ブレイク中のUSメタルコア、Johnny Boothが新曲「The Ladder」のミュージックビデオを公開!

ニューヨーク州ロングアイランドで結成されたメタルコア・バンド、Johnny Boothが新曲「The Ladder」のミュージックビデオを公開しました。この曲は、2023年7月21日(金)にリリースされるニュー・アルバム『Moments Elsewhere』の収録曲となっている。

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Caskets、8月リリースのニュー・アルバムから新曲「Believe」をリリース

イングランドを拠点に活動するポストハードコア・バンド、Caskets (カスケッツ) が楽曲「Believe」のミュージックビデオを2023年7月14日に公開、シングルを配信リリースしました。このシングルは、アルバム『Lost Souls』に次ぐ彼らのアルバム『Reflections』の収録曲で、2023年8月11日にSharpTone Recordsよりリリースされることが発表された。

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ツージーQ、単行本デビュー作『ぶどう園物語-ザ・スターリンになれなかった男』7月25日発売決定

QP-CRAZYやハイテクノロジー・スーサイドなどでの活躍で知られるミュージシャン ツージーQ による単行本デビュー作『ぶどう園物語-ザ・スターリンになれなかった男』が青林工藝舎より2023年7月25日から発売されることが分かった。

このコミックは、遠藤ミチロウ氏との出会い、そしてくりかえす孤独と挫折を描いた漫画本で、パンクロック人生の貴重な体験を振り返りながら、これまで描かれることがなかった日本ロック界のもう一つの物語を全256ページに渡って描いた作品となっている。

青林工藝舎、ツージーQのTwitterでは、この本の制作の裏側がツイートされており、発売までにチェックしておくと良いだろう。現在Amazonほか、書店にて予約受付中だ。

 

Polaris、今後の活動についてコメントを発表

オーストラリアのメタルコア・バンド、Plarisは、ギタリストのRyan Siewが先月他界したことを受け、今後も活動を継続することを発表しました。7月14日にバンドが発表した声明によると、グループはニュー・アルバムのリリースほか、今後予定されているスケジュールをこなすつもりであることを発表している。以下メッセージ。

親愛なる友人たちへ、

Ryanの死を受け、ここ数週間たくさんの愛とサポートをいただきありがとうございました。私たちバンドの人生、あるいは私たち自身の人生の中で最も困難な時期でしたが、皆さんからいただいた優しい言葉は、私たち、私たちのチーム、そしてRyanの家族&友人にとってすべてを意味するものでした。この喪失は私たちの存在を根底から揺さぶりましたが、私たちの兄弟がどれほど愛されていたかを知り、そして彼が多くの人に与えた影響について聞くことができたことは、とても素晴らしいことでした。素晴らしい友人や家族に囲まれて、私たちはこの事態を乗り越えようとしています。

私たち4人が今後どのように進んでいくかを考え始めるにあたり、皆さんの忍耐と理解に心から感謝しています。現在、多くの疑問があることは承知していますが、すべて時間をかけて解決していくつもりです。現段階では、私たちは今後予定されているすべての約束を果たすつもりであり、Ryanの人生と私たちが共に創り上げた芸術を最も尊重できる方法で前進するつもりであることをお知らせしたいと思います。

愛と感謝を込めて、Plaris

 

伝説のデス・グラインダー BRUJERIA が新曲「Mochado」をリリース!

メキシコのベテラン・デス・グラインダー、Brujeriaが5枚目のフル・アルバム『Esto Es Brujeria』を9月15日にNuclear Blastよりリリースすることを発表しました。このアルバムからの先行シングルが「Mochado」がヴィジュアライザーとして公開されている。

バンドのヴォーカリスト、Juan Brujoは次のように語っている:

「古代のルーツを持つメキシコのパワーを、残忍で狂暴な歌で満たされたソーシャルメディアの現代世界まで感じてくれ!esto es brujeria!」

Shane (Napalm Death)による実験的プロジェクト、Dark Sky Burialが新作『Pulvis Et Umbra Sumus』をリリース!

グラインドコア・レジェンド、Napalm Deathのベーシスト/ヴォーカリスト、Shane Emburyのサイド・プロジェクトであるDark Sky Burialが、ニュー・アルバム『Pulvis Et Umbra Sumus』をリリースしました。

Shaneはこのアルバムについて次のようにコメントしている:

「Maze Quadrilogyの第2弾 “Pulvis Et Umbra Sumus “は、直訳すると “我々は塵と影に過ぎない “という意味だ。Dark Sky Burialは決まった音楽をする活動ではなく、絶えず変化していくものだ。このアルバムは、私たちが人生と呼ぶこの迷路を通る、私の内と外への旅のオーディオ・ドキュメントと言えるものに仕上がっている。私たちは皆、希望と願望を持っていて、私たちは皆、選択の総体なのだ……。アルバムを楽しんでね」。

ひねりの効いたフックが魅力のUSメタルコア・バンド、Chamberがニュー・アルバム『A Love To Kill For』をリリース

アメリカ・ナッシュビルを拠点に活動するメタルコア・バンド、Chamberがセカンド・アルバム『A Love To Kill For』をPure Noise Recordsからリリースしました。このリリースに併せて収録曲「Retribution」のミュージック・ビデオを公開している。

Code Orangeを筆頭にエクスペリメンタルなヘヴィ・ハードコア・バンドに追随するバンドとして評価され、Knocked Looseなどが在籍するPure Noise Recordsと契約している彼ら。このアルバムでも「Retribution」をはじめ、ひねりの効いたフックを随所に織り交ぜた、クラシック・スタイルのハードコア/メタルコアでファンを熱狂させている。この夏、大規模なツアーも予定されており、Nasty、King 810、ten56.、Fox Lake、Cell、Momentum、Orthodox、156/Silenceらとの共演が決定している。

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USテクニカル・デスコア、Crown Magnetarがニュー・アルバム『Everything Bleeds』をリリース!

コロラド州コロラドスプリングスのデスコア・バンド、Crown Magnetarが新曲「Nail Funeral」のミュージックビデオを公開しました。このミュージックビデオは、2023年7月14日にリリースされたニュー・アルバム『Everything Bleeds』の発表に併せて公開された。

アルバム配信URL : https://orcd.co/everythingbleeds

 

2021年に自主制作で発表したアルバム『The Codex Of Flesh』でブラッケンド・デスコア・シーンのニューカマーとして世界的な注目を浴びた彼らはUnique Leader Records との契約を発表。「The Level Beneath」、「Prismatic Tomb」とその世界観を拡大したダイナミックなデスコア・サウンドでファンの期待を超える先行シングルを発表してきた彼らの新作となれば、非常に高い注目が集まっていることだろう。

今回公開された「Nail Funeral」は、これまでCrown Magnetarが挑戦してきた、テクニカルでブラッケンドなデスコアを豊かなサウンドプロダクションでスッキリと整理したアルバムのキーと言える楽曲で、約4分半の中でドラマティックな展開を繰り返す仕上がりとなっている。

バンドはこれから大規模なツアーが予定されており、その演奏にさらに磨きをかけていくだろう。

 

UKデスコア・バンド Monasteries、新曲「Heaven Failed Us」のミュージックビデオを公開!

イングランドを拠点に活動するデスコア・バンド、Monasteriesが新曲「Heaven Failed Us」のミュージックビデオをSeek & Strikeから公開しました。バンドは、8月25日にSeek & Strikeよりフル・アルバム『Ominous』のリリースを控えている。

「Heaven Failed Us」では、シューゲイズ/オルタナティヴ・ロックのアトモスフィアを取り入れつつ、Lorna Shoreのようなインパクトを放つブレイクダウンやビートダウンを搭載した楽曲に仕上がっており、UKメタルコアへと接近しつつも独自のヘヴィネスを損なうことのない、ハイブリッドな楽曲に仕上がっている。

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DARKEST HOUR、11年振りとなる来日公演 9月開催決定!

これまでに2度JAPAN TOURを敢行し、日本でも絶大な支持を得ているアメリカを代表するヘヴィメタルバンドDARKEST HOUR。先日メタル/ハードロックの名門レーベル「MNRK Heavy」との契約を発表し、来年初頭に10枚目となるスタジオアルバムのリリースもアナウンスされている彼らが、実に11年振りに日本の地を踏む。

今月末に世界最大のメタルフェス「Wacken Open Air 2023」の出演も控えている、日本を代表するメタルバンド「SABLE HILLS」の三島兄弟(Vocal:Takuya / Gt:Rict)が立ち上げた、海外アーティスト招聘プロダクション「Everlasting Fire」の尽力により実現した今回のツアーは、DARKEST HOURの歴史の中でも名盤と名高い4thアルバム「Undoing Ruin」と、5thアルバム「Deliver Us」を冠にしたコンセプチュアルな2公演に。数量限定のポスター付2日通し券は速完&プレミア化必至の予感!

尚、アメリカから初来日となる「Like Moths To Flames」、国内ゲストに、元Crystal Lakeのヴォーカリスト「Ryo Kinoshita」率いる「Knosis」を迎えた開催される、SABLE HILLS主催のヘッドラインツアー「Chaos J.P. 2023」も、都市によってはチケットも少なくなってきている模様。早めのチケット確保をお忘れなく!

▶︎Everlasting Fire Presents 「DARKEST HOUR – Undoing Ruin Vs. Deliver Us Japan 2023 – 」

 

2023年9月28(火)東京 渋谷 CYCLONE
DARKEST HOUR – Undoing Ruin Japan 2023

2023年9月29(水)東京 代官山 SPACE ODD
DARKEST HOUR – Deliver Us Japan 2023

 

【ACT】DARKEST HOUR (USA) / SABLE HILLS / Thousand Eyes
OPEN 18:00 / START 19:00
前売券:¥6,500
ポスター付き2日通し前売券:12,000円
TICKET NOW ON SALE:e+:https://eplus.jp/darkesthour

Bring Me The Horizonがキュレートする新フェス「NEX_FEST」、幕張メッセで11月開催!

Bring Me The Horizonがキュレートする新たなフェスティバル「NEX_FEST」が、2023年11月3日に幕張メッセで開催されることが発表されました。

出演者は以下の通り。

BRING ME THE HORIZON
BABYMETAL
YUNGBLUD
マキシマム ザ ホルモン
YOASOBI
I PREVAIL
Paledusk
CVLTE
花冷え。
VMO
KRUELTY

また、2023年10月31日に兵庫 神戸ワールド記念ホール、2023年11月1日に愛知 日本ガイシホールにて”NEX_FEST -Extra-“が開催されることも決定しており、Bring Me The Horizon、BABYMETAL、YUNGBLUD、I,Prevailが出演するとのこと。

 

チケット先行情報
クリエイティブマン3A会員先行:7月15日(土)15:00~7月23日(日)18:00
https://www.cmp-members.com/

クリエイティブマンモバイル会員先行:7月15日(土)18:00~7月23日(日)18:00
https://www.cmp-members.com/

オフィシャル一次先行:7月24日(月)12:00~7月31日(月)23:59
https://eplus.jp/bmth/

一般発売:9月2日(土)~

オフィシャル・サイト:http://nexfestjapan.com/

Our Hollow, Our Home、新曲「Downpour」のミュージックビデオで新ラインナップを披露

イングランドを拠点に活動するメタルコア・バンド、Our Hollow, Our Homeが、ニュー・シングル「Downpour 」をリリースしました。今年初め、バンドのラインアップはギタリスト/ヴォーカリストのTobias Youngに絞られたが、その後、彼は再びメンバーを作り上げた。

Tobiasは、ヴォーカリストのGaz King(ex-From Sorrow To Serenity)、ギタリストのJames、ベーシストのMatt、ドラマーのKiernanとともに、この最新曲を制作、公開している。また、この楽曲についてTobiasはコメントを発表している。

最新シングル「Downpour」を発表できることを本当に誇りに思う。これは新ラインナップでの初リリースであり、バンドの新たな章と新鮮なサウンドの到来を告げるものになっている。リリックは、人生のダイナミクスの変化について書いたよ。この歌詞はバンドの変化に伴う私自身の個人的な経験だけでなく、誰の心にも響くと信じているよ。「Downpour」は、自分自身の恐れや不安を克服すること、自分自身に忠実であること、そして個人として何が正しいかについて歌っているんだ。

これまでの出来事やバンド内の変化の大きさを考えると、できるだけ早く何か新しいものを世に送り出すことが超重要だったんだ。「Downpour」は単独のシングルとしてリリースしたが、安心してほしいのは、僕たちはすでに4枚目のアルバムに懸命に取り組んでいて、そのサウンドはワイルドだということだ!

音楽的には、バンド史上最高のサウンドと言える。めちゃくちゃ才能のあるSky Van Hoff(Rammstein/Sleep Tokenを担当)とのコラボレーションは、バンドにとってゲームチェンジとなった。彼は私たちのサウンドに現代的なひねりを加えつつ、オリジナルの雰囲気はそのままに仕上げてくれた。このバンドの新章をみんなに聴いてもらえるのをとても楽しみにしているよ。僕らと長い間一緒にやってきた人たちが、まだ僕らを応援してくれることを願っているし、その過程で新しいファンに会えるのを楽しみにしている。

 

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デスコア・スーパーグループ Project:Vengeanceがニュー・シングル「Vessel」をリリース

デスコア・スーパーグループProject:Vengeanceがニュー・シングル「Vessel」をリリースしました。この曲は、YouTuber/ミュージシャンのNik Nocturnalが作曲したインストゥルメンタルをベースに、彼らがそれぞれのヴォーカルを披露している。

“デスコア・ボーイ・バンド”として結成されたProject:Vengeanceは、元々「The Big Six」として知られていたが、AttilaのフロントマンであるChrisとFit For An AutopsyのヴォーカリストであるJoeの2人が脱退し、同時にバンド名の変更も必要となった。メンバーラインナップは最終的に以下のようになっている。

Will Ramos (Lorna Shore)
Taylor Barber (Left To Suffer)
Darius Tehrani (Spite)
Dickie Allen (Infant Annihilator)
Tyler Shelton (Traitors)

 

Baroness、9月リリースのニュー・アルバムから新曲「Beneath The Rose」をリリース

ジョージア州サバンナ出身のヘヴィメタル・バンド、Baroness (バロネス) の6枚目のスタジオ・アルバム『Stone』からのセカンド・シングル「Beneath The Rose」がリリースされ、ミュージックビデオを公開しました。「Stone』は、バンド自身のレーベルAbraxan Hymnsから9月15日にリリースされる予定で、この秋から大規模なツアーが予定されている。

 

 

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東京発! メタルコア・バンド、Avoid Silence. がファーストEP『F’A’T’E』をリリース!

東京を中心に活動するメタルコア・バンド、Avoid Silence. がファーストEP『F’A’T’E』を配信リリースしました。この作品はSpotify、Apple Music等各種音楽サブスクリプション・サービスにて視聴することが出来る。

 

配信URL : https://linkco.re/V2MR2aCP

 

頭の中をリフレインするエレクトロニックなメロディを携え、I, PrevailやCrown The Empireを彷彿とさせるダウンサブルなブレイクダウン、そしてクリーン、シャウトが巧みに交差する展開で聴くものを魅了していく。ファーストEPとは思えない完成度の高さで、東京から全国へその名を轟かせていく存在へ成長していくに違いない。

 

リリース日である7月12日からは東阪神ツアー「Leaning From The Past」がスタートする。近くの会場へ足を運び彼らの熱演を体感しよう。

 

チケット、各地公演詳細はAvoid Silence.公式サイトまたはSNSをご覧ください

 

超個性派! メタルコア 2023年上半期のベスト・シングル

RIFF CULTでは、Spotifyを利用して最新のメタルコアの楽曲をまとめた「All New Metalcore 2023」というプレイリストを作成し運営しているのですが、2023年の上半期だけで1,000曲以上がリストインしており、デイリーチェックしないと全ての楽曲、ましてやアルバムやEPなどをチェックするというのは難しい。そして、どれだけ優れたテクニックやメロディがあったとしても、聴かれなければ意味がない。聴いてもらうために、そして見つけてもらうためにも現代メタルコアには、唯一無二の個性が必要だ。

メタルコアに限って見ても、トップシーンで活躍するバンドたちは「メタルコア」というジャンルだけでは表現できない個性を持っている。誰でもない自分たちだけの個性は、多くのリスナーにリーチするためにとても重要な要素だ。今回、他の誰にも真似できないようなオリジナリティでファンを魅了した2023年上半期のメタルコアで印象的なシングルをまとめてみた。主にプログレッシヴ・メタルコア・バンドを中心に構成されているが、中には全く違ったシーンで活躍するアーティストもいる。それでも「プログレッシヴ」であり「メタルコア」であることを前提条件にリストを作成しているので、通して聴くと意外とジャンルの違いを感じないと思う。

 

 

 

Earthists. 「HYPERHELL」

藤井風など現行シーン〜シティポップ、アニソンまでを一括りにした「J-POPに取って代わる新しいワード」として「Gacha Pop」というキーワードが誕生したのは記憶に新しい。J-POPというカテゴリーは日本の多様な音楽を一括りにまとめるには窮屈だし、世界のトレンドと別で発展する日本の音楽を表現する言葉として「Gacha Pop」はアリなのかもしれない。ガチャガチャした感じというのは日本のポップスだけに言えることではなく、メタル〜メタルコアにも当てはまるだろう。Fear, and Loathing in Las VegasからBABYMETALまで、多様な音楽の影響を混ぜ合わせる、というか“ガチャガチャと詰め込んだ“ものが刺激的で面白いとメタル・シーンでも評価されてきた。今では世界を飛び回るPaleduskも「Gacha Metal」と言えば腑に落ちる感じがする。

Earthists.もこの「HYPERHELL」で他にない刺激的なサウンドを作り上げ、2023年上半期にシーンで注目を集めた。ハイトーンでメロディアスなサビ、全編に施された軽やかなピアノの旋律、それでいてグローバル・スタンダードなレベルにあるプログレッシヴ・メタルコアのグルーヴ。これらが見事に「HYPERHELL」として形に出来るクリエイティヴさはEarthists.にあって他にないものだ。こうした個性がしっかり受け入れられ、評価される日本は音楽家含む芸術家にとって良い土壌だ。誰もやったことがないことをEarthists.がどんどん挑戦して、ファンが楽しみ続けていったら最終的にどこに辿り着くのか、今はまだ想像も出来ない。7月14日にはニュー・シングル「GODBLAST」のリリースが控えている。

 

BABYMETAL 「Mirror Mirror」

メタルコア、中でもプログレッシヴ・メタルコアの記事になぜ BABYMETAL が?と思うでしょう。この曲聴いたら、「確かに」と頷けると思います。今年リリースされたアルバム『THE OTHER ONE』の収録曲である「Mirror Mirror」は、本格的なプログレッシヴ・メタルコアな楽曲で、PeripheryErraPolyphiaなど本格派と呼べるプログメタル・クオリティに仕上がっています。スペーシーに広がっていくメロディにはArch Echoも感じますね。そして、本当にこの歌詞が素晴らしい!

「鏡の中で生きる 君は何を見ている リアルな自分なんて 存在しないんだから 幻想を超えて 自分さえも飛び越えて 新しい世界 いまここに」とまさに、BABYMETALが歌うべき、歌ってこそ説得力を増すフレーズと言うか。自分が生きている世界とは別の世界から聞こえてくる囁きのような響きがあって、そしてそれを、この未来派プログレッシヴ・メタルに乗せてくるんだから凄まじい。本当に最高のアルバムで全人類必聴。

 

 

SHREZZERS 「Tabidachi feat. Kaito from PALEDUSK」

個性派と言えばPaleduskで間違い無いですよね。東欧が誇るプログレッシヴ・ポストハードコア/メタルコア SHREZZERS はセカンド・アルバム『SEX & SAX』を2023年2月にリリース。ここ日本でもその人気は絶大で、国内向けのクラウドファウンディングでセカンド・アルバム『SEX & SAX』の日本限定盤を発売するほどだ。この楽曲には、PaleduskのボーカルKaitoが完全に憑依しており冒頭からサビパート&サックスが導入されるまで、SHREZZERSとは分からないほど。「Tabidachi」での個性のぶつかり合いは互いの魅力を上手く引き出しており、アルバムでもキーになるトラックと言える。10年前くらいだとこうして日本人ボーカリストが海外アーティストの楽曲にゲスト・ボーカルで参加すると言うのはほとんどなかったと思うのですが、Ryo Kinoshita以降は本当に良いフィーチャリングが続いていて面白いですし、これをきっかけに海外アーティストに引き込まれるリスナーがいたら良いなと思います。

 

Paledusk 「I’m ready to die for my friends feat. VIGORMAN」

その人気はとどまることを知らず、この夏、海外へと飛び出し大規模フェスで熱狂の渦を巻き起こしているPaledusk。そんなライブ映像を眺めていると、彼らがメタルコア・バンドの枠に収まっていたのが遠い昔のことのように感じる。ギタリストDAIDAIのクリエイティヴィティはBring Me The Horizonをも刺激して、最新曲「AmEN!」の編曲に参加するなど、もうメタル/ヘヴィ・ミュージックのトップ・クリエイターと言っても過言ではない存在へと成長した。

「I’m ready to die for my friends」はアメリカンロック/ポップスの軽快なギターフレーズから雪崩のようにヘヴィリフが炸裂するパートへと突入したかと思えば、VIGORMANをフィーチャーしたキャッチーなラップパートへと接続。最終的にA Day To Rememberばりのヘヴィ・ポップパンク・ブレイクダウンで全てを爆発させてしまう……これを形容する音楽ジャンルなんてない。聴き終えた後は、奇想天外な結末を迎えた映画を見終わった後の、なんとも言えない胸のざわめきというか、「この結末って何なんだろう」と、誰かと話したくなるあの感じがふつふつと湧いてくる。人は皆、なんだか分からないもの、理解出来ないものに興味関心を掻き立てられる。Paleduskの音楽が一体なんなのか、聴き終えた後のこの満足感はなんなのか、これからも誰にも分からない。それがPaleduskが人々を惹きつける大きなエネルギーになっている。これからもみんなを驚かせ続けて欲しい。

 

 

Anima Tempo 「Saeger Equation」

メキシコを拠点に活動するエクスペリメンタル・プログレッシヴ・デスメタル・バンド、Anima Tempoは上半期の最後の最後、6月30日にニュー・アルバム『Chaos Paradox』をリリースしました。これが本当に素晴らしい。先行シングルとして公開された「Saeger Equation」はオリエンタルなイントロで幕開け、これは少しフォルクローレの香りもします。フォルクローレは南米(特にコロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、チリ)のアンデス山脈地方でインディヘナ達によって歌い継がれる民族音楽で、南米メキシコ出身の彼らにどのくらい影響があるのかは分かりませんが、影響がなきにしもあらずなのかと (完全な憶測ですいません)。

民族音楽の音色とPeriphery、Animals As Leadersを通過したプログレッシヴ・メタルコア/Djentのグルーヴを見事に展開させ、特にシャープなリフワークは聴きごたえがあります。アルバム通じてこの作風ではないのですが、日本でも話題沸騰中のBloodywoodやThe HU辺りハマってる方におすすめです。余談ですが、2018年にRNR TOURSでドイツのTensideというバンドのツアーを手がけた時、同時期に彼らもジャパンツアーを行っていて、1公演一緒にやる予定だったんですが、台風で公演中止に……。結局彼らとは合流できずだったので本当に残念でしたね。次来日する時はビッグになってやってきてくれるはず!

 

Chris Turner – Psycho (ft. Lauren Babic x Mitchell Rogers)

唯一無二のプログレッシヴ・メタルコア・バンド、Oceans Ate Alaskaの超個性派ドラマーとして知られるChris Turnerのソロ・プロジェクトが活発。ポップ・シンガーAnne Marieの人気曲「Psycho」のカバーをRed Handed Denialの女性シンガーLauren BabicとVarialsのMitchell Rogersと共に制作。Chrisはこのドラム録音でサンプルもトリガーも使ってないらしく、本当にオーガニックなテクニックでここまでやっちゃうのは凄まじいとしか言いようがないですね……。Djentなブラッシング・リフとChris独特のドラミングの組み合わせが織りなすグルーヴがポップな楽曲でも、ここまでタイトにアレンジ出来るのはChris Turnerだけ。Oceans Ate Alaskaだけでなく、彼のクリエイティヴな姿をソロでも楽しめるのは最高です。

 

 

Voyager 「Prince Of Fire」

グローバルな人気を持つオーストラリア出身のプログレッシヴ・メタル・バンド、Voyager。99年から活動を続けるベテランで、がっつり”プログレッシヴ・メタルコア”ではないですが、Djentな香りの中に80年代シンセポップを組み合わせたノスタルジックなサウンドで幅広い人気を持っています。今年に入り「Prince of Fire」と「Promise」の2曲のシングルを発表していますが、この「Prince of Fire」ではブレイクダウンもあり、メタルコア・リスナーにもハマる要素あり。ボーカリストDanny Estrinのカリスマ性も高く、実力以上にその雰囲気で圧倒している感じ。クラシックなプログメタルの美的感覚たっぷりでありながら、現代メタルコアに通ずる創造性も兼ね備えたVoyager、次の新曲も楽しみです。

 

Ice Sealed Eyes 「There Is No Safety In The Dark」

ベルギーから現れたモダン・メタルコア・バンド、Ice Sealed Eyes。2022年のアルバム『Solitude』で衝撃を受けた方も多いはず。彼らの登場には、どこかLoatheやSleep Tokenが登場した時の感動を思い起こさせられます。メタルコアってダンス・ミュージックだと思っているんですが、そこから離れてロックに向かっていくバンドもいて、Loatheがシューゲイズを用いてオルタナティヴ・メタルコアの可能性を拡大したのは時が経つにつれてかなり重要になってくると思います。Ice Sealed Eyesは更に奥深く、ノイズやアンビエントのエレメンツを用いてオルタナティヴ・メタルコアをやっている感じがします。全体的に引き締まったサウンド・プロダクションからはVildhjarta的なThallの影響も見え隠れしているのですが、個人的にはもっと巨大なギターリフ、裸のラリーズ、Borisとかにまで通ずるノイズが欲しい。アンプを天高く積み上げてノイズの銀河まで逝って欲しい。

 

Their Dogs Were Astronauts 「Replica」

オーストリアの多弦プログレッシヴ・インスト・ユニット、THeir Dogs Were Astronauntsが2023年5月にニュー・アルバム『Momentum』を発表。「Replica」は先行シングルとして発表されたアルバムのキーリングで、ユニットらしくプログレッシヴでエクスペリメンタルな魅力がたっぷりと詰め込まれた1曲に仕上がっている。ベテラン・プログメタル・バンドがPolyphiaをカバーしたような、懐かしさを新しさが同居する謎めいた雰囲気が全編に渡って味わえる。

 

いかがでしたでしょうか。新しいお気に入りは見つかりましたでしょうか?本当に素晴らしい音楽が多く、全てを聴くことはできないかも知れないですが、こんな世界が始まっていることだけでも知って、バンドを応援して欲しいです。