DYING FETUS、新曲「Feast of Ashes」のミュージックビデオを公開!

USブルータル・デスメタル・バンド、Dying Fetus (ダイイング・フィータス) が新曲「Feast of Ashes」のミュージックビデオを公開しました。この楽曲は、2023年9月8日にRelapse Recordsからリリースされるニュー・アルバム『Make Them Beg For Death』で、レーベル・サイトでpre-order がスタートしている。

 

pre-order : https://www.relapse.com/pages/dying-fetus-make-them-beg-for-death

 

Dying Fetus “Make Them Beg for Death”

1. Enlighten Through Agony
2. Compulsion For Cruelty
3. Feast Of Ashes
4. Throw Them in the Van
5. Unbridled Fury
6. When The Trend Ends
7. Undulating Carnage
8. Raised In Victory / Razed In Defeat
9. Hero’s Grave
10. Subterfuge

 

Dying Fetus on Facebook: https://www.facebook.com/DyingFetus
Dying Fetus on Twitter: https://www.twitter.com/DyingFetusBand

Thy Art is Murder、9月リリースのニュー・アルバムから新曲「Keres」のミュージックビデオを公開!

オーストラリアのデスコア・バンド、Thy Art Is Murder (ザイ・アート・イズ・マーダー) が新曲「Keres」のミュージック・ビデオを公開しました。バンドのヴォーカリスト、CJ McMahonはこの曲について「今まで作った中で最大のビデオクリップだ!」と語っている。このミュージックビデオは、Third Eye Visualsと共同で制作されたもの。

ギタリストのAndy Marshはこうコメントしている:

「ニュー・シングルを世に送り出すのに、これほど興奮することは滅多にない。”Keres”は、メタル・アンセムであり、削ぎ落とされた詩と踏みつけるようなコーラスで満たされている。楽曲タイトルである”Keres”は古代ギリシャ神話に登場する邪悪な精霊で、死者を喰らうが暴力行為には関与できない。私たちは、この振る舞いが、古代の戦場でそうであったように、ニュースや政治の場でも関連性があると考えています」。

「Keres」は、9月15日にリリースされるバンドの6枚目のスタジオ・アルバム『Godlike』の収録。

Pre-save the new album Godlike: https://TAIM.lnk.to/GodlikeYT
Order at: https://www.thyartismurder.net
Listen now: https://TAIM.lnk.to/GodlikeYT
Subscribe to Thy Art Is Murder on YouTube: http://bit.ly/subs-taim-yt

PREORDER VINYL, CD + MERCH:
Australia + New Zealand: https://thyart.info/shopANZ-yt
North America: https://thyart.info/shopUSA-yt
Europe + UK: https://thyart.info/shopEU-UK-yt

ギャングスタ・スラム、Snuffed On Sight が新作『Smoke』をリリース

カリフォルニア・サンフランシスコのギャングスタ・スラミング・ビートダウン・バンド、Snuffed On Sight が新作EP『Smoke』を配信リリースしました。ストップ&ゴーを駆使したバウンシーなスラミング・ビートダウンが炸裂し続けるモッシーなEPで、スラム・ファンのみならず、デスコア、ハードコア、ブルータル・デスメタル・ファンから高評価を得ている。

 

 

The Ghost Inside、ニュー・シングル「Earn It」のミュージックビデオを公開!

USメタルコア・バンド、The Ghost Inside (ザ・ゴースト・インサイド) が新曲「Earn It (アーン・イット)」で戻ってきた。カムバック・ライブとセルフ・タイトル・アルバムの後、バンドは2015年のバス事故前に戻ったかのような精力的な活動を続けている。この楽曲は、Falling In Reverse等を手掛けたTyler Smythと、Spiritbox等を手掛けたDan Braunsteinがプロデュースしている。

最近、彼らはCopenhellやGraspop Metal Meetingを含む様々なヨーロッパのフェスティバルに出演しており、アメリカでは来週から始まるWe Came As RomansやBetter Loversとのヘッドラインツアーに出演する。

 

 

Steam & download: https://theghostinside.ffm.to/earnit

 

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Paledusk、Resurrection Fest 2023で撮影された「AREA PD」のワンショット・ライブ映像を公開

6月5日から7月7日のおよそ1ヶ月、ヨーロッパ/イングランド・ツアーを行っていたPaledusk が、スペインで行われた「Resurrection Fest 2023」で披露した「AREA PD」のワンショット・ライブ映像を公開しました。

 

8月には「INTO THE PALE HELL TOUR FINAL SERIES」が開幕する。

 

8/14大阪 BIGCAT
Paledusk / Alpha Wolf / Fear, and Loathing in Las Vegas

8/16東京 LIQUIDROOM
Paledusk / Alpha Wolf / SiM

8/17名古屋 DIAMOND HALL
Paledusk / Alpha Wolf / coldrain

 

チケットインフォメーション : https://eplus.jp/sf/detail/3214480001?P6=001&P1=0402&P59=1

オルタナティブR&B・ロックバンド WHISPER OUT LOUD、ニュー・シングル「True Self」のミュージックビデオを公開!

東京を拠点に活動するオルタナティブR&B・ロックバンド、WHISPER OUT LOUDが、ニュー・シングル、「True Self」のミュージックビデオを公開しました。 本シングルは、ボーカル、Motokichi自身の葛藤や苦悩を描いた楽曲で、「本当の自分とはどんな人間なのか」というテーマを主観的な視点で見つめ、今にも叫び出しそうな感情を表現している。

ミュージックビデオは、前作に引き続き、新進気鋭の若手クリエイター、野上虎太郎が制作。 Apple Music、Spotify等の各サブスクリプションからも配信中。

 

【バンドからのコメント】
今作のMUSIC VIDEOも前作と同様に、自分たちが最も信頼している映像クリエイター、野上虎太郎に製作してもらい ました。3DCGを用いて、とてもスケールの大きい世界観になっているので是非チェックしてみてください。

 

配信URL: https://linkcloud.mu/1ef6b3d1

NOCTURNAL BLOODLUST、ニュー・シングル「Despise」配信スタート

NOCTURNAL BLOODLUST (ノクターナル・ブラッドラスト)が、ニュー・シングル「Despise」を配信リリースしました。シングルは「Glitcher」と「Despise」の2曲が収録されており、2023年7月9日 (日曜日) 東京・渋谷clubasia の公演から数量限定で会場限定販売されるCDには「Despise (Instrumental)」が収録される。

 

タイトル曲である「Despise」はグルーヴィに展開し続けるヘヴィ・デスコアで、エレクトロニックなアレンジを随所に施しながら、驚異的なフックで聴くものを圧倒し続けていく。何より予測不能な展開は手に汗握るほどと言えるだろう。

 

 

 

Mute Japan Tour 2023 開催決定!

カナダのメロディックパンク・バンド、Mute の8年振りとなるジャパンツアーを2023年9月に開催することが決定しました。Mute は2015年に初来日し、waterweed、Nerdlinger (オーストラリア) と共に全国9公演を行い、世界を代表する高速メロディックパンクの迫力をシーンに見せつけました。2016年にアルバム『Remember Death』を発表した後は、南米、北米を中心にツアーを回り、Bad Religion、Rise Against、Lagwagonらと共演を果たす。コロナウイルスのパンデミックを乗り越え、再び世界を舞台に動き出したMuteの熱演をお見逃しなく!

 

▶︎Mute (Canada) Japan Tour 2023

9月13日 (水曜日) : 東京・初台WALL

OPEN/START : 17:00/17:30
チケット : 3,500yen (+1D) / 当日 : 4,000円 (+1D)

出演
Mute
Strike Again
BILLFOLD (インドネシア)
FIGHT OF RAGE
DENY ONESELF

チケット予約 : https://tiget.net/events/261845

 

9月14日 (木曜日) : 名古屋・鶴舞DAYTRIP

OPEN/START : 18:00/18:30
チケット : 3,500yen (+1D) / 当日券 : 4,000yen (+1D)

出演
Mute
waterweed
SHOT DEAD KIDS
CODE AXE
Never Ever Call

チケット予約 : https://tiget.net/events/261848

 


9月15日 (金曜日) : 大阪・心斎橋新神楽

OPEN/START : 17:30/18:00
チケット : 3,500yen (+1D) / 当日券 : 4,000yen (+1D)

*20歳以下 : 2,000yen (+1D) で入場可能 (要IDチェック)

出演
Mute
waterweed
CODE AXE
LASTEND
MIND STEP
All I Clacks

チケット予約 : https://tiget.net/events/263330

 


9月16日 (土曜日) : 山梨・甲府KAZOO HALL

OPEN/START : 16:30/17:00
チケット : 4,400yen (+1D) / 当日 : 4,900yen (+1D)

出演
Mute
SHAMES
NEUTRAL
CODE AXE
THE REX
RIVERMOUTH

チケット予約 : https://tiget.net/events/261852

 

9月17日 (日曜日) : 東京・大塚MEETS

RNR TOURS x 304 Records presents 「Mute (Canada) Japan Tour 2023」

公演日 : 2023年9月17日 (日曜日)
場所 : 大塚MEETS
Open/Start : 17:45/18:15
Ticket : 4,000yen (+1D)

出演
Mute (カナダ)
NICOTINE
Sentimental
valve drive alone

チケット予約 : https://tiget.net/events/267311

 

 

9月18日 (月曜日/祝日) : 東京・大塚MEETS

公演日 : 2023年9月18日 (月曜日/祝日)
場所 : 大塚MEETS
Open/Start : 16:30/17:00
Ticket : 4,000yen (+1D)

出演
Mute (カナダ)
BILLFOLD (インドネシア)
SHAMES
The Fourth Brilliant Avenue
AHOU’S LIFE
NOT OVER YET

チケット予約 : https://tiget.net/events/261871

 

Mute (Facebook) : https://www.facebook.com/mutepunk
Mute (Instagram) : https://www.instagram.com/mutepunk/

 

 

急逝したおもちゃの音楽家「おきあがり赤ちゃん」の追悼イベント 8月開催決定

1957年千葉市に生まれ、還暦を前に音楽経験も無いまま、赤ちゃんをあやす時に使う「おきあがりこぼし」の音に感動して始まった高山吉朗氏のプロジェクト「おきあがり赤ちゃん」。赤ちゃんをあやすおもちゃの音だけで作られた作品の数々は、門脇綱生・著「ニューエイジ・ミュージック・ディスクガイド」にも掲載されるなど、自主制作CDのアンダーグラウンド空間を突破し、広く注目を集めた。

おきあがりこぼし・ガラガラ・親指ピアノ・鉄琴木琴・ケーン・口琴・昭和レトロなおはなし人形の歌やおしゃべりを使った楽曲は、誰しもの体の中に眠る潜在的な「赤ちゃんの頃の思い出」を思い出させてくれるような、ノスタルジックなアンビエント・サウンドで不思議な心地良さに魅了される。また、たくさんのおきあがりこぼしを使ったライブ・パフォーマンスも話題を呼んだ。

2023年のゴールデンウィークの「おきあがり赤ちゃん」は急逝。その追悼イベント「追悼:おきあがり赤ちゃん<おもちゃの国は永遠に>」が8月5日(土)に東京・高円寺Oriental Forceで開催されることが決定した。このイベントには都築響一氏による提供で『おきあがり赤ちゃん秘蔵映像』上映が行われるなど、ライブ・アクトとして
盤魔殿レジデンツ(川崎レジデンツ+剛田武改め西東京レジデンツ)、マリヤ観音(木幡東介&明子デュオ)、Miss Donut(大谷由美子 from Americo)、Tanao(MOGRE MOGRU)×よくばりChameleon、広本晋などの出演が決まっている。

 

ディスクユニオンで購入する : https://diskunion.net/punk/ct/list/0/80697398

 

 

会場Twitter : https://twitter.com/oriental_force

企画者Twitter : https://twitter.com/mirokristel

 

Attila、Ekohとのコラボレーション・シングル「Mia Goth」をリリース

USメタルコア・バンド、Attilaとヒップホップ・アーティスト Ekoh のコラボレーション・シングル「Mia Goth」がリリースされた。AttilaのヴォーカリストChrisによれば、この曲は自然にできあがったもので、Ekohがヴァースを提供したことで意気投合したという。この曲は、女優のミア・ゴスと彼女の映画、特に『Pearl』と『X』への憧れから生まれたもので、魅力的だがどこか不安定な女性についての曲を書くことになったという。

 

 

Stream Mia Goth Now:
https://ffm.to/miagoth

 

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Gridlinkが9年振りにカムバック! 新曲「Coronet Juniper」をリリース

9年間の活動休止を経て、アメリカ・ニュージャージーを拠点とする日米混成バンド、Gridlink がニュー・アルバム『Coronet Juniper』を発表し、9月15日にWillowtop Recordsからカムバックする。バンドはすでに強烈なタイトル曲のストリーミングを開始。約90秒のこの曲は、暴力的なグラインドコアの容赦ない猛攻撃を繰り広げる。

 

 

PREORDER HERE:
Willowtip ► https://bit.ly/coronet-willowtip
Bandcamp ► https://bit.ly/coronet-bandcamp

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https://gridlink.bandcamp.com/

プログレッシヴ・メタルコア最前線 (2023年上半期のベスト・シングルス)

モダン・プログレッシヴ・メタルコア (Modern Progressive Metalcore) は、メタルコアの中でもプログレッシヴ・メタル/ロックの影響を持つアーティストの中で、モダンなスタイルを追求するバンドを指す。メタルコアにおけるプログレッシヴ・スタイルの導入で最も印象的なのは Djent で、Peripheryなどがトップ・バンドとして挙げられる。彼らの登場から10年以上が経ち、プログレッシヴ・メタルコアと呼ばれる音楽も日々進化し、周辺ジャンルと関わり合いながら成長し続けている。私が執筆した『Djentガイドブック』は2020年までのプログレッシヴ・メタルコアの歴史についてまとめたもので、2020年以降のフレッシュなサウンドを鳴らすバンド、または楽曲などについて「モダン・プログレッシヴ・メタルコア」として個人的にタグ付けして出版以降もウォッチし続けてきた。

この記事では、2023年1月から6月までにリリースされた多くのモダン・プログレッシヴ・メタルコアのシングル/アルバムから気になるものをピックアップして紹介する。RIFF CULTのSpotifyアカウントで「Best of Modern Progressive Metalcore 2023」というプレイリストを通じて日々ディグの結果を反映させているのでぜひチェックしてもらいたい。

2023年6月現在、40曲近い楽曲がリストインされているこのプレイリストを元に、紹介しておきたい楽曲を下記にまとめておく。さらに知りたい、聴きたいという方はぜひプレイリストをフォローし聴いていただければと思う。

 

Sailing Before The Wind 「Vanishing Figure (feat. Sean Hester of Life Itself)」

この記事で最初に紹介したいのはやはり日本が誇るプログレッシヴ・メタルコア・バンド、Sailing Before The WindがLife ItselfのSeanをフィーチャーした楽曲「Vanishing Figure」だ。彼らのトレードマークと言えるメロディック・ハードロック/プログレッシヴ・ロックを通過した流麗なギターのメロディがふんだんに盛り込まれており、近年のSailing Before The Windが新たなキーリングとして楽曲のメインに据えたボーカルのクリーン映えるサビパートも過去最高の輝きを放つ。モダンだと思うのは、メタルコアのクラシカルな魅力溢れるスタイルに挿入されるフックの効いたブレイクダウンだ。Seanがフィーチャリングしているこの強力なパートは、多くのリアクションYouTuberによって切り抜かれ拡散していったことも印象的だった。これに次ぐ楽曲でSailing Before The Windが何をするのか、非常に興味深い。

 

そして、この2023年上半期には「Sailing Before The Wind系」と呼びたくなるモダン・プログレッシヴ・メタルコアな楽曲がいくつもリリースされた。それらはSailing Before The Windから直接的な影響を受けたかどうかは分からないが、もし似ているバンドを探しているという方がいたら、下記のバンドをチェックしてみて欲しい。

最もSBTWに近いスタイルを鳴らしていたのは、カナダ・トロントを拠点に活動するFeyn Entityだ。プロデューサー/コンポーザーとして活動するK.L.によるプロジェクトとしても活動していて、これはFeyn Entity名義でのデビューEP。テーマはデジタル化されたサイバー世界における分断された社会、人間同士の距離感に対し、コロナウイルスによるロックダウン中のバンドメンバーの考えや気持ちを表現したもの。この楽曲はインストであるが、Clintn Watsをフィーチャーした「Dissolve (The Dream Is A Lie)」も素晴らしいのでぜひチェックして欲しい。

Sailing Before The Windの「Futurist」を彷彿とさせるメロディックなスタイルを得意とするアメリカ出身のIn Search of SightのEPも素晴らしく、リードトラックである「Left Behind」は特におすすめ。Spotifyの月間リスナーはまだまだ少ないが、アメリカのローカル・メタルコアの雰囲気たっぷりなので、コア・リスナーはチェックしておいても損はないと思う。

 

 

Avalanche Effect 「Manipulating Sky」

ドイツ出身のAvalanche Effectは大幅なメンバーラインナップの変更を経て、この「Manipulating Sky」を発表している。ドラマーのJannick Pohlmannを亡くし、新メンバーを迎え7人体制として動き出したAvalanche Effectの「Manipulating Sky」は、2023年上半期最も優れたモダン・プログレッシヴ・メタルコアだった。現代デスコアの影響も見え隠れするブレイクダウンはすっきりとプログレッシヴの美的感覚になぞらえて表現し、Invent AnimateやA Scent Like Wolvesを彷彿とさせる浮遊感のあるメロディをふわりと燻らせている。再び動き出した彼らの動向は逐一チェックしていくべきだろう。

 

Traveller 「Homesick」

2017年から活動を続けるドイツのプログレッシヴ・メタルコア Traveller がリリースしたEP『Imprint』はプログレッシヴ・メタルコアの何がシーンで評価されているのかを正しく理解し、自身のスタイルとして昇華することに成功したTravellerの画期的な作品だ。ここに辿り着くまでのTravellerも非常にスタイリッシュで魅力的なバンドであったが、この作品で一気に隠れていた魅力が花開いた。ミュージックビデオにもなっている「Homesick」では、Invent Animateを彷彿とさせる浮遊感溢れるメロディとピアノの音色が醸し出すドラマ性の高さに驚くだろう。エンディングは特に凄まじい。

 

 

Breakdown of Sanity 「Collapse」

 

スイスを拠点に活動しているメタルコア・バンド、Breakdown of Sanityは、ほぼ休止状態でありながら「バンドが恋しい」という理由で2020年から毎年シングルをリリースしている。本格的な復活が切望されるが、2016年のアルバム『Coexistence』以来、本格的な再開には至っていない。ただ、これらのシングルはアルバム1枚に匹敵するほどの濃密さがあり、どれもリスナーに深く印象付けるものとなっている。ずっしりと詰まった至高の刻みは全盛期の輝きのまま、全てのメタル・ヘッズをヘッドバンギングさせるバウンシーな仕上がり。流石の貫禄。

 

Everghost 「Instinct」

デトロイトからとんでもないバンド Everghost が登場。「Instinct」は彼らのデビュー・シングルで、ミュージックビデオがDreamboundから公開されている。全編に渡って流れるアンビエントなアトモスフィアと細部にまで詰め込まれたリフは新人とは思えないクオリティ。特に最後のブレイクダウンは強烈で、Invent Animate〜I Prevail辺り、さらにResolveなどまで感じられる雰囲気があり、最初聴いた時はかなり驚きました。Spotifyの月間リスナーも5000未満とまだまだこれからと言えるEverghost、今からチェックしてください。

 

 

After the Burial 「Nothing Gold」

USプログレッシヴ・メタルコアの代表的な存在であるAfter The Burialが、2019年のアルバム『Evergreen』以来となる新曲「Nothing God」と「Death Keeps Us From Living」の2曲を発表。ちょうどAfter The Burialくらいのレベルにあるメタルコア・バンドにとって、新型コロナウイルスによるパンデミックは経済的な打撃が大きかったに違いない。ライブが出来ない中オンラインで制作を続けたバンドも多いが、それは簡単なことではなかっただろう。今回の新曲についてボーカルのAnthonyは、この2曲がCOVIDのロックダウンの経験から書かれたもので、Anthony自身にとって人生で最も辛い時期に書いたものであるとコメントしている。ルーツに立ち返り、好きなものを作るとして書かれたこの楽曲はまさにAfter The Burialらしさが凝縮されており、2010年代初頭から中期にかけてプログレッシヴ・メタルコアが大きく盛り上がり始めた頃のヴァイブスを感じることが出来る。

 

As Within So Without 「Burn With The Sun」

2016年からニューヨークを拠点に活動する As Within So Without の最新シングル。このシーンを何年も追いかけているリスナーであれば、このバンド名を見ただけでそのサウンドが想像出来るかもしれない。今回公開された「Burn With The Sun」は、彼らの出世作であるアルバム『Salvation』から1年振りのニュー・シングルで、大きな期待を背負って発表された。その期待を大きく超えるこの「Burn With The Sun」は、昔のThe Word Aliveをプログレッシヴに仕立てたような耳馴染みの良いキャッチーさがあり、多くのメタルコア・リスナーが知っておくべきバンドであると思う。このシングルから次のアルバムが間違いなく素晴らしいものになることが分かるだろう。

 

 

Straight Shot Home 「Developer」

近年のメタルコア/デスコアのプロモーションに欠かせないものと言えば「リアクション動画」だ。それで爆発的なヒットになったバンドと言えば、Lorna Shoreが最も記憶に新しいだろう。私もいくつかのリアクションYouTuberをフォローして、主に彼らのショートから優れたブレイクダウンを持つバンドの最新曲に巡りあうことが出来た。個人的に最も気に入っているOhrion Reactsはチャンネル登録者数11万人を誇る、アンダーグラウンド・メタル・シーンの中ではフォロワーの多いYouTuberで彼が紹介するバンドは”当たり”が多い。そんな彼が「Architects と Dayseeker が一緒にバンド組んだらこんなサウンドになるのでは」とキャッチを付けて紹介したバンド Straight Shot Home はこの上半期何度も聴いていたバンドのひとつだ。ポスト・ハードコアのとろけるようなクリーンと相性の良いメロディアスな楽曲は、Erraにも通ずる美しさがある。バンドは自身のサウンドを「80年代のシンセポップとモダン・メタルコアの融合」と形容していて、その表現にピンときたリスナーは迷わず彼らをチェックしてほしい。

 

Soul Despair 「Crimson」

ポルトガルとアメリカを拠点に持つSoul DespairをRIFF CULTでは何度も取り上げてきた。ただ反応はイマイチで、記事へのアクセスは平均以下……。複雑な魅力を持つバンドの魅力を発信するのは非常に難しいが、彼らに関しては今季よくRIFF CULTでも取り上げていきたいと思う。彼らのサウンドにはSentinelsやOceans Ate Alaskaといったマスコアのエレメンツがスパイス程度にふんわりと漂っており、それが魅力的なクセになっている。「Crimson」はクセとなるアクセントは少ないものの、Soul Despairというバンドが目指すサウンドとして完成されており、比較的キャッチーに魅力が伝わる楽曲であると思う。この記事を読み込んでいただけている方なら間違いなくヒットすると思う。

 

 

Polaris 「INHUMANE」

2023年6月19日、PolarisのギタリストであるRyan Siewが急逝したというニュースにメタル・シーンは深い悲しみに暮れた。彼はまだ26歳で、Polarisで過ごした10年もの間、メタルコアのゲームチェンジャーとしてそのアーティスティックな才能を発揮してきた。2023年9月1日にリリースされることが決まっているアルバム『FATALISM』からの先行シングル第1弾として公開された「INHUMANE」のミュージックビデオではRyanの姿もあり、観ていると複雑な感情が込み上げてくる。モダン・メタルコアのトップを走る彼らの現在地が垣間見える「INHUMANE」ではRyanを筆頭に綿密に作り込まれたリフが織り成すグルーヴに圧倒され、その世界観が今後メタルコア・シーンに与える影響を考えると計り知れないものがあるだろう。このアルバムのリリースを待つ気持ちはどのように表現すべきか分からないが、Ryanにとって遺作となってしまった『FATALISM』がモダン・メタルコアの頂点にある作品になっていることが紛れもない事実であることを「INHUMANE」で証明した。

 

The Artificials 「Warrior Of Light」

プログレッシヴ・メタルコア/メタルのディープなディガーであれば、彼/彼女らの魅力は古くから知っているだろう。Tragic Hero Recordsから2017年にリリースしたアルバム『Heart』に収録されていた「Warrior Of Light」のリマスター・バージョンは、上半期良く聴いた楽曲の一つで『Heart』を聴きかえすきっかけにもなった。完全に独立した手法でバンド活動を続ける彼/彼女らの自由な創作にはいつも驚かされる。

 

Vanitas 「Eventum」

The Artificialsと共にチェックしてほしいのが、2022年にイングランドで結成されたばかりの女性ボーカル・プログレッシヴ・メタル/メタルコア・バンド、Vanitasだ。ミュージックビデオとして公開された「Eventum」は、シンフォニック・メタル/プログレッシヴ・メタルをベースにしながら、メタルコアのバウンシーなリフを取り入れ、広範囲のメタル・リスナーへアプローチしたキラーチューンだ。中盤から後半にかけてのドラマティックな展開は魅力的。大手、例えばNapalm Recordsなんかと契約して売り出されたらビッグ・ステージも時間の問題だと感じる。

 

 

最後に

「モダン・プログレッシヴ・メタルコア」というキーワードを持ってシーンを追いかけてみると、いくつもこのキーワードの持つ特徴に気付く。全体的なヴィジュアルイメージの統一性、楽曲タイトルやバンド名に使われる単語……。グローバルに点在する彼らを一つのジャンルやシーンにまとめて考えることは出来ないが、具体的になっていない共通する要素は他のメタルコアやデスコアに比べると分かりやすいものがあると思う。

Spotifyの月間リスナーが1万を超えるアーティストは珍しいが、決してマイナーなカテゴリーではないと思うし、広く親しまれる要素があるので、誰が筆頭になって「プログレッシヴ・メタルコア」を分かりやすく打ち出し牽引していくかが重要だと思う。また、リアクションYouTuberによって注目を集める要素もこのジャンルにはあるので、「プログレッシヴ・メタルコア系リアクションYouTuber」がかつてのレーベルやYouTubeチャンネルのような役割を果たしていくのかなとは思う。そこの力がどのくらいまで巨大なものになっていくのかは想像出来ない。何となしに、シーンとしてのまとまりはないにしても、これらを「モダン・プログレッシヴ・メタルコア」としてまとまった場所で紹介されるべきではあると思う。

今回この記事で紹介したバンドの3倍近い楽曲をRIFF CULTのSpotifyプレイリスト「Best of Modern Progressive Metalcore 2023」では紹介している (他の特集記事で別途紹介したモダン・プログレッシヴ・メタルコアもあります)。 ぜひフォローしてランダム再生したりしながら、新しいお気に入りを見つけたり、プログレッシヴ・メタルコアの現在地を感じてみてください。

 

Cryptopsy、11年振りのフル・アルバム『As Gomorrah Burns』9月リリース決定! 先行シングルを公開

カナダのテクニカル・デス・メタル・バンド、CRYPTOPSYが10年以上ぶりとなるフル・アルバム『As Gomorrah Burns』を9月8日にNuclear Blast Recordsからリリースする。そしてアルバムから待望の先行シングル「In Abeyance」のミュージックビデオが公開された。

ヴォーカルのMattはこのアルバムについてコメントを発表している。

「ついに『As Gomorrah Burns』を発表できることに興奮しているよ。このアルバムは5年間かけて作り上げたものだ。綿密な努力の賜物であり、誇りに思っている。オールドスクールなCRYPTOPSYに現代的なひねりを加えた完璧な仕上がりさ。グルーヴに重点を置き、リフには過去数作のリリースよりも少しだけ新しい息吹を吹き込んだ。CRYPTOPSYの新しい時代にとても興奮しているよ」。

 

pre-order : https://cryptopsy.bfan.link/in-abeyance.yde

 

The Hate Project、新EP『Blessed With Malevolence』をリリース

スウェーデンを拠点に活動するデスコア・バンド、The Hate Projectが新作EP『Blessed With Malevolence』をリリース、収録曲「Needle Fanatic」のミュージックビデオを公開しました。この楽曲は、人間のダークサイドを掘り下げ、中毒というテーマについて探求している。

ヴォーカルのAntonはこう語っている:

僕らの新しいシングル「Needle Fanatic」には、厄介なデスコア・ソングに必要な全てが詰まっている。アンビエントで、ヘヴィで、スピード感があって、このEPの主役だ。この曲は素晴らしいフローを持っていて、本当にパンチが効いている。同時に、中毒という深いテーマを取り上げた、よりシリアスな歌詞の問題も含んでいるんだ。

Asking Alexandria、8月リリースのニュー・アルバムから新曲「Bad Blood」をリリース

イングランド・ヨークを拠点に活動するオルタナティヴ・メタルコア・バンド、Asking Alexandriaが、8月25日にニュー・アルバム『Where Do We Go from Here?』をリリースすることを発表しました。このアルバムはBetter Noise Musicからリリースされる予定で、トラックリスト/アートワークが公開されている。

また、アルバムのオープニング・トラック「Bad Blood」も公開された。

 

 

Asking Alexandria『Where Do We Go from Here?』

Pre-Order : https://askingalexandria.ffm.to/wdwgfh

01. “Bad Blood”
02. “Things Could Be Different”
03. “Let Go”
04. “Psycho”
05. “Dark Void”
06. “Nothing Left”
07. “Feel”
08. “Let the Dead Take Me”
09. “Kill It with Fire”
10. “Holding on to Something More”
11. “Where Do We Go from Here?”

 

Atreyu、ダイナミックなニュー・シングル「Gone」をリリース

カリフォルニア出身のメタルコア・ベテラン、Atreyuが、2023年8月18日にSpinefarm RecordsよりニューEP『The Moment You Find Your Flame』をリリースすることを発表しました。収録曲は以下の通り。

 

01. “Good Enough”
02. “Immortal”
03. “Gone”
04. “I Don’t Wanna Die”

配信URL : https://atreyu.lnk.to/TheMomentYouFindYourFlameID

 

リード・シングル「Gone」のリリック・ビデオも公開され、高い注目を集めている。バンドは今後数ヶ月のうちに『The Beautiful Dark of Life』と題されたフル・アルバムをリリースする予定だが、その詳細についてはまだ未定とのこと。