートし、10月4日のサンフランシスコ公演まで約1カ月にわたって開催される。

日程にはフィラデルフィア、トロント、ミルウォーキー、コロンバス、フェニックス、アナハイム、シアトル、ポートランドなどが含まれており、Novelistsにとって北米各地で最新曲を披露する機会となる。

NovelistsはCamille Contreras加入以降、テクニカルなギターワークとメロディックなボーカルを軸にしながら、プログレッシブ・メタルコア、オルタナティブ、エレクトロニックな要素を取り入れたサウンドを展開してきた。

2026年にはライブ活動も活発化しており、北米ツアーに続いてThe Devil Wears Prada、156/Silence、Oversizeとともにヨーロッパ/UKツアーへ参加することも発表されている。

また、Novelistsのギタリストは今年、Bilmuriが「WHERE TO FIND ME」のゲストギターソロを募集した企画にも参加し、採用された。今回の北米ツアーは、そうしたBilmuriとの交流が続く中で行われるものとなる。

https://novelists.fr/

Stream ‘RAVAGE’ : https://linktr.ee/_NOVELISTS

Music written, produced, mixed and mastered by NOVELISTS

Idea by Camille Contreras
Directed by Bastien Sablé. @bastiensable

1st Assistant Director : Nicolas Delestrade
DOP : Bastien Sablé
Production : Camille Contreras
Camera Assistant : Jessie Hardeman
Crane Operator : Cyril Ribes
Crane Assistant : Lorenzo Giaconi
Gaffer : Jessie Hardeman
Electrician : Alan Le Bihan
Post Production : Bastien Sablé
Production crew : Florian Cedard, Ugo Cigliano
Location manager : Enzo
Prison Guard : Camille’s Dad
Doggo : Milton
Stylism : Léo Peralta, Alise Paskovska, Fairy Jewelry
Dancers :
Célina, Théa, Junior, Kevin, Léa, Jihen, Chloé, Marie, Laura, Ambre, Léna, Clémentine, Manon, Chloé, Alison, Aurore, Alexandra, Anaïs, Valérie, Manon, Anaïs, Manon, Elisa , Coleen, Daryne, Estelle, Léa, Pierre Contreras

メタルコア・シンガー Lauren Babic、新曲「Unanswered」公開 “答えのない問い”と向き合う内省的な最新シングル

カナダ出身のボーカリスト Lauren Babicが、ニューシングル「Unanswered」をリリースし、オフィシャル・ミュージックビデオを公開した。ソロ活動の最新作として発表された同曲では、答えが見つからないまま心に残り続ける疑問や感情をテーマにしている。

「Unanswered」は、重厚なギターとエモーショナルなメロディを組み合わせた楽曲。Babicが得意とする力強いクリーンボーカルと激しいスクリームを行き来しながら、内面的な葛藤や不安定な感情をダイナミックに表現している。

楽曲の中心にあるのは、何かが終わった後にも残り続ける“なぜ”という問い。明確な答えが得られないまま過去を振り返り続けることや、自分の中で消化できない感情を抱え続ける感覚が描かれている。

Babicはこれまでにも、個人的な経験や感情を率直に楽曲へ反映してきた。「Unanswered」でもその姿勢を継続し、単に悲しみを表現するのではなく、答えを求め続けること自体が人を疲弊させていく感覚まで掘り下げている。

サウンド面では、モダン・メタルコアやオルタナティブ・ロックの要素を取り入れながら、ボーカルを楽曲の中心に配置。静かな場面から一気に感情が爆発するヘヴィなセクションへ移行し、歌詞の揺れ動く感情をアレンジでも表現している。

Lauren BabicはRed Handed Denial、CrazyEightyEightのボーカリストとしても活動し、YouTubeを通じたカバーやソロ作品でも広く知られている。クリーンボーカルからスクリームまで幅広い表現を使い分けるスタイルで、ロック/メタルシーンを中心に活動を続けてきた。

ソロではバンド活動とは異なる形で、より個人的なテーマや自由度の高いアレンジを取り入れている。「Unanswered」もその流れに位置する楽曲で、Babic自身の感情表現を前面に押し出した一曲となっている。

「Unanswered」
2026年リリース

Official

https://laurenbabic.com/

Turnstileの女性ギタリストMeg Millsはどのようにバンドへ加入したのか? 一人のファンからBlink-182ツアーへ、UKハードコアで歩んできた道を振り返る

現在Turnstileでギターを担当しているMeg Mills。しかし、彼女は突然巨大なステージへ現れたミュージシャンではない。

イギリスのハードコア・シーンでBig Cheeseを立ち上げ、Chubby and the Gangでも活動し、観客としてTurnstileを見ていた時代から、同じステージに出演するバンドへ。そして最終的にはBrendan Yatesから直接連絡を受け、Blink-182との約3カ月に及ぶアメリカ・ツアーへ参加することになった。

Knotfestのポッドキャスト「SHE’S WITH THE BAND」Episode 58では、Meg Millsが自身の音楽的な原点、リーズのハードコア・シーン、DIYツアー生活、Turnstileに参加するまでの経緯、巨大なアリーナへの適応、ハードコアとメインストリームの関係などについて詳しく語っている。

現在の姿だけを見れば華やかに映るかもしれない。しかしその背景には、窓もない地下室でのバンド練習、経済的に厳しい状態で続けたツアー、知らない人の家の床で眠った日々など、長いDIYハードコアでの経験があった。

 

リーズのハードコア・シーンに惹かれて19歳で移住

Meg Millsはロンドン出身だが、19歳頃にリーズへ移り住んだ。

その理由の大きな一つがハードコアだった。当時のリーズについてMegは、自分が好きだったハードコア・バンドが集まっている場所だったと振り返っている。

約10年前のリーズでは、The Flex、Higher Power、Shrapnelなどのバンドが登場し始め、イギリスだけでなくヨーロッパ各地から人々がライブへ訪れていた。Megによれば、街自体はそれほど大きくなく、自分たちで楽しみを作らなければならない環境だったことも、音楽シーンが発展した理由の一つだったのではないかという。

この時点のMegは、まだ中心的なバンドのメンバーとして活動していたわけではなく、一人の観客だった。

しかし2015~2016年頃、「Sick Of It AllやRest In Piecesのようなバンドをやりたい」と考え、自分から仲間を集める。それがBig Cheeseの始まりだった。

 

暗い地下室から始まったBig Cheese

Big CheeseはMegとボーカルのTomを中心にスタートした。Megがリフを書き、当時Higher Powerで活動していたLouisとAlexらが加わり、最初の練習はThe Flex周辺のメンバーが暮らしていた家の地下室で行われた。

そこは窓もなく、湿っぽいコンクリートに囲まれ、決して設備の整ったスタジオではなかったという。しかしMegは、そうした場所だからこそ重要だったとも振り返っている。

小さな地下室や自主運営の会場から生まれたバンドが、後に世界中で知られるようになる。その起点となった場所には、外側から見ただけでは分からない価値がある。

Meg自身も最近その家の前を通り、「自分の人生の方向を大きく変えたものが、ここで生まれたんだ」と感じたという。

 

My Chemical Romance、Paramore、The Damned――ハードコア以前の音楽的ルーツ

Megが音楽へ強く惹かれるようになったのは、さらに幼い頃だった。

12~13歳頃にはKerrang!やScuzzなどの音楽チャンネルを見ながら、My Chemical Romance、30 Seconds To Marsなどを発見。Paramoreも大好きで、12~13歳頃に購入した最初期のCDの一つだったという。

その後The Smithsを聴き、70~80年代のブリティッシュ・ニューウェーブやパンクへ進み、The Damnedがお気に入りのバンドとなった。

そこからさらに2010年代前半の新しいイギリスのハードコアへとつながっていく。ロンドンのカムデンにあるUnderworldでThe Rival Mobを観た経験もあり、興味深いことにMegが初めてTurnstileを見たのも同じ会場だった。

当時はメンバーと知り合いだったわけではない。純粋にTurnstileを観に来た一人のファンだった。

ギターを始めたのは10~11歳頃。Megは10代を通して、インディーロックからMidwest Emoまで「ギター・ミュージック」と呼べるものを幅広く聴いていたと話している。

 

ギターを始めるきっかけになった映画『Freaky Friday』

意外な原点として登場するのが映画『Freaky Friday』だ。

Megは9~10歳頃に同作を観て「脳の構造を変えられたような作品」と冗談交じりに表現している。特に強烈に記憶に残ったのが、女性がバンドでギターを弾き、ソロを演奏する姿だった。

地下室でバンド練習をする場面を見て「自分もこうなりたい」「ロック・ガールになりたい」と思い、親にギターを弾きたいと頼むようになったという。

後にハードコア・シーンへ進むMegにとって、最初に「女性がギターを持ってロックバンドで演奏する姿」を具体的に想像させてくれた作品の一つが『Freaky Friday』だった。

メタルやハードコアだけを聴いて育ったわけではなく、ポップカルチャーから受けた影響も隠さず語っている点は、Megの音楽に対する考え方をよく表している。

 

仕事に意味を感じられなかった時期、ハードコアが「光」だった

リーズへ移った当時、Megは決して順調な音楽人生を送っていたわけではない。本人は当時について、将来につながるように感じられない仕事をしながら生活しており、日常はかなり暗かったと振り返っている。

その中で大きな支えになったのが、週末にTemple Of Boomへ行くことだった。

自分のバンドで演奏する。ライブを観る。他のバンドのイベントを企画する。「自分は何をしているんだろう」と感じる日常の中でも、一日の終わりにはライブがある。それが人生に意味を与えるような存在だったという。

Big Cheeseはデモや7インチを発表し、ライブ活動を拡大。ロシアではモスクワ、サンクトペテルブルクでも演奏し、2018年にはTurnstileのイギリス・ツアーをサポートした。最初はTurnstileを観客として見ていたMegが、数年後には自分のバンドで彼らと同じツアーを回るようになっていた。

 

Chubby and the Gang、そして「フルタイムのミュージシャン」になるまで

Big Cheeseのメンバーはそれぞれ他の活動も抱えており、常に精力的にツアーできるバンドではなかった。その後MegはChubby and the Gangにも参加し、2作目ではベースを演奏してレコーディングにも参加した。

ロックダウン後、Chubby and the Gangで最初に演奏したライブはDownload Pilot。そこから約1年半にわたり、かなり継続的なツアー生活へ入っていった。

しかし「音楽だけで生活する」までの道のりは簡単ではなかった。

ツアーが多すぎて一般的な仕事を維持することが難しくなり、公的支援を受けたり、わずかな収入をつないだりしながら生活した時期もあったという。それだけ犠牲を払っても、最終的に音楽で生活できる保証はない。

それでも「いつかこれがフルタイムの仕事になるかもしれない」という可能性を信じ、非常に少ないお金で生活しながら活動を続けた。

 

ホテルではなく床で眠る――DIYツアーで得たもの

Megは、ハードコア・バンドで活動してきた人なら経験することとして、ヨーロッパ・ツアーで毎晩誰かの家の床に泊まったり、ときには犬用ベッドで寝たりするような生活についても語っている。

快適でも豪華でもない。

本人も振り返れば「そのときは普通に苦しんでいた」と認めている。

しかし、その経験があるからこそ生まれる関係もあった。

何週間も一緒に移動し、知らない土地で床に眠り、予想もしない状況を一緒に経験した仲間とは、生涯続くような結びつきが生まれる。そして各地で受けた人々からの親切によって、コミュニティや人間そのものへの信頼が強くなったという。

後にTurnstileの巨大なツアーへ参加するMegも、その出発点では「泊めてくれる人はいないか」と友人へ連絡しながらヨーロッパを回るDIYミュージシャンだった。

 

Brendan Yatesから突然届いた「ギターを弾かない?」という連絡

そして話はTurnstileへつながっていく。

Big Cheeseが2018年にTurnstileをサポートしたことでメンバーと知り合い、その後も連絡を取り続けた。Chubby and the Gangでも2022年のTurnstileのイギリス公演をサポートしている。

その後Chubby and the Gangでの活動が終了し、Megが再びツアーへ出たいと考えていた頃、Brendan Yatesと話す機会があった。「とにかくツアーへ行きたい」と話したことをBrendanは覚えていた。

それから約5カ月後、突然メッセージが届く。

「Turnstileでギターを弾くことに興味はある?」

というものだった。

Megは驚きながらも、ほぼ即答で参加する意思を伝えた。

さらにBrendanから知らされた最初の大仕事が、Blink-182との約3カ月間に及ぶアメリカ・ツアーだった。

あまりに大きな話だったため、Megは実際にアメリカへ向かう飛行機へ乗るまで、自分が本当にツアーへ参加するとは信じないようにしていたという。

周囲にもほとんど話さなかった。

誰かに「Blink-182とツアーする」と言ってしまえば、何かが起きて話自体がなくなってしまうのではないかと感じていた。

ビザが発行され、航空券を持ち、空港まで来たところで初めて「これは本当に起きるんだ」と実感した。

 

Turnstileでの初ライブはいきなり約15,000人のアリーナ

ツアー開始の約2週間前、Megはボルチモアへ渡り、Turnstileの練習場所でリハーサルを行った。

そして最初のライブはミネソタ州セントポール。

会場は約15,000人規模のアリーナだった。

それまでDIYハードコアや小~中規模の会場を中心に活動してきたMegにとって、環境はまったく異なっていた。

しかも最初の公演では照明の設定に問題があり、ステージ上へ最大出力に近い光が直接向けられていた。あまりに眩しく、演奏中に自分のアンプが見えず、つまずいてしまったほどだったという。

Megはその時点では、それが巨大アリーナで毎晩経験する普通の状態だと思っていた。

「これに慣れないといけないのか」と考えながらライブを終えたところ、実は他のメンバーも「今日の照明は何だったんだ」と感じており、通常の設定ではなかったことを知る。

そこでMegは逆に、「これを乗り越えられたなら、残りのツアーは大丈夫」と思えたという。

 

「歴史的な瞬間にいる」と感じるTurnstileのライブ

Turnstileのセットで特に好きな瞬間を聞かれたMegは、「ENDLESS」の終了部分を挙げている。

曲が突然終わり、すべての照明が完全な暗転へ入る。

その瞬間、毎回「これは歴史的なことなんじゃないか」という感覚になるという。

Turnstileがハードコアというジャンルに与えている影響や、自分たちが出演しているライブの規模を考えると、現在進行形で特別な瞬間を経験しているように感じる。

Meg自身はその状況について「自分はただ一緒に乗せてもらっているだけ」と謙虚に表現しているが、実際には幼い頃からギターを弾き、DIYハードコアで長い時間を過ごしてきた彼女自身も、そのステージを構成する一人になっている。

 

初めてのアジアツアー、日本は「今まで行った中でも最高の場所の一つ」

インタビューの直前には、Turnstileとしてタイ、インドネシア、日本、韓国を巡るアジア公演も経験していた。Megにとってアジアを訪れるのは初めてだった。

タイへ到着した際には夜行便の後にもかかわらず、眠るより街を見たいという気持ちが勝り、一人でボートに乗ったり寺院を巡ったりして一日中観光していたという。

ツアー中でもホテルにじっとしていることが難しく、可能な限り外へ出て、その土地を体験したくなるタイプだと話している。

その中でも特に気に入った場所として挙げたのが日本だった。

「日本は今まで行った中でも最高にクールな場所の一つ」と話し、街中で多くの人がバッグにつけているキャラクターのキーホルダーなどにも注目。「日本はtrinkets(小物)の国」と表現し、自身も同じように小物をバッグにつけるようになったという。

 

Turnstileの激しいライブへ身体を適応させる

Turnstileのライブは非常に運動量が多い。

Megも参加当初は、数公演を経験するまで自分がステージ上でどこまで動けるのか分からなかったと話している。

演奏しながら動き続けるためのスタミナを作ることは、本人によればワークアウトに近い。楽曲を確実に演奏する自信を身につけることに加え、広いステージで自分がどこを動くべきなのかを理解するまでにも時間が必要だった。

さらに、すでに完成されているTurnstileのステージ上の「流れ」の中で、自分の居場所を見つけなければならなかった。

しかし何度も一緒に演奏するうちに、他のメンバーが次に何をするのかを予測できる、ほとんどテレパシーのような感覚が生まれてくるという。

 

「ゲートキーピングはシーンを生かさない」

インタビューの中でも特に興味深いテーマとなったのが、Turnstileとメインストリームの関係だ。

Turnstileはハードコアをルーツに持ちながら、現在ではヘヴィ・ミュージックとは直接関係のないフェスティバルや巨大なポップ/ロック・アーティストとのツアーにも出演している。

Megは、この状況を非常に肯定的に見ている。

その一例として挙げたのが、マイアミで開催されたヒップホップ・フェスティバルRolling Loudだった。

Turnstileが出演するまでどのような反応になるのか予測できなかったが、実際には観客の至るところでサークルピットが発生し、一部のヘヴィ・ミュージック系フェスティバル以上に激しくモッシュする観客もいたという。

Megは現在について、異なるサブジャンルの境界を越えた交流をリスナーがこれまで以上に受け入れている時代ではないかと考えている。

そして、ハードコアを外部の人間から守ろうとするゲートキーピングについても否定的だ。

若い頃には、自分自身もハードコアを特別で神聖なもののように感じ、守りたいという気持ちがあったと認めている。

しかし現在は、「ゲートキーピングは、その文化が生き続けることを止めてしまうだけ」と考えている。

閉じたコミュニティが新しい人を拒絶し続ければ、最終的には人が来なくなり、ライブハウスが閉まり、シーンそのものが消えてしまうこともある。

一方、DIYシーンで長年活動し、その価値観を実際に経験してきたバンドが、より大きな観客をその世界へ連れてくるのであれば、それは素晴らしいことだという。

 

Turnstileがハードコアへの「入口」になっている

Megは実際に、普段はPost MaloneやImagine Dragonsなどを聴いている人のSpotifyに、ヘヴィなバンドとしてTurnstileだけが混ざっているような例も目にしているという。また、Spotifyのインディー系プレイリストからTurnstileを知ったというリスナーもいる。

Megはこれについて、Turnstileのソングライティングや創造性の証明ではないかと考えている。

最終的にはハードコア・バンドでありながら、さまざまな音楽から細い糸のように要素を取り込み、一つのサウンドへ織り込んでいる。

だからこそ、それまでハードコアを聴いていなかった人にも入口を作ることができる。

Turnstileをきっかけに別のハードコア・バンドを聴く人が増えれば、その成功は一つのバンドだけに留まらず、周囲のシーンにも広がっていく可能性がある。

 

地下室からBlink-182の巨大プロダクションへ

MegにとってTurnstile加入後に大きく変わったことの一つが、ライブ制作の規模だった。

以前は自分のギターアンプすら所有せず、その日の会場にある機材を借りたり、誰かからアンプヘッドを借りたりしながら演奏していた時期が長かった。

それが現在では、イヤーモニター、クリック、バックトラック、巨大な照明、LEDスクリーンなど、大規模なツアーを成立させるためのシステムを目の前で見るようになった。

特にBlink-182とのツアーでは、毎日巨大なステージが組み立てられ、多くのスタッフが公演を動かしている姿を間近で体験した。

MegはTurnstile自体については、こうした巨大ツアーの中では比較的シンプルな構成だと考えている。照明には大きなこだわりがあるものの、その中心にあるのはあくまで「バンドが音楽を演奏すること」だという。

窓のないリーズの地下室から、数十人のスタッフが一つのバンドを支えるアリーナ・ツアーへ。

Megのキャリアの変化を最も分かりやすく示す部分でもある。

 

失敗を引きずらず、「次はもっと準備する」

キャリア初期で最も大きな失敗は何だったかという質問に、Megは明確な出来事を思い出せないと答えている。

しかし、それには理由がある。

ライブを終えて「今日は自分ができる演奏より良くなかった」と感じることはある。それでも、その失敗を自分の中で必要以上に大きくしないようにしているという。

できなかったのであれば、次回もっと準備する。

それだけのこととして処理する。

失敗を「もう自分にはできない」と思う材料にしてしまえば、自信そのものを破壊してしまうからだ。

長いDIYツアー生活を経て、突然15,000人のアリーナへ立つという環境の変化にも対応できた背景には、このような考え方もあるのかもしれない。

 

Big Cheeseと、自身の新しい音楽も続いていく

Turnstileでの活動だけがMeg Millsの音楽人生ではない。

インタビューの最後ではBig Cheeseのライブ予定に加えて、自身が進めている別のレコードについても語っている。

インストゥルメンタル部分は2021年にすでに録音されており、最近になってボーカル制作を進めているという。

音楽的には初期PJ Harveyから強い影響を受けた作品を目指しており、フォーク、グランジ、ブルースなどを混ぜたロックに、スライドギターも取り入れている。

ハードコアだけでなく、幼い頃から幅広い「ギター・ミュージック」を聴いてきたMegらしいプロジェクトと言える。

 

一人のTurnstileファンから、その歴史の一部へ

Meg Millsのこれまでを並べてみると、現在のTurnstile参加へつながる出来事は一つだけではない。

10歳頃、『Freaky Friday』を観てギターを弾きたいと思った。

10代でMy Chemical RomanceやParamore、The Damnedを聴き、やがてハードコアへ辿り着いた。

ロンドンのカムデンにあるUnderworldでは、一人のファンとしてTurnstileを観た。

19歳でリーズへ移り、地下室でBig Cheeseを始めた。

2018年にはそのBig CheeseでTurnstileのツアーをサポートした。

Chubby and the Gangでも再びTurnstileと共演し、Brendan Yatesとの関係が続いた。

そして「またツアーへ行きたい」と話した数カ月後、Brendanから「ギターを弾かないか」という連絡が届いた。

最初に待っていたのは、小さなクラブツアーではなくBlink-182と回るアメリカの巨大アリーナだった。

こうして振り返ると劇的なサクセスストーリーに見えるが、その間には、仕事を続けられないほどツアーへ出ながらわずかな収入で生活した時期や、誰かの家の床を借りながら各地を回った年月が存在する。

Meg自身は、Turnstileが現在経験している巨大な瞬間について「自分はただ一緒に乗せてもらっている」と話す。

しかし、一人のファンとしてTurnstileを見ていた人物が、十年以上ハードコア・シーンで活動を続け、そのステージに立つところまで辿り着いた。

その歩みそのものもまた、DIYハードコアのコミュニティから世界規模へ成長した現在のTurnstileを取り巻く物語の一部と言えるだろう。

 

参照元動画

Knotfest「SHE’S WITH THE BAND Episode 58: Meg Mills (TURNSTILE, BIG CHEESE)」

Wage War、6thアルバム『Landfall』を10月9日リリース決定! ハリケーンを題材にした表題曲公開

アメリカ・フロリダ州のメタルコア・バンド Wage Warが、6thスタジオアルバム『Landfall』を10月9日にFearless Recordsからデジタルリリースすることを発表した。あわせて、アルバム表題曲「Landfall」のオフィシャル・リリックビデオも公開されている。

「Landfall」は、避けることのできない危険が迫っている感覚と、自分自身では何もコントロールできないという現実をテーマにした楽曲。Wage Warは、自分たちのルーツであるフロリダを象徴するハリケーンのイメージを使い、人間の力ではどうすることもできない巨大な存在に翻弄される感覚を表現したと説明している。

サウンド面でも、そのテーマに合わせたコントラストが意識された。バンドはヴァースを重く、脅威が迫るような雰囲気に仕上げる一方、コーラスでは悲しさと避けられない結末を感じさせる方向へ展開させたという。

『Landfall』は全13曲を収録し、プロデュースはギター/ボーカルのCody Quistadが担当。すでに公開されている「Sweet Dreams」「Blindfold」「Song Of The Swamp」もアルバムに収められる。

新作は、2024年の5thアルバム『STIGMA』に続くフルアルバムとなる。Wage Warはこれまで、メタルコアの重量感とキャッチーなメロディを組み合わせながら作品ごとにサウンドを拡張してきたが、『Landfall』でもヘヴィなリフと大きなコーラスの両方を軸に据えている。

2026年には5曲入りEP『IT CALLS ME BY NAME』も発表しており、「Song Of The Swamp」「4X4」「Blindfold」「Karma」「Purify」を収録。「Blindfold」と「Song Of The Swamp」はその流れを引き継ぐ形でニューアルバムにも収録される。

現在のWage WarはBriton Bond、Cody Quistad、Seth Blake、Chris Gaylord、Stephen Kluesenerによる5人編成。『Blueprints』『Deadweight』『Pressure』『Manic』『STIGMA』と作品を重ね、メタルコアを基盤にしながら、エレクトロニックやインダストリアルな要素も取り入れてきた。

アルバム発売後の10月25日からは、We Came As Romans、Varials、Cane Hillとともに北米ツアーを開催する。サンアントニオを皮切りに、ヒューストン、ラスベガス、リバーサイド、トロント、フィラデルフィア、ナッシュビル、オーランドなどを巡り、11月27日まで日程が組まれている。

『Landfall』収録曲

1. Landfall
2. Sweet Dreams
3. Silk
4. Figure 8
5. God Complex
6. Stay With Me
7. Silence Has Spoken
8. Way Of Pain
9. Red Dot
10. Blindfold
11. Spellbound
12. Song Of The Swamp
13. Silhouette

『Landfall』
2026年10月9日デジタルリリース
Fearless Records

Pre-order

https://wagewar.ffm.to/landfall-album

Official Website

https://wagewarband.com/

HOTBOX、新曲「Wasted」公開 “他人の意見に未来を決めさせない”自己信念を歌う

アメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動するオルタナティブ・メタル/ラップ・トリオ HOTBOXが、ニューシングル「Wasted」をリリースした。

タイトルだけを見ると酒やパーティーを連想させる「Wasted」だが、実際にはまったく異なるテーマを持つ楽曲となっている。周囲から「成功できない」「何者にもなれない」と言われ続けても、自分自身を信じることを止めないという意志を描いた。

バンドは楽曲について、他人の意見によって自分の未来を決めさせることを拒絶する曲だと説明。痛みを目的へ変え、挫折を前へ進むための燃料にし、あらゆる障害をさらに進み続ける理由へ変えていくというメッセージを込めている。

HOTBOXはヘヴィなギターリフとヒップホップのエネルギーを組み合わせたスタイルを特徴とし、ニューメタルやオルタナティブ・メタルを現代的に再構築。グルーヴを重視したリフとラップ的なアプローチを交差させながら、ロックとヒップホップ双方のカルチャーを取り込んでいる。

ビジュアル面では黒いスキーマスクをトレードマークとしており、ライブではファンも同様のマスクを着用する光景が見られる。バンドはそのファンコミュニティを“Hooligans”と呼び、音楽だけでなく明確なビジュアル・アイデンティティも築いてきた。

HOTBOXは中東からロサンゼルスへ移住し、音楽活動を本格化。現在はThe Artery Foundationのマネージメントのもと、Skull & Palm Musicとのパートナーシップを通じて作品を発表している。

「Wasted」に先駆けては、ニューメタル/オルタナティブとグルーヴを前面に押し出した「Smile」を公開。その前にはElliot Polokoffがプロデュースした初のラジオ向けシングル「Not My Time」も発表している。

9月からはSilly Gooseとともにアメリカツアーを開催。セントルイス、オクラホマシティ、オースティン、ダラス、デンバー、フェニックス、ロサンゼルス、コロンバス、シアトルなどを巡り、ヘヴィロックとヒップホップを横断するライブを各地で展開する。

Grayscale Season、「やるせない」という日本語から着想を得た新作11月リリース!先行シングル「Strung Up」MV公開

スウェーデン・ヨーテボリのメタルコア・バンド Grayscale Seasonが、ニューアルバム『The Weight of Things We Cannot Touch』を11月20日にリリースすることを発表した。あわせて、アルバムのオープニングを飾るニューシングル「Strung Up」のオフィシャル・ミュージックビデオも公開されている。

『The Weight of Things We Cannot Touch』は全11曲を収録。プロデュースはLoatheやSleep Tokenとの仕事で知られるGeorge Leverが担当し、バンドは彼とリモートでやり取りしながら、初めてすべてのレコーディングを自分たち自身で行った。

ミックスはHumanity’s Last BreathやBring Me The Horizonを手掛けるBuster Odeholm、マスタリングはSeth Munsonが担当。さらにAurora Karme Nordがトップラインの追加プロダクションとピアノで参加している。

新曲「Strung Up」は、自分がいるべきではない場所で、合わない人々と一緒に過ごしている感覚を描いた楽曲。居場所を求める気持ちが人をどこまで追い込むのか、そしてその裏側にある共依存がテーマとなっている。

クリーンボーカル部分は当初アコースティックギターに乗せて制作されていたが、最終的にはストリングスやサンプルへ置き換えられた。ピアノ、パッド、ギターアンプやフィルターを通したサンプルも重ねられ、完成版にはアコースティックギターが一切残っていない。

ボーカル/ベースのAdam Dahlmanは、クリーンボーカルが徐々に開いていくように設計したと説明。1番ではヘッドボイスを使い、発音方法も普段とは変えながら、2番ではよりチェストボイスへ移行することで変化を生み出している。

ギタリストのRichard Sörensenは、曲終盤のブレイクダウンについて、アンビエンスとギターが同時に落ち込むことで「美しい/醜い」という相反する感覚が生まれているとコメントしている。

「Strung Up」は制作初期の段階からアルバムのオープニング曲として想定されていたものの、完成までには1年以上を要した。5〜6回に及ぶ大幅な改訂を行い、最後の6カ月はストンプ感のあるギターパートだけに時間を費やしたという。

ニューアルバムのタイトルは、日本語の「やるせない」という言葉から着想を得たもの。何が間違っているのか明確に分かっていながら、それをどうすることもできない時に感じる悲しみや怒りを意味する言葉として捉え、作品全体のテーマに据えている。

全11曲を通して描かれる主人公は、自分自身の問題を正確に理解していながら、それでも間違った場所に居続け、周囲に合わせ、必要な言葉を言うのも遅れてしまう。悲しみを自分以外のどこかへ押し付けようとするものの、他人への軽蔑でも、死や喪失へ向かうことでも解決には至らない。

ボーカルのEddie Lejhagenは、アルバムのサウンドについて特定の明確な参照元は設けなかったと説明。一方で、作品全体に強いメランコリーを持たせたいという意識があり、スクリームについてはDeafheavenの持つ絶望感と同時に存在する哀愁から大きな影響を受けたと語っている。

Grayscale Seasonは2012年にヨーテボリで結成され、現在までインディペンデントで活動。極端に低くチューニングされた重量級のギターリフと、繊細なファルセットを組み合わせるスタイルを築き、チェコ、スロバキア、ハンガリー、ドイツ、フランス、ベルギー、オランダなどでライブを行ってきた。

これまでLoathe、Deftones、Humanity’s Last Breath、The Acacia Strainなどと比較されてきた彼らだが、『The Weight of Things We Cannot Touch』ではこれまで以上に直接的でありながら、明確な解決を提示しない作品へと踏み込んでいる。

『The Weight of Things We Cannot Touch』収録曲

1. Strung Up
2. soulmogged
3. Yarusenai (Ghost)
4. Infinite cc
5. Exit
6. Second Breath
7. mov
8. Square Terror
9. Heart&Ache
10. HER
11. I Know What You Are

『The Weight of Things We Cannot Touch』
2026年11月20日リリース

「Strung Up」ストリーミング

https://nfan.link/strung-up

Pre-order

https://nfan.link/grayscaleseason

Official Website

https://grayscaleseason.com/

We Came As Romans、「culture wound」をLadronesと再構築 『CIRCULARITY』第2弾コラボ公開

We Came As Romansが、「culture wound」の新バージョン「culture wound ○ feat. Ladrones」をリリースした。メキシコのラップ・メタル・バンド Ladronesをゲストに迎え、2025年のアルバム『ALL IS BEAUTIFUL… BECAUSE WE’RE DOOMED』収録曲を新たな形へ再構築している。

今回の「culture wound」は、今後発表されるプロジェクト『ALL IS BEAUTIFUL… BECAUSE WE’RE DOOMED: CIRCULARITY』から公開された第2弾コラボレーションとなる。先に公開された「red smoke ○」にはオーストラリアのHEAVENSGATEが参加しており、それに続く形でLadronesとの共演が実現した。

『CIRCULARITY』には4曲の完全な新曲と、『ALL IS BEAUTIFUL… BECAUSE WE’RE DOOMED』収録曲をゲストアーティストとともに再構築した6曲を収録する予定。既発曲をそのまま再録するのではなく、それぞれの参加アーティストと共同で新たなアレンジへ作り替える企画となっている。

参加アーティストとしてはLadrones、HEAVENSGATEのほか、Dayseeker、After The Burial、Currents、Bury Tomorrow、Headwreckが発表されている。現時点では「red smoke」と「culture wound」以外の楽曲とゲストの組み合わせは正式には明らかにされていない。

We Came As Romansは『CIRCULARITY』について、2025年作『ALL IS BEAUTIFUL… BECAUSE WE’RE DOOMED』のサイクルを締めくくる作品と説明。これまで長年のツアーを通じて親交を深めてきたアーティストたちと、より深いコラボレーションを行う機会になったとしている。

一方、収録される4曲の完全な新曲については、バンドが次に向かう時代を示すものと位置付けられている。『ALL IS BEAUTIFUL… BECAUSE WE’RE DOOMED』の世界を拡張しながら、同時にその次の活動へつながる作品として制作が進められている。

オリジナルの「culture wound」は、2025年に発表された7thスタジオアルバム『ALL IS BEAUTIFUL… BECAUSE WE’RE DOOMED』に収録。同作は「bad luck」「lake of fire」「red smoke」などを含み、現在のWe Came As Romansのメロディックな側面とヘヴィネスを両立させた作品となった。

『ALL IS BEAUTIFUL… BECAUSE WE’RE DOOMED: CIRCULARITY』の正式な発売日や全トラックリストについては、現時点では発表されていない。

「culture wound ○ feat. Ladrones」
2026年9月4日リリース

『ALL IS BEAUTIFUL… BECAUSE WE’RE DOOMED: CIRCULARITY』

4曲の新曲
6曲の再構築曲

参加アーティスト

Dayseeker
After The Burial
Currents
Bury Tomorrow
HEAVENSGATE
Headwreck
Ladrones

Official Website

https://wcarband.com/

Patient Sixty-Seven、SBG Recordsと契約! The Word AliveのTelle Smith迎えた新曲「A Stitch In Time Saves None」公開

オーストラリア・パースを拠点とするメタルコア・バンド Patient Sixty-Sevenが、SBG Recordsとの契約を発表した。新たなチャプターの幕開けに合わせ、The Word Aliveのボーカリスト Telle Smithをゲストに迎えたニューシングル「A Stitch In Time Saves None」をリリースしている。

「A Stitch In Time Saves None」は、Patient Sixty-Sevenがこれまで築いてきたエモーショナルなモダン・メタルコアを軸に、Telle Smithのボーカルを加えたコラボレーション・ナンバー。バンドが持つ感情的な激しさを維持しながら、新たな音楽的フェーズへの一歩を示す楽曲となった。

Patient Sixty-Sevenは約10年にわたる活動の中で、恐怖、悲しみ、自己疑念、孤独など、人間が抱える困難な感情を率直に楽曲へ落とし込んできた。そうした個人的な苦悩をヘヴィミュージックへ変換し、同じような経験を持つリスナーとのつながりを築いてきたことが、バンドの大きな特徴となっている。

地理的に他の主要都市から離れたパースを拠点としながら活動を続け、ローカルバンドから世界各地にリスナーを持つ存在へと成長。大規模な業界のバックアップや一時的な話題性ではなく、継続的な活動とファンとのコミュニケーションを重ねながらキャリアを築いてきた。

Patient Sixty-Sevenにとって、ファンコミュニティは単なる数字としてのオーディエンスではない。リスナーが自身の経験を共有し、歌詞に救いや共感を見いだし、音楽を通じて互いにつながることがバンドのアイデンティティの重要な部分となってきた。

今回のSBG Recordsとの契約は、そうした約10年間の活動を土台とした新たな展開となる。同レーベルにはDrowning Pool、SECRETS、Woe, Is Me、Rain City Drive、Awaken I Am、Famous Last Wordsらも所属している。

Patient Sixty-Sevenは近年、Of Mice & MenやCrystal Lakeとのツアーも経験。2022年にはフルアルバム『Wishful Thinking』を発表し、その後も『What If It Never Gets Better』や「The End」「Feel Alive II (Autumn Winds)」「Visions」など継続的に作品を発表してきた。

「A Stitch In Time Saves None」では、The Word Aliveとして長年メタルコア/ポストハードコア・シーンで活動してきたTelle Smithを迎えることで、Patient Sixty-Sevenのサウンドに新たなボーカル・ダイナミクスを追加。SBG Records加入後の最初のリリースとして、今後の活動につながる一曲となっている。

「A Stitch In Time Saves None feat. Telle Smith」
2026年8月28日リリース
SBG Records

Streaming

https://stem.ffm.to/astitchintimesavesnone

Official / Label

https://www.sbgrecords.co/artists/patient-sixtyseven

デスコア・ベテラン Carnifex、10thアルバム『More Than Misery』を11月6日リリース決定! タイトル曲MV公開

アメリカ・南カリフォルニアのデスコア・バンド Carnifexが、ニューアルバム『More Than Misery』を11月6日にSumerian Recordsからリリースすることを発表した。あわせて、アルバム表題曲「More Than Misery」のオフィシャル・ミュージックビデオも公開されている。

『More Than Misery』は全10曲を収録し、CarnifexにとってSumerian Records移籍後初のフルアルバムとなる。5月に同レーベルとの契約発表とともに公開された「Roses & Rotting Corpses」も収録される。

ボーカルのScott Ian Lewisは、これまでのCarnifex作品では、自分自身がまだ苦しみの渦中にいる状態で、その経験を耐えながら歌詞を書いてきたと説明。今回の『More Than Misery』では初めて、“生き延びた後”の視点から言葉を書いているという。

アルバムタイトルには二重の意味が込められている。「More Than Misery」という言葉は、暗闇の先にさらに悪いものが待っているとも受け取れる一方、本作では「人生は自分が抱える苦しみよりも大きなものだ」という意味として使われている。

タイトル曲「More Than Misery」では、執着、孤立、自己嫌悪、毒のような関係性、抜け出すことができない苦痛の連鎖を描く。しかし曲が進むにつれて、その支配から徐々に解放され、最終的にはアルバムタイトルが示す考えへたどり着く構成となっている。

Lewisは新作について、苦しみが単に耐えるものではなく、自分自身を変えてしまうものになった時に何が起こるのかを描いた作品だとコメント。Carnifexにとって最も正直で、妥協なくブルータルな作品だと語っている。

音楽面では、Carnifexが2005年頃に持っていた初期の音楽性と、2026年現在の制作環境を組み合わせることを目標に制作された。ファーストウェーブ・デスコアの直接的な攻撃性、デスメタルの土台、近年の作品で強めてきたシンフォニックな空気感を融合しながら、ギターをサウンドの中心に据えている。

オーケストレーションはギターの存在感を補強するために使用され、楽曲はすべてライブで演奏することを前提に構築された。モッシュピットやサークルピットでどのように機能するのか、5人のメンバーがステージ上で実際に再現できるかという点まで意識してアレンジされている。

レコーディングはテネシー州で行われ、WhitechapelのZach Householderが制作に参加。ミックスはJeff Dunneが担当し、Carnifexにとって新たな制作チームとの作品となった。

収録曲「The Process Of Pain」にはENTHEOSのChaney Crabbがゲスト参加。アルバムにはこのほか、「No Gods Only Graves」「Coffin Crowned King」「Only The Dead」「Gothic Serpent」「Heart Made of Teeth」「Licking Love From A Knife」などが収録される。

Carnifexはアルバム発売前後も大規模なツアーを展開する。まずAll Shall Perishの『The Price Of Existence』20周年ツアーへ参加し、その後ヘッドライン公演やFurnace Fest出演を経て、10月末からはDespised Icon、Suffocationとのトリプル・ヘッドライン「Death Dominion Tour」を開催する。

同ツアーにはGates To Hellも参加し、ミュンヘン、ロンドン、マンチェスター、パリ、ミラノ、ウィーン、ワルシャワ、ベルリンなどヨーロッパ/UK各地を巡る。アルバム発売日の11月6日には、イギリス・シェフィールドで公演が予定されている。

『More Than Misery』収録曲

1. …and I Held Hands With Death
2. More Than Misery
3. The Process Of Pain feat. Chaney Crabb
4. No Gods Only Graves
5. Coffin Crowned King
6. Roses & Rotting Corpses
7. Only The Dead
8. Gothic Serpent
9. Heart Made of Teeth
10. Licking Love From A Knife

『More Than Misery』
2026年11月6日リリース
Sumerian Records

Official Website

https://www.carnifexmetal.com/

All Shall Perish、完全復活へ! 15年ぶりの新曲「Be As Kings, Be As Gods」公開、『The Price Of Existence』20周年ツアー開幕

アメリカ・カリフォルニア州のデスコア・バンド All Shall Perishが、ニューシングル「Be As Kings, Be As Gods」をリリースした。バンドにとって2011年以来、実に15年ぶりとなる新曲であり、本格的な再始動を象徴する新音源となる。

「Be As Kings, Be As Gods」のプロデュースはZack Ohrenが担当。OhrenはこれまでFallujahやMachine Headをはじめ、数多くのメタル作品に携わってきた人物で、今回の復活曲でもAll Shall Perishのヘヴィで攻撃的なサウンドをまとめ上げている。

新曲はArson Theoryを通じてリリースされた。Arson TheoryはAll Shall Perishのボーカリスト Eddie Hermidaが共同設立した新たな音楽会社で、アーティスト主体の活動を掲げて立ち上げられたプロジェクトとなる。

All Shall Perishが最後にスタジオアルバムを発表したのは2011年の『This Is Where It Ends』。その後は活動休止やメンバーの動きを経ながら長期間新曲が発表されておらず、「Be As Kings, Be As Gods」は約15年にわたる空白を終わらせる楽曲となった。

今回の新曲公開は、2006年に発表された2ndアルバム『The Price Of Existence』の20周年と重なるタイミングで行われた。同作はAll Shall Perishの代表作のひとつとして知られ、バンドは2026年に新たなリマスター版もリリースしている。

さらに9月からは『The Price Of Existence』20周年を記念した北米ツアーを開催。Carnifex、Extermination Dismemberment、Mauledが参加し、9月4日のフレズノ公演から10月3日のサンノゼ公演まで約1カ月にわたって各地を巡る。

ツアーはサンタアナ、ソルトレイクシティ、デンバー、シカゴ、デトロイト、トロント、モントリオール、ボルチモア、アトランタ、サンディエゴなどで開催される。過去作の20周年を振り返るだけでなく、15年ぶりの新曲とともに現在のAll Shall Perishを提示する機会となる。

All Shall Perishは2002年にカリフォルニア州オークランド周辺で結成。デスメタルのテクニカルなギターワークやメロディと、ハードコア由来のブレイクダウンを融合したスタイルで、2000年代のデスコア・シーンを代表するバンドのひとつとなった。

『Hate.Malice.Revenge』『The Price Of Existence』『Awaken The Dreamers』『This Is Where It Ends』と作品を重ね、後続のデスコア・バンドへ大きな影響を与えてきた。

ENTHEOS、新曲「Undone」MV公開 インダストリアルへ踏み込むニューアルバム『Empty On The Inside』は10月

アメリカのプログレッシブ/オルタナティブ・メタル・バンド ENTHEOSが、ニューシングル「Undone」をリリースし、オフィシャル・ミュージックビデオを公開した。同曲は10月23日にMetal Blade Recordsからリリースされるニューアルバム『Empty On The Inside』の6曲目に収録される。

「Undone」は、アルバム全体を象徴する中心的な楽曲のひとつ。ボーカルのChaney Crabbは、自分がかつて最も恐れていたような人間になってしまったという罪悪感と向き合うことをテーマにした曲だと説明している。

過去へ戻り、自分が壊してしまったものを元に戻すことはできないという現実に直面する悲しみも歌詞の核となっており、Crabbは非常に生々しい内容になったとコメント。その感情的な重さと楽曲のサウンドが完全に一致していると感じているという。

音楽面では、ENTHEOSが以前から取り入れたいと考えていたインダストリアル的なアプローチへ本格的に踏み込んでいる。バンドにとってはこれまでと異なる方向性を持つ楽曲でありながら、制作自体は非常に自然に進んだという。

Crabbは「Undone」について、一部のリスナーにとっては意外なサウンドに聞こえる可能性がある一方、自分たち自身に最も忠実な楽曲のひとつでもあると説明。今後もこの音楽的領域をさらに広げていきたいと語っている。

ニューアルバム『Empty On The Inside』では、Chaney Crabbとマルチインストゥルメンタリスト Navene Koperweisに加え、FallujahのScott Carstairs、AllegaeonのMichael Stancelが制作へ参加。これまで以上に全メンバーが一体となったソングライティング/レコーディングが行われた。

従来のENTHEOS作品ではCrabbとKoperweisのテクニカルな演奏力が大きな軸となっていたが、新作ではバンド全体でのコラボレーションを重視。複雑な演奏やプログレッシブな激しさを残しながら、よりタイトなソングライティング、強いフック、メロディックな要素を拡張している。

アルバム全体では、自分自身を暗闇の中で見失い、絶望と向き合った末に、以前の自分へ戻る方法が存在するのかを問いかける。タイトル『Empty On The Inside』が示すように、精神的な空虚さや自己喪失を作品の重要なテーマとして扱っている。

プロデュースはThe Black Dahlia Murder、Fallujah、Whitechapelなどを手掛けてきたMark Lewisが担当。マスタリングはSterling SoundのJustin Sturtz、アートワークはNine Inch Nails、Behemoth、Soundgardenなどとの仕事でも知られるZac Shifferが制作した。

収録曲「Tomblight」にはThe ContortionistのMichael Lessardがゲスト参加。全10曲を通してテクニカルなエクストリーム・メタルからメロディック、プログレッシブ、インダストリアルまで、ENTHEOSのサウンドをより広い領域へ展開する。

ENTHEOSは今夏、Jinjerとの北米ツアーを終えており、アルバム発売日の10月23日にはテネシー州ナッシュビルのThe ’58 at Eastside Bowlでリリース公演を開催する。Knoll、Dissonation、Vaelravynが出演し、その後のライブ日程も追加される予定となっている。

『Empty On The Inside』収録曲

1. Hell Is a Part of Me
2. Empty on the Inside
3. Hollow
4. Call My Name
5. Golden Crown
6. Undone
7. Tomblight feat. Michael Lessard
8. Pale Faith
9. Never Let Me Go
10. The Earth Will Move

『Empty On The Inside』
2026年10月23日リリース
Metal Blade Records

Pre-order

https://www.metalblade.com/entheos/

Official Store

https://entheosstore.com/

Catch Your Breath、2ndアルバム『Not Broken Enough』リリース Kami Kehoe参加曲含む全11曲

アメリカ・テキサス州オースティンのハードロック/オルタナティブ・メタル・バンド Catch Your Breathが、ニューアルバム『Not Broken Enough』を8月28日にThriller Recordsからリリースした。全11曲を収録し、これまでに発表されてきた「Blood Money」「Rewind」「[Gen]inside feat. Kami Kehoe」に加え、最新シングル「Red Alert」も収められている。

バンドは『Not Broken Enough』について、何度も期待を裏切られる世界に疲れ切り、毎日のように同じ失望を経験しながら、それでも再び立ち上がって前へ進もうとする人々のための作品だと説明している。

アルバムは「Contaminated」で幕を開け、「Red Alert」「Blood Money」「Carnivore」「Control」と続く。後半には「Rewind」「Lost」「Dark」「The Basement」、Kami Kehoeを迎えた「[Gen]inside」、ラストの「Hollow Dreams」まで全11曲が並ぶ。

最新シングル「Red Alert」は、誰かの駆け引きや策略に気付き、すぐに反応するのではなく、あえて口を閉ざして相手が自ら仕掛けた罠にはまるのを見届ける瞬間を描いた楽曲。バンドは、相手の意図を理解した上で距離を取り、状況を冷静に見極める感覚をテーマにしている。

7月に公開された「Rewind」では、すべてを捧げた相手が同じように自分のために戦ってくれていなかったことに気付いた後の後悔を描いた。失った関係そのものを惜しむというより、もっと早く自分自身を選ぶべきだったという気付きへと感情が変化していく内容となっている。

「[Gen]inside」にはKami Kehoeがゲスト参加し、Catch Your Breathのメロディックでダークなサウンドに異なるボーカルの色を加えた。『Not Broken Enough』では、こうしたゲスト参加曲を含め、バンドが得意としてきた大きなコーラス、重厚なギター、エレクトロニックな質感を組み合わせながら、内面的な苦悩や人間関係を掘り下げている。

Catch Your Breathはアルバム発売後、10月16日から「Not Broken Enough Tour」を開催する。サポートにはTX2、Arankai、Colorblindが参加し、シンシナティ、シカゴ、ミネアポリス、デンバー、シアトル、サンタアナ、アトランタ、ニューヨーク、モントリオール、トロント、デトロイト、ボルチモア、ナッシュビルなどを巡る。

ツアーは12月5日のオクラホマシティ公演まで約2カ月にわたって行われ、『Not Broken Enough』のリリース後としては大規模な北米ヘッドラインツアーとなる。

『Not Broken Enough』収録曲

1. Contaminated
2. Red Alert
3. Blood Money
4. Carnivore
5. Control
6. Rewind
7. Lost
8. Dark
9. The Basement
10. [Gen]inside feat. Kami Kehoe
11. Hollow Dreams

『Not Broken Enough』
2026年8月28日リリース
Thriller Records

Official Website

https://catchyourbreathband.com/

次世代デスコア・シーンを牽引するREV3RENT、デビューアルバム『She Let The World Run Rampant』を10月リリース決定! 表題曲MV公開

REV3RENTが、ニューシングル「She Let The World Run Rampant」をリリースし、オフィシャル・ミュージックビデオを公開した。同曲は10月30日にDeep Love Recordingsからリリースされるデビューアルバム『She Let The World Run Rampant』の表題曲となる。

「She Let The World Run Rampant」は、モダン・デスコアの重量感と攻撃性を軸にしながら、ダークで不穏なアトモスフィアを強く押し出した楽曲。単純に勢いだけで押し切るのではなく、緊張感を徐々に積み上げる構成によって、楽曲全体に独自の重苦しさを持たせている。

極端なヘヴィネスを前面に出しつつも、暗い空気感をサウンドの重要な要素として取り入れている点も特徴。破壊力のあるリフやリズムと、不穏な余白や緊張感を共存させることで、REV3RENTが今後展開していく音楽性の方向性を示している。

公開されたミュージックビデオも、デビューアルバムのビジュアル・アイデンティティを提示する内容となった。表題曲を作品の中心に据えながら、10月30日に控えるフルアルバムの世界観を映像面から補強している。

『She Let The World Run Rampant』は、REV3RENTにとって初のフルアルバム。Deep Love Recordingsのバックアップのもと、現代的なエクストリーム・ミュージックの中で自身の個性を確立していく最初の本格作品となる。

今回の表題曲では、クラッシングな重量感、ダークなアトモスフィア、緊張を途切れさせないアレンジをひとつにまとめており、デビュー作全体の方向性を示す先行曲として位置付けられている。

「She Let The World Run Rampant」
2026年9月2日公開

『She Let The World Run Rampant』
2026年10月30日リリース
Deep Love Recordings

Single

https://rev3rent.lnk.to/SheLet

Album

https://rev3rent.lnk.to/SLTWRR

マスコア・シーンの注目バンド The Callous Daoboys、新曲「Watching Us Kiss」MV公開

アメリカ・アトランタのオルタナティブ・メタル/マスコア・バンド The Callous Daoboysが、ニューシングル「Watching Us Kiss」を8月28日にリリースし、オフィシャル・ミュージックビデオを公開した。

「Watching Us Kiss」は、2026年4月に発表された「Gigantic Parasite Tongue」に続く新曲。2025年のアルバム『I Don’t Want to See You In Heaven』以降、バンドが次の段階へ進む中で発表された2曲目の新曲となる。

ボーカルのCarson Paceは「Watching Us Kiss」について、これまで人生の中で抱いてきたあらゆる疑問への答えのような曲だと表現。最後にはシンプルに「音楽へ戻ろう」とコメントしている。

The Callous Daoboysは、マスコアやメタルコアの複雑な展開を軸に、オルタナティブ・ロック、エモ、ポップ、ノイズ、実験的なアレンジを混在させるスタイルで活動してきた。2025年の『I Don’t Want to See You In Heaven』では、そうしたジャンル横断的なサウンドをさらに広げ、バンドのキャリアの中でも大きな転換点となった。

続いて発表された「Gigantic Parasite Tongue」では、アルバム後の新たなフェーズへ入りながら、攻撃的で予測不能なサウンドを継続。「Watching Us Kiss」もその流れを受け継ぎ、The Callous Daoboysらしい不規則な展開とキャッチーな感覚を共存させている。

新曲公開後、The Callous Daoboysは9月から「Heaven Across North America Tour Part II 2026」を開催。9月4日の地元アトランタ公演ではHEALTHをサポートし、その後はKaonashi、Girl Of Glass、Wielded Steelとともに北米各地を巡る。

9月18日にはシカゴで開催されるRiot Festにも出演。ワシントンD.C.、ニューヨーク、ウースター、モントリオール、トロント、バッファロー、グランドラピッズ、セントルイスなどを経て、9月24日のオクラホマシティ公演までツアーが組まれている。

11月からはヨーロッパ/UKへ渡り、Enter ShikariのツアーにHolding Absenceとともに参加。ハンブルク、ミュンヘン、ベルリン、ブリュッセル、ティルブルフ、ノッティンガム、マンチェスターなどを巡り、11月20日と21日にはロンドンのAlexandra Palaceで2公演を行う。

「Watching Us Kiss」
2026年8月28日リリース

Official Website

https://thecallousdaoboys.com/

SECRETS、新曲「Silent Strain」公開 9月18日発売の8thアルバム『Searching For The Things We Don’t Wish To Find』収録

アメリカのメタルコア・バンド SECRETSが、ニューシングル「Silent Strain」を公開し、オフィシャル・ミュージックビデオを公開した。同曲は9月18日にリリースされる8thスタジオアルバム『Searching For The Things We Don’t Wish To Find』からの最新先行曲となる。

「Silent Strain」は、SECRETSがこれまで追求してきた感情的なソングライティングとヘヴィなサウンドを組み合わせた楽曲。メロディックなパートと重量感のある展開を対立させるのではなく、ひとつの流れの中で共存させることで、緊張感のあるダイナミックな構成を作り上げている。

楽曲では、強いボーカル表現と変化に富んだインストゥルメンタルを軸に、内側に蓄積していくプレッシャーを思わせる雰囲気を展開。SECRETSが長年扱ってきたヘヴィミュージックの感情的な側面を継承しながら、より現代的なサウンドへと発展させている。

ニューアルバム『Searching For The Things We Don’t Wish To Find』というタイトルは、人が普段は目を背けようとする思考、経験、真実と向き合うことを想起させるもの。「Silent Strain」もそうした作品全体のテーマと呼応するように、内面的な緊張や葛藤を感じさせる楽曲となっている。

『Searching For The Things We Don’t Wish To Find』は、SECRETSにとって通算8作目のスタジオアルバム。キャリアを重ねる中で培ってきたキャッチーなメロディとヘヴィなソングライティングのバランスをさらに磨きながら、感情的なテーマを作品の中心に据えている。

SECRETSはこれまで、メロディックなクリーンボーカルと激しいスクリーム、ポストハードコア/メタルコア由来の重量感を組み合わせたスタイルで活動を続けてきた。「Silent Strain」は、その特徴を保ちながら新作でどのような方向へ進むのかを示す一曲となる。

『Searching For The Things We Don’t Wish To Find』
2026年9月18日リリース

「Silent Strain」ストリーミング/Official

https://linktr.ee/Secrets_Band

Turnstileのルーツを作った音楽とは? Thin Lizzy、My Chemical Romance、Frank Ocean、Minor Threatらをメンバーが選び語る

ハードコアを出発点としながら、ロック、オルタナティヴ、ポップ、ソウル、ダンスミュージックなど幅広い要素を取り込み、独自の存在へ成長してきたTurnstile。その音楽的な幅広さがどこから生まれているのかを知るうえで、メンバー自身が愛するレコードを見ていくのは興味深い。

ARTE.tv Cultureの「Turnstile Record Box」では、ベルリンを訪れたTurnstileのメンバーがレコードを選び、それぞれの作品やアーティストにまつわる思い出を語っている。

登場するのはThin Lizzy、My Chemical Romance、Frank Ocean、Minor Threat、Angel Du$t、Blood Orangeなど。ハードコアだけに限定されない選曲からは、現在のTurnstileが非常に多様な音楽の上に成り立っていることが見えてくる。

 

Thin Lizzyへの深い愛情

最初に選ばれたのはThin Lizzyの作品だった。メンバーの一人は「史上最も好きなレコードの一つ」であり、Thin Lizzyの作品の中でも特にお気に入りだと語っている。インタビュー収録の少し前にはTurnstileのツアーがダブリンから始まっており、現地ではPhil Lynottの像も訪れたという。

さらに、以前在籍していたChubby and the GangでもThin Lizzyはメンバー共通のお気に入りだったと振り返る。友人から腕にThin Lizzyをモチーフにした小さなタトゥーを入れてもらったこともあり、単に好きなクラシック・ロック・バンドという以上の思い入れがあるようだ。

選ばれた楽曲は「Waiting for an Alibi」。Turnstileのサウンドとは直接結び付きにくいように見えるThin Lizzyだが、強力なギターメロディとロックバンドとしての存在感は、メンバーにとって重要な音楽的ルーツの一つになっている。

 

My Chemical Romanceを後から理解するようになった

続いて取り上げられたのがMy Chemical Romance。

メンバーの一人は、若い頃には最初からMy Chemical Romanceを好きだったわけではなく、むしろ少し否定的に見ていた時期があったと振り返っている。しかし後になって音楽を理解するようになり、メロディやギターパート、そして「バンドとして鳴っている」感覚に強く惹かれるようになったという。

その音楽には個人的な記憶も結び付いている。

Pizza Hutで働いていた頃、厨房を掃除しながらこの作品を聴いていたことを思い出すと話し、今では非常に大切なレコードとして評価している。映像で選ばれた曲は「Cemetery Drive」。

音楽を聴いた瞬間の評価が、そのまま一生変わらないとは限らない。若い頃には理解できなかった作品が、時間や経験を重ねることで突然重要なものになる。TurnstileのメンバーにとってMy Chemical Romanceは、そのような音楽の一つだったようだ。

 

Frank Ocean『Blonde』は日常生活に溶け込むレコード

Turnstileの幅広い音楽性を象徴する選盤の一つがFrank Oceanの『Blonde』だ。この作品について、メンバーは晴れた日の午後、家事をしながら聴くのが好きだと説明している。

激しいライブやハードコア・シーンとの思い出ではなく、日常生活の中で自然に流れている音楽として選ばれている点も興味深い。

Turnstileはハードコアをバックグラウンドに持ちながら、作品を重ねるにつれてメロディ、空間的なサウンド、ポップ的な感覚などを大きく広げてきた。今回のレコード選びからも、メンバーが日常的に聴いている音楽がハードコアだけに限定されていないことが分かる。

Frank Oceanのようなアーティストも、Turnstileのメンバーにとって特別な音楽の一部として存在している。

 

Minor Threatが教えた「仲間に反抗する」という考え方

Turnstileのルーツを考えるうえで、やはりハードコアは欠かせない。そこで登場するのがMinor Threatだ。

Turnstileはメリーランド/ワシントンD.C.周辺のシーンと強く結び付いており、Minor Threatについてメンバーは当然ながら非常に影響力の大きいバンドだと語っている。しかし、ここで注目されているのは単純な音楽性ではない。

Minor Threatについて最も好きな部分として語られたのが、「社会や権力に反抗するだけではなく、自分の周囲にいる仲間にも逆らう」という考え方だった。

政府や社会制度など巨大な存在に対して反抗的な姿勢を示すことは、パンクでは珍しいことではない。しかし、自分と同じシーンにいる仲間が全員同じ方向へ進んでいるときに、自分だけ違うことをするのははるかに難しい。

周囲に合わせるのではなく、自分が本当にやりたいことを選ぶ。

動画では、それこそがMinor Threatによってハードコアやパンクの精神性に持ち込まれた重要な要素だったのではないかと語られている。この考え方は、Turnstile自身の歩みにも重ねることができる。

ハードコア・バンドだから特定の音を出さなければならないという考えに従うのではなく、自分たちが面白いと思った音楽へ進む。その結果としてTurnstileは従来のハードコアの枠を大きく越えていった。

Minor Threatから受け継いだものは、単なる速いギターやハードコアの形式ではなく、「周囲に合わせない」という精神そのものなのかもしれない。

 

Angel Du$tとJustice Trippから受けた大きな影響

より直接的にTurnstileの歴史とつながっている存在として紹介されるのがAngel Du$tだ。特にJustice Trippについて、メンバーはTurnstileに最も大きな影響を与えた人物の一人ではないかと語っている。

まだ若く、ライブへ通い始めた頃からJusticeは年上の存在として彼らを気に掛け、ライブへ連れていったり、当時組んでいた地元のバンドを応援したりしていたという。

その後、Turnstileの複数のメンバーがAngel Du$tにも参加しており、両バンドの関係は単に同じシーンから生まれたという以上に深い。

Justiceについて、音楽の世界には時折「ユニコーン」のような特別な人物がいると表現し、彼が常に他の人より10歩ほど先を進んでいるように感じるとも語っている。同時に、Baltimoreを代表する存在であり、大切な友人でもある。

今回選ばれたAngel Du$tの作品については、Turnstileのメンバーが参加していない作品であるため、純粋にファンとして外側から楽しめることも嬉しいと話している。選曲は「Space Jam」。何年もさまざまな形で聴き続けている曲であり、本人にとって生命力のようなものになっているという。

Turnstileの歴史を考えるとき、影響は有名な過去のバンドだけから受けるものではない。自分たちと同じ地域にいて、実際にライブへ連れていってくれた人物や、活動を支えてくれた仲間もまた、そのバンドを形成する大きな存在になる。

 

Blood Orangeは「音楽を作る人として深く尊敬している」

最後に強い愛情が語られるのがBlood OrangeのDev Hynesだ。

メンバーは以前からBlood Orangeの音楽を知っていたものの、ある時期から本格的に夢中になったという。現在ではDev Hynesについて「音楽を作る人として最も好きな人物の一人」と表現している。

さらに、単に憧れているアーティストというだけではなく、現在は素晴らしい友人でもあると語っている。

ここでもAngel Du$tのJusticeと同じように、「ユニコーン」という表現が使われている。音楽の進化を追うこと自体が刺激になり、常にその作品へ惹き付けられる特別な人物だという。

動画収録時には新作『Essex Honey』についても触れ、現在最も好きなアルバムだと話している。一方で、その日の気分によってお気に入りの作品が変わること自体も、音楽ファンとして楽しいと語っている。

今回選ばれた曲は「Augustine」だった。

ハードコア、クラシック・ロック、エモ、R&B、オルタナティヴ・ポップなど、まったく異なる場所から生まれた音楽を同じように愛している。その姿勢は、Turnstileが特定ジャンルのルールに閉じ込められない理由とも重なって見える。

 

Turnstileの音楽がジャンルを越えていく理由

今回の「Record Box」で選ばれた音楽を見ると、Turnstileがなぜ現在のようなサウンドになったのか、その一端が見えてくる。

Thin Lizzyから受け取ったロックバンドとしてのメロディや存在感。

My Chemical Romanceの強烈なメロディとギターパート。

Frank Oceanの『Blonde』のように日常へ自然に入り込む音楽。

Minor Threatが示した、社会だけでなく同じ仲間に対しても自分自身の考えを貫くというパンクの精神。

Angel Du$tとJustice Trippを通じて経験したBaltimore周辺のコミュニティ。

そしてBlood Orangeの絶えず変化する音楽への憧れ。

これらは一見するとバラバラだ。

しかしTurnstileの音楽自体もまた、さまざまな要素が一つに結び付いている。

重要なのは、どのジャンルに所属するかではなく、自分たちが強く惹かれる音楽を受け入れることなのだろう。

その意味で特に象徴的なのが、Minor Threatについて語られた「仲間に逆らうことの方が難しい」という考え方だ。

ハードコアの中で育ったからこそ、ハードコアの中で期待される音楽を作り続けるという選択肢もあった。しかしTurnstileは、周囲から何と呼ばれるかより、自分たちが面白いと思うものを音楽へ取り込み続けてきた。

今回選ばれたレコードは、その自由な感覚が突然生まれたものではなく、メンバーが長い時間をかけて聴いてきた多様な音楽や、身近なコミュニティの中から育ってきたことを感じさせる。

Turnstileのサウンドを作っているのは、ハードコアだけではない。

むしろ、ハードコアを中心に置きながら、そこへまったく異なる音楽を自然に受け入れる姿勢そのものが、Turnstileというバンドの大きな特徴なのかもしれない。

参照元動画

ARTE.tv Culture「Turnstile Record Box」