2022年にセルフタイトル・アルバムをリリースした後、ギタリストのWyatt McLaughlin以外のメンバーが脱退してしまったものの、元々メンバーの入れ替わりが激しいバンドであったし、すぐに新体制となって動き出したのには驚いた。ボーカリストにはPromise BreakerのTyler Beam、ベーシストAndrew Petway、ドラマーDylan Pottsの4人体制となり、ペースを落とすことなく、10曲入りのフルアルバムをUnique Leader Records からリリースした。
DisgorgeやSuffocationでの活躍で知られるRicky Myersをフィーチャーした「Letania Ingernalis」やSanguisugaboggのDevin Swankが参加したアルバムタイトル曲「No Name Graves」など、The Last Ten Seconds Of Lifeのダウンテンポ・スタイルが復活したストレートな作風が心地良い。2015年に脱退したStorm Strope以降の作品は、ニューメタルをやってみたりとやや迷走気味であったが、ここへ来てこのスタイルに戻ってきたのは嬉しいことだ。本作は彼らの通算7枚目のフルアルバムだが、ここからリリースペースも上がってきそうな雰囲気もある。まだまだThe Last Ten Seconds Of LIfeはこれからだ。再びダークで不気味なダウンテンポ・デスコアがリバイバルしたら、面白いことになりそう。
Extortionist 『Devoid of Love & Light』
アイダホ州カー・ダレーンを拠点に活動するデスコア・バンド、Extortionistのサード・アルバム。2019年にリリースした『Sever the Cord』から5年も経過していたとは……。それまでにEPやシングルリリースはあったものの、ここ数年はあまり名前を聞かないと思っていた。コロナ禍でメンバーラインナップに大きな変化があり、オリジナルメンバーであるBen Hoaglandがボーカルを務め、2022年にギタリストClayton Blue、2024年にドラマーVince Alvarezが加入している。
ダークで不気味な不協和音を静かに漂わせながら、オルタナティヴ/ニューメタルに通ずるクリーンパートを導入してExtortionistらしい世界観を見事に作り出している。本作のタイトルトラック「Devoid Of Love & Light」は間違いなく2024年上半期のデスコアの中でも印象に残った楽曲だ。
TraitorsやThe Last Ten Seconds Of LIfeといった2010年代初頭にデスコアを過激化した重鎮達が2024年も元気なことは素晴らしい。血が沸くような危険な香りが漂うデスコアがExtortionistのように独自性を持ちつつ現れ続けてくれたらデスコアは面白いものであり続けると思う。
Filth 『Southern Hostility』
ノース・カロライナ州シェルビーを拠点に活動する4人組、Filthのサード・アルバム。前作『The Ignorance』から3年、Gutter Music RecordsからCrowdKill Recordsへと移籍した彼らは、初期のダウンテンポ・デスコアスタイルを保ちながらもヒップホップのエレメンツを盛り込んだり、ニューメタルコアにヒントを得たり、実験的な要素も随所に組み込んだ。しかし、持ち前の狂気的なモッシュの熱狂を生むバウンシーなパートは健在で、フロントマンDustin Mitchellの存在感も抜群だ。
ジョージア州アトランタを拠点に活動するNuclear Blast Records所属のAlluvialのファーストEP。これまでに2枚のアルバムをリリースしており、初期はプログレッシヴ・デスメタルであったが、現在までにプログレッシヴ・デスコアへとそのスタイルを変化させてきた。バンドの中心人物であるギタリストのWes Hauchは、元The Facelessのメンバーであり、過去にはBlack Crown InitiateやThy Art Is Murderのライブ・ギタリストとして活躍し、現在はAlluvialの他に、Glass Casketにも在籍している。ベーシストのTim Walkerは元Entheosのライブメンバーで、ボーカルのKevin Mullerはブルータル・デスメタル・シーン出身で元Pyrexia、Suffocationのライブでサポートを務めた経歴も持つ。2022年にドラマーZach Deanが新加入し、現在のようなスタイルを確立した。
Alluvial自体はプログレッシヴ・デスメタルとしてスタートしたが、Wesの経歴と続々と新加入するタレント・ミュージシャンの経歴から考えて、現在のスタイルは彼らにぴったりなものであると言えるだろう。「Bog Dweller」のような現代デスコアのスタンダードとも言えるものから、EPのタイトル曲「Death Is But A Door」のようにプログレッシヴ・デスメタルの名残とも言える楽曲もあり、その魅力は多彩だ (“Death Is But A DoorのMVは必見です) 。Nuclear Blast Records所属ということを考えれば、このままヘヴィなデスコアへと変貌していく姿は想像しにくいが、ピュアなプログレッシヴ・メタルをそのままデスコアに注入したようなサウンドは貴重なので、Alluvialがその先頭に立ってシーンを切り開いていってほしい。
And Hell Followed With 『Untoward Perpetuity』 EP
2022年に12年振りとなるセカンド・アルバム『Quietus』をリリースし、長いブランクから復活を遂げたミシガン州デトロイトのAnd Hell Followed With、本作は4曲入りであるが、ブラッケンド・デスコアの影響を受けつつもクラシックなデスコアの構築美を持つ作品に仕上がっており、全てがリード曲といっていいほどの完成度を誇る。
最も印象的なのは3曲目の「Kaleidoscope of Tenebrosity」だ。ブラッケンド・デスコアへとやや接近しつつも予測不可能な展開を繰り広げていきつつも、雷のようなブレイクダウンを打ち付けていくという、玄人向けの楽曲。ただ、テクニカルなベース、ブラストビート、ヒロイックなギターソロはテクニカル・デスメタル/メロディック・デスメタル・リスナーも楽しめると思う。地味な存在であることは変わりないが、アメリカのアンダーグランド・デスコア・シーンでは誰よりも長いキャリアを持ち、ブランクを感じさせない完成度を誇る本作、チェックしておくべき1枚だ。
Bonecarver 『Unholy Dissolution』 EP
スペイン出身のBonecarverのEPが凄いことになっていた。彼らがUnique Leader Records と契約した時には気づかなかったが、彼らはかなりテクニカルなことをやっている。そして、Brand of Sacrificeのようなブルータル・デスコアに影響を受けつつも、ブラッケンド/メロディックなアプローチにも磨きをかけ、「テクニカル・ブラッケンド/メロディック・デスコア」とも形容したくなる、容赦ないEPを作り上げた。トータルは15分であるが、内容の濃さは1時間のアルバムと変わらないくらいではないだろうか。
収録されている5曲全てにゲストが参加しており、The Last Ten Seconds Of LifeのTyler、VulvodyniaのKris、DistantのAlan、AngelmakerのMike、Signs Of The SwarmのDavidといったデスコア・トップシーンの人気者達がBonecarverサウンドをさらにユニークなものに仕立ててくれる。特にDistantのAlanが参加している「Purgatory’s Embrace」はシンプルな作りながらデスコアの旨みだたっぷりと詰まった楽曲で、ブルータル・デスメタル、テクニカル・デスメタルも好きならたまらない楽曲だろう。さまざまな装飾によってダイナミズムを増すバンドが多いが、Bonecarverのようにシンプルに楽曲の良さで勝負してくるバンドは好感が持てる。ソングライティングも良ければ尚更だ。かなり聴き込む価値のあるEPであると言えるだろう。
Drown in Sulphur 『Dark Secrets Of The Soul』
イタリア・ロンバルディア州を拠点に活動するデスコア・バンド、Drown in Sulphurの2021年にリリースしたデビュー・アルバム『Sulphur Cvlt』以来3年振りのセカンド・アルバム。かなりの頻度でシングル・リリースを続けてきたこともあり、3年という時間が空いたようには感じられないほど、彼らの名前はデスコア・リスナーの間では身近なものではないだろうか。
本作は、彼らはデスコアから脱却を図っているかのようなサウンドで話題になった。もちろん、切れ味鋭いブレイクダウン、ダウンテンポ・デスコアに接近するかのような強烈なブレイクはあるものの、最も注目したいのが、シンフォニック・ブラックなオーケストレーションだ。それは全編に渡って重厚で、『Dark Secrets Of The Soul』のムードを担う重要な要素と言える。Anorexia NervosaやDimmu Borgirのようなブラックメタルからの影響が顕著であることは、デスコアという小さなジャンルだけでなく、さらに多くのファンベースへアプローチ出来る可能性を秘めているということである。アートワーク、タイトル、ヴィジュアル、Drown in Sulphurがデスコア・バンドとしてではなく、シンフォニック・ブラックメタル・バンドとして広く認知される日も近いかもしれない。イタリア出身というのも、今後のブレイクやバンドの方向性の鍵となってくるだろう。
「Lotus」といった6分越えのバラード調の楽曲から、デビュー当時のデスコア・スタイルと今のスタイルを上手くクロスオーバーさせた「Eclipse of the Sun of Eden」など、アルバム通してDwon in Sulphurの過去と未来が感じられる作品に仕上がっていると言えるだろう。ぜひ一度じっくりと聴き込んでみて欲しい作品だ。Lorna ShoreファンからDimmu Borgirファンまで、受け入れられる作品。
Nights Of Malice 『Unholy Genesis』 EP
2009年にニュージャージー州で結成されたNights of MaliceのセカンドEP。2019年にセカンド・アルバム『Sonnets of Ruin』をリリースしてからはグッとブラッケンド・スタイルへと移行し、メンバーラインナップもボーカリストBrendan McGrath、ギタリストXavier Quiles、ベーシストRick Smith、ドラマーJoe Capassoの4人組へとチェンジ。結成から15年、『Sonnets of Ruin』以降はメンバーは全員黒いマントをまとい、雰囲気たっぷりのミュージックビデオでファンを魅了してきた。
『Unholy Genesis』はメロディックデスメタルとしても優れており、ミュージックビデオになっている「Hell Stirs For Me Below」ではツインリードをエンディングに据え、ドラマ性の高い楽曲に仕上げている。先行シングルとして発表された「Hubris and Retribution」もセンチメンタルなメロディを爪弾くアルペジオから幕を開け、荘厳さを纏いながらダイナミックなデスコアをプレイしている。メロディック/ブラッケンド・デスコアでありながら、メロディック・デスメタルでもあり、ブラックメタルでもあるNights of Maliceは、その多様性からか大ブレイクとまでいかない存在であるが、彼らのソングライティングの良さは本物だ。
一つは、このジャンルのトップを走ってきたToo Close To TouchのシンガーKeaton Pierceの訃報、そしてそれに伴うバンド活動の終焉だ。このあとアルバムレビューをしているが、やはり訃報によるバンドの活動終了のニュースはダメージが大きい。Keatonが残した音楽を文章という形でこれから残していくことが重要であることは間違いないが、やはり、生きている時にその魅力を広げていくことがこのブログの役割なのではないだろうか。そういう意味でもToo Close To Touchをはじめ、ポストハードコアの魅力を出来る限り文字で残していくことを決めた。
もう一つの理由としてはRIFF CULTのチームが運営しているRNR TOURSで積極的に招聘しているポストハードコア・バンド達の存在だ。今年はSoftspokenといった現行アメリカン・ポストハードコア・シーンで高い注目を集めているバンドから、Tidebringer、Across The White Water Towerなどメタルコア/ポストハードコア・バンドなど、とても良いバンドに恵まれ、良いツアーが出来た。今でこそ、毎月のように多くの「メタルコア」バンドが来日しているが、ポストハードコア・バンドはある程度人気が確立されているバンドでないと、来日しない。共演するアーティストも国内のポストハードコア、と呼べるシーンがないことから、難しい。でも、難しいからやらないのか?RNR TOURS、RIFF CULTが良いと思ったミュージシャンならオファーがあればやるべきではないのか?その下地をしっかり作っていく意味でも、日々ポストハードコアという音楽ジャンルの今について、発信していくべきではないのか。RIFF CULTに出来ることをやってないのに、言い訳じみたことは言いたくない。個人的な思いで申し訳ないが、こうした二つの出来事がきっかけで、しっかりRIFF CULTでもポストハードコアという音楽ジャンルについて発信し直していこうと決めた。その第1弾として、2024年の上半期にリリースされたポストハードコアに分類可能な音楽の中から優れた作品をレビューしていきたいと思う。長くなってしまったが、毎日少しずつでも、レビューの作品を聴いてみて、新しいお気に入りを見つけて欲しい。
Hands Like Houses 『STRATO』 & 『TROPO』
オーストラリアを代表するポストハードコア・バンド、Hands Like Housesが2024年上半期だけで、2枚のEPをリリースした。それぞれ4曲入りの作品で、Hands Like Housesの新章幕開けに相応しい作品として印象に残っている。
2023年にオリジナル・ボーカリストとして長年に渡ってHands Like Housesのフロントマンを務めたTrenton Woodleyが脱退。バンドは新たにThe FaimというバンドのボーカリストJosh Ravenをフロントマンに迎え、活動を継続することを発表した。15年のキャリアを経て、このタイミングで新しいフロントマンを迎えるというのは、バンドにとって大きな決断であったことは間違いない。同年12月にJoshとの最初のシングル「Heaven」を発表。Hands Like Housesはこのシングル・リリースに際し「Joshとの出会いは、私たちの魂の探求の重要なポイントであり、彼は私たちの中にポジティブな変化をもたらしてくれた。 私たちは、ここに辿り着くまでの道のりを深く掘り下げ、この新鮮なエネルギーと熱意によって、どのような姿とサウンドになるかを想像した。 私たちは、創造することへの深い愛と、アイデアを共有するための前向きな環境を再発見した。 私たちは一歩引いて、そもそもなぜこれを始めたのかという根本に立ち返りました。 次の章では、私たちにインスピレーションを与え、やる気を起こさせるようなサウンドやアイデアを探求し、このプロセスを皆さんと共有できることを楽しみにしています」とコメントしており、Joshとの出会いをきっかけに更なる想像を続けたいというクリエイティヴな想いが伝わってくる。
3月に『Tropo』、6月に『Strato』とリリースされたこれらのEPは、バンドのコンポーザーであるギタリストAlexander Pearsonとオーストラリアを代表するプロデューサーでTrophy Eyes、Deez Nuts、Tonight AliveからStepsonまでを手掛けた経歴を持つCallan Orrがタッグを組んで制作された。UnderoathのAaron Gillespieをフィーチャーした「Better Before」、RedHookの女性ボーカリストEmmy Mackをフィーチャーした「BLOODRUSH」、The Getaway PlanのMatthew Wrightをフィーチャーした「Paradise」など、伝統的なHands Like Housesのエレクトロニックなポストハードコア・サウンドに彩りを添えるようなゲストが参加しており、Hands Like Housesの未知なる魅力が垣間見える楽曲がずらりと並んでいる。アルバムという形式をとらなかったのも、これらゲストの個性をより際立たせるのが狙いだったのかもしれない。それほど、楽曲ごとの個性が違った煌めきを放っているのが、『Strato』と『Tropo』だ。Joshのボーカルは、Trentonと比べるとかなり違ったタイプだが、例えばBeartoothのCalebなどにも似た声質でありながら、Hands Like Housesらしい滑らかなポストハードコアにもマッチしている。バンドが創造できる音楽性の幅もグッと広がり、これからさらに多くの音楽を生み出してくれるに違いない。彼らの再出発を歓迎したい。
Too Close To Touch 『For Keeps』
ケンタッキー州レキシントンで2013年に結成されたToo Close To Touchのファイナル・アルバム。2022年3月、フロントマンであるKeaton Pierceが急逝、Epitaph Recordsに所属し、ポストハードコア・リスナーで知らない人はいないという程の有名シンガーの訃報に、シーンはどよめき悲しみに包まれた。本作のタイトル『For Keeps』は、残されたメンバーであるギタリストのMason Marble、ドラマーKenny DowneyがKeatonのニックネーム「Keeps」をもじって名付けたもので、未完成の楽曲などに彼らの友人である仲間達をフィーチャーして作り上げられた、Too Close To Touchからファンへの「最後の贈り物」だ。
このアルバムは、従来のアルバムのようなものとして聴くことは難しいだろう。2023年秋、Keatonの誕生日に合わせてリリースした本作からの先行シングル「Hopeless」には、The Word AliveのTelle Smithが参加、他にもアルバムのオープニングを飾る「Novocaine」にはBad Omens、「Designer Decay」にはCane Hillがゲスト参加し、未完だったToo Close To Touchの楽曲に新たな息吹を吹き込んでいる。これまでBillboard Chartへラインクイン、さまざまなフェスティバル、ツアーでファンを魅了してきたToo Close To Touchはこのようにして活動を終了することはとても悲しいが、彼らが残してくれた音楽をこれからも大切に聴いていきたい。Keatonの書いてきた歌詞をこれからもじっくりと味わい、彼らの存在を忘れないように胸に刻みたい。R.I.P. Keaton Pierce。
Sienna Skies 『Only Change Is Permanent』 EP
2007年シドニーで結成され、これまで実直に活動を続けてきている実力派ポストハードコア・バンド、Sienna Skiesの久しぶりの新作。2016年にアルバム『A Darker Shade of Truth』をリリースしてからは作品のリリースがなかったので実に8年振りのカムバックとなる。個人的には、彼らの初来日ツアーを担当させてもらい、Sailing Before The Windとの全国ツアーなど2度一緒にツアーさせてもらったが、オーストラリア人らしい周りをポジティヴな気持ちにさせてくれる陽気なメンバー達で深く思い出に残っている。あれからメンバーチェンジもなく、厳しいコロナ禍を乗り越えてリリースされた『Only Change Is Permanent』はEPでありながら、これまでリリースしてきたアルバムにも引けを取らない充実感がある作品だ。
ThomasはSienna Skiesのボーカリストとして加入してから今年で10年ということで、オリジナル・ボーカリストのキャリアも超えて完璧なバンドのフロントマンへと成長した。そんな彼の歌声の持つ力強さ、繊細さが感じられるのがミュージックビデオになっている「Mess」「Don’t Let Me Go」の2曲だろう。どちらもタイプの違う曲であり、「Mess」は初期Sienna Skiesが多くのバンドと一緒に作り上げてきたオーストラリアン・ポストハードコアのクラシック・スタイルを下地にしつつ、ベテランらしいドラマ性溢れる一曲で、「Don’t Let Me Go」は胸を打つバラードだ。もちろんEP収録の全ての楽曲が素晴らしく「Cut Me Off」「Let It Burn」といったハードな楽曲もあるが、Sienna Skiesはやっぱりバラードが上手いと思う。これは、ベテラン・ポストハードコア・バンドにしか出せない魅力だ。Sienna Skiesは今年で結成17年。オージー・エモ/ポストハードコアのパイオニアとしての影響力はこれからさらに高まっていくはずだ。
Imminence 『The Black』
2009年スウェーデン最南端の町トレレボリで結成され、今年結成15年目を迎えるベテラン・ポストハードコア・バンド、Imminenceの前作『Heaven in Hiding』からおよそ3年振りとなる通算5枚目のフルアルバム。Arising Empireを離れ、自主制作で発表された本作は、バンドの中心人物であるギタリスト/バックボーカルのHarald Barrett、そしてボーカル/ヴァイオリンを担当するEddie Bergのタッグでプロデュースされている。
Imminenceと言えば、「Eddieのヴァイオリンの音色によって立ち上がる美麗なポストハードコア/メタルコア」というイメージが強いが、やはりメタルコア・バンドとしても非常に優れたソングライティングをしているということが、本作では今まで以上に伝わってくる仕上がりとなっている。そして、歌詞がめっぽう暗いのも印象的だった。アルバムタイトルの「The Black」は、一貫した本作のヴィジュアルイメージであり、歌詞においてもキーとなる単語である。「Desolation」ほか、この「Black」というイメージを通じて苦しみ、悲しみ、怒りなどさまざまな感情を吐き出していく。そしてそれは自然とダークで深みのある激情的なものとなり、これまで以上にパワフルなメタルコア・サウンドが占める割合も増えている。「Death by a Thousand Cuts」はアルバムの中で最も胸を打つ歌詞とサウンドで、ファンからもこの曲がアルバムの中で最も気に入っているというコメントがソーシャルメディアでも散見される。絶望の淵から、痛みや苦しみを嘆きながら、生きるとは、死ぬとは、そういう答えのない問いを溢れ出てくる感情のまま詩的に表現する歌詞世界には思わず息をのむ。
If Not for Me 『Everything You Wanted』
ペンシルベニア州ハリスバーグを拠点に活動するメタルコア/ポストハードコア・バンド、If Not for Meのセカンド・アルバム。前作『Eulogy (InVogue Records)』から2年振りとなる本作は、ボーカリストPatrick Glover、ベーシストZac Allen、ギタリストHayden Calhoun、ドラマーCody Frainという新ラインナップで制作され、プロデュースはIce Nine Killsのギタリストでありペンシルベニアの多くのバンドを手掛けるRicky Armellinoが担当している。
Patrickの伸びやかなクローンボーカルをスタイルのメインに据え、Until I WakeやCatch Your Breathなどと比べられることが多いが、いわゆる2010年代Rise Records以降に育まれたきたサウンドがベースとなっており、If Not for Meの特徴としては、ヘヴィなメタルコア・ブレイクダウンと滑らかなクリーンパートのバランス感覚が優れていることにあるだろう。ドラマーのCodyはA Scent Like Wolvesのドラマーとしても知られ、SoftspokenやEyes Set To Killらが在籍するアメリカ屈指の美メロ・ポストハードコア・レーベルとして知られるTheoria Recordsのヘッドを務めている。InVogue RecordsからThriller Recordsへと移籍しても、同レーベルのDark DivineやRain City Driveなどと肩を並べる存在として、現在人気急上昇中だ。甘いハイトーンとヘヴィなメタルコア、どちらも好きならIf Not for Meはおすすめ。
A Scent Like Wolves 『Distant Dystopia』
ペンシルバニア州ランカスターのメタルコア/ポストハードコア・バンド、A Scent Like Wolvesの3年振り通算4枚目のフルアルバム。来日経験も豊富で、本作のエンディングを飾る「Escape Hatch」にはフィーチャリング・アーティストとしてSailing Before The Windがクレジットされていたり、過去にはRyo Kinoshitaをフィーチャーしたシングルをリリースしている。コロナ禍前後でメンバーチェンジが相次ぎ、一時期7人組になったりしたものの、現在は5人体制で落ち着いている。ツインボーカルのBoltz兄弟は二人ともラインナップされているが、シャウト・ボーカルを担当するNickがランカスターを離れた為、本作はオンラインベースで制作され、最近はなかなかライブも出来ていないようだ。ドラムのCodyもIf Not For MeのブレイクやTheoria Recordsの仕事で忙しそうである。
メンバーそれぞれに状況が変わりながらも、A Scent Like Wolvesが続いていることは幸せなことだ。アメリカン・メタルコアのリアルさは彼らのようなバンドにこそあるし、アンダーグラウンドであっても情熱を絶やさずにバンド、レーベル、そして友人のバンドのサポート (A Scent Like WolvesのAlは先日、Softspokenのカナダ公演でSam不在の穴を見事に埋めた) にも積極的なのは見習うべき姿勢だろう。
さて肝心の『Distant Dystapia』だが、彼らが得意とするプログレッシヴ・メタルコアのアトモスフィアと力強いブレイクダウン、そして突き抜けるようなクリーンは健在でリードシングルとしてミュージックビデオにもなっている「Sunscape」や「Spell Caster」は必聴である。特に「Spell Caster」はこれまでにないA Scent Like Wolvesのメロディメイカーとしての才能が表れた良曲であり、アルバムのプレ・エンディングを飾るに相応しい楽曲と言えるだろう。彼らが元気に活動しているということだけでも嬉しいが、やはり本作も素晴らしい出来で、とても楽しんで聴くことが出来た。「Reach Into Hell」で友情フィーチャーしているZOMBIESHARK!は彼らの地元の仲間で、初来日時に帯同していつもクルーを笑わせてくれたナイスガイ。
Eidola 『Eviscerate』
2011年ユタ州ソルトレークシティを拠点に結成されたEidolaの通算5枚目のフルアルバム。前作『The Architect (2021年)』から引き続きRise Records / Blue Swan Recordsからのリリースで、プロデュースはGrayWeatherのギタリストとして知られるMike Sahmが担当している。
本作は、これまでEidolaが鳴らしてきたスワンコアに、元来Eidolaが持っていたプログレッシヴメタルのパワフルなアンサンブルを復活させ、高次元融合させた快作である。オリエンタルな音色が印象的なイントロ「Atman: An Introduction to Suffering」で幕を開けると、「A Bridge of Iron and Blood」「No Weapon Formed Shall Prosper」とテクニカルなタッピングフレーズが飛び交うパワフルな楽曲が続いている。続く「Who of You Will Persevere」は本作の中でも最も優れた楽曲であり、Andrew WellsとMatthew Dommer のボーカルの掛け合いも素晴らしく、エレクトロニックなエレメンツやダンサブルなビートを交えながら、ライブ映えする展開がエンディングまで途切れない。「Fistful of Hornets」「Kali Yuga」と個性的な楽曲がいくつも収録されている。特に「Kali Yuga」では女性ボーカリストChantelle Wellsをフィーチャーし、力強いボーカルワークに引き込まれる。ほとんどがDance Gavin Danceクローンとも言えるマイクロジャンル「スワンコア」の持つ可能性を拡大するEidolaの溢れんばかりの創造性が感じられる一枚だ。
アートワーク、そしてヴィジュアル、ミュージックビデオに至るまで一貫したホラーテイストで貫く彼らだが、そのサウンドは逆にバラエティに富んだもので、ポストハードコアからニューメタルコアに接近するかのようなヘヴィな楽曲まで『Good Days, Dead Eyes』には収録されている。Saving Viceのバンドサウンドの根底に流れているのは、一聴すれば分かるようにMy Chemical RomanceやAlesanaといったバンドであり、それはTyler SmallとChase Paparielloのクリーンとシャウトのツインボーカルの掛け合いにも表れている。「Cry, Wolf」や「Haec Est Ars Moriendi」といった楽曲では、彼らが目指している世界観が細部に至るまで作り込まれており、特に「Haec Est Ars Moriendi」はアルバムの中でもキーリングになっていると言えるだろう。「Blood or Wine?」のようなヘヴィなテイストの楽曲も粗っぽい部分はあるものの彼らの既存曲のラインナップを考えれば、ライブで光り輝く楽曲だと言えるだろう。まだまだ彼らはこんなもんじゃないだろう。『Good Days, Dead Eyes』は、アメリカン・メタルコア/ポストハードコアの過去と未来を繋ぐ、そんな作品であるように感じる。
アリゾナ州フェニックスのデスメタル・バンド、AtollがUnique Leader Records からリリースした通算5枚目のフルアルバム。Avarice、Eyes of Perdition、Grofbólに在籍するボーカリストWade Taylor、元IconocaustのMatt MarkleとSpencer Fergusonがギター、ベースはCameron Broomfieldで、Rising Pain、Searching for Reasonにも在籍するAndy Luffeyがドラマー、という一見そこまで有名とは思えない経歴からなるバンドであるが、何故かUnique Leader Records と前作から引き続き契約してアルバムをリリースしている。
本作でまず目を引くのがFrancisco Fez Leivaというチリ出身のアーティストが担当したアートワークだ。巨大なミキサーに向かって人間が悲鳴をあげながら降り注いでいる様はなんとも残酷な描写だ。これはYouTubeにアップされているヴィジュアライザーでも多くのブルータル・デスメタル・リスナーを惹きつける。
Between the Killings、Necessary Death、Severed Headshopといったバンドで一緒に活動するベーシストのIan DygulskiとドラマーJustin Wallisch、Apophatic、Solar Flare & the Sperm Whales of Passionなど、幾つものアンダーグラウンド・バンドを兼任する、同じくアメリカ出身のボーカリストKyle Messick、そして前述のMass Killingsにも在籍するイギリス出身のTom Hughesがギタリストを務めるウェブベースの4人組”Maimed”によるデビュー・アルバム。コロナ禍でこうしたプロジェクトは一気に増えて、10を超えるバンドを兼任するような、創作意欲溢れるデスメタル・ミュージシャン達が一気に増えたように感じる。彼らに関連するバンドをいくつもリリースしているレーベルSewer Rot Recordsからリリースされた本作は、紫と青を基調としたけばけばしいアートワークが目を引く。こうしたアートワークはオールドスクールなデスメタル・バンドの近作に多く見られる。彼らもそうしたオールドスクールな流れの中にあるように感じるフレーズが随所に感じられる。
1998年結成、テネシーのブルータル・デスメタル・レジェンドであるBrodequinの20年振りとなるニュー・アルバムはSeason of Mistからのリリースとなった。ドラマーJon Engmanが健康問題からドラムを長時間叩くことが出来なくなってしまい、一時期サンプラーを使用しそれをハンドドラムでプレイするというライブ・パフォーマンスをしていたが、残念ながらJonは2016年に脱退してしまった。
2020年にバンドとほぼ同い年、弱冠27歳のドラマーBrennan Shacklfordが加入。彼はLiturgyやNacazculにも在籍し、元Cesspool of Corruptionのメンバーでもあり、Brodequinのブラスティング・スタイルを引き継ぐにはぴったりの技巧派だ。Brodequinの伝統的スタイルはほとんど変わっていないものの、メロディック・ブラックメタルの影響を感じさせる「Of Pillars and Trees」やオペラ調のサンプリングを施した「Theresiana」など新しい試みも感じられる。古代の拷問、というバンドの長年のコンセプトはそのまま。
マサチューセッツ州ボストン在住のColin J. Buchananによるソロ・プロジェクトで、2020年に活動を開始してわずか4年足らずで32枚もアルバムをリリースしている狂人。これに加えておかしな量のEPやシングルも発表している。ブルータル・デスメタルというジャンルは10年単位でアルバムをリリースするバンドもごろごろいる中、彼の創作意欲には驚くばかりだ。
オーストラリア・メルボルンを拠点に活動するニュー・メタルコア・バンド、Alpha Wolfのサード・アルバム。大ブレイクのきっかけとなった前作『A Quiet Place to Die』から4年、「ニューメタルコア」というサブジャンルの草分け的存在としてシーンのトップを走り続けてきた彼らが、どれだけ驚異的なスピードで成長してきたかは日本のメタルコア・ファンが良く知っているのではないだろうか。セカンド・アルバム前、Emmureの『Look at Yourself (2017年)』を発端に本格的にニューメタルとメタルコアのクロスオーバー・ジャンルが立ち上がり、その後リリースされたEP『Fault』でAlpha Wolfはニューメタルコアを確立。リリースを記念したアジアツアーは2019年に行われ、Suggestionsが帯同し、ニューメタルコア・シーンの影響を国内で最も早く取り入れたPROMPTSやPaleduskなどが出演、ヘッドライナーツアーを盛り上げた。200-300キャパで行われたこの日本ツアーから4年が経ち、再来日を果たしたAlpha WolfはPaleduskの「INTO THE PALE HELL TOUR FINAL SERIES」に出演し、SiMやFear, and Loathing in Las Vegas、coldrain、PROMPTSと共演を果たしている。この飛躍的な人気の拡大は決しては日本だけでは起こったものではなく、母国オーストラリアをはじめ、アメリカ、ヨーロッパでも同様に起こった。
本作はニューメタルコアとしてシーンのトップを牽引し、後続に道筋を作り続けてきたAlpha Wolfが、更に独自性を拡大することにチャレンジした作品だと言えるだろう。いくつかの挑戦は、刺激を求めるメタルコア・リスナーにとっては受け入れられないものであったかもしれないが、ニューメタルコアというジャンルの成熟にとっても、Alpha Wolfが次のフェーズに進むためにも必要な挑戦であったと言えるだろう。中でもミュージックビデオになり、ヒップホップ・シーンの重鎮Ice-Tをフィーチャーした「Sucks 2 Suck」は、ニューメタルという音楽の核を見つめ直し、SlipknotやLimp Bizkitといったクラシックなスタイルからの影響をバランスよく配合しつつも革新的なメタルコアを鳴らしている。同じくミュージックビデオにもなっている「Whenever You’re Ready」では、オーストラリアのメタルコア、Northlaneや初期Void of Visionの影響が色濃く反映された楽曲でニューメタルコアとは言えない楽曲にも挑戦している。
Emmureを始祖とし、Alpha WolfやDealerをニューメタルコアの第1世代と捉えるのであれば、彼らは第3世代のトップに躍り出るポテンシャルを持ったバンドではないだろうか。Darko USやAlpha Wolf直系とも言えるDiamond Constructなどに比べれば、まだまだデビューしたばかりの新人だが、やってることはそれらのバンドに匹敵する才能溢れたものだと感じる。デスコアにも接近するヘヴィネス&ビートダウン、ほとんどハーシュノイズウォールにも聞こえる歪んだワーミー、Slipknotが下地にあることがほんのりと感じられるフレーズ、HAILROSEを彷彿とさせるハードコアテクノやガバ、ブレイクビーツといったエクストリームなエレクトロ・ミュージックからの影響など、ここ最近のニューメタルコアとタグ付けされるバンドの中では頭一つ抜きん出た才能溢れるアレンジが随所に施されている (やや一辺倒な感じがしなくもないが)。The Hate Projectのサポートとしてライブが決まっているなど、まだまだライブ・シーンにおいては始まったばかり。今後の成長が楽しみなバンドだ。今からチェックすべし。
▶︎Darko US 『Starfire』
Chelsea GrinのボーカリストTom BarberとドラマーJosh Millerによるユニット、Darko US。有観客のライブをしない音源制作メインの活動方針をとり、2020年のデビューから毎月のように音源リリースを続けてきた彼らのサード・アルバムとなる本作は、驚異の19曲入り、トータルタイムが71分と濃密過ぎる内容となっている。
2014年にテキサス州ダラスで結成され、ボーカリストJay Webster、ギタリストAlberto Vazquez、ベーシストAustin Elliott、ドラマーMiguel Angelという不動のメンバーで活動を続けている。彼らはThe Story So Farなどが在籍するPure Noise Recordsに所属しており、「ニューメタルコア」というよりは「ラップメタル」とか「ラップコア」と呼ばれることが多い。
本作はシングル「Playing Favorites」と他3曲収録のEP (昔はこのくらいのボリュームならシングルだったかもしれない) で、プロデュースはA Day To Rememberの『Homesick』や『Common Courtesy』、そのほかThe Ghost InsideやWage Warを手掛けるAndrew Wadeが担当している。Andrewが手がけたことでも分かるように、ハードコアのパッション溢れるフックが彼らのヒップホップのDNAと化学反応を起こしている。「Playing Favorites」で言えば、ブルータル・デスコア・バンド、PeelingFleshをも彷彿とさせるヘヴィなリフとスクラッチ、クラシックなニューメタル・ワーミーを交えたシンプルでありながらブルータルなトラックの上でJayがラップする、極上のラップメタルに仕上がっている。ニューメタルコア・リスナーも見逃せないUnityTXから、ラップメタルも掘り下げてみると面白いだろう。
▶︎cohen_noise 『Some Things Aren’t Forever, But For A Reason: Vol. 1』 EP
2019年ドイツ・アーレンを拠点にスタートしたDefocus、2021年の『In the Eye of Death We Are All the Same』以来、3年振りとなるセカンド・アルバム。本作はArising Empireからリリースされ、AvianaやAbbie Fallsといったヨーロッパのヘヴィ・メタルコア・バンドを多数手掛けるVojta Pacesnyによってプロデュースされた。10曲32分とコンパクトな仕上がりながら、その内容は非常に充実しており、想像以上の満足感が得られるはずだ。けばけばしいワーミーやベースドロップを削ぎ落とし、現行ユーロ・メタルコアのヘヴィネスを下地としたサウンドを展開している。だからこそ映えるブレイクビーツやエレクトロニック・パートがDefocusを特別なニューメタルコアたらしめる魅力を放っている。After the BurialやCurrents、そしてPROMPTSといったバンドの系譜にあるようなヘヴィさがあり、多方面のメタルコア・リスナー、さらにはデスコア・リスナーにも引っかかるようなブレイクダウンを搭載した楽曲もいくつか収録されている。中でも「flatlines」のエンディングはブルータルだ。
『New Order Of Mind』は、2019年の『Soul Burn』や翌年の『Saint』 (*いずれもEP) のスタイルとほとんど一緒の楽曲構成、フックで満たされており、大きなサウンドプロダクションの変化などはない。「HYPERREAL DEATH SCENE」「THE HATE YOU TRY TO HIDE」といったリードシングルも2019年〜2020年のDealerからほとんど変わっていない。それだけ先進的なサウンドをコロナ禍前に作り出していたということも凄いが、ほとんど変わっていないにも関わらずやはり細やかなところにDealerのソングライティングの良さが感じられる。「THE HATE YOU TRY TO HIDE」は2分強の短い楽曲であるが、イントロの狂気じみたインダストリアル・サウンドからニューメタルへと自然に繋がっていくところや簡単にビートダウンしない、ひねくれたところは評価出来る。不安的な精神状況を描写するミュージックビデオの数々は見る人を選ぶが、やはり2024年、ニューメタルコア・シーンにとってDealerは無視できないと思う。
▶︎Bite Down 『Decolorized』 EP
2019年、スウェーデンのヨンショーピングで結成されたBite DownのサードEP。これまでアルバムリリースはなく、2020年に『Trial // Error』、2022年に『Damage Control』とコンスタントにEP (またはシングル) をリリースし続けている。常にシーンにおいて存在感があり、じわじわとその名を浸透させてきた彼らの最新作は、We Are Triumphantからのリリースされたこともあり、ヨーロッパのみならず、アメリカのアンダーグラウンド・メタルコア・シーンでも注目を集めた。
ミュージックビデオにもなっており、EPのオープニングを飾る「Ynoga」は、ファストで切れ味鋭いチャギングリフをハンマーのように打ち続けていく。そしてほとんどゼロを刻み、転調も全くしないスタイルは、同郷のHumanity’s Last BreathのようなThallっぽさがあるように感じる。「Beautiful Gloom」ではDrop Eのうねるリフに吸い込まれていくような錯覚さえ感じるが、ニューメタルコアとは言い難い、プログレッシヴメタルコアを鳴らしている。良い意味でスウェーデンらしいメタルコアであり、ニューメタルコア・フレーバーを程良くブレンドしているタイプと言えるだろう。
そんなCrystal LakeがCentury Mediaとタッグを組みリリースする最新シングル「Blüdgod」は、前作に引き続き、Jeff Dunne(Ice Nine Kills、Knocked Loose、Make Them Suffer、Currents)がミックス/マスタリングを担当。現在、花冷え。とツアー中のLeft To Sufferのヴォーカルで、System Of A DownのベーシストShavoの新バンドSeven Hours After VioletのヴォーカルでもあるTaylor Barberがゲスト・ヴォーカルとして参加していることにも注目が集まりそうだ。Crystal Lakeのヴォーカルのジョンは、この曲の内容について下記のようにコメントしている。
SiMの全米ツアー「PLAYDEAD World Tour」の全公演に帯同しアメリカで大暴れしてきたばかりのCrystal Lake
は、5月31日にドイツのベルリンで開催される「Mosh City Festival」を皮切りに、『Download Festival」、「Resurrection Fest」、 「Hellfest」など世界有数の巨大音楽フェスへの出演を含む25公演のヨーロッパツアーに突入。その後、Crystal Lakeは楽曲制作に入り、2025年初頭にCentury Mediaから待望の最新アルバムのリリースを予定している。日本が世界に誇るメタルコア・ヒーローから目が離せない!
▼ツアースケジュール
Europe / UK 2024 出演予定フェスティバル
05/31/2024 (Fri) Mosh City Festival (Germany)
06/01/2024 (Sat) Spring Breakdown Festival (Germany)
06/05/2024 (Wed) Mystic Festival (Poland)
06/07/2024 (Fri) Summer Radness (Germany)
06/08/2024 (Sat) Into The Grave (The Netherlands)
06/13/2024 (Thu) Rock For People (Czech Republic)
06/16/2024 (Sun) Download Festival (UK)
06/23/2024 (Sun) Graspop (Belgium)
06/26/2024 (Wed) Resurrection Fest (Spain)
06/27/2024 (Thu) Hellfest (France)
06/29/2024 (Sat) InnField Festival (Austria)
06/30/2024 (Sun) Mighty Sounds (Czech Republic)
Japan 2024 出演予定フェスティバル
07/27/2024 (Sat) 男鹿ナマハゲロックフェスティバル
08/31/2024 (Sat) FRONTLINE FESTIVAL 2024
テクニカル・デスメタル・バンド、Nile が10枚目のスタジオ・アルバム『The Underworld Awaits Us All』をNapalm Recordsから2024年8月23日にリリースすることを発表しました。アルバムはバンドメンバーによってプロデュースされ、ミックス/マスタリングはCannibal Corpse, Whitechapelとの仕事で知られるMark Lewisが担当している。
このアルバムからのファースト・シングル「Chapter for Not Being Hung Upside Down on a Stake」が公開され、すでに話題となっている。この曲はエジプトの死者の書の第181章を参照しているそうだ。相変わらずのオタクっぷりが炸裂している。
“The Underworld Awaits Us All” track listing:
01 – “Stelae Of Vultures”
02 – “Chapter For Not Being Hung Upside Down On A Stake In The Underworld And Made To Eat Feces By The Four Apes”
03 – “To Strike With Secret Fang”
04 – “Naqada II Enter The Golden Age”
05 – “The Pentagrammathion Of Nephren-Ka”
06 – “Overlords Of The Black Earth”
07 – “Under The Curse Of The One God”
09 – “Doctrine Of Last Things”
10 – “True Gods Of The Desert”
11 – “The Underworld Awaits Us All”
12 – “Lament For The Destruction Of Time”
Pre-order options for the album include an elaborate Anubis bust limited to 500 pieces. You can secure yourself a copy via https://lnk.to/NILE-TUAUA
フロリダ・タンパのベテラン・デスメタル・バンド、Six Feet Underの14枚目のアルバム『Killing For Revenge』がMetal Blade Recordsから発売されました。これを記念して、バンドは収録曲「When The Moon Goes Down In Blood」のリリックビデオを公開しました。このビデオのプロデュースは、Six Feet Underの前作『Nightmares Of The Decomposed』も手がけたReino Aedmäeが担当している。
フロントマンのChris Barnesは次のように語っている:
「このアルバムの曲はすべて、何らかの形で”復讐”を扱っていると思う。だからアルバムのタイトルは『Killing For Revenge』なんだ。どの曲も、それが人間に対するものであれ、人間に対する自然に対するものであれ、それをテーマにしている。不気味な核となるテーマがあり、歌詞としてはもっとストレートで、ストーリーのトーンはもっとホラーで、一般的に言えば、人を殺すことについて歌っている。私の気分はいつも、自分自身の想像力の中に飛び込み、集中して音楽を聴く瞑想状態のようなもので、ストーリーに導いてくれる」。
ギタリストのJack Owenはこう付け加えた:
「When The Moon Goes Down In Blood」はアルバムのために書かれた最後の曲だったんだ。Chrisは “1990年代初期 “のものを提案してきた。私は初期のImmolationやSuffocationを彷彿とさせるドラム・ビートを作り、テンポはスラッシュ・ビートとブラスト・ビートの中間のものを用意したんた。当時は、シンプルなディミニッシュ・ラインにパーム・ミュートを多用したギター・リフを書き、スネア・ドラムと一緒にクランチングするだけだったよ。曲はすぐにできて、Chrisに送ると、彼はこう答えた。「俺に任せろ!」ってね。本当にそうだったんだ! アルバムの中で最高の曲になったよ。ブルータルなオールドスクールの雰囲気が最高なんだ」。
1. Know-Nothing Ingrate
2. Accomplice to Evil Deeds
3. Ascension
4. When the Moon Goes Down in Blood
5. Hostility Against Mankind
6. Compulsive
7. Fit of Carnage
8. Neanderthal
9. Judgement Day
10. Bestial Savagery
11. Mass Casualty Murdercide
12. Spoils of War
13. Hair of the Dog (Nazareth cover)
Band members
Chris Barnes (Vocals, Lyrics)
Jeff Hughell (Bass)
Marco Pitruzzella (Drums)
Ray Suhy (Guitars *lead)
Jack Owen (Guitars *rhythm, Lyrics, Songwriting)
Guest/Session
Jason Suecof (Guitar solo *track 8)
Miscellaneous staff
Chaz Najjar (Mixing, Mastering)
Vincent Locke (Artwork)
コロラド州デンバーを拠点に活動するテクニカル・デスメタル・バンド、Vale of Pnathは、来たるアルバム『Between The Worlds of Life and Death』からの3枚目のシングル「Silent Prayers」のミュージックビデオを公開しました。ニュー・アルバムは、2024年5月24日にWillowtip RecordsよりCD、レコード、デジタルフォーマットでリリースされることが決定している。
バンドは今回の新曲についてこのようにコメントしている :
「前作『Accursed』から5年。このEPはバンドにとって新たな道であり、スタイル的にはよりブラックなアプローチに傾いたんだ。このEPは、テクデスのバックグラウンドを持つ僕らのファンを次の時代へと導くためのものだと言える。『Between The Worlds of Life and Death』は、『Accursed』で始めたことの延長線上にあるアルバムだ。バンドのコア・サウンドを捉えつつ、このメタル・ブランドに、より新しく大胆なテイクをもたらした。メタル・ファンにとって最も親しみやすいアルバムにしたい。このアルバムを聴いて、すぐにその魅力に引き込まれ、さらに何度もリピートしてもらいたいと思っているよ」。
2024年5月末から初来日することが決定しているアメリカ出身のポストハードコア・バンド、Softspokenがニュー・シングル「I Against Me」を配信リリース、リリックビデオを公開しました。ビデオはCult of Heavenによる編集で、シングルのアートワークはHLFMSRが担当している。
Born Of Osirisのギタリストとして知られるLee McKinneyがソロ曲「The Garden」を配信リリースしました。この曲は、近日発売予定のニュー・アルバム『To Those Who Know Pain』の収録曲。このアルバムは今年後半にリリースされる予定とのこと。『Djentガイドブック』でもプログレッシヴ・メタルコア、並びにDjentの超重要バンドとして掲載されているBorn of Osiris。そのサウンドの根幹を作るLeeのクリエイティヴな魅力が詰まった新曲は、ファンから高く評価されている。
カリフォルニア州オレンジカウンティのメタルコア・ベテラン、Bleeding Through がニューシングル「Our Brand Is Chaos」をSharpTone Recordsから配信リリースしました。バンドは2024年SharpTone Recordsからニュー・アルバムをリリースすることが決定しており、またSABLE HILLSが、8月31日に主催するフェスティバル「FRONTLINE FESTIVAL 2024」 at 川崎CLUB CITTA’にも出演することが決定しており、Unearth、Crystal Lake、DEXCORE、KRUELTYらとともにラインナップされている。