The Acacia Strainが、Rise Recordsから2枚のニュー・アルバム『STEP INTO THE LIGHT』と『failure will follow』を5月12日にリリースすると発表し、ファンを驚かせたのは記憶に新しいですね。今回、『STEP INTO THE LIGHT』に収録される新曲「CHAIN (feat. Jacob Lilly)」が公開されました。ボーカルのVincent Bennettによると、アルバムの中で最もヘヴィな楽曲になっているとのこと。
シアトル出身のポストグランジ・レジェンド、Foo Fightersが、バンドのドラマーであるTaylor Hawkinsが昨年亡くなって以来、初のアルバム『But Here We Are』をRCA / Roswell Recordsから6月2日にリリースすることを発表しました。リード・シングル「Rescued」のリリック・ビデオが公開となっています。
デスメタル/スラッシュメタルのスーパーグループ Dieth が、新曲「Don’t Get Mad… Get Even!」のミュージックビデオを公開しました。この曲は、彼らの次のレコード「To Hell and Back」からの先行シングルで、6月2日にNapalm Recordsからリリースされる予定です。
「”The Void”は、とても早くできた曲なんです。書くために何かと戦う必要はなかったし、そうなったら反論もしない。ずっと書きたいと思っていたタイプの曲で、もう何百回も聴いていますが、聴くたびにとても幸せな気持ちになります。Eternal Blue Tourでこの曲を演奏し、初めてこの曲を聴く人たちをリアルタイムで見ることができたのは、本当に素晴らしい経験でした」。
Chelsea Grinは、2010年にアルバム『Desolation of Eden』でシーンに登場すると、それまでのデスコアをさらにヘヴィなものへとアップデート。2010年代中期にかけて盛り上がったダウンテンポ・スタイルのデスコアの礎として現代でもその存在は特別なものだ。
そんなChelsea Grinにとって2022年の『Suffer in Hell』、2023年の『Suffer in Heaven』のダブル・アルバムは、キーだったメンバーが抜け、新たな布陣で制作されている。2010年代のデスコア・シーンのキーとして活躍したバンドのフロントマンであったAlex Koehlerが、2018年にアルコール依存症を含むメンタルヘルスの問題によってバンドを脱退、Alexと同様、ドラム/ボーカルとしてバンドの中心メンバーとして存在感を見せつけていたPablo Viverosが一時的にバンドを離脱している。Chelsea Grinサウンドの2つの重要な個性を失ったものの、この『Suffer in Hell』、『Suffer in Heaven』は様々なメディアで高い評価を受けている。
『Suffer in Heaven』は『Suffer in Hell』よりも、これまでのChelsea Grinが鳴らし続けてきた独自性を随所に散りばめつつ、Tomを新しいChelsea Grinのフロントマンとして迎え、新時代のChelsea Grinを作っていくという気概を感じさせてくれる。ミュージックビデオにもなっている「Fathomless Maw」はどこか「Playing with Fire」を彷彿とさせるキャッチーさを持ちながら、Tomのスクリームを生かしたファストなフレーズをエンディングに差し込んでいる。「Yhorm The Giant」から「Sing To The Grave」の流れは、『Suffer in Hell』から『Suffer in Heaven』の流れの中で最もエキサイティングな高揚感に溢れている。
Peripheryが運営する3DOT Recordingsへ移籍しリリースされたセカンド・アルバム。鬱屈したメンタルヘルスをテーマに混沌とした頭の中のモヤモヤを描くようにして、予測不可能なグルーヴを鋭いハードコア・リフで切り開いていく。モダン・メタルコアの輝きを放つ「This Is What It’s Like」、デスコアに接近する「My Body Is A Cage」、エンディングを飾る「The Tower」ではDeftonesばりの瞑想ポストメタルを奏で、メタルコア/ハードコアに留まらない魅力を醸し出している。
Orthodox – Learning To Dissolve
テネシー州ナッシュビルを拠点に活動するメタルコア・バンド、OrthodoxのCentury Media Recordsとの契約後、初となるアルバム。本作『Learning To Dissolve』は、2017年のファースト・アルバム『Sounds of Loss」から始まった流れに句読点を打つような作品。結成当初からORTHODOXは、ボーカリストAdam Easterlingの鈍重でKornのジョナサン・デイビス風のシャウトとSlipknotを彷彿とさせるリフを混ぜ合わせ存在感を見せつけてきた。しかし、Knocked LooseやVein.FMのサウンド同胞のように、90年代/00年代の影響がある一方で、ORTHODOXは単に影響を受けたものに敬意を表しているのではなく、それを超えてくる。
「俺たちはハードコアを聴いて育ったわけじゃない。俺たちはLinkin ParkやSystem of a Downのようなバンドを聴いて育ったんだ」。とAdamは話す。『Learning to Dissolve』では、それらの影響が、アルバムのオープニング・トラックである「Feel It Linger」から、クローズの「Voice in The Choir」のパーソナルでオーラルなメルトダウンまでたっぷりと練り込まれてある。
Architects – the classic symptoms of a broken spirit
格式高いRoyal Albert HallでのライブやAbbey Road Studiosでの録音音源のリリースなど多忙を極めていたArchitectsであったが、同年、通算10枚目となる本作をリリースした。前作『For Those That Wish To Exist』を足掛かりとし、メタルコアからヘヴィロックへと変貌を遂げたことには賛否両論あるものの、バンドのトレードマークとも言えるメロディックなシャウトは健在。大舞台での熱演が目に浮かぶ「deep fake」や「when we were young」といった新時代のアンセムは少し先のロックの未来を見るようだ。
Better Noiseへと移籍。ニューメタルコアの盛り上がりとは別にFire from the Godsは古き良きニューメタル/ラップメタルの攻撃性を現代的にアップデートさせた。自由で無駄がなく、それでいて豊かに洗練されたクリーン・ヴォイス、Rage Against the Machineを彷彿とさせるひりついた緊張感のあるフロウが醸し出す伸縮性のあるAJのボーカルラインは唯一無二。「Soul Revolution」といったアグレッシヴなキラーチューンから「Be Free」、「Love is Dangerous」といったニューメタル・バラードまでバンドの持てる全てを注ぎ込んだ一枚。
FEVER333やNova Twinsが所属する333 Wreckordsのニューカマーとして表せたLove Is Noise。Loathe以降、イングランドのメタルコアの新潮流となったシューゲイズ・メタルコアの新鋭としてこの作品の芸術性は後続のバンドに幾つものヒントを与えている。まるで目に見えない電波に触れたかのようにしびれ、めまいを起こすほどのうねりを見せるリフがノイズに飲み込まれていくかのような「Movement」はシューゲイズの幻惑的な光も落とし込んでいく。
5年振り通算6枚目フル。2018年にWe Came As Romansのクリーンボーカルを務めたKyle Pavoneが急逝。新たなシンガーを迎えることはなく、これまでスクリームを担当してきたDaveがクリーンパートを兼任する形で制作が行われた。Kyleへのトリビュート・アルバムであるものの、そのサウンドに悲壮感はなく、むしろ現代的なエディットを施し、攻撃的なリフのうねるようなグルーヴが明暗表現を加速させている。Caleb Shomoをフィーチャーした「Black Hole」ほか暗い色彩の中に輝きを映し出す楽曲がひしめき、歩みを止めないバンドの真摯な気持ちを表している。
Miss May I – Curse Of Existence
Miss May Iは名作『Monument』以降、メタルコア史に自ら打ち立てた金字塔を越えられていないというコアなファンからの声もちらほらあった (といってもセールス的にはずっと成功してきた)。個人的にはそうは思わないが、『Monument』が今後数十年に渡り語り継がれていくアルバムであること、そして彼らがシーンに与えたインパクトが強烈だったことは間違いない。そんな『Monument』に匹敵する凄まじいサウンドで、2022年にMiss May Iは再びシーンに戻り、そして今バンド史上最高傑作と言える『Curse Of Existence』を発表した。
Miss May I にファンが求めるのは、ソリッド&メロディックなリフ、アンセム的なコーラス、そして強烈なブレイクダウンといったところだろうか。オープニングを飾る「A Smile That Does Not Exist」を聴けば、すぐにこのアルバムの力強さに圧倒されるはずだ。ブラストビートにシュレッダーリフ、Leviのスクリームが炸裂していく。続く先行シングルとしてリリースされた「Earth Shaker」や「Bleed Together」とファストなキラーチューンが立て続けに繰り広げられていく。特にこの2曲のブレイクダウンがアルバムのハイライトとも言えるパワーがある。シュレッドなギターと印象的なコーラスのハーモニー、クラシックなメタルコア・ブレイクダウンを搭載した「Into Oblivion」は、個人的にアルバムのベスト・トラックで、Bring Me The Horizon、Architectsなどに匹敵するスタジアム・ロック的なスケールがたまらない。思わず「INTOOO OBLIVIOOON!!!」と叫ばずにはいられないはず。
正直言って、全曲キラーチューン過ぎる。ミュージックビデオとして先に公開されている「Free Fall」、「Unconquered」は余裕があれば歌詞にも注目して欲しい。「Free Fall」はインポスター症候群について歌った曲であり、恐怖心を押し殺し飛躍を遂げた人たちのアンセムだ。インポスター症候群とは、自分の能力や実績を認められない状態を指し、仕事やプライベートを問わず成功していても、「これは自分の能力や実力ではなく、運が良かっただけ」「周囲のサポートがあったからにすぎない」と思い込んでしまい、自分の力を信じられない状態に陥っている心理傾向のこと。フレーズがまるで会話のように掛け合いながら展開していく。完璧なエンディングを聴き終えた後、『Curse of Existence』がMiss May Iの過去最高傑作だ!と思うリスナーは多いはずだ。久々にモダンなメタルコア・アルバムでガツンとくる作品だったと思う。彼らは「あの頃のバンド」ではなく、永遠のメタルコア・ヒーローだ。
前作『Hikari』から5年、2016年に脱退したオリジナル・ボーカリストJames Harrisonが2020年に復帰し制作された通算3枚目フルレングス。シングル「Metamorph」、「New Dawn」、「Nova」はもちろん、I, PrevailのEric Vanlerbergheをフィーチャーした楽曲「Dead Behind The Eyes」など、期待を裏切らない楽曲がたっぷりと収録されている。正直、Oceans Ate Alaskaにとっても、我々リスナーにとっても、『Hikari』から5年という時間はとても長かった。それは単純な長さに加えて、パンデミックなどによるダメージも大きい。センセーショナルなFearless Recordsからデビューであったからこそ、「次、いったいどんな作品を仕上げてくるのか」という高まった期待が一度落ち着いてしまうと、なかなかそれを超えてくる作品は出てこない。
しかしどうだろう、今このレビューを読みながら『Disparity』を聴いている方は、オープニング・トラックの「Paradigm」を再生した瞬間、Oceans Ate Alaskaに期待するものを得られた喜びを噛み締めていることだろう。5年をかけて作り上げたと言われれば納得 (おそらくそれよりももっと短期間で完成させられている) の作品で、個人的には楽曲「Sol」の完成度の高さには驚いた。アルバム収録曲の総時間は30分。そこに詰め込まれたOceans Ate Alaskaらしいアイデア、ドラマーChrisの卓越されたドラムプレイ。たとえ次のアルバムがさらに5年後だとしても、5年間聴き続けても飽きないような作品になっているように思う。じっくりじっくりと聴き返したい作品。
He Is Legend – Endless Hallway
通算7枚目となるフル・アルバム、先行シングルとして発表された「THE PROWLER」や「LIFELESS LEMONADE」といった楽曲は現代的なメタルコアのエッジ、ヘヴィネスと言う部分に溢れており、これまでのHe is Legendファンは驚いたことだろう。そして「He is Legendってこんなに凄いのか」と名前だけ知っていたようなリスナーの興味も引いたはずだ。彼らは日本において、そして世界的においてもその実力が高く評価されてこなかった。いわゆる過小評価バンドだった。ポテンシャルは十分で芸術的な存在感が「キャッチー」と言うキーとはやや離れていたからではないかと考える。このアルバムは彼らが長いキャリアの中で培ってきた芸術的なカオスも見せる快作、コアなファンにこそ聴いてほしい一枚。
Fit For A King – The Hell We Create
通算7枚目フル。ドラムにTrey Celayaが加入してから初となる作品は、プロデューサーにDrew Fulkを起用してレコーディングされた。コロナウイルスによるパンデミックにより生じた精神的な葛藤を描いた「Falling Through the Sky」など、アーティスティックな歌詞世界も魅力だ。オープニングを飾るタイトルトラック「The Hell We Create」に代表されるように、バウンシーなグルーヴはそのままにメロディックメタルコアへとそのスタイルを微細に変化。更なる高みを目指すFit For A Kingの野心溢れる仕上がり。
Stray From The Path – Euthanasia
2019年にリリースした前作『Internal Atomics』から3年振りとなる本作は、話題となった先行シングル「Guillotine」を含む強烈な全10曲入りだ。Stray From The Pathのメンバーは、「バンドは常に、抑圧に対して発言する場として自分たちの歌を使ってきた」と言う。アメリカの公安にまつわる多くの問題、特に警察活動への疑問や怒りをメッセージに長年ソングライティングを続けてきたバンドは、こうした問題が解決される兆しの見えない混沌とした現世への怒りの高まりに呼応するように、その勢いを加速させている。
ギロチンをバックにプレイするStray From The Pathが印象的な「Guillotine」のミュージックビデオ。結成から20年以上が経過し、積み上げてきたバンド・アンサンブルはまるで生き物のようにグルーヴィだ。ニューメタルとハードコア、そしてラップが巧みにクロスオーバー、音楽的にも現代のメタルコア・シーンにおいて彼らの存在は重要だ。同じくミュージックビデオになっている「III」では警察に扮したメンバーが皮肉めいたアクションでアメリカ警察を口撃する。まるでマシンガンのようにして放たれるラップのフロウがノイズに塗れたニューメタル/メタルコアによって何十にも攻撃力を増していく。
The Callous Daoboysは、キーボーディスト、ヴァイオリニストを含む7人組、ライブによってはDJやサックスもいたりとそのメンバー・ラインナップはこれまで流動的だったが、現在は7人組とのこと。そのアーティスト写真からは一体どんなサウンドを鳴らすのか想像も出来ないが、2000年代中期から大きなムーヴメントとなったカオティック・ハードコア/マスコアのリバイバル的なサウンドを鳴らす。The Callous Daoboysは、The Dillinger Escape Plan、Norma Jean以降のiwrestledabearonceやArsonists Get All The Girls辺りのリバイバルを加速させる存在と言えるだろう。最も彼らに近いのがiwrestledabearonceで、特にベースラインのうねり、コーラスワークからは強い影響を感じる。
「What Is Delicious? Who Swarms?」はぜひミュージックビデオを見て欲しい。アルバムのキートラックでバンドの代表曲でありライブでもフロアの着火剤的な役割を担う楽曲。このビデオのディレクション、どこかで見たことがあるなと思ったのですが、Arshonists Get All The Girlsの「Shoeshine For Neptune」を若干意識しているのかもしれない。この「Shoeshine For Neptune」も15年前の名曲。マスコアも一周回ってリバイバルしてもおかしくないし、彼らがSeeYouSpaceCowboyやIf I Die First辺りと共にブレイクすれば十分盛り上がるだろう。彼らのブレイク次第では2023年のシーンの状況は大きく変わってくるかもしれない。
Crooked Royals – Quarter Life Daydream
ツイン・ボーカル有するニュージーランド・オークランド出身のプログレッシヴ・メタルコア、Crooked Royalsのデビュー作はPeripheryが運営する3DOT Recordingsからのリリース。「Glass Hands」や「Ill Manor」といった楽曲に代表されるAfter The BurialとPeripheryをクロスオーバーさせつつ、NorthlaneやErraの持つアトモスフィリックなエレメンツを燻らせたサウンドは、シャウトとクリーン・ヴォイスが鮮やかに交差、ハリと透明感に満ち溢れたサウンドに思わず聴き惚れてしまう。
Merzbowは、秋田昌美によるヴィーガン・ストレイト・エッジ・ノイズ・プロジェクト。80年代初頭のノイズ・インダストリアル・シーンに参加し海外のレーベルを中心にリリースを始める。90年代にはグラインドコアの影響を受けデスメタルのレーベルRelapseからアルバムをリリース。2000年代にはmegoの「punkなcomputer music」に共鳴、ラップトップによるライブ手法を採用した。2003年頃から「動物の権利」(アニマルライツ)の観点からヴィーガン(完全菜食主義)を実践している。「捕鯨反対」「イルカ漁反対」「毛皮反対」等をテーマに作品を制作している。近年はアナログ機材を主体にした音作りを行っている。(Merzbow Official Siteより)
メタル・リスナーにとってのMerzbowの魅力は、そのサウンドのヘヴィさ、そしてヴィーガン、アニマルライツを長年貫き続けるパンクな姿勢だ。年間数十枚とリリースされる多くのアルバムのアートワークの芸術性も高く、メタル・リスナーを惹きつける魅力のひとつ。また、日本だけでなく海外のミュージシャンらからの人気も高く、コラボレーション・アルバムも多数リリースされている。その中にはFull of HellやIgorrrといったメタルの第1線で活躍するミュージシャンもいる。
『Arijigoku』は元々サイケデリック、プログレッシヴ・ロック・ドラマーというルーツを持つ秋田昌美が、そのサウンドをMerzbow単独名義に持ち込んだ最初の作品と言われている。自分自身、Merzbowに心酔し始めたきっかけになった作品が2007年にCold Springからリリースされた『Anicca』だったこともあり、ドラムを組み込んだMerzbowの作品が好きだ。近年『Arijigoku』はスローダウン・レコーズによるメルツバウ・アーカイブ・シリーズの第12弾として『Arijigoku (Test Mix)』として新しくリリースされており、久しぶりにその魅力に引き込まれていた。bandcampページの説明によると、この”ドラムとノイズ”というスタイルが生まれたきっかけは、2008年4月、ロンドン公演の翌日、MerzbowがイギリスのCold Springからリリースするニュー・アルバムのレコーディングを行っていたTin Pan Alley Studiosでの出来事だそうで、この時、生ドラムをスタジオで録音し、コンピューターノイズと合成したのが、彼らの本格的なドラム使用の始まりとなったとのこと。このスタイルは、メタルやグラインドコアだけでなく、サン・ラーやフリージャズなど、音楽的背景において共通点の多いドラムのサウンドが、Merzbowの「デュオとしてドラムを取り入れたスタイルを追求したい」という思いにつながっていった。
グラインドコア、その中でもノイズ・グラインドはその名の通りノイジーなグラインドであり、メタル・リスナーよりハードコア・パンクのシーンで人気があるかもしれないが、そんなノイズ・グラインド・リスナーにも引っ掛かるのがこの『Arijigoku』だと思う。アートワークをそのまま音像としたようなハーシュ・ノイズの中でハイピッチ・スネアをキーリング・アクセントとして熱気たっぷりに叩き込まれるドラムのビートが入り乱れる様は、まるで暗闇より暗い漆黒に吸い込まれていくような錯覚に陥るパンキッシュさに溢れている。例えばLast Days of Humanityなど近いものがある。
Full of Hell & Merzbow (Profound Lore Records / Daymare Recordings)
ハーシュノイズとボーカルを兼任するDylan Walkerが在籍するグラインドコア/パワーヴァイオレンス・バンド、Full of Hellが熱望したというMerzbowとの共演は、ダブル・アルバムという形で実現した。ディスク1はFull of Hellを主体とした楽曲で、ディスク2はMerzbowを主体とした楽曲が収録されており、多角的にコラボレーションが味わうことができ、ノイズ側からもグラインドコア側からも面白さが感じられる作品と言えるだろう。Dylanはノイズ・ミュージックの熱狂的なファンでもあり、プレイヤー。Merzbowとの共演が多いBalázs Pándiと共にRamuhというプロジェクトもやっているので、メタル・シーンとノイズ・シーンを繋ぐ存在として重要人物かもしれない。
「ノイズ」はメタルをはじめとしたエクストリームな音楽において、簡単に言葉では言い表せない魅力を与えてくれる。怒りや苦しみ、悲しみといった感情を音で表現する時、やはり大きな音であることが多いし、言葉にならない感情は複雑に交差しているから言葉にならないのであって、混沌としている。ノイズのある音楽というのは、そんな混沌とした感情を表現するのに相応しい。ノイズのある音楽が美しく、心を開放する理由はそこにあり、グラインドコアやメタルといった音楽との親和性は高い。決してポピュラーになることはないだろうが、時代と共に進化を続けるメタルという音楽にはMerzbowという存在は大きな刺激であり、いつだって未来的だ。Full of Hellをはじめとする若きヘヴィ・ミュージシャン達がMerzbowを通じてノイズの手法を最新のメタルに持ち込むことは、Merzbowが存在する限り起こり続けるはずだ。
アメリカ・テキサス出身のドゥーム・メタル・バンド、 Spirit Adrift が、4枚目のスタジオ・アルバム『Ghost At The Gallows』を2023年8月18日にリリースすることを発表しました。アルバムからリードシングル「Death Won’t Stop Me」の配信がスタートしています。
フランスを拠点に活動するメタルコア・バンド Resolve が、Arising Empireより最新シングル「Death Awaits」のミュージックビデオをリリースしました。この曲は前作アルバム「Between Me and The Machine」に続く作品であり、Resolveにとって新しい時代の幕開けとなるもの。
カナダ・オンタリオを拠点に活動するプログレッシヴ・メタルコア・バンド、As The Structure Fails が新曲「The Promise」のミュージックビデオを公開しました。バンドは今回の新曲のリリースにさいしコメントを発表、「雨が降れば土砂降りになる。しかし、不幸の中から何が生まれるのだろうか?繊細なメロディーからパワフルなアンセムまで、As The Structure Failsはニューシングル「The Promise」はあなたの感情を支配する」。
オーストラリアのデスコア・バンド Thy Art Is Murder が、Fit For An AutopsyとMalevolenceとのスプリットEP『The Aggression Sessions』を4月7日にリリースする準備をしており、アルバムの最初のトラックでThy Art is Murderの新曲である「Until There Is No Longer」をリリースしました。
数週間前、Fit For An Autopsyはオープニングトラック「Hellions」を発表しています。
Thy Art Is MurderのギタリストであるAndrew Marshが最近Vanflip podcastに出演し、バンドとのツアーやレコーディング、そしてオーストラリアとコロラドの間で自分の時間を分け、多くの時間を人々を観察し、ドッペルゲンガーについて考えることに費やしている彼自身の生活について話しました。彼はバンドとのツアーやレコーディング、そしてアルバム「Hate」の制作プロセスについても話し、バンドの特徴的なサウンドを形作ったプロデューサーであるWill Putneyとの仕事についても洞察を共有しました。