DELUSIONIST、1stフルアルバム『Fractured Souls & Immaculate Creatures』より「Regen」公開

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DELUSIONISTが、新曲「Regen」をリリースした。

「Regen」は、9月18日にリリースされる1stフルアルバム『Fractured Souls & Immaculate Creatures』からの楽曲。現在、各配信サービスでストリーミングおよびダウンロードがスタートしている。

本楽曲は、Yuza Fujitaが作曲、プロデュース、レコーディング、ミックス、マスタリングを担当。ドラムアレンジにはGanji Hashimotoが参加している。

【リリース情報】

DELUSIONIST
Digital Single「Regen」
配信中

From the 1st Full-Length Album
『Fractured Souls & Immaculate Creatures』
2026年9月18日リリース

Credits:
Written, Produced, Recorded, Mixed & Mastered by Yuza Fujita
Drum Arrangement by Ganji Hashimoto

Streaming / Download
https://linkco.re/nyrNAYpq

 

For Todayはなぜ特別だったのか? MySpace時代からメインストリームへ駆け上がったクリスチャン・メタルコアの軌跡

2000年代後半から2010年代前半にかけて、メタルコアが急速に拡大していった時代。その中でもFor Todayは、極めて明確な個性を持ったバンドだった。激しいブレイクダウン、メロディックなギター、感情的なパート、強烈なボーカル。そして何より、彼らは自らのキリスト教信仰を隠すことなく、音楽とライブの中心に据えていた。

YouTubeに公開された「How FOR TODAY changed metalcore forever (Myspace to Mainstream)」では、For TodayがどのようにMySpace時代から人気を拡大し、メタルコア・シーンを代表する存在の一つへ成長していったのか、その歴史を振り返っている。

キリスト教を前面に掲げたメタルバンドという存在に抵抗を感じるリスナーも少なくなかった。しかし、動画ではFor Todayについて、メッセージへの賛否を超えて「音楽そのものが素晴らしかった」ことこそが成功を支えた大きな理由だったと捉えている。

 

2005年に始まったFor Todayと転機となったMattie Montgomery加入

Mattie Montgomery

For Todayの始まりは2005年まで遡る。後に広く知られることになる姿とはまだ異なっていたものの、初期EP『Your Moment, Your Life, Your Time』を発表し、この作品をきっかけにFacedown Recordsとの契約へとつながった。当時のクリスチャン・メタルコアで広がっていたパニックコード、メロディックなリフ、荒々しいプロダクションなどを備えた作品であり、動画では当時のシーンを象徴するようなサウンドだったと振り返っている。

その後、バンドにとって大きな転機となったのがMattie Montgomeryの加入だった。以前Besiegedで活動していたMontgomeryは、強烈なボーカルとステージ上での存在感を持ち、For Todayの方向性を決定付ける重要人物となる。

For Todayにとってキリスト教は、当時人気を集めていた「クリスチャン・メタル」という流れに便乗するためのイメージではなかった。少なくとも動画では、メンバーたちは本心から信仰を持っており、それを音楽を通じて伝えようとしていたバンドだったと説明されている。

ライブで信仰について長く語るスタイルは、すべての観客に歓迎されたわけではない。しかし一方で、クリスチャンのメタルファンにとって、激しいライブやモッシュと、自分たちの信仰についてのメッセージが同じ場所に存在することは特別な体験でもあった。そして、その強いメッセージを成立させていたのが音楽そのものの説得力だった。

 

『Ekklesia』から『Portraits』へ、MySpace時代に爆発した人気

For Todayの初期を象徴する作品の一つとして動画で取り上げられるのが『Ekklesia』だ。強烈なブレイクダウン、メロディックなリフ、ブルータルなボーカル、そして感情的なパートを組み合わせたサウンドは、当時のメタルコアの空気と強く結び付いていた。動画では、彼らのブレイクダウンだけを集めたコンピレーション動画がYouTube上で作られるほど、その強烈さがファンに支持されていたことにも触れている。

しかし、For Todayがさらに大きな存在となったのは、その後の『Portraits』だった。動画によれば、この頃にはMySpace上で人気が大きく広がり、バンドの知名度は急上昇していた。『Portraits』はチャートでも結果を残し、Top Heatseekersで14位、Top Independent Albumsで40位を記録したと紹介されている。

興味深いのは、信仰が常に歌詞やライブの中心にありながら、For Todayがクリスチャンだけに支持されるバンドにはならなかったことだ。非クリスチャンのバンドとも数多く共演しており、宗教的なメッセージがこれほど強ければ、より広いメタルコア・シーンから拒絶される可能性もあった。

それでも支持された理由について、動画では独特なメロディ、楽曲に込められた感情、演奏のテクニカルさ、ボーカル、そしてブレイクダウンを挙げている。メッセージへの賛否とは別に、それを伝える音楽の強度が十分に高かったということだ。

For Todayは、信仰を穏やかに語るのではなく、メタルコアの攻撃性そのものを使って表現した。その結果、キリスト教的なテーマとヘヴィな音楽が対立するのではなく、「信仰のために戦う」というバンド独自のイメージとして結び付いていった。

 

Will Putneyと作り上げた『Breaker』、より重く攻撃的なサウンドへ

3枚目のスタジオアルバム『Breaker』では、For Todayのサウンドにさらなる変化が起きる。制作にWill Putneyが加わったことで、動画ではバンドが以前よりもさらにヘヴィで攻撃的なサウンドへ進化したと評価している。

重要なのは、単純に音圧が増しただけではなかったことだ。従来のFor Todayが持っていたメロディ、ブレイクダウン、力強いボーカルといった特徴を残しながら、それらをより強力なプロダクションで表現することに成功した。ギャング・チャントもサウンドに加わり、ライブで観客と一体になるFor Todayのスタイルとも強く結び付いていった。この頃には、バンド自身も「For Todayとは何なのか」を明確に理解していたと動画では分析している。彼らの目的は、単にクリスチャン・バンドとして活動することではなく、自らの信仰を積極的に伝えることだった。

ライブでMattie Montgomeryが語る言葉もその姿勢を象徴していた。パンク、ハードコア、ゴスなど、それまで伝統的な宗教から距離を感じていたような若者たちに対しても、自分たちの信仰を誇り、恐れずに生きることを訴えていた。

音楽とメッセージが完全に一体化したことが、For Todayを他のメタルコア・バンドとは異なる存在にしていった。

 

『Immortal』でキャリア最大級の成功へ

For Todayのキャリアにおいて大きな成功を収めた作品として、動画で重要視されているのが『Immortal』だ。

同作はBillboard 200で15位を記録し、初週で約15,000枚を売り上げ、Hard Rock AlbumsとTop Christian Albumsでは1位を記録したと紹介されている。動画では、これまでのFor Todayが築いてきた音楽性に、より現代的で聴きやすいアプローチを加えたことが成功につながったと分析している。

ヘヴィさを失わず、よりキャッチーで記憶に残る楽曲へ進化しながらも、バンドのメッセージ自体は変わらなかった。むしろ、より大きな聴衆へ届くようになったことで、そのメッセージの影響力も強くなっていった。

動画の制作者であるYan自身、初期作品への強い思い入れを語りながらも、『Immortal』の時期こそFor Todayがバンドとして最も完成された状態だった可能性があると評価している。一方、成功の裏側では大きな問題も発生した。

 

ギタリストの発言をめぐる批判とバンドの対応

『Immortal』期には、ギタリストMike ReynoldsによるTwitter上での同性愛者に関する発言が大きな批判を呼んだ。動画では、彼の発言が多くの人を傷つけ、オンライン上で大きな問題へ発展した経緯についても触れている (https://loudwire.com/for-today-guitarist-mike-reynolds-leaves-band-firestorm-anti-gay-comments/)。

この部分について動画の制作者Yanは、宗教的な立場そのものを論じることよりも、自分の信念を理由に他人の存在そのものを傷つけるようになれば、反発が起きるのは当然ではないかという見方を示している。

同時に、問題発生後にFor Today側が取った対応についても紹介している。バンドはオンライン上で謝罪し、ファンに対してその人自身を愛しているというメッセージを発信した。Mattie Montgomeryも当時この問題について動画を公開し、話をしたい人のために自身の電話番号まで公開したという。

その後、Reynoldsはバンドを離れ、新たなメンバーが加入。Sam PennerとDavid Puckettを迎えた新体制へ移行し、レーベルもRazor & Tie Recordsへと移った。2013年には新曲や「Fearless」のアコースティック版などを収めたEP『Prevailer』を発表し、大きな騒動を経験しながらもバンドは活動の勢いを維持していった。

 

「Break the Cycle」と『Fight the Silence』で再び頂点へ

その後のFor Todayを代表する楽曲となったのが「Break the Cycle」だった。動画では現在まで続く彼ら最大級の楽曲として取り上げられ、印象的なビデオ、コールアウト、ブレイクダウン、ゲストボーカルなど、For Todayの魅力が凝縮された曲として評価されている。

同曲を収録した『Fight the Silence』も、バンドのソングライティングがさらに進化した作品として紹介されている。チャートやセールスでも結果を残し、レビューでも高い評価を受けたと動画では振り返る。Yan自身が2014年にFor Todayのライブを観た経験も語っており、当時は「世界の頂点にいるように感じた」と表現するほど、バンドに大きな勢いがあったという。

初期のMySpace世代からスタートしたFor Todayは、この時点で一部のクリスチャン・メタルコア・ファンだけが知る存在ではなく、2010年代のメタルコアを代表するバンドの一つへと成長していた。しかし、大きな成功を手にしたバンドほど、その勢いを維持することは難しい。

 

『Wake』と突然発表された解散

『Fight the Silence』に続いて発表された『Wake』について、Yanは決して悪いアルバムではないと評価している。一方で、『Immortal』や『Fight the Silence』ほど強いインパクトを持った作品ではなく、多くのファンも以前と同じようには反応しなかったと振り返っている。動画では、過去2作で確立されたサウンドと比べると少し抑えられた印象があり、「For Todayが『Immortal』や『Fight the Silence』の音楽性を見つける前に作っていそうなアルバム」という個人的な感想も語られている。

それでもバンドはライブ活動を続けており、すぐに終わりが訪れるようには見えなかった。しかし2016年、For Todayは突然解散を発表する。動画によれば、バンドはメンバー間のトラブルによる解散ではないと説明しており、それぞれが人生の次の段階へ進み、家族や別のプロジェクトへ集中するための決断だった。

For Todayがいなくなったことについて、Yanは今でも「ほろ苦い」と表現している。それほどまでに当時のメタルコア・シーンで強烈な存在感を持ったバンドだったということだ。

 

For Todayはなぜ特別だったのか

For Todayの歴史を振り返ると、その成功を単純に「クリスチャン・メタルコアが人気だった時代のバンド」と説明することは難しい。むしろ動画で繰り返し語られているのは、流行だけで人気になったバンドではなかったという点だ。

ブレイクダウン、独特なメロディ、ブルータルなボーカル、感情的なパート、ギャング・チャント、そして時代とともに進化したプロダクション。それらを高いレベルで組み合わせた音楽があり、その上に一貫した信仰のメッセージが存在した。

そのメッセージは時に強烈で、ライブでの説教を嫌う人もいた。バンドを取り巻く発言が大きな批判を生んだこともあった。それでも、宗教的な部分に共感しないリスナーまで彼らの音楽を聴いていたという事実は、For Todayの楽曲そのものが持っていた力を示している。

MySpaceを中心にバンドが発見されていた時代から、Billboard 200上位へ作品を送り込むところまで成長したFor Today。その軌跡は、2000年代後半から2010年代にかけてメタルコアそのものが急速に大きくなっていった時代とも重なっている。

そして解散から年月が経った現在でも彼らについて振り返る動画が作られ、当時を知るファンが思い出を語り続けていること自体が、For Todayがあの時代のメタルコアに残した存在感の大きさを表しているのかもしれない。

 

参照元動画

「How FOR TODAY changed metalcore forever (Myspace to Mainstream)」
https://www.youtube.com/watch?v=8cZtQ3jJVh4

Crystal Lake、新ボーカルにPKを迎え新たなフェーズへ & 主催フェス「TRUE NORTH FESTIVAL 2026」オフィシャル先行チケット販売開始

Crystal Lakeに、Promptsのメンバーとして活動しているPKが加入することが発表された。あわせて、新体制となったCrystal Lakeのアーティスト写真も公開されている。

PKの加入により、新たな編成となったCrystal Lakeは、11月22日に東京・豊洲PITで主催フェス『TRUE NORTH FESTIVAL 2026』を開催する。同イベントにはCrystal Lakeが出演し、今後ゲストアーティストも発表される予定だ。

 

 

チケットは現在、オフィシャル先行受付がスタートしている。券種は、ミート&グリートとグッズが付属するVIPスタンディング、通常のスタンディングの2種類。受付期間は8月21日19時から8月30日23時59分までとなる。

【公演情報】

Crystal Lake presents
『TRUE NORTH FESTIVAL 2026』

2026年11月22日(日)
東京・豊洲PIT

OPEN 12:00 / START 13:00

出演:
Crystal Lake
and more

チケット:
VIPスタンディング ¥13,000(税込)
※入場時別途ドリンク代必要 / 整理番号付き / ミート&グリート、グッズ付き

スタンディング ¥8,800(税込)
※入場時別途ドリンク代必要 / 整理番号付き

※1人4枚まで
※3歳以上有料
※公演の中止・延期以外での払い戻し不可

オフィシャル先行受付:
2026年8月21日(金)19:00〜8月30日(日)23:59

Ticket
https://w.pia.jp/t/crystallake-tnf2026/

Signs Of The Swarm、「Sonic Temple 2026」より「To Rid Myself Of Truth」のライブ映像を公開

アメリカ・ペンシルベニア州ピッツバーグのデスコア・バンド Signs Of The Swarmが、「To Rid Myself Of Truth」のライブ映像を公開した。映像は、オハイオ州コロンバスで開催されたSonic Temple Art & Music Festival 2026で収録されたものとなる。

「To Rid Myself Of Truth」は同公演のオープニング曲として披露され、その後「Tower of Torsos」「HELLMUSTFEARME」へと続くセットが組まれていた。今回公開された映像では、最新作品の楽曲を現在のライブ編成で演奏するSigns Of The Swarmのステージを確認できる。

同曲は、2025年8月22日にCentury Media Recordsからリリースされた6thアルバム『To Rid Myself Of Truth』のタイトル曲。アルバムの1曲目に配置され、同年7月には公式ミュージックビデオも公開されている。

『To Rid Myself Of Truth』はJosh SchroederとSigns Of The Swarmがプロデュースを担当した全11曲入り作品で、Will Ramos(Lorna Shore)、Phil Bozeman(Whitechapel)、Jack Murray(156/Silence)、Johnny Crowder(Prison)がゲスト参加している。

Signs Of The Swarmは2014年にピッツバーグで結成。現在はDavid Simonich、Carl Schulz、Michael Cassese、Bobby Crowの4人で活動しており、『Amongst the Low & Empty』(2023年)に続く『To Rid Myself Of Truth』で通算6作目のスタジオアルバムを発表した。

 

『To Rid Myself Of Truth』ストリーミング/購入

https://SignsOfTheSwarm.lnk.to/ToRidMyselfOfTruth-AlbumPR

Official Website

https://www.signsoftheswarm.com/

Slaughter To PrevailのAlex Terrible「人々は本当の僕を知らない」― Bloodstockで語った成功、デスコアの進化、そして人生観

現在のエクストリーム・メタルを代表する存在の一つへと成長したSlaughter To Prevail。そのフロントマンAlex Terribleが、イギリスのBloodstock Open Air 2026でBloodstock TVのインタビューに登場し、バンドの急速な成長、現代のデスコア・シーン、自身に対して世間が抱いているイメージ、そして人生そのものについて語った。

Slaughter To Prevailは8月8日、Bloodstock Open Airの25周年を記念する2026年大会でRonnie James Dio Stageのヘッドライナーを担当。Lamb Of God、Judas Priest、Saxonとともに同フェスティバルのヘッドライナーに名を連ねた。

インタビューでは、14歳頃からエクストリーム・ボーカルに取り組み、Oliver Sykes(Bring Me The Horizon)や故Mitch Lucker(Suicide Silence)に憧れていた少年時代から、巨大なフェスティバルのヘッドライナーを務める現在までを振り返る一方、「Demolisher」とLorna Shoreの「To the Hellfire」が現代のヘヴィ・ミュージックに変化をもたらしたという自負も明かしている。そして後半では、Alex Terribleという強烈なパブリックイメージの裏側にある、自身のアイデンティティや死生観についても踏み込んでいる。

 

「ロックスターになる」と信じていた14歳の少年

Bloodstockへの出演は今回が初めてであり、さらにイギリスのフェスティバルでヘッドライナーを務めることについてAlex Terribleは緊張していると話した。Slaughter To Prevailは以前Download Festivalにも出演しており、その際にも大きな観客から激しい反応を受けたが、今回はさらに上の立場でステージへ立つことになる。現在の状況についてAlexは、時折「マトリックスの中に生きているような感覚になる」と語っている。

彼がエクストリーム・ボーカルを始めたのは14歳頃。当時はBring Me The HorizonのOliver SykesやSuicide SilenceのMitch Luckerを見て、彼らのスタイルや生き方そのものに憧れていた。14~15歳頃には手首や指など目立つ場所にもタトゥーを入れ始め、母親から「普通の仕事に就けなくなる」と怒られたという。

しかしAlexは、その時点ですでに「普通の仕事には就かない。ロックスターになりたいし、ロックスターになる」と強く信じていた。

そして現在、かつて憧れていた世界の中心に自分自身が立っている。その現実が本人にとっても信じられないほど大きな変化であることが、インタビューから伝わってくる。

 

「Demolisher」と「To the Hellfire」がゲームを変えた

インタビュアーは、現在のヘヴィ/エクストリーム・ミュージックでは世代交代が進み、新しいバンドがより大きな観客を獲得するようになっていると指摘。その中でもSlaughter To Prevailは、新世代を象徴する重要なバンドの一つではないかと質問している。

これに対するAlexの答えは明確だった。

彼は、Slaughter To Prevailが「Demolisher」を発表し、Lorna Shoreが「To the Hellfire」を発表したことで「ゲームを変えた」と考えている。そして自分自身やLorna ShoreのWill Ramosをはじめ、現在エクストリーム・ボーカルを追求している新世代のボーカリストたちが、ジャンルへ新たなリスナーを呼び込んでいるという。

AlexはSuicide Silence、Whitechapel、Carnifexといった先人への敬意も強調している。自身も彼らを聴いて育った一人であり、伝説的なバンドだと認識している。そのうえで、現在のSlaughter To Prevailが販売できるチケット数や集めている観客の規模を考えれば、新世代がエクストリーム・ミュージックの市場そのものを広げることに貢献していると考えている。

2020年に公開された「Demolisher」は、Slaughter To Prevailの人気を大きく押し上げた重要曲として知られ、その後バンドは世界的な規模へと成長していった。さまざまな雑誌、メディアも2025年のアルバム『Grizzly』発売時、Slaughter To Prevailが100万を大きく超えるSpotify月間リスナーを獲得し、大型会場やフェスティバルで大規模な観客を集める存在になったことを紹介している。

Alexの見方では、ヘヴィ・ミュージックの人気には大きな周期がある。80年代や90年代にはメタルが巨大な存在だった。その後、音楽の中心がヒップホップなどへ移っていった時期を経て、現在は再び新世代のヘヴィ・ミュージックが急速に成長している。

そしてSlaughter To Prevailが目指しているのは、これまでアンダーグラウンドに存在していたエクストリームな音楽を、より大きなオーディエンスへ届けることだという。

 

Slaughter To Prevailは「デスコア」という枠を超え始めているのか

Slaughter To Prevailの人気が拡大するにつれて、「デスコア」というジャンル名だけでは彼らを説明しきれなくなっているのではないか、という質問も投げかけられた。しかしAlex本人は、そもそも自分自身を特定のジャンルに属する人間として考えたことがないという。

デスコア、デスメタル、あるいは別の名前で呼ばれても構わない。重要なのは、自分が好きな音楽を作ることだと話している。必要だと思えばクリーンボーカルを曲へ導入することにも抵抗はなく、ジャンルの境界線によって自分たちの表現を制限するつもりはない。

もちろん、結果的に自分自身がデスコア・カルチャーの一員であることは認めている。しかし「このジャンルだから、こうしなければならない」という発想ではなく、音楽的にやりたいことが変われば、それに合わせてSlaughter To Prevailも変化していく。

実際、最新アルバム『Grizzly』では従来の圧倒的なヘヴィネスを軸としながら、楽曲によって異なるアプローチも取り入れている。多くのメディアは同作について、Slaughter To Prevailが現代のヘヴィ・ミュージックを代表する存在へ成長した作品として紹介している。ジャンルの伝統を引き継ぎながら、その境界線には縛られない。この考え方も、Slaughter To Prevailが従来のデスコアより広いリスナー層へ届き始めている理由の一つなのかもしれない。

 

Alex Terribleという人物を「人々は知らない」

インタビューはここから、バンドではなくAlex Terrible個人へと話題を移していく。

強烈な低音ボーカル、全身のタトゥー、マスク、格闘技、SNSで見せる豪快な姿など、Alex Terribleは現在のメタルシーンでも非常に認知度の高い人物となっている。そのため、多くの人はSNSやステージでの姿を通じて、Alex Terribleという人間をすでに知っているように感じている。

「世間があなたについて最も誤解していることは何か」という質問に対して、Alexは「彼らは僕を知らない。個人的な僕のことを知らない」と答えている。彼自身、Alex Terribleという「キャラクター」を演じている部分があることも認めている。

ただし、それが完全な偽物という意味ではない。Instagramで見せるAlexも自分自身ではあり、そのキャラクターを楽しんでいる。しかし、それを自分という人間のすべてだとは考えていない。そこからAlexは、さらに深いアイデンティティの話へ進んでいく。

自分は夫としての役割を演じ、父親としての役割を演じ、息子としての役割を演じ、ステージではAlexとしての役割を演じている。しかし、それらすべてを取り除いたときに「本当の自分とは誰なのか」については、自分自身でもまだ分からないという。知名度の高いミュージシャンとして作られたイメージと、その人物の内面は必ずしも同じではない。Alex Terribleという強烈なキャラクターの裏で、本人もまた自分自身が何者なのかを探し続けていることが明かされた場面だった。

 

名声も金も音楽も、いつか終わる

Alexが現在重要視しているのは、名声そのものではない。インタビューでは、名声、金、音楽、家族、国、価値観など、人間が人生の中で重要だと思っているものも、最終的には永遠には続かないという自身の考えを語っている。

人間はいずれ死ぬ。その事実を前提として、自分の精神、意志、考え方を鍛え、「自分は何者なのか」「何のために生きているのか」を理解しようとしているという。

この考え方は、Slaughter To Prevailの近年の作品にも通じる部分がある。2026年に公開された「Koschei」のミュージックビデオについてAlexは、肉体が消滅したあとにも残る魂や精神、本質とは何なのかというテーマを説明していた。物質的なものに執着しても、それを死後へ持っていくことはできないという考えも語っている。ステージ上では圧倒的な力を誇示するAlex Terribleだが、今回のインタビューでは、その裏側で死や自己の存在について考え続けている一面が強く表れている。

 

Bloodstockのヘッドラインも「まだ始まりにすぎない」

25周年を迎えたBloodstockでヘッドライナーを務めることは、Slaughter To Prevailにとってキャリア上の大きな到達点である。Bloodstock公式でも、2026年8月8日にSlaughter To PrevailがRonnie James Dio Stageへ出演することが発表され、同年の主要ヘッドライナーの一組として位置付けられている。しかし、この巨大な舞台を「マイルストーンだと感じるか」と聞かれたAlexは、「これはただの始まりだと思っている」と答えた。

彼の人生哲学では、大型フェスティバルで演奏することと、家で汚れた服を洗うことの間に、根本的な違いはないという。ステージに立つときも、家族と過ごすときも、飛行機で偶然隣り合わせた知らない人物と話すときも、「これが人生で最後になるかもしれない」と考えて、その瞬間にできることを最大限にやりたい。いつ死ぬかは分からない。だから、どの瞬間も可能な限り完全な形で生きたい。

インタビュアーが「Carpe Diem(今を生きる)のような考え方か」と尋ねると、Alexは「Exactly」と答えている。14歳の頃に「ロックスターになる」と信じてタトゥーを入れ始めた少年は、やがて世界最大級のエクストリーム・メタル・バンドのフロントマンとなり、イギリスを代表する独立系メタルフェスティバルのヘッドライナーへ辿り着いた。それでも本人にとって、そこはゴールではない。

Slaughter To Prevailが現在のデスコアやエクストリーム・メタルをどこまで大きな場所へ連れていくことができるのか。そして、ジャンルの枠そのものを越えてどこまで成長していくのか。Alex Terribleにとって、現在の成功もまだ「始まり」にすぎないようだ。

参照元

Bloodstock TV「💀 ALEX TERRIBLE GETS REAL “PEOPLE DON’T KNOW ME” | BLOODSTOCK 💀」
https://www.youtube.com/watch?v=Pu7-PIHerzY

ロサンゼルスのハードコア・バンド God’s Hate、新作EPをClosed Casket Activitiesよりリリース!Harm’s Wayのカバーも

アメリカ・ロサンゼルスのハードコア・バンド God’s Hateが、3曲入りEP『Won’t Be Disgraced』をClosed Casket Activitiesからリリースした。2021年のセルフタイトル・アルバム『God’s Hate』以来、約5年ぶりとなる新作である。本作にはタイトル曲「Won’t Be Disgraced」と「I Am The Cure」に加え、Harm’s Wayの「Warriors Will Reign」カバーを収録。全3曲で構成され、デジタル配信と12インチ・アナログ盤で展開されている。

「Won’t Be Disgraced」では、苦痛や挫折を抱えながらも孤立せず、仲間とともに乗り越えていくことを歌っている。一方の「I Am The Cure」は、依存や自己破壊から距離を置き、自らの意思で生き方を選択する姿勢を描いたストレートエッジ色の強い楽曲となった。

EPを締めくくる「Warriors Will Reign」は、Harm’s Wayの楽曲をカバーしたもの。Earth CrisisのKarl Buechner、Youth Of Today/ShelterのRay Cappo、Harm’s WayのJames Pliggeらがゲストボーカルとして参加しており、亡くなったHarm’s WayのギタリストBo Luedersへのトリビュートとして制作された。

God’s Hateは2025年7月、ロサンゼルスで開催されたSound And Fury Festivalへの出演後に活動休止を発表していた。しかし2026年8月16日、同フェスティバルの最終日にサプライズ出演し、約1年ぶりにステージへ復帰。その直後となる8月18日に『Won’t Be Disgraced』をリリースしている。

God’s HateはAEWのプロレスラーとしても活動するBrody Kingをフロントマンに擁するロサンゼルスのハードコア・バンド。2014年の『Divine Injustice』、2015年の『Under The Knife』、2016年の『Mass Murder』を経て、2021年にはセルフタイトル・アルバム『God’s Hate』を発表している。

『Won’t Be Disgraced』収録曲

1. Won’t Be Disgraced
2. I Am The Cure
3. Warriors Will Reign

『Won’t Be Disgraced』ストリーミング/デジタル購入

https://godshate.bandcamp.com/album/wont-be-disgraced

『Won’t Be Disgraced』アナログ盤予約

https://www.godshate.us/

Official Website

https://www.godshate.us/

AI音楽は本物のバンドからリスナーを奪っている? 現代メタルに広がる「AIアーティスト」の問題

生成AIの普及は、文章や画像だけでなく音楽の世界にも急速に広がっている。AIを利用して楽曲を制作し、Spotifyなどのストリーミングサービスへ作品を公開する「AIアーティスト」も珍しい存在ではなくなった。しかし、その存在が実際のミュージシャンと同じ場所で再生数やリスナーを獲得するようになったことで、新たな問題も生まれている。

YouTubeチャンネルMETALBIRBが公開した「This AI Slop Is RIPPING OFF Real Bands」では、モダンメタル/ロック周辺で人気を集めている複数のAI音楽プロジェクトを実際に聴きながら、その状況について強い批判を展開している。

動画の冒頭では、Holding AbsenceのLucas WoodlandやDayseekerのRory Rodriguezといった実在するアーティストもAI音楽の問題について発言していることが紹介される。特に、Holding Absenceから影響を受けたとみられるAI音楽が、すでにHolding Absence本人たちを上回る規模の月間リスナーを獲得しているという状況が取り上げられている。

 

モダンメタルにも入り込み始めたAIアーティスト

動画では、現在ストリーミングサービス上で一定規模の人気を獲得しているAIプロジェクトを実際に取り上げ、その楽曲を聴いていく。

最初に登場するのがBleeding Verseだ。プロフィールには「心からの歌詞、AI-assisted instrumentation and vocals」と記載されており、AIによって楽器やボーカルを制作していることを明らかにしている。動画収録時点で代表曲「If You Loved Me Then」はSpotifyで310万回以上再生されており、さらに短期間のうちにアルバム、EP、アコースティック版など複数の作品を公開していた。

METALBIRBが特に問題視したのは、単にAIで音楽を作っていることだけではない。YouTube上の楽曲説明欄に「#dayseeker」というハッシュタグが使用されていたことだ。

Dayseekerとは直接関係のないAIプロジェクトが、実在する人気バンドの名前を利用して検索や推薦からリスナーを獲得しているのであれば、それは単なる「影響を受けた音楽」の範囲を超えているのではないか。動画ではこの行為について、Dayseekerを助けているのではなく、その知名度に便乗して再生数を得ようとしていると強く批判している。

 

数百万再生を記録しながら、実体が見えないプロジェクト

動画で続いて紹介されるのがSerinxの「Love Like War」だ。動画収録時点でSpotifyでは150万回以上再生されていたという。

しかし、METALBIRBが確認した範囲では通常のバンドのようなSNSアカウントが見当たらず、YouTubeではコメント欄も閉鎖されていた。音楽自体はエレクトロニックなビートとメタルコア的なコーラス、ギターソロなどを組み合わせた構成になっており、現代的なモダンメタル/メタルコアの特徴を再現しようとしている。

METALBIRBは終始かなり辛辣な表現で楽曲を酷評しているものの、一部のギターソロについては「悪くなかった」と認める場面もある。その一方で、歌詞や曲展開にはAI生成音楽にありがちな不自然さを感じているようだ。

さらにBeyond Disdainの「Everything We Gave」では、Selene Calderという人物をフィーチャリングした作品が紹介される。しかし、その人物について独立したInstagramアカウントなどを確認できず、METALBIRBはアーティストそのものの実在性を疑問視している。

ここで浮かび上がるのは、これまで音楽ファンが当然のように想定してきた「アーティストとは何か」という問題でもある。プロフィール写真があり、アーティスト名があり、楽曲がSpotifyに並んでいれば、多くのリスナーはそこに人間のミュージシャンが存在すると考える。しかし生成AIの登場によって、その前提そのものが成立しなくなりつつある。

 

24万人の月間リスナーを持つ「バンド」

続いて登場するObsidian Swingは、動画収録時点でSpotifyに約24万人の月間リスナーを持っていた。

Spotify上にはバンド写真のような画像も掲載されている一方、METALBIRBが確認した範囲ではInstagramなどの通常のバンド活動を示すSNSが見当たらない。また、複数のアルバムやEPが公開されているものの、それらが短期間に集中してリリースされていたことにも疑問を投げかけている。

楽曲「Every Moment」を聴きながら、AI生成のモダンロック/メタルに共通していると感じる特徴についても触れている。電子的なビートが頻繁に使用され、ボーカルは常に大きく、感情的で、極端なまでに「壮大」な方向へ向かうという。

もちろん、それだけでAIによる楽曲だと判定できるわけではない。しかし現在増えている生成AIによるモダンメタルでは、既存の人気ジャンルで頻繁に使われる要素が強調され、組み合わせられることで、ある種の共通したサウンドが生まれていると動画では捉えている。

 

The Velvet Sundownが象徴するAI音楽の拡大

最後に取り上げられるのがThe Velvet Sundownだ。

The Velvet Sundownについては、AIによって制作された音楽プロジェクトとして広く認識されるようになった一方、動画では当初AIであることを否定していた時期もあったとして紹介される。

METALBIRBは「Dust on the Wind」を実際に再生し、他の作品と同様に非常に厳しい評価を下している。動画全体を通して評価基準そのものが「AIで制作された音楽を支持しない」という立場に立っているため、通常の音楽レビューというより、AIアーティストの急増に対する批判的なリアクション動画として見る方が近い。

動画の最後でも明確に「AIアーティストをサポートしないでほしい」「本物の音楽をサポートしてほしい」と視聴者へ呼びかけている。

 

問題は「AIで音楽を作ること」だけなのか

この動画で特に興味深いのは、単純な「AI音楽は良いか、悪いか」という話だけでは終わらない点だ。

例えばBleeding Verseのようなプロジェクトがプロフィール上でAIを使用していることを明示しているのであれば、少なくともリスナーはそれを理解したうえで聴くことができる。

一方で、通常のバンドと同じようなアーティスト写真やプロフィールを作り、実在する人物のようなフィーチャリング・アーティストを設定し、大量の楽曲を公開するプロジェクトが増えれば、リスナー側から人間のアーティストとAIプロジェクトを見分けることは次第に難しくなる。

さらに大きな問題になり得るのが、実在するバンドの名前を利用したマーケティングだ。

「Dayseeker風」「Holding Absence風」といった音楽をAIで大量に制作するだけでなく、そのバンド名をハッシュタグや検索キーワードとして利用し、本来そのバンドを探していたリスナーをAIプロジェクトへ誘導するのであれば、生成AIの使用そのものとは別の問題が生まれる。

実在するミュージシャンは、メンバーを集め、楽器を練習し、スタジオで楽曲を制作し、ライブを行いながら長い時間をかけてファンを築いてきた。一方、生成AIを利用すれば、そのジャンルの特徴を取り込んだ大量の楽曲を短期間で公開できるようになっている。ストリーミングサービス上では、その両方が同じ一曲として並ぶ。

 

AIは「シーン」そのものを再現できるのか

現在の生成AIが模倣しているのは、単純な音色だけではない。モダンメタルやメタルコアで広く使われてきた楽曲構成、エレクトロニックな要素、壮大なクリーンボーカル、ブレイクダウン、感情的な歌詞といった要素を組み合わせることで、そのジャンルらしい作品を作ることができる。

そして、それを聴く側が「それらしい音楽」を求めているだけであれば、作者が人間なのかAIなのかを気にしないリスナーも出てくるだろう。

実際、動画内ではAIプロジェクトの楽曲に対して「Spotifyで見つけてアルバム全体にハマった」「ライブ映像を見たい」といったコメントをするリスナーも紹介されている。少なくとも一部のユーザーは、それがAIによるプロジェクトだと認識せず、通常のバンドとして受け取っている可能性がある。

ここには、これから音楽ストリーミングが向き合うことになる大きな問題がある。

AI音楽そのものを禁止するのか。

AIを利用した作品には明確な表示を求めるのか。

人間のアーティストと同じ推薦アルゴリズムの中で扱うのか。

そして、既存アーティストのスタイルや名前を利用してリスナーを獲得する行為をどこまで許容するのか。

生成AIによる音楽が一部の実験的な存在ではなく、数百万回のストリーミングを記録する規模になり始めたことで、こうした問題は無視できなくなっている。

 

「本物の音楽をサポートしてほしい」

METALBIRBの結論は非常に明確だ。「AIアーティストを支持せず、人間が作っている音楽をサポートしてほしい」。

動画では終始ジョークや過激な言葉を交えながらAI楽曲を酷評しているため、AI音楽を客観的に比較・検証する内容ではない。最初から生成AIによる音楽に否定的な立場を明示したうえで制作された動画である。しかし、その背景にある問題は現実的だ。

実在するバンドから影響を受けたAI音楽が大量に作られ、その一部が数百万回再生される。そして場合によっては、影響源となった人間のバンドを上回る規模のリスナーを獲得する。音楽ストリーミングでは、人間が何年もかけて作り上げた作品と、生成AIによって短期間で大量制作された作品が、同じ推薦欄、同じプレイリスト、同じ検索結果の中でリスナーの時間を競う可能性がある。

生成AIによって「音楽を作ること」が急速に簡単になっていくなかで、これから問われるのは単にAI音楽のクオリティだけではないのかもしれない。

誰が作った音楽なのかをリスナーが知ることができるのか。そして、人間のアーティストが作り上げてきたシーンや知名度を利用してAIプロジェクトが成長することを、音楽サービスやリスナーはどこまで受け入れるのか。AI音楽がストリーミングサービス上で本格的に数字を持ち始めた現在、その問いはすでに未来の問題ではなくなりつつある。

参照元動画

「This AI Slop Is RIPPING OFF Real Bands」

FALLING ASLEEP、キャリア初の単独公演『PROJECT : SPIRAL THEORY』開催決定

FALLING ASLEEPが、キャリア初となる単独公演『PROJECT : SPIRAL THEORY』を12月12日に東京・渋谷TOKIO TOKYOで開催することを発表した。

同公演は、FALLING ASLEEPにとって初のワンマンショーとして行われるもの。当日は過去曲や未発表曲を含めたセットリストが予定されており、この日限りの特別な体験イベントも実施される。

チケットは、8月14日20時から8月30日23時59分まで先行受付を実施。あわせて、10枚限定のUPGRADE TICKETも用意される。UPGRADE TICKETには、限定Tシャツ、サイン入りA2ポスター、メンバーとのミート&グリートが付属する。ミート&グリートでは、グッズの受け渡しと写真撮影が行われる予定だ。

入場順は、UPGRADE TICKET、先行チケット、一般チケットの順。UPGRADE TICKETは売り切れ次第終了となる。

【公演情報】

FALLING ASLEEP
『PROJECT : SPIRAL THEORY』

2026年12月12日(土)
東京・渋谷TOKIO TOKYO

OPEN 18:00 / START 19:00

先行チケット受付:
2026年8月14日(金)20:00〜8月30日(日)23:59

Ticket
https://livepocket.jp/e/project_spiral_theory

【UPGRADE TICKET特典】

限定Tシャツ
サイン入りA2ポスター
メンバーとのミート&グリート
※グッズ受け渡し、写真撮影あり

※入場順は、UPGRADE TICKET、先行チケット、一般チケットの順。
※ミート&グリートはチケットの整理番号順で案内。
※UPGRADE TICKETは売り切れ次第終了。

Hollow Front/VCTMSのベーシスト Davion Michael、ツアー活動を無期限休止。その理由は?公開された声明文が注目を集める

アメリカのメタルコア・バンド Hollow FrontとVCTMSでベースを担当するDavion Michaelが、ツアー活動を無期限で休止すると発表した。ここ数年間にわたってツアーを続けてきたなかで、今後は自身の心身の健康と家庭生活により多くの時間を割く必要があると判断したという。

Michaelは声明で、「これは発表したくなかったことです。期間を決めず、ツアー活動から離れることにしました。自分の一部を切り離すような気持ちですが、今の自分には必要な決断です」と説明した。

過去5年間、ツアーミュージシャンとして生活できたことについて「世界で最も幸運な人間だと感じている」と振り返る一方、その生活には多くの犠牲が伴うとも指摘。自身だけでなく、身近な人たちへの影響も含め、身体的・精神的な健康や家庭生活を優先するべきだと語っている。

今回の決断に伴い、MichaelはVCTMSが近日開催するThousand Belowとのツアーには参加しない。バンドの公演自体は予定通り行われる見込みで、Michaelはファンに対し、自身の分までVCTMSを応援してほしいと呼びかけた。

また、ツアー活動だけでなくSNSからも一定期間距離を置く意向を明かしている。ここ数か月はすでに投稿頻度を落としながら今回の決断について考えていたとし、「しばらく人生のペースを落として、家庭生活と自分自身の健康にもっと注意を向ける必要があります」と説明した。

休止期間について具体的な期限は設定されていない。「どのくらい離れることになるのかは分かりません。必要なだけ時間をかけます」としており、現時点ではツアーへの復帰時期も未定となっている。

Davion Michaelはイリノイ州を拠点とするVCTMSと、ミシガン州グランドラピッズのHollow Frontの双方でベースを担当してきた。今回発表されたのはあくまでツアー活動からの休止であり、両バンドからの正式な脱退は発表されていない。

Official Website

VCTMS
https://vctmsofficial.com/

Hollow Front
https://hollowfrontmerch.com/

Stick To Your GunsのJosh James親族が暴行被害、生命維持装置のもと治療中 GoFundMe開設

アメリカのハードコア・バンド Stick To Your Gunsが、ギタリストJosh Jamesの親族であるPaul Wardへの支援を呼びかけている。Wardはヒューストンの自宅アパートの外で暴行を受け、意識不明の状態で発見された。

Wardはその後、Life FlightによってヒューストンのMemorial Hermannの集中治療室へ搬送され、現在は生命維持装置のもとで治療を受けている。家族によると、暴行事件の詳しい状況については、現時点でも分かっていないことが多いという。

家族はWardの治療と今後の回復を支えるため、GoFundMe「Standing with Paul Ward Through His Recovery」を開設した。重傷による長期的な治療やリハビリが必要になるとみられており、医療費に加えて生活費などの支援を募っている。

GoFundMeでは、Wardが医療保険に加入していないことも明らかにされている。家族は、治療と回復に専念できる環境を整えるため、医療費やリハビリ、日々の生活にかかる費用への協力を求めている。

Stick To Your GunsとJosh Jamesも自身のSNSを通じてキャンペーンを共有し、支援を呼びかけた。現時点ではWardの容体や事件の経緯について、それ以上の詳細は発表されていない。

GoFundMe

https://www.gofundme.com/f/standing-with-paul-ward-through-his-recovery

Official Website

https://sticktoyourguns.net/

deadmau5、Angine de Poitrine「Fabienk」の公式リミックスを公開

カナダのEDMプロデューサー deadmau5が、同国のマスロック・デュオ Angine de Poitrineによる「Fabienk」の公式リミックス「Fabienk (deadmau5 Remake)」をリリースした。deadmau5はここ数か月、自身のライブセットで同リミックスを披露しており、今回スタジオ版が正式に公開された。

原曲「Fabienk」は、Angine de Poitrineが2026年4月に発表したアルバム『Vol. II』のオープニング曲。deadmau5によるリミックスでは、原曲のマイクロトーナルなマスロック要素を残しながら、4つ打ちのビートとキーボードを加え、ダンス・ミュージックとして再構築している。

deadmau5は以前からAngine de Poitrineへの支持を公言しており、4月にはInstagramでリミックスの一部を初公開。その後、トロントのVELD Festivalをはじめ、FIFA Fan Festival、モントリオールのÎlesoniqなど複数の大型イベントで同バージョンをプレイしてきた。

Angine de Poitrineは、ケベック州サグネを拠点とするKhn de PoitrineとKlek de Poitrineによる匿名の2人組。マイクロトーナルな楽曲構成とライブ・ルーピング、大型マスクを用いたパフォーマンスで知られ、2026年にライブ映像がSNS上で拡散したことをきっかけに注目を集めた。

その後はモントリオール・ジャズ・フェスティバルで大規模な観客を集めたほか、Osheagaにも出演。Shania Twainがゲスト出演した『Later… with Jools Holland』での共演など、活動の場を広げている。

Official Website : https://www.deadmau5.com/

Limp Bizkit、再びスタジオ入りか 新曲制作の報告が相次ぐ

アメリカのニューメタル・バンド Limp Bizkitが、再びスタジオで新曲制作を進めている可能性が浮上した。ファンによる目撃情報やスタジオ内で撮影されたとみられる写真が相次いで公開されており、新たな音源制作に入っているとの報告が広がっている。

Limp Bizkitは以前から、2021年発表の『STILL SUCKS』に続く7thスタジオアルバムの制作を計画していた。しかし、近年はライブ活動が活発化しており、新作制作よりもツアーを優先する状況が続いていたという。

スタジオでの動き自体は今回が初めてではない。2024年10月にはFred DurstがドラマーのJohn Ottoとスタジオ入りしたことを明かし、新曲のドラム録音を進めている様子を公開していた。さらに2025年には未発表曲の一部がSNS上で披露され、その後「Making Love to Morgan Wallen」が正式リリースされている。

ギタリストのWes Borlandも以前、新しいアルバム制作について言及しており、バンドがまとまった期間スタジオへ入り、作品を完成させる構想があることを明かしていた。直近では8月にスタジオの時間を確保しているとの発言も報じられている。

ただし、現時点でLimp Bizkitから新作アルバムの発売日、タイトル、収録曲などは正式発表されていない。今回確認されているのも、スタジオ入りを示すファン報告や写真が中心であり、7thアルバムの本格的なレコーディング開始が公式にアナウンスされたわけではない。

Limp Bizkitは1994年にフロリダ州ジャクソンビルで結成。『Three Dollar Bill, Y’all』(1997年)、『Significant Other』(1999年)、『Chocolate Starfish and the Hot Dog Flavored Water』(2000年)などを発表し、ニューメタル/ラップロックを代表するバンドとして活動してきた。前作『STILL SUCKS』は2021年にリリースされている。

Official Website : https://limpbizkit.com/

メタルメディアはもう必要ない? ジャーナリズムが消えた先に待っているもの

メタルのニュースを知るために、今でも音楽メディアを読んでいるだろうか。かつて新しいバンドやアルバムを知るためには、音楽雑誌や専門サイトを読むことが当たり前だった。しかし現在では、SpotifyやYouTube、Instagram、TikTokなどを開けば、アーティスト自身から直接情報が届く。新しいバンドを探したければ、好きなYouTuberやインフルエンサーのおすすめを見ることもできる。

そんな時代に、音楽ジャーナリストはまだ必要なのだろうか。

YouTubeチャンネルHeavy Metal Philosophyが公開した「Do We Still Need Journalists In Metal?」では、近年相次いでいるメタル/ロック系メディアの人員削減を出発点に、音楽ジャーナリズムを取り巻く現在の状況について考察している。動画で語られているのは単なるメタルメディアの衰退ではない。ゲーム、スポーツ、格闘技、政治などを含め、従来型メディアそのものが縮小しているという、より大きな変化だ。

メタルメディアで相次ぐ大量解雇

動画では、BrooklynVegan、Alternative Press、Revolverなど、ロック、メタル、パンクを扱ってきたメディアで大規模な人員削減が起きたことから話が始まる。さらに、それ以前にもMetal Injection、MetalSucks、Blast Beat Networkなどで大量解雇が行われていた。こうした状況からHeavy Metal PhilosophyのJohn Barbisは、今回の出来事を一つの企業の経営判断や一時的な問題ではなく、メディア業界全体で起きている構造的な変化として捉えている。

同じ現象は音楽以外でも起きている。動画ではMMAを例に、かつて格闘技人気が高まった時代には多くの専門メディアがあり、格闘技について書くことで生活するジャーナリストも数多く存在していたが、現在ではその数が大きく減っていると説明する。その理由の一部にはメディア自身による質の低い報道もあるとしながら、それ以上に根本的な問題として「人々が以前ほど記事を読まなくなった」ことを挙げている。

音楽メディアも同じ問題を抱えている。有給のライターを雇い、オフィスやウェブサイトを維持するメディアにとって、記事は一定以上のアクセスを生み出さなければならない。読者が減少すれば、その仕組みそのものを維持することが難しくなる。

 

音楽メディアからインフルエンサーへ

従来型メディアに代わって存在感を強めているのが、YouTube、Podcast、Instagram、TikTokなどを通じて情報を発信する個人だ。

動画では再びMMAが例として挙げられている。現在では多くの格闘家が自分自身のPodcastを持っている。ファンの立場から考えれば、格闘技について知るために記者の記事を読むよりも、実際に戦っている選手本人から試合や業界の裏側について直接話を聞く方が魅力的に感じられるかもしれない。

音楽でも同じことが起きている。新しいアルバムが完成すれば、バンド自身がSNSで発表できる。レコーディングの様子もYouTubeで公開でき、ツアー日程もInstagramからファンへ直接届けられる。新しい音楽を探す場合も、自分と趣味の近いYouTuberやプレイリストキュレーターをフォローすればいい。

ここには「媒体」から「人」への変化もある。YouTubeやPodcastの視聴者は、そのチャンネルそのもの以上に、そこで話している人物を信頼するようになる。「この人がおすすめしているなら聴いてみよう」という関係が生まれる。一方、大手音楽サイトの記事を毎日読んでいたとしても、その記事を書いたライターの名前までは知らないという読者は珍しくない。

こうした個人による発信は、アンダーグラウンドのアーティストを紹介するという点では大きな可能性を持っている。特定のジャンルに詳しい人物が新しい作品を取り上げることで、それまでバンドを知らなかった多数のリスナーへ音楽が届く可能性がある。

 

それでもジャーナリストが必要な理由

では、バンド自身が情報を発信でき、YouTuberやインフルエンサーが新しい音楽を紹介できるのであれば、音楽ジャーナリストは必要なくなるのだろうか。

動画が重要視しているのは、「音楽を紹介すること」と「ジャーナリズム」は同じではないという点だ。インフルエンサーは新しいバンドを紹介したり、アルバムについて意見を述べたり、ニュースを解説したりすることができる。しかし、業界そのものを監視する調査報道は別の仕事になる。

例えば大企業や業界団体に問題があると疑われた場合、本格的な報道を行うためには関係者への取材、企業へのコメント要請、複数の資料や証言の確認、法律や契約の調査、編集者によるチェックなどが必要になる。場合によっては訴訟などの法的リスクも伴う。そのため、従来型の報道機関には記者だけでなく、編集者や法務など、ジャーナリストの仕事を支える組織が存在してきた。

John Barbis自身も、この違いを明確にしている。過去にMetal Digestで働いていた時期には自分をジャーナリストだと考えていたが、現在は「メディアの人間ではあるが、ジャーナリストではない」と位置付けている。現在の活動はニュースについてコメントしたり、PR会社から届いた情報を紹介したりすることが中心であり、本格的な調査報道を行っているわけではないからだ。

もし今回のメディア大量解雇についてジャーナリストとして報道するのであれば、関係するメディアや企業へ直接コメントを求め、複数の情報源からデータを収集し、編集者とともに検証しながら一つの記事へまとめる必要があるという。カメラの前で調べた内容について意見を話すことと、取材と検証を重ねて報道することには大きな違いがある。

 

クリックベイトを生み出したのは誰なのか

クリックベイトとは…インターネット上でユーザーの興味や好奇心を過剰に煽るようなタイトルや画像(サムネイル)を使い、思わずリンクをクリックさせてアクセス数を稼ぐ手法

従来型のメタルメディアにも、多くの批判が向けられてきた。動画ではLoudwireなどが掲載してきた、有名ミュージシャンのちょっとした発言をニュースにした記事が例として挙げられている。

メタルファンからすれば、「有名バンドの細かな発言ばかり記事にするのではなく、もっとアンダーグラウンドのバンドを紹介してほしい」と感じることもあるだろう。しかし動画では、それについて読者自身の行動も考える必要があると指摘している。

メディアで働いているライター自身もメタルファンであり、新しいアンダーグラウンド・バンドについて書きたいと思っている。しかし、そうした記事を書いても読者がクリックしない。一方、有名アーティストについての記事には多くのアクセスが集まる。有給のライターを雇い、メディアという組織を維持するためには収益が必要になる以上、最終的には読まれる記事を増やさざるを得なくなる。

つまり、ファンが嫌っていたクリックベイトはメディアだけが一方的に作り出したものではない。読者が何をクリックしたのかという行動も、その方向性を作る一因になっている。メディアに対して「なぜアンダーグラウンドを取り上げないのか」と批判しても、実際にその記事が読まれなければ、ビジネスとして継続することは難しい。

 

ジャーナリズムの空白を埋めるもの

質の低い記事やクリックベイトに不満を持ってきた人の中には、既存の音楽メディアが衰退することを歓迎する人もいるかもしれない。しかし動画では、その消滅を単純に喜ぶべきではないと主張している。

なぜなら、既存メディアが消えた場所に、より優れたジャーナリストが現れるとは限らないからだ。その空白を埋める存在として考えられるのが、インフルエンサーとAIである。

動画では、人間のライターを大量に解雇したメディアが同じ規模で記事を公開し続ける場合、「では誰が記事を書くのか」という疑問を提示している。その選択肢としてボランティアのライターなども考えられるが、John BarbisはAIによる記事制作が増える可能性についても触れている。

ただし、この部分については注意が必要だ。動画内で彼自身が、特定のメディアの記事がAIによって制作されているという証拠を持っているわけではなく、あくまで自分自身の推測であることを明確にしている。一部の記事タイトルや著者名などを見てAIではないかと疑っているものの、それらが実在するライターによるものではないと断定しているわけではない。

それでも、人件費を削減しながら大量の記事を公開したい企業にとって、AIが魅力的な選択肢になる可能性があるという問題提起は残る。

 

エンゲージメントが情報を変えていく

インフルエンサーにも優れた発信者は存在する。自分で資料を調べ、情報を確認し、可能な限り正確な内容を伝えようとしている人物もいる。しかし、YouTube、Instagram、TikTok、Podcastなどには、従来の報道機関に存在していた編集部のような仕組みが基本的にはない。

さらにSNSの世界では、情報の正確さとは別の数字が重要になる。再生回数、コメント、シェア、フォロワー、そしてスポンサー契約などにつながる「エンゲージメント」だ。

ここから動画では、文化的・政治的な対立を利用したコンテンツの問題へと話が進む。複雑な問題を冷静に説明する記事や動画よりも、「あのバンドは差別的だ」「このバンドはwokeだ」といった極端な主張の方が、多くの反応を集める可能性がある。批判する人も擁護する人もコメントし、シェアするため、結果としてアルゴリズム上では強いコンテンツになる。

そのため、従来型ジャーナリズムが衰退したからといって、情報環境が自動的に改善するわけではない。むしろ正確な報道よりも、怒りや対立を生み出すコンテンツが優先される可能性がある。

 

メディアもインフルエンサーも完全には信用できない

動画後半では、従来型メディアにも別の問題があることが語られる。企業による所有や広告主との関係によって、報道内容に影響が生まれる可能性だ。

John Barbisは自分自身の番組で行ったブランド案件を例として取り上げている。実際に使用して良いと思った商品だけを紹介しているとしても、その企業から金銭的な利益を得ている以上、発信内容に何らかの影響が生まれる可能性は完全には否定できない。規模は異なっても、大手メディアと広告主の関係にも同じ問題が存在するのではないかと問いかけている。

つまり、この動画は「ジャーナリストなら信用できる」「インフルエンサーは信用できない」という単純な二項対立を提示しているわけではない。既存メディアにも問題があり、インフルエンサーにも問題がある。企業メディアも間違えるし、個人の発信者も間違える。

最終的にJohn Barbisが出す答えは、「誰も完全には信用できない」というものだ。彼は自分自身についても、間違える可能性のある一人の人間にすぎないと話している。

だからこそ、一つの情報源だけに依存するのではなく、多くのメディア、多くの記者、多くの個人発信者が存在することが重要になる。それぞれ異なる視点や主張を提示し、複数の情報源を比較しながら事実を確認できる状態が必要なのだ。

 

メタルメディアは本当に必要なくなるのか

おそらく、従来型の音楽メディアが縮小してもメタルという音楽そのものがなくなることはない。バンドは音楽を作り続ける。SpotifyやYouTube、SNSを通じてファンへ直接作品を届けることもできる。新しい音楽を発見するという役割だけを考えれば、YouTuber、Podcast、SNSアカウント、プレイリストなどが従来型メディア以上の力を持つ場面も増えていくだろう。

しかし、「音楽を紹介すること」と「音楽業界について報道すること」は同じではない。

新しいバンドを紹介するだけなら、ジャーナリストである必要はない。しかし、レーベル、プロモーター、ストリーミングサービス、チケット企業、大手興行会社などがどのようなビジネスを行っているのかを調査し、それがアーティストやファンにどのような影響を与えているのかを伝えるためには、別の役割が必要になる。

既存の音楽メディアには多くの問題があった。クリックベイトもあれば、読者を怒らせることを目的としたような記事も存在した。しかし、それらがなくなった場所に必ずより優れたものが現れるとは限らない。そこを埋めるのはAIによって大量生産された記事かもしれないし、エンゲージメントを最大化することを目的としたインフルエンサーかもしれない。あるいは、アーティストや企業自身によるPR情報だけが残る可能性もある。

Heavy Metal Philosophyの「Do We Still Need Journalists In Metal?」が投げかけているのは、単純に「音楽ジャーナリストは必要なのか」という問いだけではない。

これから私たちは、「誰から音楽の情報を受け取るのか。そして、その情報が正しいかどうかを誰が確認するのか」。

メタルメディアで相次ぐ人員削減は、音楽を伝えるメディアの役割そのものが変わり始めていることを示しているのかもしれない。

参照 : https://www.youtube.com/watch?v=0uPJ_7bw-gc (Do We Still Need Journalists In Metal?!)

2026年5月に来日を果たしたHaywire、Roadrunner Recordsと契約 新作『I Don’t Wanna Say Goodbye』を発表

2026年5月に来日したアメリカ・ボストンのハードコア・バンド Haywireが、Roadrunner Recordsとの契約を発表した。あわせて、ニューアルバム『I Don’t Wanna Say Goodbye』を制作中であることも明らかにしている。

 

 

会場では、新作からのニューシングルを収録した無料カセットが配布される予定だ。ThePRPによると、収録曲は「With You, Without You」とみられており、8月19日に正式なデジタルリリースを予定している。バンドは発表にあわせて、「Roadrunner Recordsと契約した。明日はロサンゼルスのSound And FuryでGuac Stageのヘッドライナーを務める。水曜日に公開するニューシングルを収録した無料カセットも配布する。いくつかサプライズも用意している」と告知している。

『I Don’t Wanna Say Goodbye』の発売日や収録曲など、アルバムの詳細は現時点では発表されていない。Sound And Furyの来場者は、新作の予約と新曲の試聴をいち早く行える機会が用意されているとのこと。

Haywireはボストンを拠点とするハードコア・バンドで、2024年にはアルバム『CONDITIONED FOR DEMOLITION』を発表。2026年にはDropkick Murphysとのスプリット作品『New England Forever』をリリースするなど、活動を広げてきた。

Official : https://www.instagram.com/haywire617/

Slipknot、約28年間在籍したSid Wilsonとの関係終了を発表

アメリカ・アイオワ州のメタル・バンド “Slipknot” が、長年ターンテーブリストを務めてきたSid Wilsonとの関係を終了したことを発表した。

バンドは8月14日、公式SNSに短い声明を掲載。「即時発効で、SlipknotはSid Wilsonとの関係を終了します。今後の活動での幸運を願っています」と伝えたものの、この投稿はほどなく削除された。しかし、その後”Slipknot”が運営するKnotfestの公式SNSアカウントに同じ声明が掲載され、Wilsonがバンドを離れたことが改めて伝えられている。

Wilsonをめぐっては、7月31日にTMZがバンドから解雇されたと報道。当時、”Slipknot”やWilson本人から正式な発表はなく、ギタリストのJim Rootをはじめとする関係者からも、報道をそのまま信じないよう促す反応が出ていた。

その後TMZは、Wilsonのバンドメンバーに対する振る舞いが解雇の理由だったとする関係者の証言を報じている。ただし、”Slipknot”が今回公開した声明では、離脱の具体的な理由について説明していない。

Wilsonは1998年に”Slipknot”へ加入。翌1999年に発表されたセルフタイトルのデビューアルバム『Slipknot』の時代から在籍し、ターンテーブル、DJ、キーボードなどを担当してきた。

その後も『Iowa』(2001年)、『Vol. 3: (The Subliminal Verses)』(2004年)、『All Hope Is Gone』(2008年)、『.5: The Gray Chapter』(2014年)、『We Are Not Your Kind』(2019年)、『The End, So Far』(2022年)など、バンドの主要作品に参加。マスクを着用した9人編成で知られるクラシック期のラインナップを構成したメンバーの一人でもある。

約28年間にわたり活動をともにしてきたWilsonの離脱により、”Slipknot”は新たな編成へ移行することになる。現時点で後任メンバーについては発表されていない。

Official Website : https://slipknot1.com/

オーストラリアのメロディックパンク・バンド”The Decline” 2026年9月/10月 来日決定!

オーストラリア・パースを拠点に活動するメロディックパンク・バンド、The Decline (ザ・ディクライン) の来日ツアーを2026年9月30日から10月4日にかけて開催することが決定しました!バンドはこれまでに来日経験がありますが、今回が初のヘッドライナーツアー。そして、結成20周年を迎えたメモリアル公演となります。

90年代スタイルのメロディックパンクをベースにしたサウンドで、Frenzal Rhomb、NOFX、Lagwagon、Descendents、Less Than Jake、初期Propagandhiといったバンドからの影響を受けております。

 

▶︎TOUR SCHEDULE & TICKETS

9月30日(水曜日) : 初台WALL

OP/ST 19:00/19:30
TICKET : ¥2,600(+1D)/DOOR: ¥3,100(+1D)

出演
The Decline
She Get Cheese (急病のため、出演キャンセル)
Vacation With The ALOHAS
WSB

チケット予約 : https://tiget.net/events/516928

 


10月1日(木曜日) : 鶴舞DAYTRIP

OP/ST 19:00/19:20
TICKET : ¥2,600(+1D)/DOOR: ¥3,100(+1D)

出演
The Decline
TORAT
GOLD ATTEMPT
Sc.R6 Hz

チケット予約 : https://tiget.net/events/513331

 


10月2日(金曜日) : 大阪・Yogibo HOLY MOUNTAIN

LASTEND x kitsunevi presents
BRACE UP YOU ALL vol.2
RNR TOURS THE DECLINE JAPAN TOUR IN OSAKA

ADV/DOOR ¥2,900 / ¥3,400 + 1drink fee ¥600
OPEN/START 18:00/18:30

LASTEND
kitsunevi
The Decline(AUS)
WARP AGE
gomer
Bear Knuckle

チケット予約 : https://tiget.net/events/520619

 


10月4日(日曜日) : 高円寺ROOTS

MxNxM Pre.
Rise Up !! Vol.99
The Decline JAPAN TOUR 2026 FINAL !!

The Decline(Australia)
TNX
VALVE DRIVE
TROUBLE SHOOTERS
CRAFTMAN
GOOSE LAKE

OP/ST 16:30/17:00
TICKET ADV¥4000/DOOR¥4500(+Drink)

チケット予約 : https://tiget.net/events/520479

 

▶︎MUSIC VIDEOS

▶︎詳細なバイオグラフィー

THE DECLINE(ザ・ディクライン)は、オーストラリア西部の都市パースを拠点に活動するスケートパンク/メロディック・パンク・バンド。高速で疾走感のあるビート、キャッチーなメロディ、複数のメンバーによるボーカルとコーラス、ユーモアを交えながら社会や日常生活を描く歌詞を特徴としている。

Frenzal Rhomb、Bodyjar、NOFX、Lagwagon、Descendents、Less Than Jake、Propagandhiといった、1990年代を中心に活躍したパンク/スケートパンク・バンドから強い影響を受けており、オーストラリアのパンクシーンに根差しながら、アメリカ、ヨーロッパ、イギリス、日本、メキシコ、中南米など、世界各地でツアーを行ってきた。

結成と初期の活動

THE DECLINEは2005年、西オーストラリア州パースで結成された。中心となったのは、学生時代からの友人だったPat Dolin(のちのPat Decline)、Dan Cribb、James “Doody” Daviesの3人である。

なお、バンドの公式Bandcampでは結成年を2006年としているが、所属レーベルPee Recordsと詳細な活動記録では2005年結成とされているため、本稿では2005年を結成年として扱う。

結成当初のTHE DECLINEは、パース周辺の小規模なパンク・ショーに数多く出演しながら経験を積んでいった。初期の重要な出来事のひとつが、2007年12月8日にパースのClub Capitolで行われたFrenzal Rhomb公演への出演である。当時、メンバーは全員未成年だったが、年齢を偽って出演したという逸話が残されている。

2005年から2008年にかけては、John KnowlesやJames Bajrovicがギタリストとして参加。2008年4月にはNathan Cooperが加入し、同年、バンド初のEP『The Same Kind』を自主制作で発表した。

 

『I’m Not Gonna Lie To You』と本格的な活動の開始

2009年8月、THE DECLINEはアメリカ・コロラド州フォートコリンズへ渡り、名門スタジオThe Blasting Roomでデビュー・アルバムのレコーディングを行った。

制作を担当したのは、Descendents/ALLのドラマーとして知られるBill Stevensonと、The Blasting RoomのJason Livermore。数多くのパンク作品を手がけてきた両者とのレコーディングは、THE DECLINEの高速かつメロディックなサウンドを形作る重要な経験となった。

完成したファースト・アルバム『I’m Not Gonna Lie To You』は、2010年3月19日に自主リリースされた。同作の発表をきっかけに、バンドはパース以外の都市にも活動を広げ、本格的なオーストラリア国内ツアーを開始する。

アルバム発売直前の2010年3月、オリジナル・ドラマーのJames Daviesが脱退。彼にとって最後の公演は、パースのAmplifier Barで行われたNo Fun At AllとThe Flatlinersのサポート公演だった。その後、Harryが新ドラマーとして加入し、2010年4月に行われた『I’m Not Gonna Lie To You』のリリースツアーからバンドに参加した。

同年6月から7月にかけては、ニューカッスルのスケートパンク・バンドLocal Resident Failureとともに「The Pinkeye Tour」を開催。南オーストラリア州、ビクトリア州、ニューサウスウェールズ州を巡り、大都市だけでなく地方都市でも公演を行った。

 

Pee Recordsとの契約と海外進出

2011年、THE DECLINEはオーストラリアのパンク/ハードコア・レーベルPee Recordsと契約。同年9月23日、セカンド・アルバム『Are You Gonna Eat That?』を発表した。

同作では、Pat DeclineとDan Cribbによる掛け合いのボーカル、スピード感のある演奏、攻撃性と親しみやすさを併せ持ったメロディが、より明確な形で打ち出された。レビューでは、両者のデュアル・ボーカルが楽曲に力強さを与えている点や、初期The Offspringを思わせるギターとダークなトーンなども指摘されている。

『Are You Gonna Eat That?』の発表後、バンドは大規模なオーストラリア国内ツアーを展開。2013年には初の本格的な海外ツアーを行い、ヨーロッパに進出したほか、Useless IDやImplantsとともに日本でもツアーを行った。同年11月には、地元西オーストラリア州の音楽賞West Australian Music Awardsで「Punk Act of the Year」にノミネートされ、パースを代表するパンク・バンドのひとつとして評価を高めていった。

 

Soundwave Festival出演と『Can I Borrow A Feeling?』

2014年3月3日、THE DECLINEはパースで開催された大型フェスティバルSoundwave Festivalに出演。Less Than JakeやAlkaline Trioらと同じステージに立った。

この公演でバンドは、クラウドファンディングによって制作する新作EP『Can I Borrow A Feeling?』を発表し、「Yahweh or the Highway」「Cool Kids Can’t Die」といった新曲を披露した。『Can I Borrow A Feeling?』は2014年4月18日にリリースされ、バンドは同作を携えたオーストラリア全国ツアーを行った。

 

大幅なメンバー交代と『Resister』

2015年1月、バンドに大きな転機が訪れる。結成メンバーであり、ベースとボーカルを担当していたDan Cribbと、2008年からギターを担当していたNathan Cooperが脱退した。

その数日後、Pat Declineは、以前からバンドと親交のあったBen ElliottとRay Chiu、通称Ray Rayが、それぞれギター/ボーカルとベースを担当することを発表。Pat Decline、Harry、Ben Elliott、Ray Rayという新体制で、サード・アルバムの制作を開始した。このメンバー構成は2015年以降、THE DECLINEの中心的なラインナップとなっている。

新体制による最初のシングルとして「Giving Up Is A Gateway Drug」を発表し、続いてBodyjarのCameron Bainesをゲスト・ボーカルに迎えた「I Don’t Believe」をリリース。Local Resident Failure、Guttermouth、Frenzal Rhombらとの公演を含むオーストラリア国内ツアーを行った。

2015年6月12日、サード・アルバム『Resister』をPee Recordsから発表。同作はアメリカではBird Attack Records、ヨーロッパではFinetunes、日本ではBells On Recordsを通じて流通し、THE DECLINEの存在を国際的に広める作品となった。

 

『Resister』ワールドツアー

『Resister』発表後、THE DECLINEは世界規模のツアーを開始した。

ヨーロッパではPunk Rock Holiday、Brakrock EcoFest、KNRD Fest、Dumb & Dumber Fest、Resurrection Fest、Rebellion Festivalなど、数多くのパンク/ロック・フェスティバルに出演。Teenage Bottlerocketのヨーロッパ公演にも参加した。

アメリカではフロリダ州ゲインズビルの大型パンクイベントThe Festを含むツアーを行い、日本ではUseless ID、Versus The Worldらと共演。メキシコではA Wilhelm Screamのツアーをサポートし、その後、オーストラリアでも同バンドのサポートを務めた。

2015年にはWest Australian Music Awardsの「Best Punk/Hardcore Act」にノミネート。翌2016年には「I Don’t Believe」がWAM Song of the Yearの「Punk Song of the Year」に選出候補としてノミネートされた。また、2016年3月にはPat Declineが、Strung Outとのオーストラリアツアー中のPEARSにサポート・ベーシストとして参加している。

2016年夏には『Resister』に伴う2度目のヨーロッパ/イギリス・ツアーを実施。The FlatlinersやFair Do’sらと共演したほか、その後はMakeWarとのアメリカツアー、Local Resident Failureとのオーストラリア東海岸ツアー「The Pinkeye Tour: Round 2」へと続いた。同年にはTeenage Bottlerocketの故Brandon Carlisleに捧げられたトリビュート作品に参加し、「Can’t Quit You」をカバーしている。

2017年にはシングル「Can’t Have Both」がWAM Song of the Yearのパンク、メタル、ポップの3部門にノミネートされた。同年6月にはオランダのJera On Airに出演し、ドイツとオランダでCJ Ramoneをサポート。8月にはDirect Hitとのオーストラリア共同ツアーを行い、その後はアメリカ西海岸を巡った。さらに同年10月には「We Are One Tour」に参加し、Face To Face、Ignite、The Fullblast、Much The Sameらとともに、ブラジル、アルゼンチン、チリ、ペルー、コロンビア、コスタリカを巡回。活動範囲を南米にまで広げた。

 

『Flash Gordon Ramsay Street』

2019年、THE DECLINEは次のアルバムに向けた活動を本格化させた。同年に発表されたシングル「Verge Collection」には、Bad Cop/Bad CopのStacey Deeがゲスト・ボーカルとして参加。この時期、ドラマーのHarryがマウンテンバイクの事故で腕の骨折と肩の脱臼を負ったため、オーストラリア国内ツアーではThe Bob GordonsのJosh Barkerが代役を務めた。

2019年8月30日、4枚目のスタジオ・アルバム『Flash Gordon Ramsay Street』をPee Recordsからリリース。アルバム・タイトルは、アメリカン・コミックのキャラクター「Flash Gordon」、イギリスの料理人Gordon Ramsay、オーストラリアの長寿テレビドラマ『Neighbours』の舞台「Ramsay Street」を組み合わせた、THE DECLINEらしい言葉遊びとなっている。収録曲「War」には、A Wilhelm ScreamのNuno Pereiraがゲスト・ボーカルとして参加した。

同作はヨーロッパでBearded Punk Records、イギリスでDisconnect Disconnect Records、北米でThousand Islands Recordsから流通。これに伴い、それまでアメリカで作品を扱っていたBird Attack Recordsとの契約は終了している。アルバム発表後、Nerdlingerをサポートに迎えたオーストラリアツアーを開催。翌2020年にはヨーロッパのフェスティバル出演やLagwagonのサポートが予定されていたが、新型コロナウイルスの世界的流行により延期を余儀なくされた。

 

パンデミック期の活動

2020年、THE DECLINEはデビュー・アルバム『I’m Not Gonna Lie To You』を初めてアナログレコードとして再発。また、アメリカのSic Waitingとのスプリット7インチ『Year Of The Crow / Stay Awake』を発表し、両バンドがそれぞれ2曲ずつ提供した。2021年には『Are You Gonna Eat That?』の発売10周年を記念し、12インチのピクチャー・ディスクとして再発している。

延期されていたヨーロッパツアーは2022年8月に実現。Lagwagon、Mad Caddies、Get Dead、Useless ID、Belvedere、Anti-Flag、The Flatlinersらの公演に出演し、THE DECLINEにとって初めてとなるスカンジナビア公演も行われた。このツアーでは、No Use For A Nameの中心人物Tony Slyの死去から10年を迎えたことを受け、毎晩「The Answer Is Still No」をカバー。後にスタジオ録音版もデジタル配信された。

 

Nerdlingerとの“クリスマス曲騒動”

2022年12月23日、THE DECLINEと同じくPee Recordsに所属するNerdlingerは、それぞれ同じ歌詞を使ったクリスマス・シングルを発表した。

その後、両バンドはSNS上で、自分たちこそが歌詞の本来の作者であり、相手が盗用したと主張する投稿を展開。オーストラリアの歌手Shannon Nollまで登場し、双方に仲直りするよう呼びかける映像が公開された。

最終的には2023年1月、Pat DeclineとNerdlingerのScott McNairnが握手する写真が投稿され、両者は「再び友達になった」と発表した。実際には、両バンドとレーベルによるユーモアを交えたプロモーション企画だったと考えられる。

 

『Magical Misery Tour』

2023年8月25日、THE DECLINEは『Magical Misery Tour』をPee Recordsから発表した。

本作は通常の完全新作アルバムというよりも、2015年から2023年にかけて発表されたアルバム未収録シングル、スプリット作品、コンピレーション提供曲、パンデミック中に録音された楽曲などを集めたコレクション・アルバムである。

タイトルはThe Beatlesの『Magical Mystery Tour』をもじったもので、「魔法のミステリー・ツアー」ではなく、「魔法のように悲惨なツアー」を意味するTHE DECLINEらしい皮肉とユーモアが込められている。

Pat Declineは制作背景について、州境が封鎖されて退屈していたため、ポテトチップス、危うい人生の選択、自分の飼い猫などについて曲を作り、レコーディングすることにしたと説明している。

アルバムには、Sic Waitingとのスプリットに収録された「Year Of The Crow」、非接触型の料理配達を題材とした「Fast Food」、Nerdlingerとの騒動につながった「I Never Cared About Christmas…」などが収録された。

新曲「Hillsong Of The Damned」には、バンドが結成当初から大きな影響を受けてきたFrenzal RhombのJay Whalleyがゲスト・ボーカルとして参加している。

大部分の楽曲はBrody SimpsonとMark McEwenがUnderground Studiosでプロデュース、ミックス、レコーディングを担当。Daniel Antix、Adam Round、Sam Allenらも一部楽曲の制作に携わり、アルバム全体のマスタリングはDaniel Antixが担当した。

2023年11月には「The Most Expensive Chips I’ve Ever Had」のミュージックビデオを公開。世界各地のスケートパンク・バンドがカメオ出演する、国際的なパンクコミュニティとのつながりを象徴する作品となった。

 

近年の活動

2024年5月、THE DECLINEはカナダのスケートパンク・バンドBelvedereのオーストラリアツアーをサポートした。2025年には、Holden Sheppardの小説を原作とするオーストラリアのテレビドラマ『Invisible Boys』に、THE DECLINEの「A Crash Course In Emotional English」と「The More You Know」が使用された。これにより、バンドの楽曲はライブハウスやパンクシーンの枠を越え、映像作品を通じても紹介されることになった。

2026年2月にはAuthority Zeroのオーストラリアツアーをサポート。このツアーではFrenzal RhombのDal Failureがギター/ボーカルの代役として参加した。

 

音楽性と歌詞

THE DECLINEの音楽的な基盤となっているのは、1990年代型のスケートパンクとメロディック・パンクである。

テンポの速いドラム、細かく刻まれるギター、短い時間の中で次々と展開する楽曲構成、耳に残るメロディ、複数のボーカルが交差するコーラスワークを特徴としている。Frenzal RhombやBodyjarといったオーストラリアの先輩バンドに加え、NOFX、Lagwagon、Descendents、Less Than Jake、Propagandhiなど、北米のパンク・バンドからの影響も公言している。

一方で、単に1990年代のスタイルを再現しているだけではない。社会的な問題、宗教、政治、消費文化、人間関係、精神的な疲労、日常生活での失敗や違和感などを扱いながら、深刻になりすぎないユーモアと自虐的な視点を加えている。

曲名やアルバム・タイトルにも、映画、テレビ番組、ポップカルチャー、インターネット文化などを題材とした言葉遊びが多い。シリアスな社会意識と、くだらなさを恐れないユーモアが同居していることが、THE DECLINEを特徴づける重要な要素である。

 

世界各地で築いた評価

THE DECLINEは、オーストラリア国内で長年活動を続けるだけでなく、アメリカ、ヨーロッパ、イギリス、日本、メキシコ、コスタリカ、ブラジル、アルゼンチン、チリ、ペルー、コロンビアなどを巡り、国際的なスケートパンク・シーンとの関係を築いてきた。

これまでにFace To Face、Ignite、CJ Ramone、A Wilhelm Scream、Lagwagon、The Flatliners、Teenage Bottlerocket、Useless ID、Belvedere、Direct Hit、Much The Same、Versus The World、Local Resident Failure、MakeWarなど、世界各国のパンク・バンドとツアーや共演を重ねている。

大手レーベルやメインストリームの音楽産業を中心とするのではなく、各地域のインディペンデント・レーベル、ライブハウス、フェスティバル、バンド同士のネットワークを通じて活動範囲を広げてきた点も、THE DECLINEの歩みを象徴している。

地理的に他の主要都市から離れたパースを拠点としながら、継続的なツアーと作品発表によって世界各地に支持を広げたTHE DECLINEは、現代のオーストラリアン・スケートパンクを代表する存在のひとつである。

 

主な作品

スタジオ・アルバム

* 『I’m Not Gonna Lie To You』(2010年)
* 『Are You Gonna Eat That?』(2011年)
* 『Resister』(2015年)
* 『Flash Gordon Ramsay Street』(2019年)

コンピレーション/コレクション・アルバム

* 『Magical Misery Tour』(2023年)

EP

* 『The Same Kind』(2008年)
* 『Can I Borrow A Feeling?』(2014年)

主なスプリット作品

* 『4 Way WA Punk Split 7″』(2013年)
* 『Great Thieves Escape 3』(2016年)
* 『Local Resident Failure Vs The Decline』(2017年)
* 『Year Of The Crow / Stay Awake』(Sic Waitingとのスプリット、2020年)