スラミング・ビートダウンと呼ばれるサウンドを鳴らすバンドと言えば、No Face No CaseとPalefaceが現在2強と言っていいでしょう。ヘヴィ化するデスコア、Lorna ShoreやBrand of Sacrificeなんかとはまた別の人気がある彼ら。ミュージックビデオに相当金かけてるのも現代っぽいプロモーション。曲はもちろんですが、こういうスタイルのバンドが世界のトップシーンでどれくらい評価されていくのか、気になるところ。
Silent Planet : カリフォルニア州アズサを拠点に活動するプログレッシヴ・メタルコア、Silent Planetが通算4枚目となるスタジオ・アルバム『Iridescent』をSolid State Records / UNFDからリリースしました。前作『When the End Began』からおよそ3年振りとなる本作は、Drew FulkとDaniel Braunsteinが担当し、ギタリストでありプロダクション制作の軸になっているMitchell StarkもDrew、Danielと共にプロデュースを行なっている。
前作『When the End Began』は、Will PutneyとSpencer Keeneによってプロデュースされていたが、今回はIce Nine KillsやFit For a Kingを手掛けるDrewにスウィッチしている。
Trauma Model : カナダ、オンタリオ州キングストンを拠点に活動するスラミング・ビートダウン・デスコア/ハードコアバンド、Trauma Modelが新曲「Dice With Death」のミュージックビデオをSlam Worldwideからリリースしました。Slam Worldwideから盛り上がったと言っても過言ではない「ニュー・スラミング・ビートダウン」。No Face No Case、Silent Generationらチェコ勢一強な雰囲気でしたが、ついに彼らに影響を受けたカナダのバンドが登場。ビデオのディレクションも含め、かなりの影響感じます。そしてかなり良い!
ニューアルバム『Eternal Blue』が話題沸騰中のメタルコアバンド、Spiritboxが、リードトラック「Circle With Me」をCourtnyがワンテイクで録ったビデオを公開しました。バンドの顔としてシーンで抜群の存在感を放つ彼女のボーカリストとしての実力を感じられる素晴らしい映像です。
Like Moths To Flames : オハイオ州コロンバスを拠点に活動するメタルコアバンド、Like Moths To Flamesが新EP『Pure Like Porcelain』をUNFDからリリースしました。
この作品のポイントはなんといっても新加入したギタリストだ。ポップパンクバンドCity Lightsで活躍したギタリストJeremy Smith、そしてex.Death of an Era/No Man An IslandのZach Pisheyの二人が本作から加入。とにかく自分たちが楽しむ為にこの作品を書いた、というメンバーの発言からも感じられるようにキャッチーなリフ、コーラスワークが心地良い。ポップパンクも聴いてきた自分からすれば、どこかCity Lights感もあるように聴こえます。あんまり同感を得ることは出来なさそうですが… そんなことも意識しつつ聴いてみて下さい!
今年最も衝撃的なブレイクダウンと断言していいだろうLorna Shoreの「To The Hellfire」。多くのリアクションビデオが投稿され、Lorna Shoreの名前は爆発的にメタルシーンに広まりました。それもあってか、Bring Me The Horizonがヘッドライナーのツアーに帯同することも決まり、これから更なるブレイクが期待される。
新しく加入したWill Ramosが、この「To The Hellfire」のワンテイク・カバーに挑戦した動画がアップされ、更なる衝撃をシーンにもたらしています。かなり作り込まれたトラックで、ボーカルもそんな感じなのかと思いきや、かなり等身大で異次元のスクリームをかましてて驚きました。。。ぜひみて下さい。
ポイント①に「デスコアからの脱却」と書いたが、実はデスコアの未来の姿をこのアルバムから感じることが出来る。Whitechapelは完全にデスコアでなくなった訳ではなく、「A Bloodsoaked Symphony」や「To the Wolves」、「Lost Boy」、「The Ones That Make Us」はこれまでのヘヴィなWhitechapelサウンドが健在だ。Wadeはこのアルバムに無限の可能性を感じると話しており、『The Valley』で確立した”デスコアから出発し辿り着いたWhitechapelのメタル”から、より多くのファンに自身の音楽を届ける為に『Kin』に様々な挑戦を詰め込んだと考えられる。
カナダ/バンクーバーを拠点に活動するテクニカルデスメタルバンドArchspireが、ニューアルバム『Bleed the Future』をSeason of Mistからリリースしました。前作『Relentless Mutation』から4年振り通算4枚目となるスタジオ・アルバムは、ギタリストDave Oteroがプロデュース、レコーディング、ミックス、マスタリングまでを手掛けている。聴いた人たちを唖然とさせる、新世代テクニカル・デスメタル・サウンドを完成させた彼らの最新作、聴きどころをまとめてみたいと思います。
ポイントその① : 唯一無二!超人的テクニカル・ボーカル
なんといってもArchspire最大の特徴はボーカルでしょう。ラップするかのようにグロウルで歌い上げるOliver Rae Aleronのスタイルは、”ショットガン・ボーカル”と呼ばれているそうです。先行公開された「Golden Mouth of Ruin」では、ドラミングのグルーヴと絶妙にクロスしながら、さらに強固なグルーヴを生み出しており、これはArchspire以外では聴くことが出来ないサウンドです。
ポイントその② : ボーカルだけじゃない! 全員驚愕のテクニックを披露
凄いのはOliverのボーカルだけではありません。アルバム中盤を盛り立てる「Drain of Incarnation」では、終始メロディアスに且つテクニカルにDean LambとTobi Morelliが爪弾くギターのメロディ、Jared Smithが操るうねり狂うベースライン、そしてなんといっても人間とは思えないマシーンぷりを見せるSpencer Prewettのドラム。楽曲の素晴らしさはもちろんですが、とにかく彼らのテクニックに空いた口が塞がらない状況のまま、何度もアルバムをスピンしてしまいます。凄すぎます。
VILDHJARTA : スウェーデンを拠点に活動するプログレッシヴ・メタル/Thallバンド、Vildhjartaが10年振りとなるセカンド・アルバム『måsstaden under vatten』をCentury Media Recordsから10月15日にリリースしました。2013年に発表されたEP『Thousands Of Evils』以降、主要メンバーはHumanity’s Last Breathを立ち上げ活躍していましたが、2020年中頃からVildhjartaが再び動き出したとSNSなどで話題となり、遂に本作がリリースされました。この作品、どんなところが凄いのか、聴きどころはどこなのか、解説していきたいと思います。彼らのバイオグラフィは、今年3月に出版した自著『Djentガイドブック』に書いていますので、ぜひそちらも購入してみて下さいね!
ポイントその① : 最高級の芸術性
これに尽きます。自身の音楽スタイルをThallと表現し、独自のリフ、グルーヴを追求してきた彼らにしか鳴らせないプログレッシヴ・サウンドは、Djentだけでなく、メタルが好きな人全員に体感して欲しい。6曲目の「den helige anden – under vatten」は、アルバムの中でも特に高い芸術性とドラマ性を持った楽曲。プログレとは何か、Thallとは何かとか、そういう難しいことは置いておいて、とにかくこの芸術に身を委ねて聴いてみるといいでしょう。
när de du älskar kommer tillbaka från de döda = 愛する人が死から戻ってきたとき
den helige anden (under vatten) = 聖霊(水中)
måsstadens nationalsång (under vatten) = カモメ市の国歌(水中)
mitt trötta hjarta = 私の疲れた心
detta drömmars sköte en slöja till ormars näste = この夢の子宮はヘビの巣へのベール
Bound In Fear : イギリスを拠点に活動するデスコアバンド、Bound In Fearがニューアルバム『Penance』をUnique Leader Recordsから10月15日にリリースしました。このアルバムにはフィーチャリングゲストにJamie Graham (Viscera)、Nick Arthur (Molotov Solution)、Kevin Muller (Aluvial)、Taylor Barber (Left to Suffer)が参加しており、そのサウンドはBodysnatcher、Distant、そしてBlack Tongueのファンにオススメなヘヴィでダークな正統派デスコアです。このアルバムの聴きどころについて解説してみたいと思います。
ポイントその① : 正統派だけどアレンジは現代的
Bound In Fearはアートワークやヴィジュアルがそこまで派手でないので、Unique Leader Recordsの中でも地味な存在。だからこそ、デスコア・スタンダードな楽曲に好感が持てます。Lorna ShoreやBrand of Sacrificeのような強烈な個性は持ち合わせていませんが、デスメタリックなリフ、ブレイクダウンの殺傷能力は凄まじいです。良い意味で期待通りのデスコア展開美を持つ楽曲がずらっと並ぶアルバムではありますが、かなりワーミー・パートが組み込まれていたり、謎めいたサンプリング・コラージュもあったりするので、そういった意味では前述のLorna ShoreやBrand of Sacrifice、そしてCode OrangeやKnocked Looseといったメインストリームでの人気を持つようなメタルコア/ハードコアの雰囲気も感じる瞬間があります。
ポイントその② : 中毒性の高いリフが結構多い
アルバムタイトルにもなっている「Penance」はミュージックビデオにもなっていて、Molotov SolutionのNick Arthurがフィーチャリング・ゲストとして参加しています。Depths of Hatredのようなメロディック・デスコアのドラマティックなスケール感を持ちつつも、強烈なリフで落としてくる後半の展開には思わず開いた口が塞がらない状態になります……。しかもウルトラ・モッシーなので、ライブのタフな雰囲気が想像出来ますね。もう一曲、「Beyond The Mire」はおそらくこのアルバムで一番のキラーチューン。2021年必聴のデスコアトラックだと思いますので是非聴いてみて下さい。
こんなバンドが好きな人にオススメ!
最初に紹介したBodysnatcherやDistant、Black Tongueといったバンドはもちろん、全てのダウンテンポ・デスコアリスナーは必聴だと思います。ちょうど新譜が出たFilthやアメリカン・アンダーグラウンドデスコアの帝王The Last Ten Seconds of Lifeなどなどこれを機にいろんなバンドをチェックしてみて欲しいです。
Filth : ノースキャロライナを拠点に活動するヘヴィ・デスコアバンド、Filthが新作『The Ignorance』をGutter Music Recordsからリリースしました。The Last Ten Seconds of LifeのJohn Robert Cをフィーチャーしたタイトルトラックのミュージックビデオは2021年6月に公開され、その危険すぎるサウンドが注目を集めました。Oceano以降のタフなモッシュコア、デスコアファンはこのアルバムで殺人モッシュして下さい。
Knocked Loose : ケンタッキー州オールダムを拠点に活動するヘヴィ・ハードコアバンド、Knocked Looseが新EP『A Tear in the Fabric of Life』をPure Noise Recordsからリリースしました。この作品は、21分のアニメーション・フィルムが同時公開され、公開から1日足らずで6万回近い再生回数を叩き出している。